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今津屋は君水藩で最も大きな両替商である。
本店は城下にあり、君水藩だけではなく周辺の生野藩やその他の藩にも手広く金を貸していて、雅勝いわく、熊手でかき集めるようにして金をかき集めている。その主人は藩の内政にも深く関与しており、過去には今津屋ゆかりの娘が本領の家老の養女になって、藩主の側室に上がることもあったという。
水谷にある今津屋は、本家当主の弟が分家した支店であり、本店のように藩に金を貸してはいないものの、商人相手の商いでやはり堅実に稼いでいる。といってもそれほどあくどい噂はなく、水谷が大水にあった際は、堤防の普請やお救い小屋の建築にかなりの金を出したようだと雅勝はるいに教えてくれた。
さすがにあれほど動揺しておいて何もなかったことにはできないと思ったのか、事のついでのように何気なく、老婆が言っていた成之という人物についても教えてくれた。「昔の俺の名だ」と。父親が亡くなった時、雅勝はまだ元服前だったが一応家を継いだので、成人の名前があった。といっても勤めに出るにはまだ幼かったので、その名は一部の親族にしか知られておらず、少なくとも雅勝の記憶にある限り、かつての樋口家の周囲にあの老婆はいなかった。――あの老婆が何者なのか、本当に人間なのか、彼にもしかとはわからないらしい。
話を聞いたるいの側は、とてもこのことを、事のついでのように何気なく――とは思えなかった。雅勝の雅の字はいうまでもなく明野領主武智雅久からの偏諱だ。臣下が主から字を賜るのは武家では珍しいことではないけれど、明野領ではどういうわけか、当代領主の一文字を影衆が名乗る風習がある。つまり、樋口雅勝という名前は、本当はこの世に存在しない名なのだ。それでも今なお樋口と名乗り続けているところに、この若者の家という物にたいするどうしようもないほどの執着が見て取れる。
それを愚かと人は嗤うだろうか。るいは笑う気にはなれない。執着とは人が生きて行く為に必要な希望や拠り所の別名だろう。ただ彼の場合はそれが現在や未来ではなく、過去にあるというだけのことで。
水谷の今津屋は街の目抜き通りにあり、周辺には旅籠や食事処や田楽やが立ち並んでいる。両替商は裕福な商人を相手にするだけでなく、振り売りや小商いの人々も釣銭の両替に利用しているらしい。様々な人が出入りする藍色の暖簾には白抜きで「今」の文字があった。
今の字の暖簾をかきわけて、一人の少女が店から出て来た。今年十二歳になるはずだが、年齢よりもやや小柄な可愛らしい娘だ。どこからどう見ても裕福な商家の娘のいで立ちで、るいよりよほど白い手をして、艶やかな頬にうぶ毛が光っている。
「あの、かつて普請方にいらした樋口忠之様のご息女のお早紀様でいらっしゃいますか?」
「はい。樋口はわたしの実の父です。……今はこの今津屋の娘ですが、何かご用でしょうか?」
るいが近づいていって声をかけると、愛らしい仕草で顔を上げ、首を傾げている。るいのよく知る彼女の兄とはあまり似ていない。――ようやく見つかった彼の妹は、今、裕福な両替商の娘となっていた。
実兄とはいえ、見ず知らずの男が突然声をかければ拐しを疑われかねないので、るいが一人で声をかけ、今津屋のすぐ近くにある甘味やで評判の大福餅を注文した。雅勝がこの街で暮している頃にはまだなかった店だそうだが、今はかなり有名らしく、先ほどから大福やあんころ餅を買い求める人の列が途切れることがない。
大福と茶を運んで来た小女が去って行くのを待って、店内の席で、三人で大福にかじりついた。さすがに評判を呼ぶだけあって、皮は薄くて柔らかく、一口かぶりつくと、その中から甘味を押さえた粒あんが零れんばかりにはみ出してくる。しばらく無言で大福餅を堪能した後、雅勝が顔を上げた。るいと接する時にも、彼はいつも努めて優しい顔や声をしているのだと思う。それでもまだ、るいと接する時には多少は地が出ていたのかと実感するほど、完璧に作り込まれた表情だった。
「それがしは清水忠雅と申します。これは妹のるいです。以前、我らの父が樋口殿にお世話になったそうで、ずっとご家族の行末を案じておりました。――お元気でお暮らしでしたか」
