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第2章王都・エルドラド編
第三部・異界魔術 2話
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青年と少女がローシェンナ村を旅立つ日。街道へと続く道に立っていた2人は、彼らを見送りに来た彼らより少し年上の夫婦と別れの挨拶を交わしていた――はずだった。
(・・・喧嘩を始めた・・・?)
だが、突如として女性の方から声が上がる。怒りのような、憎しみのような、負の感情を押し出している様子の女性を見たリオに、彼と共にその光景を見ていた管理者が声をかける。
『彼は愚かにも、あの夫婦と昔中の良かった家族を重ねたのだ。・・・そしてその結果は――』
そう説明し始める管理者。それと同時に、青年が情に訴えるような台詞を口にする。すると女性は反対する台詞を口にするが、夫である男性の方が了承し、彼らの旅についてくることになったのだった。
その光景を懐かしんでいるようにも思える声色で、管理者がさらに言葉を続けた。
『後悔という名の絶望を味わったのだ』
その管理者の言葉の終わった、次の瞬間。リオの周囲の景色が変わり、今度は家屋が破壊され、その周囲にまるで縋りつくように固まっている人々の姿が映し出される。
(魔物に襲われた直後かな・・・?)
視界に入った光景を目にしながら、この惨状を引き起こせそうな可能性を考えるリオ。すると、急に管理者の声が響いた。
『ここはガレイの跡地だ。この数日前に壊滅した』
管理者の淡々とした補足を聞きながら、リオは先ほどからずっと姿を目にしている青年の姿を探し始める。そうして程なくして目的の人物たちを見つけたリオは、彼らと共にいた男性の姿を見て驚く。
(え、お父さん!?)
なぜならその男性は、リオの父親・ハヤト本人なのではと思うほどにそっくりな単暗灰色の髪と、いかにも冒険者らしい厳つい顔立ちをした男性だったからである。
そうしてそのまま硬直してしまうリオ。そんな彼に対して管理者が補足をしながら説明を始める。
『彼らは壊滅したガレイで、あの傭兵と出会ったのだ。そしてあの男は彼らの旅の目的を聞くと、二つ返事で参加したのだ。――それと、あの傭兵の男とお主の父親は遠い親戚という訳もない、ただの他人だ』
管理者の説明を聞いて安堵しながらも、少し残念に思うリオ。
『――次が最後の1人だ。とはいっても、最後の1人は大した話もないのだがな』
その次の瞬間、リオの周囲を再び光が包む。そして次の瞬間、青年に対し頭を下げている男性の姿がリオの視界に入ってくる。
『彼はこの時代における「聖騎士団」の元団長だ』
管理者の説明を聞きながら、目の前で起きている光景を瞳に焼き付けるリオ。この頃、ほぼ壊滅状態にあった国軍は、各地に残された兵士たちによって何とかその体面を保っていたに過ぎず、一部では失業者のようになっている者も多かった。
そして青年の前に現れた男性は、それによって落ち武者のようになっていたのである。
「どうか私に、汚名を挽回する場所を与えてくれ。・・・頼む」
そんな今にも崩れ落ちてしまいそうな雰囲気を纏っていた男性が青年に懇願する。それを聞いた青年は、困った表情を浮かべながらも男性の願いを受け止める。――部下たちの仇や命を落とした国民たちの無念を少しでも晴らしたい。そう思っての台詞だったのだろう。
だがリオは、その男性の姿に少し違和感を覚える。すると、その違和感を払拭するように管理者が声を上げる。
『元団長殿は彼の元上司だからな。・・・軍隊に所属した経験がある人間にとって、上司の言葉は絶対なのだ』
(・・・その人の考えが間違ってても?)
管理者の台詞に対し、そう尋ねるリオ。すると管理者は忌々しそうな声色で答えた。
『そうだ。そして部下は、その上司の指揮を外れるまでは絶対服従――それがこの頃の常識だった。そして2人は、この頃でも互いに軍に所属していた』
管理者の台詞を聞き、複雑な気持ちを抱くリオ。なぜなら、見方を変えれば青年が断れない立場であることを利用して、男性が近づいたようにも取れてしまうからである。
だがそんな気持ちを抱いていたリオの事を時間が待ってくれる様子は無く、再度景色が変わり始めたのだった。
そうして再度景色が変わり終えると、リオは周囲へと広大に広がる草原地帯に立っていた。そして、リオの目の前には大量の魔物と、それに守られる様に最奥部に鎮座する人型の魔物の姿を捉えていた。
(・・・これは・・・僕の方を見てる?)
