173 / 231
第3章機械魔道連邦編
第一部・ヴァリアント 2話
しおりを挟む
「起きろ」
リオが不意に耳に入ってきた人の声で目を覚ます。
ぼんやりとした頭のまま、リオが声のした方向へ視線を向けると、そこにはリオに対し睨みつけるような視線を向ける看守がいた。
「鐘、鳴った。早く出る」
看守が独房の錠へと視線を向けながらそう呟く。すると、カシャン、という音と共にリオの居る独房の扉が開く。
「刑務作業場へ連れていく。今日、初日。内容は道中で説明する」
通路に立ったままの看守がそう口にし、リオに出てくるように視線を送る。
看守に従い、独房から出てくるリオ。それを確認した看守が独房の扉を再度施錠すると、一度だけリオの方を見てから歩き出した。
「今日やること。まずは自由広場の裏手に農場ある。そこでほかの囚人、収穫する。収穫したものを運ぶ。運ぶ先は都度指示する。終わったら広場へ毎回必ず戻ってくる」
囚人区域にある独房エリアから屋外へと向かい2人で歩くリオと看守。その合間に刑務作業に関する説明を受けていると、目的地が近づいてきたのか、次第にリオの周りに他の囚人と看守の姿が見受けられるようになっていった。
次第に数を増やしていく彼らは、刑務所に居るような年齢ではないリオの姿を見て、ある者は訝しむような視線を看守たちに向け、またある者はリオ自身に蔑みであったり憐れみであったりと、遠慮のない視線を向けていた。
それらを気にしないように歩くリオ。だがそのリオの姿が一部の囚人には気にいらなかったようで――
「―――」
「――――」
「――」
直接的な言動を取り始めた。それは彼らの発している言語の意味が分からないリオですら不快感を覚えたほどであり、その様子を見ていた看守から、リオの周囲に居た囚人たち全員に対して圧が加えられる。
その光景に、リオが思わず内心で溜息を吐いてしまう。
(・・・けど、一応看守の人達は信用してもよさそう、かな?)
だがリオは溜息と同時に感じたことがあったようで、看守たちに対する信用度を少しだけ上げた。
その後、その場に居た囚人たちの中でリオに対する共通認識が生まれたのだろう。彼らは腫物を触るような視線をリオに向け、直接的な接触をしてくることは無くなった。――あくまでも看守の前では、だが。
「――、――。・・・ああ、ユースティアナ語なのか」
それはリオが刑務作業を始めてから15分が経過した頃だった。同じ刑務作業をしていた囚人の1人が看守たちの目を盗んでリオに接触してきたのである。
リオと同じチョーカーを付けられたその囚人は、まるで品定めをするようにリオのことをまじまじと見つめる。
「・・・そうだけど、それがどうかしたの?」
対するリオは、声をかけて来た囚人の男性に対し警戒する素振りを見せる。
「いや、盗み程度でここに来るガキはどこの生まれなのかってな。・・・おっと、別に馬鹿にしてるわけじゃない」
男性の台詞でリオがわずかに後ろに下がる。すると男性は、自身が口にした内容でリオの警戒が強まったことを察したのだろう、両手を広げながらリオに制止するように求めた。
そんな男性に対し、リオが警戒心を浮かべたまま男性の求めに応じると、男性が話し始める。
「あんたに近づくと看守どもがうるさいだろう?だからわざわざこうやって1人になるタイミングを待って話をしたかっただけだ。――で、どうせあの甘々看守長のバートンのことだ、なんか言われてるんだろう?」
男性の口にした台詞を聞いた瞬間、リオの瞳が動揺でわずかに揺らぐ。
「・・・言われてるとしたらどうなの」
「別にどうもしないさ。まあ、斯く言うオレもあの野郎に気に入られてるらしくてな、あんたの素性は大体把握してる」
「つまりそれは、僕に対する忠告と取ればいい?」
「忠告、ね。・・・聞いてた以上に慎重なんだな、あんた」
リオの言動を見ていた男性が1人頷き始める。その姿をリオが不思議に思っていると――
「まあいい、オレの言葉が忠告かどうかはあんたの判断に任せる。――ただ、オレの言ったことを信用するっていうんならダラスって名前を覚えといてくれ、皇国生まれのリオ少年」