「父が亡くなったのはわたしが赤子の頃なので覚えていないのですが……。はい。今はわたしも母もつつがなく暮らしています」
行き先がそう遠くない甘味屋なのがよかったのか。それともことさらに優し気に嘘八百ならべた雅勝の態度がよかったのか。浪人とはいえ武士の雅勝とるいが兄妹とは普通は見えないはずだが、少女は嘘偽りだらけの言葉をそのまま信用したようだった。
そばで聞いていたるいとしては正直、よくぞまあここまで嘘八百を並べられるものだと半ば感心したのだが、よく考えれば探索事も影衆の仕事のうちなので、彼にとっては慣れたことなのかもしれない。加賀谷でるいと竹次と一緒に団子を食べていなかったあたり、雅勝はあまり甘いものを好まないはずなのに、少女を安心させる為なのか、一つ二つと美味そうに頬張って、茶で喉を潤している。
今から八年と少し前、亡くなった樋口忠之の妻であった人は、両替商今津屋主人の想い者となり、娘と共に武家長屋から町屋に越していった。想い者、囲い者――色々言い方はあるけれど、当時、今津屋の主人には妻があったので要は妾である。どうりで、樋口の名を聞いた武家長屋の奥方達が言葉を濁したわけだ。
「母御も達者でお暮らしか?」
「はい。今の父もとてもよくしてくれています」
はじめは妾として囲われた樋口家の妻女は、本妻が亡くなった後に正式に妻に迎えられ、娘と共に水谷の今津屋で暮していた。この時点で、武家としての樋口家は正式に消えてなくなった。
正直、るいには実感としてわからないが、武家にとって家の名とは、時に命に代えても守らなければならない大切なものであるということは、短い武家奉公の中でも感じていた。それがもうこの世から消えてなくなっていたという現実は、武家の嫡男にとっては残酷な結末だろう。だが事情を知るるいにさえまったく内心を見せずに、元樋口家の嫡男は、彼にとってのみ最も残酷な問いかけをした。
「樋口殿には、確か、それがしと同じ年頃のご嫡男がいると聞いていましたが」
「あ、はい、兄は九年前に病で亡くなったそうです。母はまったく兄の話をしないので、わたしは兄がいたことさえ知らなかったんですけど」
その瞬間、心が大きく脈打って、るいは茶の入った湯呑を取り落してしまいそうになった。相変わらず雅勝の表情は変わらない。だがるいはかつて、他でもない当の本人から聞いたことがある。七つ年の離れた妹がいたのだと。赤子の妹がそれはそれは可愛くて、いくら見ていても飽きなかったと。
九年前、十歳の少年は妹を苦界に落とすくらいなら、代わりに自分を売ってくれと訴えた。
――兄は九年前に病で亡くなったそうです。
もちろん、赤の他人のるいによその家族の事情に立ち入る権利はない。そもそも、るいが今ここにいて彼らの事情に係ってしまったこと自体が、完全なる行きがかりだ。ただそれでも感情はある。今ここにいる人の心情を思って、痛くて苦しくてたまらないと感じてしまう感情は。
あまりに痛くて苦しくて、だけどここで顔をそむけるのはあまりに不自然過ぎて、視線だけを遠くの席に向けると、何の因果か、町人風の若い母親が二人の子どもと一緒に大福を食べていた。年長の男の子が、二つに割った大福の片方を幼い妹の口に運んでいる。甘いものは人を幸せにする。女の子を抱いた母親も、少年も、彼の妹もみんな笑顔だ。
きっとこんな時間が、彼ら家族の過去にもあったに違いないのに。
武家の妻が夫を失い、困窮した生活の中で息子を手放して、その後、裕福な商人の妾になった。余程よんどころない事情があって、身を切る程の苦悩と後悔があったことだろう。あったのかもしれない。――あってほしい。
だけど何があったところで、消えてなくなるわけではない。
彼女が売った息子が、己の身と心を削りながら生きて来た九年間という長い年月が。
「ご家族が壮健でお暮らしとのこと、きっと父も安心するでしょう。母御にもよろしくお伝えください」
「はい、ありがとうございます」
るいは自分が世間を知らないことを知っている。加賀谷で再会したお秋の今も、雅勝が歩んできた人生も、るいにとっては想像さえできないくらい遠い世界のものだ。だけどそれを垣間見てしまった今、絶対にここで泣いてはいけないことだけはわかる。
だから、開け放たれた窓から日の光が射し込む明るく平和な甘味やで、評判の大福餅を必死に口に詰め込んで飲み下した。――味なんてまるで感じなかった。