目の前にいる魔物たちに対して違和感を覚えるリオ。そうして背後を振り返ると、この場所にいるのはリオ1人だけだという事に気がつく。
(誰も居ない・・・?でも・・・)
周囲に誰も居ない状況にも関わらず、なぜか誰かと共にいる感覚を覚えるリオ。すると――
「いくぞ、あいつを必ず倒すんだ!」
リオの体内から突然声が響く。と同時に、リオが管理者と共に追い続けてきた青年が、仲間となった4人と共にどこからか現れると、一斉に魔物たちに向かって攻撃を開始していく。それによって、瞬く間に数を減らしていく魔物。
(――すごい)
その圧倒的な速度を目にし、思わず見惚れてしまうリオ。その理由は、5人の中で一番実力が低いであろう少女でさえ、魔法と近接用の武器を駆使し次々と魔物を消し去っていたからである。無論、他の4人がそれ以上だったのは言うまでもないだろう。
その結果、わずか数分でまるでタイフーンに巻き込まれたかのように魔物たちは全滅したのだった。
そうして最後に残った人型の魔物がその全貌を現す。
(――!?あれって・・・ガレイで倒した・・・?)
リオ達の前に姿を見せた人型の魔物。それは魔人に酷似しながらも、魔人とは絶対的に何かが違う、悪魔と呼ばれる厄災だった。その証拠に、背中から生えた、まるで鳥類の翼の骨格のような禍々しい6枚の羽は、その悪魔しか持たないと言われている最大の特徴を示していた。
(あの時言っていたのは、もしかしてこの時の事なのかな・・・)
そして、それと同時に彼の存在がリオとガレイで戦った時に呟いていた言葉を思い出す。果たして、その予想は大当たりだったようで、青年たちは次第に悪魔を劣勢へと追い込んでいく。
だがここまでの戦闘は、悪魔にとっては小手調べ程度だったらしく――
「――この世界はこの程度ですか。今までよりはマシでしたが・・・」
悪魔がそう口にした直後、彼のそばにいた青年の仲間――ローシェンナ村で仲間となった青年が一瞬の内に惨殺された。
「ふむ、偶然近くに居たから自信があるものと思っていましたが・・・この程度ですか」
彼が標的とされたのは、なんてことない理由だった。近くにいた。ただそれだけの理由で最初の犠牲者となったのは、青年により家族と離れ離れになり、今まで旅をしてきた青年だったのだ。――もしも青年と共に来なければ、今頃は家族3人で仲睦まじく暮らしていたことだろう。
その次の瞬間、悪魔は大きく跳躍し、少女の目の前へと降り立つ。
(あ・・・)
その光景をまさに目の前にしたリオが、少女を守るために思わず駆け出そうとするが、体は彼の意思に反しピクリとも動かなかった。だがそのリオに代わり、少女を守った存在がいた。――元傭兵の、リオの父親であるハヤトにそっくりの人物だった。
彼は悪魔と少女の間に無理矢理入り込むと、悪魔の振るった得物を自身の得物で受け止める。それに対し小さく舌打ちした悪魔は、そのまま力任せに得物を押し込んでいき、元傭兵の右肩へと得物を食い込ませた。
「――てこずらせてくれましたね」
その次の瞬間。悪魔が得物に魔力を流し込む。すると、元傭兵の体が跳ねるように一瞬痙攣したかと思うと、そのまま崩れ落ちていった。
その瞬間を目の前で目撃した少女は、元傭兵に必死に治癒魔法を行使し始める。――だが、彼の体が動くことは二度と無かった。
「下がれ!」
その次の瞬間、悪魔の背後から男性が向かっていく。
わざわざ声を上げ悪魔の注意を自身に逸らした彼は、持ち前の剣技を駆使しながら悪魔と死闘を演じ始める。
「――鬱陶しい事この上ない。・・・そちらの方も」
そう口にしながら青年と男性の2人を睨む悪魔。と同時に背中の羽を羽ばたかせたかと思うと、地面から浮き上がり地上と空中を活用した立体攻撃を始めたのだった。
(・・・喧嘩を始めた・・・?)