そう言い残し、男性が広場の方へと去って行く。そして1人残されたリオは、その背中を見送りながら――
(・・・囚人たちの中にも味方と敵がいそうだね)
そう考えたのだった。
リオと囚人の男性・ダラスが別れた直後。
看守たちから見えない場所で話をしていた2人の姿を見ていた人物が居た。
(なるほど、看守たちとあの男は繋がっている、と。早急に対処せねばのう)
その人物はリオとダラスの2人が別れたことを確認すると、何処かへと去って行く。
身軽な身のこなしで20メートルはある外壁を軽々と飛び越えたその人物は、最後に1度だけ背後を振り返ると、刑務所の外壁から飛び降りていった。
その日の午後。
あのあと、特に何もなく刑務作業を終えたリオの姿は、刑務作業時に何度も入った広場の中にあった。
100人ほどは収容できるであろう広さを誇る広場。そこでは、リオのように刑務作業を終えた囚人たちの姿がちらほらと見受けられ、数名でのグループになり談議に花を咲かせている者や周囲を威嚇するような態度を取る者、さらには1人でぼうっとしている者など、各々が看守に注意をされない程度のラインで自由に行動していた。
そんな人々をリオが広場の隅の方から観察していると――
「おう、また会ったな。今は人間観察中か?」
リオの視線に気づいたのか、先ほど刑務作業中に彼に声をかけて来た男性・ダラスがリオの元へと歩いてくる姿が映った。
「ダラスさん、だっけ」
存在感を消しながら広場の様子を眺めていたリオに気づいたダラスに対し、内心で警戒するリオ。だがダラスの方は、リオのそんな心境を知ってか知らずか――
「おう、覚えててくれたんだな」
嬉しそうにそう口にすると、リオの隣に座り込み有無を言わさず話を始める。
「で、気になった奴はいるのか?」
座り込むや否や、単刀直入にそう尋ねてくるダラス。
対するリオは、彼のその質問の意図を計りかねているらしく、しばし逡巡したのちに口を開く。
「・・・あそこの集団かな。随分慣れてる雰囲気だし」
そう口にしながらリオが示したのは、リオからすれば祖父母ほどの年齢の面々が談議に花を咲かせているグループだった。
「ああ、あのじいさん達か。あの3人は20年近くここにいるらしい。全員身寄りもないし釈放されても孤独だからっていう理由でここの看守長に掛けあって余生を過ごしてるんだとさ」
「へぇ・・・・・・でもここって、あくまでも刑務所なんだよね?」
「オレもそう思ってるんだがな、どうやらここの看守たち・・・特に看守長のバートンは違うらしい」
「優しい人なんだね」
「どうだかな」
看守長であるバートンに対する印象をリオが口にする。だがダラスがバートンに対して抱いている印象はリオとは異なっているようで、彼の表情が一瞬にして険しくなった。
「あいつはただのお人好しだ。・・・そのくせ、いざとなれば簡単に周囲を切り捨てるクズ野郎だ」
険しい表情のまま、ダラスが感情的な台詞を口にする。
その姿に違和感を抱いたリオが踏み込もうとすると――
「それってどういう――」
「あんたは知らない方がいい。知ってしまったらあのじいさん達と同じ運命を辿ることになるぞ」
まるで虎穴へ入ろうとする人間を引き留めるような台詞を口にしたのだった。
それから数時間後。夕食を告げる鐘が刑務所内に鳴り響き、それに合わせるように囚人たちが続々と広場から食堂へと移動し始める。
その人混みの中、流れに身を任せるように移動していたリオは、広場でダラスと話をした際に感じた違和感について考えていた。
(なんでダラスさんはあんなに看守長を警戒するような言動をしてたんだろう・・・)
囚人が看守を警戒するのは自然的な感情だ。しかしリオがダラスに感じた感覚は「囚人と看守」という知り合い以下の存在に抱く感情ではない、まるで「復讐を誓った相手」を目の前にしているかのようであった。
(看守長・・・バートンさん、だっけ。ダラスさんとの間に何かがあるみたいなんだけど・・・)
そこまで考えたところで食堂へと到着したリオは、バートンとダラスの2人の関係について考えながら夕食を終えたのだった。