本店は城下にあり、君水藩だけではなく周辺の生野藩やその他の藩にも手広く金を貸していて、雅勝いわく、熊手でかき集めるようにして金をかき集めている。その主人は藩の内政にも深く関与しており、過去には今津屋ゆかりの娘が本領の家老の養女になって、藩主の側室に上がることもあったという。
水谷にある今津屋は、本家当主の弟が分家した支店であり、本店のように藩に金を貸してはいないものの、商人相手の商いでやはり堅実に稼いでいる。といってもそれほどあくどい噂はなく、水谷が大水にあった際は、堤防の普請やお救い小屋の建築にかなりの金を出したようだと雅勝はるいに教えてくれた。
さすがにあれほど動揺しておいて何もなかったことにはできないと思ったのか、事のついでのように何気なく、老婆が言っていた成之という人物についても教えてくれた。「昔の俺の名だ」と。父親が亡くなった時、雅勝はまだ元服前だったが一応家を継いだので、成人の名前があった。といっても勤めに出るにはまだ幼かったので、その名は一部の親族にしか知られておらず、少なくとも雅勝の記憶にある限り、かつての樋口家の周囲にあの老婆はいなかった。――あの老婆が何者なのか、本当に人間なのか、彼にもしかとはわからないらしい。
話を聞いたるいの側は、とてもこのことを、事のついでのように何気なく――とは思えなかった。雅勝の雅の字はいうまでもなく明野領主武智雅久からの偏諱だ。臣下が主から字を賜るのは武家では珍しいことではないけれど、明野領ではどういうわけか、当代領主の一文字を影衆が名乗る風習がある。つまり、樋口雅勝という名前は、本当はこの世に存在しない名なのだ。それでも今なお樋口と名乗り続けているところに、この若者の家という物にたいするどうしようもないほどの執着が見て取れる。
それを愚かと人は嗤うだろうか。るいは笑う気にはなれない。執着とは人が生きて行く為に必要な希望や拠り所の別名だろう。ただ彼の場合はそれが現在や未来ではなく、過去にあるというだけのことで。
水谷の今津屋は街の目抜き通りにあり、周辺には旅籠や食事処や田楽やが立ち並んでいる。両替商は裕福な商人を相手にするだけでなく、振り売りや小商いの人々も釣銭の両替に利用しているらしい。様々な人が出入りする藍色の暖簾には白抜きで「今」の文字があった。
今の字の暖簾をかきわけて、一人の少女が店から出て来た。今年十二歳になるはずだが、年齢よりもやや小柄な可愛らしい娘だ。どこからどう見ても裕福な商家の娘のいで立ちで、るいよりよほど白い手をして、艶やかな頬にうぶ毛が光っている。
「あの、かつて普請方にいらした樋口忠之様のご息女のお早紀様でいらっしゃいますか?」
「はい。樋口はわたしの実の父です。……今はこの今津屋の娘ですが、何かご用でしょうか?」
るいが近づいていって声をかけると、愛らしい仕草で顔を上げ、首を傾げている。るいのよく知る彼女の兄とはあまり似ていない。――ようやく見つかった彼の妹は、今、裕福な両替商の娘となっていた。
実兄とはいえ、見ず知らずの男が突然声をかければ拐しを疑われかねないので、るいが一人で声をかけ、今津屋のすぐ近くにある甘味やで評判の大福餅を注文した。雅勝がこの街で暮している頃にはまだなかった店だそうだが、今はかなり有名らしく、先ほどから大福やあんころ餅を買い求める人の列が途切れることがない。
大福と茶を運んで来た小女が去って行くのを待って、店内の席で、三人で大福にかじりついた。さすがに評判を呼ぶだけあって、皮は薄くて柔らかく、一口かぶりつくと、その中から甘味を押さえた粒あんが零れんばかりにはみ出してくる。しばらく無言で大福餅を堪能した後、雅勝が顔を上げた。るいと接する時にも、彼はいつも努めて優しい顔や声をしているのだと思う。それでもまだ、るいと接する時には多少は地が出ていたのかと実感するほど、完璧に作り込まれた表情だった。
「それがしは清水忠雅と申します。これは妹のるいです。以前、我らの父が樋口殿にお世話になったそうで、ずっとご家族の行末を案じておりました。――お元気でお暮らしでしたか」
「父が亡くなったのはわたしが赤子の頃なので覚えていないのですが……。はい。今はわたしも母もつつがなく暮らしています」