だが、突如として女性の方から声が上がる。怒りのような、憎しみのような、負の感情を押し出している様子の女性を見たリオに、彼と共にその光景を見ていた管理者が声をかける。
『彼は愚かにも、あの夫婦と昔中の良かった家族を重ねたのだ。・・・そしてその結果は――』
そう説明し始める管理者。それと同時に、青年が情に訴えるような台詞を口にする。すると女性は反対する台詞を口にするが、夫である男性の方が了承し、彼らの旅についてくることになったのだった。
その光景を懐かしんでいるようにも思える声色で、管理者がさらに言葉を続けた。
『後悔という名の絶望を味わったのだ』
その管理者の言葉の終わった、次の瞬間。リオの周囲の景色が変わり、今度は家屋が破壊され、その周囲にまるで縋りつくように固まっている人々の姿が映し出される。
(魔物に襲われた直後かな・・・?)
視界に入った光景を目にしながら、この惨状を引き起こせそうな可能性を考えるリオ。すると、急に管理者の声が響いた。
『ここはガレイの跡地だ。この数日前に壊滅した』
管理者の淡々とした補足を聞きながら、リオは先ほどからずっと姿を目にしている青年の姿を探し始める。そうして程なくして目的の人物たちを見つけたリオは、彼らと共にいた男性の姿を見て驚く。
(え、お父さん!?)
なぜならその男性は、リオの父親・ハヤト本人なのではと思うほどにそっくりな単暗灰色の髪と、いかにも冒険者らしい厳つい顔立ちをした男性だったからである。
そうしてそのまま硬直してしまうリオ。そんな彼に対して管理者が補足をしながら説明を始める。
『彼らは壊滅したガレイで、あの傭兵と出会ったのだ。そしてあの男は彼らの旅の目的を聞くと、二つ返事で参加したのだ。――それと、あの傭兵の男とお主の父親は遠い親戚という訳もない、ただの他人だ』
管理者の説明を聞いて安堵しながらも、少し残念に思うリオ。
『――次が最後の1人だ。とはいっても、最後の1人は大した話もないのだがな』
その次の瞬間、リオの周囲を再び光が包む。そして次の瞬間、青年に対し頭を下げている男性の姿がリオの視界に入ってくる。
『彼はこの時代における「聖騎士団」の元団長だ』
管理者の説明を聞きながら、目の前で起きている光景を瞳に焼き付けるリオ。この頃、ほぼ壊滅状態にあった国軍は、各地に残された兵士たちによって何とかその体面を保っていたに過ぎず、一部では失業者のようになっている者も多かった。
そして青年の前に現れた男性は、それによって落ち武者のようになっていたのである。
「どうか私に、汚名を挽回する場所を与えてくれ。・・・頼む」
そんな今にも崩れ落ちてしまいそうな雰囲気を纏っていた男性が青年に懇願する。それを聞いた青年は、困った表情を浮かべながらも男性の願いを受け止める。――部下たちの仇や命を落とした国民たちの無念を少しでも晴らしたい。そう思っての台詞だったのだろう。
だがリオは、その男性の姿に少し違和感を覚える。すると、その違和感を払拭するように管理者が声を上げる。
『元団長殿は彼の元上司だからな。・・・軍隊に所属した経験がある人間にとって、上司の言葉は絶対なのだ』
(・・・その人の考えが間違ってても?)
管理者の台詞に対し、そう尋ねるリオ。すると管理者は忌々しそうな声色で答えた。
『そうだ。そして部下は、その上司の指揮を外れるまでは絶対服従――それがこの頃の常識だった。そして2人は、この頃でも互いに軍に所属していた』
管理者の台詞を聞き、複雑な気持ちを抱くリオ。なぜなら、見方を変えれば青年が断れない立場であることを利用して、男性が近づいたようにも取れてしまうからである。
だがそんな気持ちを抱いていたリオの事を時間が待ってくれる様子は無く、再度景色が変わり始めたのだった。
そうして再度景色が変わり終えると、リオは周囲へと広大に広がる草原地帯に立っていた。そして、リオの目の前には大量の魔物と、それに守られる様に最奥部に鎮座する人型の魔物の姿を捉えていた。
(・・・これは・・・僕の方を見てる?)