リオが不意に耳に入ってきた人の声で目を覚ます。
ぼんやりとした頭のまま、リオが声のした方向へ視線を向けると、そこにはリオに対し睨みつけるような視線を向ける看守がいた。
「鐘、鳴った。早く出る」
看守が独房の錠へと視線を向けながらそう呟く。すると、カシャン、という音と共にリオの居る独房の扉が開く。
「刑務作業場へ連れていく。今日、初日。内容は道中で説明する」
通路に立ったままの看守がそう口にし、リオに出てくるように視線を送る。
看守に従い、独房から出てくるリオ。それを確認した看守が独房の扉を再度施錠すると、一度だけリオの方を見てから歩き出した。
「今日やること。まずは自由広場の裏手に農場ある。そこでほかの囚人、収穫する。収穫したものを運ぶ。運ぶ先は都度指示する。終わったら広場へ毎回必ず戻ってくる」
囚人区域にある独房エリアから屋外へと向かい2人で歩くリオと看守。その合間に刑務作業に関する説明を受けていると、目的地が近づいてきたのか、次第にリオの周りに他の囚人と看守の姿が見受けられるようになっていった。
次第に数を増やしていく彼らは、刑務所に居るような年齢ではないリオの姿を見て、ある者は訝しむような視線を看守たちに向け、またある者はリオ自身に蔑みであったり憐れみであったりと、遠慮のない視線を向けていた。
それらを気にしないように歩くリオ。だがそのリオの姿が一部の囚人には気にいらなかったようで――
「―――」
「――――」
「――」
直接的な言動を取り始めた。それは彼らの発している言語の意味が分からないリオですら不快感を覚えたほどであり、その様子を見ていた看守から、リオの周囲に居た囚人たち全員に対して圧が加えられる。
その光景に、リオが思わず内心で溜息を吐いてしまう。
(・・・けど、一応看守の人達は信用してもよさそう、かな?)
だがリオは溜息と同時に感じたことがあったようで、看守たちに対する信用度を少しだけ上げた。
その後、その場に居た囚人たちの中でリオに対する共通認識が生まれたのだろう。彼らは腫物を触るような視線をリオに向け、直接的な接触をしてくることは無くなった。――あくまでも看守の前では、だが。
「――、――。・・・ああ、ユースティアナ語なのか」
それはリオが刑務作業を始めてから15分が経過した頃だった。同じ刑務作業をしていた囚人の1人が看守たちの目を盗んでリオに接触してきたのである。
リオと同じチョーカーを付けられたその囚人は、まるで品定めをするようにリオのことをまじまじと見つめる。
「・・・そうだけど、それがどうかしたの?」
対するリオは、声をかけて来た囚人の男性に対し警戒する素振りを見せる。
「いや、盗み程度でここに来るガキはどこの生まれなのかってな。・・・おっと、別に馬鹿にしてるわけじゃない」
男性の台詞でリオがわずかに後ろに下がる。すると男性は、自身が口にした内容でリオの警戒が強まったことを察したのだろう、両手を広げながらリオに制止するように求めた。
そんな男性に対し、リオが警戒心を浮かべたまま男性の求めに応じると、男性が話し始める。
「あんたに近づくと看守どもがうるさいだろう?だからわざわざこうやって1人になるタイミングを待って話をしたかっただけだ。――で、どうせあの甘々看守長のバートンのことだ、なんか言われてるんだろう?」
男性の口にした台詞を聞いた瞬間、リオの瞳が動揺でわずかに揺らぐ。
「・・・言われてるとしたらどうなの」
「別にどうもしないさ。まあ、斯く言うオレもあの野郎に気に入られてるらしくてな、あんたの素性は大体把握してる」
「つまりそれは、僕に対する忠告と取ればいい?」
「忠告、ね。・・・聞いてた以上に慎重なんだな、あんた」
リオの言動を見ていた男性が1人頷き始める。その姿をリオが不思議に思っていると――
「まあいい、オレの言葉が忠告かどうかはあんたの判断に任せる。――ただ、オレの言ったことを信用するっていうんならダラスって名前を覚えといてくれ、皇国生まれのリオ少年」