行き先がそう遠くない甘味屋なのがよかったのか。それともことさらに優し気に嘘八百ならべた雅勝の態度がよかったのか。浪人とはいえ武士の雅勝とるいが兄妹とは普通は見えないはずだが、少女は嘘偽りだらけの言葉をそのまま信用したようだった。
そばで聞いていたるいとしては正直、よくぞまあここまで嘘八百を並べられるものだと半ば感心したのだが、よく考えれば探索事も影衆の仕事のうちなので、彼にとっては慣れたことなのかもしれない。加賀谷でるいと竹次と一緒に団子を食べていなかったあたり、雅勝はあまり甘いものを好まないはずなのに、少女を安心させる為なのか、一つ二つと美味そうに頬張って、茶で喉を潤している。
今から八年と少し前、亡くなった樋口忠之の妻であった人は、両替商今津屋主人の想い者となり、娘と共に武家長屋から町屋に越していった。想い者、囲い者――色々言い方はあるけれど、当時、今津屋の主人には妻があったので要は妾である。どうりで、樋口の名を聞いた武家長屋の奥方達が言葉を濁したわけだ。
「母御も達者でお暮らしか?」
「はい。今の父もとてもよくしてくれています」
はじめは妾として囲われた樋口家の妻女は、本妻が亡くなった後に正式に妻に迎えられ、娘と共に水谷の今津屋で暮していた。この時点で、武家としての樋口家は正式に消えてなくなった。
正直、るいには実感としてわからないが、武家にとって家の名とは、時に命に代えても守らなければならない大切なものであるということは、短い武家奉公の中でも感じていた。それがもうこの世から消えてなくなっていたという現実は、武家の嫡男にとっては残酷な結末だろう。だが事情を知るるいにさえまったく内心を見せずに、元樋口家の嫡男は、彼にとってのみ最も残酷な問いかけをした。
「樋口殿には、確か、それがしと同じ年頃のご嫡男がいると聞いていましたが」
「あ、はい、兄は九年前に病で亡くなったそうです。母はまったく兄の話をしないので、わたしは兄がいたことさえ知らなかったんですけど」
その瞬間、心が大きく脈打って、るいは茶の入った湯呑を取り落してしまいそうになった。相変わらず雅勝の表情は変わらない。だがるいはかつて、他でもない当の本人から聞いたことがある。七つ年の離れた妹がいたのだと。赤子の妹がそれはそれは可愛くて、いくら見ていても飽きなかったと。
九年前、十歳の少年は妹を苦界に落とすくらいなら、代わりに自分を売ってくれと訴えた。
――兄は九年前に病で亡くなったそうです。
もちろん、赤の他人のるいによその家族の事情に立ち入る権利はない。そもそも、るいが今ここにいて彼らの事情に係ってしまったこと自体が、完全なる行きがかりだ。ただそれでも感情はある。今ここにいる人の心情を思って、痛くて苦しくてたまらないと感じてしまう感情は。
あまりに痛くて苦しくて、だけどここで顔をそむけるのはあまりに不自然過ぎて、視線だけを遠くの席に向けると、何の因果か、町人風の若い母親が二人の子どもと一緒に大福を食べていた。年長の男の子が、二つに割った大福の片方を幼い妹の口に運んでいる。甘いものは人を幸せにする。女の子を抱いた母親も、少年も、彼の妹もみんな笑顔だ。
きっとこんな時間が、彼ら家族の過去にもあったに違いないのに。
武家の妻が夫を失い、困窮した生活の中で息子を手放して、その後、裕福な商人の妾になった。余程よんどころない事情があって、身を切る程の苦悩と後悔があったことだろう。あったのかもしれない。――あってほしい。
だけど何があったところで、消えてなくなるわけではない。
彼女が売った息子が、己の身と心を削りながら生きて来た九年間という長い年月が。
「ご家族が壮健でお暮らしとのこと、きっと父も安心するでしょう。母御にもよろしくお伝えください」
「はい、ありがとうございます」
るいは自分が世間を知らないことを知っている。加賀谷で再会したお秋の今も、雅勝が歩んできた人生も、るいにとっては想像さえできないくらい遠い世界のものだ。だけどそれを垣間見てしまった今、絶対にここで泣いてはいけないことだけはわかる。
だから、開け放たれた窓から日の光が射し込む明るく平和な甘味やで、評判の大福餅を必死に口に詰め込んで飲み下した。――味なんてまるで感じなかった。
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