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第十話「三角関係」
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―虹色の夏―
第十話「三角関係」
花火大会の前日、突然アイツから呼び出された
久しぶりに声をかけてきたと思ったら花火大会に付き合えと言うものだった
もちろん断ろうと思っていた・・だが、断ったら例の写真をばら撒くと
脅された。それは過去に俺が大学一年の時に
同じ学部の同級生が恐喝されていた写真だった
正確にはその同級生の友達が同級生を恐喝していた現場を俺がみてしまい
それをアイツが写真に撮ったのだ。それを大学の教授にばら撒くと脅された
それが教授に分かれば恐喝していた同級生は処罰を受けるので俺はいいと思ったけど
恐喝された同級生がそれを望んでない、もとは親友だったらしく馬鹿な話だけど
自分を恐喝した友達を庇っていた。俺は大学側に何度も言おうとしたけど
同級生が泣きながら「悪いのは俺だから大学側には言わないでほしい、
友達のことは見逃してほしい」と言ってきた
だから、未だに大学側には言えないでいる俺も悪いのかもしれない・・
泣きながら懇願されては何も俺は言えなくなる。
そんなわけでその恐喝の証拠の写真を持ってるアイツ優里に俺は逆らえなかった
優里は同じ大学で文学部の二年生でカメラが好きで写真
を撮ることが趣味の眼鏡が似合う幼馴染だった
優里が俺のことが好きだというのは分かっていたが俺には要がいるから
優里の気持ちには答えられない。普段は大人しくて優しい性格なのだが
俺と要の仲を妬んでいるのは明らかだった。
だから写真で俺の気を引こうとしている。優里には告白された事があるが
断っていた。当時は恋愛する気なれなかったというのが告白を断った理由だった。
でも、未だに優里は俺の事が好きで諦めてないみたいだ。
特に大学に入ってからは俺への執着と依存が酷くなっていた。
そんな優里に同情はするけど俺には、恋愛感情は一切なかった。
でも、花火大会を断ったら、写真を大学側に渡すと言われたので
仕方なく付き合うしかなかった。
でも要に優里と一緒にいるところを見られてしまった。
でも・・・俺にはどうしようもなかった。
これからどうすればいいのか分からない・・。
あれから一週間。もうすぐ8月になろうとしていた
セミの鳴き声が木霊する初夏の日
わたしは大学の講義を受けるために講義室にいた
まだ講義までは時間があったので大学の図書館で本を借りようと思って
大学の図書館に向かった。図書館に入るともう冷房をつけているのか
図書館の中は涼しかった。
わたしは適当に本を選んで席に着いた
図書館の中は誰もいなく静まり帰っていた・・
そこへ誰かが入ってきた
「なあ、優里、いつまでこんなことを続ける気だ」
「あなたがあたしに振り向いてくれるまでよ。
写真は花火大会に付き合ってくれたから隼人に返すね」
といい優里は俺に写真を返した
「と、いっても写真のネガがあるからいくらでも焼きまわしができるけど」
・・・わたしは思考が停止していた
え?隼人と優里さん??
写真?ネガ?どういうこと?
席から離れて本棚の隙間に隠れたわたしは二人の会話に息を潜めて聞き耳をたてた。
「あの事は誰にも言ってないだろうな?」
「大丈夫よ、隼人とあたしだけの秘密。一年前の恐喝事件のことはね」
「絶対誰にも言うなよ、もし言ったらお前を軽蔑するから!」
「・・・わかったわよ。それより少しはあたしの事を見てよ!
隼人が好きな気持ちは高校時代から変わってないわ。」
「前にも言ったけど俺は今要と付き合ってるからお前の気持ちには
答えられない!ごめん」
「・・・・・・。そんなに彼女が大切?あたしよりも?