そう言い残し、男性が広場の方へと去って行く。そして1人残されたリオは、その背中を見送りながら――
(・・・囚人たちの中にも味方と敵がいそうだね)
そう考えたのだった。
リオと囚人の男性・ダラスが別れた直後。
看守たちから見えない場所で話をしていた2人の姿を見ていた人物が居た。
(なるほど、看守たちとあの男は繋がっている、と。早急に対処せねばのう)
その人物はリオとダラスの2人が別れたことを確認すると、何処かへと去って行く。
身軽な身のこなしで20メートルはある外壁を軽々と飛び越えたその人物は、最後に1度だけ背後を振り返ると、刑務所の外壁から飛び降りていった。
その日の午後。
あのあと、特に何もなく刑務作業を終えたリオの姿は、刑務作業時に何度も入った広場の中にあった。
100人ほどは収容できるであろう広さを誇る広場。そこでは、リオのように刑務作業を終えた囚人たちの姿がちらほらと見受けられ、数名でのグループになり談議に花を咲かせている者や周囲を威嚇するような態度を取る者、さらには1人でぼうっとしている者など、各々が看守に注意をされない程度のラインで自由に行動していた。
そんな人々をリオが広場の隅の方から観察していると――
「おう、また会ったな。今は人間観察中か?」
リオの視線に気づいたのか、先ほど刑務作業中に彼に声をかけて来た男性・ダラスがリオの元へと歩いてくる姿が映った。
「ダラスさん、だっけ」
存在感を消しながら広場の様子を眺めていたリオに気づいたダラスに対し、内心で警戒するリオ。だがダラスの方は、リオのそんな心境を知ってか知らずか――
「おう、覚えててくれたんだな」
嬉しそうにそう口にすると、リオの隣に座り込み有無を言わさず話を始める。
「で、気になった奴はいるのか?」
座り込むや否や、単刀直入にそう尋ねてくるダラス。
対するリオは、彼のその質問の意図を計りかねているらしく、しばし逡巡したのちに口を開く。
「・・・あそこの集団かな。随分慣れてる雰囲気だし」
そう口にしながらリオが示したのは、リオからすれば祖父母ほどの年齢の面々が談議に花を咲かせているグループだった。
「ああ、あのじいさん達か。あの3人は20年近くここにいるらしい。全員身寄りもないし釈放されても孤独だからっていう理由でここの看守長に掛けあって余生を過ごしてるんだとさ」
「へぇ・・・・・・でもここって、あくまでも刑務所なんだよね?」
「オレもそう思ってるんだがな、どうやらここの看守たち・・・特に看守長のバートンは違うらしい」
「優しい人なんだね」
「どうだかな」
看守長であるバートンに対する印象をリオが口にする。だがダラスがバートンに対して抱いている印象はリオとは異なっているようで、彼の表情が一瞬にして険しくなった。
「あいつはただのお人好しだ。・・・そのくせ、いざとなれば簡単に周囲を切り捨てるクズ野郎だ」
険しい表情のまま、ダラスが感情的な台詞を口にする。
その姿に違和感を抱いたリオが踏み込もうとすると――
「それってどういう――」
「あんたは知らない方がいい。知ってしまったらあのじいさん達と同じ運命を辿ることになるぞ」
まるで虎穴へ入ろうとする人間を引き留めるような台詞を口にしたのだった。
それから数時間後。夕食を告げる鐘が刑務所内に鳴り響き、それに合わせるように囚人たちが続々と広場から食堂へと移動し始める。
その人混みの中、流れに身を任せるように移動していたリオは、広場でダラスと話をした際に感じた違和感について考えていた。
(なんでダラスさんはあんなに看守長を警戒するような言動をしてたんだろう・・・)
囚人が看守を警戒するのは自然的な感情だ。しかしリオがダラスに感じた感覚は「囚人と看守」という知り合い以下の存在に抱く感情ではない、まるで「復讐を誓った相手」を目の前にしているかのようであった。
(看守長・・・バートンさん、だっけ。ダラスさんとの間に何かがあるみたいなんだけど・・・)
そこまで考えたところで食堂へと到着したリオは、バートンとダラスの2人の関係について考えながら夕食を終えたのだった。
