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92.考えた人

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「アイテムボックスって何?」

 ユファ婆さまに問われて思ったのだが、アイテムボックスの説明ってなかなかめんどくさい。

「そうですね。
 魔法で作った物を入れるための倉庫、って感じですかね」
「魔法で作った倉庫」

 俺の説明にあまりピンときていないユファ婆さま。

〉ユファ婆さまがポカンとしてるぞ
〉説明された言葉の意味を受け入れられていない様子

《まぁ、俺も説明していてこれで正しいのかわからなくなってきたからユファ婆さまがポカンとするのも仕方ないことだろう》

〉確かにいざアイテムボックスって何?って聞かれると困るな
〉ゲームとかで見慣れてしまってるせいでそういうものだとしか言えないしな
〉レインの説明以上の言葉が思いつかないわね
〉だな

「えっと、その倉庫はどこにあるのですか?」

 リアナイズの問いに俺は頭を悩ませた。

「確認したわけじゃないので正確なことは言えませんが、多分異空間にあると思う」
「異空間ですか」
「えぇ。
 もともとアイテムボックスというのは前世の世界の物語の中に出てくるモノで、特に理屈とか理論とかはなくそういうものだと書かれているのを参考にして魔法を使ってみたので、細かいことを聞かれると答えれないね」

 苦笑しなが言った俺の言葉を聞いたリアナイズは顎に手を当ててなにかを考えだした。

「確認なんですが、レイン様がもといた世界には魔法は存在しなかったのですよね?」
「なかったよ。
 その代わりに科学というものが発展していた世界だね」
「そのような世界でこのような魔法の考え方が生まれるなんて不思議です」

〉言われてみればそうだよな
〉最初に魔法とか考えた人スゲーよな
〉どういう発想からきたのか聞いてみたいわね

「多分、魔法がないからこそ魔法みたいな不思議なことに憧れているからこそ、こちらの世界では考えられないような考え方が生まれたんだと思うよ」
「なるほど。当たり前になるとその考え方を否定しにくくなりますからね」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

神「ホントに魔法を最初に考えた人ってスゴいよな」
天使「それに比べて作者のダメさ加減は………」
神「いや、俺はダメじゃねーからな」
天使「やっぱりどうにかして殺すことを」
神「考えるな!構えるな!」
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