あたしの方があの人より隼人の事を知ってる
ずっと一緒にいたもの!あたしたち幼馴染でしょ」
「・・・・・・ごめん」
「あたしは絶対許さない!絶対あたしの方を向かせてみせるから!」
ガラガラピシャン。図書館のドアが開いて優里が出て行った
「・・・・ごめん。優里・・」
そして隼人も図書館から出ていくのをわたしはずっと見ていた つづく
第十話「三角関係」
花火大会の前日、突然アイツから呼び出された
久しぶりに声をかけてきたと思ったら花火大会に付き合えと言うものだった
もちろん断ろうと思っていた・・だが、断ったら例の写真をばら撒くと
脅された。それは過去に俺が大学一年の時に
同じ学部の同級生が恐喝されていた写真だった
正確にはその同級生の友達が同級生を恐喝していた現場を俺がみてしまい
それをアイツが写真に撮ったのだ。それを大学の教授にばら撒くと脅された
それが教授に分かれば恐喝していた同級生は処罰を受けるので俺はいいと思ったけど
恐喝された同級生がそれを望んでない、もとは親友だったらしく馬鹿な話だけど
自分を恐喝した友達を庇っていた。俺は大学側に何度も言おうとしたけど
同級生が泣きながら「悪いのは俺だから大学側には言わないでほしい、
友達のことは見逃してほしい」と言ってきた
だから、未だに大学側には言えないでいる俺も悪いのかもしれない・・
泣きながら懇願されては何も俺は言えなくなる。
そんなわけでその恐喝の証拠の写真を持ってるアイツ優里に俺は逆らえなかった
優里は同じ大学で文学部の二年生でカメラが好きで写真
を撮ることが趣味の眼鏡が似合う幼馴染だった
優里が俺のことが好きだというのは分かっていたが俺には要がいるから
優里の気持ちには答えられない。普段は大人しくて優しい性格なのだが
俺と要の仲を妬んでいるのは明らかだった。
だから写真で俺の気を引こうとしている。優里には告白された事があるが
断っていた。当時は恋愛する気なれなかったというのが告白を断った理由だった。
でも、未だに優里は俺の事が好きで諦めてないみたいだ。
特に大学に入ってからは俺への執着と依存が酷くなっていた。
そんな優里に同情はするけど俺には、恋愛感情は一切なかった。
でも、花火大会を断ったら、写真を大学側に渡すと言われたので
仕方なく付き合うしかなかった。
でも要に優里と一緒にいるところを見られてしまった。
でも・・・俺にはどうしようもなかった。
これからどうすればいいのか分からない・・。
あれから一週間。もうすぐ8月になろうとしていた
セミの鳴き声が木霊する初夏の日
わたしは大学の講義を受けるために講義室にいた
まだ講義までは時間があったので大学の図書館で本を借りようと思って
大学の図書館に向かった。図書館に入るともう冷房をつけているのか
図書館の中は涼しかった。
わたしは適当に本を選んで席に着いた
図書館の中は誰もいなく静まり帰っていた・・
そこへ誰かが入ってきた
「なあ、優里、いつまでこんなことを続ける気だ」
「あなたがあたしに振り向いてくれるまでよ。
写真は花火大会に付き合ってくれたから隼人に返すね」
といい優里は俺に写真を返した
「と、いっても写真のネガがあるからいくらでも焼きまわしができるけど」
・・・わたしは思考が停止していた
え?隼人と優里さん??
写真?ネガ?どういうこと?
席から離れて本棚の隙間に隠れたわたしは二人の会話に息を潜めて聞き耳をたてた。
「あの事は誰にも言ってないだろうな?」
「大丈夫よ、隼人とあたしだけの秘密。一年前の恐喝事件のことはね」
「絶対誰にも言うなよ、もし言ったらお前を軽蔑するから!」
「・・・わかったわよ。それより少しはあたしの事を見てよ!
隼人が好きな気持ちは高校時代から変わってないわ。」
「前にも言ったけど俺は今要と付き合ってるからお前の気持ちには
答えられない!ごめん」
「・・・・・・。そんなに彼女が大切?あたしよりも?
あたしの方があの人より隼人の事を知ってる
ずっと一緒にいたもの!あたしたち幼馴染でしょ」
「・・・・・・ごめん」
「あたしは絶対許さない!絶対あたしの方を向かせてみせるから!」
ガラガラピシャン。図書館のドアが開いて優里が出て行った
「・・・・ごめん。優里・・」
そして隼人も図書館から出ていくのをわたしはずっと見ていた つづく
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