0
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
大切”だった”仲間に裏切られたので、皆殺しにしようと思います
騙道みりあ
ファンタジー
魔王を討伐し、世界に平和をもたらした”勇者パーティー”。
その一員であり、”人類最強”と呼ばれる少年ユウキは、何故か仲間たちに裏切られてしまう。
仲間への信頼、恋人への愛。それら全てが作られたものだと知り、ユウキは怒りを覚えた。
なので、全員殺すことにした。
1話完結ですが、続編も考えています。
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた
兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。
【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
王家も我が家を馬鹿にしてますわよね
章槻雅希
ファンタジー
よくある婚約者が護衛対象の王女を優先して婚約破棄になるパターンのお話。あの手の話を読んで、『なんで王家は王女の醜聞になりかねない噂を放置してるんだろう』『てか、これ、王家が婚約者の家蔑ろにしてるよね?』と思った結果できた話。ひそかなサブタイは『うちも王家を馬鹿にしてますけど』かもしれません。
『小説家になろう』『アルファポリス』(敬称略)に重複投稿、自サイトにも掲載しています。
平凡すぎる、と追放された俺。実は大量スキル獲得可のチート能力『無限変化』の使い手でした。俺が抜けてパーティが瓦解したから今更戻れ?お断りです
たかたちひろ【令嬢節約ごはん23日発売】
ファンタジー
★ファンタジーカップ参加作品です。
応援していただけたら執筆の励みになります。
《俺、貸します!》
これはパーティーを追放された男が、その実力で上り詰め、唯一無二の『レンタル冒険者』として無双を極める話である。(新形式のざまぁもあるよ)
ここから、直接ざまぁに入ります。スカッとしたい方は是非!
「君みたいな平均的な冒険者は不要だ」
この一言で、パーティーリーダーに追放を言い渡されたヨシュア。
しかしその実、彼は平均を装っていただけだった。
レベル35と見せかけているが、本当は350。
水属性魔法しか使えないと見せかけ、全属性魔法使い。
あまりに圧倒的な実力があったため、パーティーの中での力量バランスを考え、あえて影からのサポートに徹していたのだ。
それどころか攻撃力・防御力、メンバー関係の調整まで全て、彼が一手に担っていた。
リーダーのあまりに不足している実力を、ヨシュアのサポートにより埋めてきたのである。
その事実を伝えるも、リーダーには取り合ってもらえず。
あえなく、追放されてしまう。
しかし、それにより制限の消えたヨシュア。
一人で無双をしていたところ、その実力を美少女魔導士に見抜かれ、『レンタル冒険者』としてスカウトされる。
その内容は、パーティーや個人などに借りられていき、場面に応じた役割を果たすというものだった。
まさに、ヨシュアにとっての天職であった。
自分を正当に認めてくれ、力を発揮できる環境だ。
生まれつき与えられていたギフト【無限変化】による全武器、全スキルへの適性を活かして、様々な場所や状況に完璧な適応を見せるヨシュア。
目立ちたくないという思いとは裏腹に、引っ張りだこ。
元パーティーメンバーも彼のもとに帰ってきたいと言うなど、美少女たちに溺愛される。
そうしつつ、かつて前例のない、『レンタル』無双を開始するのであった。
一方、ヨシュアを追放したパーティーリーダーはと言えば、クエストの失敗、メンバーの離脱など、どんどん破滅へと追い込まれていく。
ヨシュアのスーパーサポートに頼りきっていたこと、その真の強さに気づき、戻ってこいと声をかけるが……。
そのときには、もう遅いのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる