あなただけを見つめる

アオト★★

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第二十一話 「悲恋」

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第二十一話 「悲恋」

どれくらい時間が経っただろう・・・私はまだ遊馬先生の家にいた。

リビングのソファーに三人座っている。

「やっぱり、華ちゃんとひまわり園に行ったのね」

望さんは麦茶を一口飲んで遊馬先生に言った・・。

「ああ、ごめん。もう行かないから」遊馬先生は望さんの目をみて言った・・

「遊馬は華ちゃんが好きなの?」

「そんなことあるわけない。俺が好きなのは望だけだ。」

そんな会話が私の耳に聞こえた・・・・

「私は・・・遊馬先生のことが好きなの!遊馬先生じゃなきゃダメなの・・・

向日葵の花言葉はあなただけ見つめてる・・・・。

ずっと遊馬先生だけを見つめていた。これからもずっと・・・」

私は泣きながら遊馬先生の目をじっと見つめた・・・

いつの間にか向日葵は綺麗な花瓶に飾られていた

望さんが花瓶に花を飾ってくれたのだ。



「・・・・華・・・ごめん。俺はお前の期待には応えられない。

俺は望と結婚してるんだ・・子供はいないけどそれでも幸せなんだ・・・・」

遊馬先生は今度は私の目を見ながら言った。

私から目を逸らさないで見つめる瞳は真剣だった。

「・・・・・・わかりました・・・・今までごめんなさい・・

もうここには来ません・・・・遊馬先生本当に大好きでした。さようなら」

私はそれだけ言って遊馬先生の自宅を泣きながら後にした・・・・



つづく



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