目の前にいる魔物たちに対して違和感を覚えるリオ。そうして背後を振り返ると、この場所にいるのはリオ1人だけだという事に気がつく。
(誰も居ない・・・?でも・・・)
周囲に誰も居ない状況にも関わらず、なぜか誰かと共にいる感覚を覚えるリオ。すると――
「いくぞ、あいつを必ず倒すんだ!」
リオの体内から突然声が響く。と同時に、リオが管理者と共に追い続けてきた青年が、仲間となった4人と共にどこからか現れると、一斉に魔物たちに向かって攻撃を開始していく。それによって、瞬く間に数を減らしていく魔物。
(――すごい)
その圧倒的な速度を目にし、思わず見惚れてしまうリオ。その理由は、5人の中で一番実力が低いであろう少女でさえ、魔法と近接用の武器を駆使し次々と魔物を消し去っていたからである。無論、他の4人がそれ以上だったのは言うまでもないだろう。
その結果、わずか数分でまるでタイフーンに巻き込まれたかのように魔物たちは全滅したのだった。
そうして最後に残った人型の魔物がその全貌を現す。
(――!?あれって・・・ガレイで倒した・・・?)
リオ達の前に姿を見せた人型の魔物。それは魔人に酷似しながらも、魔人とは絶対的に何かが違う、悪魔と呼ばれる厄災だった。その証拠に、背中から生えた、まるで鳥類の翼の骨格のような禍々しい6枚の羽は、その悪魔しか持たないと言われている最大の特徴を示していた。
(あの時言っていたのは、もしかしてこの時の事なのかな・・・)
そして、それと同時に彼の存在がリオとガレイで戦った時に呟いていた言葉を思い出す。果たして、その予想は大当たりだったようで、青年たちは次第に悪魔を劣勢へと追い込んでいく。
だがここまでの戦闘は、悪魔にとっては小手調べ程度だったらしく――
「――この世界はこの程度ですか。今までよりはマシでしたが・・・」
悪魔がそう口にした直後、彼のそばにいた青年の仲間――ローシェンナ村で仲間となった青年が一瞬の内に惨殺された。
「ふむ、偶然近くに居たから自信があるものと思っていましたが・・・この程度ですか」
彼が標的とされたのは、なんてことない理由だった。近くにいた。ただそれだけの理由で最初の犠牲者となったのは、青年により家族と離れ離れになり、今まで旅をしてきた青年だったのだ。――もしも青年と共に来なければ、今頃は家族3人で仲睦まじく暮らしていたことだろう。
その次の瞬間、悪魔は大きく跳躍し、少女の目の前へと降り立つ。
(あ・・・)
その光景をまさに目の前にしたリオが、少女を守るために思わず駆け出そうとするが、体は彼の意思に反しピクリとも動かなかった。だがそのリオに代わり、少女を守った存在がいた。――元傭兵の、リオの父親であるハヤトにそっくりの人物だった。
彼は悪魔と少女の間に無理矢理入り込むと、悪魔の振るった得物を自身の得物で受け止める。それに対し小さく舌打ちした悪魔は、そのまま力任せに得物を押し込んでいき、元傭兵の右肩へと得物を食い込ませた。
「――てこずらせてくれましたね」
その次の瞬間。悪魔が得物に魔力を流し込む。すると、元傭兵の体が跳ねるように一瞬痙攣したかと思うと、そのまま崩れ落ちていった。
その瞬間を目の前で目撃した少女は、元傭兵に必死に治癒魔法を行使し始める。――だが、彼の体が動くことは二度と無かった。
「下がれ!」
その次の瞬間、悪魔の背後から男性が向かっていく。
わざわざ声を上げ悪魔の注意を自身に逸らした彼は、持ち前の剣技を駆使しながら悪魔と死闘を演じ始める。
「――鬱陶しい事この上ない。・・・そちらの方も」
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