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53.ブレない
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夜7時前。
騎士団の詰所に行くとすでにたくさんの騎士が集まっていた。
そんな中、俺はガイアスさんの肩に姿を現した。
「こんばんわ、ガイアスさん」
「こんばんわ、レイン様」
「レインくん!」
オルフィールさんが俺をつかまえようと手を伸ばしてくるが、ガイアスさんが顔を押さえることで止めた。
「オルフィール。これから作戦なんですから、そういうのは無しでお願いします」
「はい」
落ち込みながら下がるオルフィールさん。
そんなオルフィールさんの姿にみんなが苦笑した。
〉こんな時でもブレないオルフィールwww
〉スゲーメンタルだなwww
〉どんだけ可愛いモノ好きなんだよwww
〉ちょっとは自重しろwww
〉でも、少し場の雰囲気が和らいだからいいんじゃね?
〉いいのか?
〉いいことにしとこうwww
「じゃあ、レイン様お願い出来ますか?」
「はい」
俺はアジトの屋根に待機させていたドローンからサーチを発動させて中の人の場所を確認し、それを立体映像の中に表示した。
〉なぁ
〉なんだ?
〉レインが何気なくやってるせいで普通に見ちまってるけどさ、複数の場所で複数の魔法を同時に発動させてるって異常じゃね?
〉はっ!
〉そういえば!
〉確かに異常よね!
〉やっぱりレインはバケモノか!
《はいはい。バケモノですよ》
〉スゲー適当に返された!
〉ちゃんと反応しろ!
《作戦中なのにか?》
〉ごめんなさい
〉作戦に集中してください
〉でも、出来ればなんでそんなことが出来るのか教えて下さい
《並列思考が進化したマルチタスクのスキルのおかげだな》
〉マジか!
〉スキルの進化だと!
〉どこまでバケモノになる気だ!
作戦中だと言ったのにまた騒ぎだしたリスナー達は無視しよう。
「西の建物の一階に12、二階に17。東の建物の一階に16、二階に19ですか」
「それなりの数がいるな」
「えぇ。これは屋根の上から二階の窓への突入もしたほうがよさそうですね」
「そうですね。なのでロープの準備を」
人数を確認したことで変更する点などをガイアスさん達は話し合っていた。
「とりあえず、屋根の上に人員の配置が終わるまで地上部隊は少し離れたこことここに待機。配置が終われば一斉突入、制圧でいきましょう」
『はい!』
「移動に二十分、制圧に十分を目安に、7時半までには二箇所のアジトの制圧を行います」
『はい!』
〉作戦の立て直しですでに5分は経ってるのに、7時半終了ってムリじゃないの?
《忘れているみたいだから言うが、こっちの1時間は100分だぞ》
〉あっ!
〉そうだった!
〉だから7時半は7時50分か!
〉レインに間違えるなよって言ったのに!
〉俺達が間違えてるじゃねーか!
「では、レイン様。行ってまいります」
「お気をつけて。無事に帰ってきてください」
ガイアスさん達が敬礼をしてきたので敬礼を返す。
「では行動開始!」
詰所を出ていくガイアスさん達を見送ってから俺はドローンを消した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
神「一時間を100分にしたことを危うく忘れそうになったぜ」
天使「なったぜ、じゃないですよ」
神「なったんだから仕方ないだろ」
天使「自分で決めた設定なんですから忘れないでください」
神「忘れそうだから今からでも一時間60分にするか」
天使「ダメに決まってるでしょ!」
騎士団の詰所に行くとすでにたくさんの騎士が集まっていた。
そんな中、俺はガイアスさんの肩に姿を現した。
「こんばんわ、ガイアスさん」
「こんばんわ、レイン様」
「レインくん!」
オルフィールさんが俺をつかまえようと手を伸ばしてくるが、ガイアスさんが顔を押さえることで止めた。
「オルフィール。これから作戦なんですから、そういうのは無しでお願いします」
「はい」
落ち込みながら下がるオルフィールさん。
そんなオルフィールさんの姿にみんなが苦笑した。
〉こんな時でもブレないオルフィールwww
〉スゲーメンタルだなwww
〉どんだけ可愛いモノ好きなんだよwww
〉ちょっとは自重しろwww
〉でも、少し場の雰囲気が和らいだからいいんじゃね?
〉いいのか?
〉いいことにしとこうwww
「じゃあ、レイン様お願い出来ますか?」
「はい」
俺はアジトの屋根に待機させていたドローンからサーチを発動させて中の人の場所を確認し、それを立体映像の中に表示した。
〉なぁ
〉なんだ?
〉レインが何気なくやってるせいで普通に見ちまってるけどさ、複数の場所で複数の魔法を同時に発動させてるって異常じゃね?
〉はっ!
〉そういえば!
〉確かに異常よね!
〉やっぱりレインはバケモノか!
《はいはい。バケモノですよ》
〉スゲー適当に返された!
〉ちゃんと反応しろ!
《作戦中なのにか?》
〉ごめんなさい
〉作戦に集中してください
〉でも、出来ればなんでそんなことが出来るのか教えて下さい
《並列思考が進化したマルチタスクのスキルのおかげだな》
〉マジか!
〉スキルの進化だと!
〉どこまでバケモノになる気だ!
作戦中だと言ったのにまた騒ぎだしたリスナー達は無視しよう。
「西の建物の一階に12、二階に17。東の建物の一階に16、二階に19ですか」
「それなりの数がいるな」
「えぇ。これは屋根の上から二階の窓への突入もしたほうがよさそうですね」
「そうですね。なのでロープの準備を」
人数を確認したことで変更する点などをガイアスさん達は話し合っていた。
「とりあえず、屋根の上に人員の配置が終わるまで地上部隊は少し離れたこことここに待機。配置が終われば一斉突入、制圧でいきましょう」
『はい!』
「移動に二十分、制圧に十分を目安に、7時半までには二箇所のアジトの制圧を行います」
『はい!』
〉作戦の立て直しですでに5分は経ってるのに、7時半終了ってムリじゃないの?
《忘れているみたいだから言うが、こっちの1時間は100分だぞ》
〉あっ!
〉そうだった!
〉だから7時半は7時50分か!
〉レインに間違えるなよって言ったのに!
〉俺達が間違えてるじゃねーか!
「では、レイン様。行ってまいります」
「お気をつけて。無事に帰ってきてください」
ガイアスさん達が敬礼をしてきたので敬礼を返す。
「では行動開始!」
詰所を出ていくガイアスさん達を見送ってから俺はドローンを消した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
神「一時間を100分にしたことを危うく忘れそうになったぜ」
天使「なったぜ、じゃないですよ」
神「なったんだから仕方ないだろ」
天使「自分で決めた設定なんですから忘れないでください」
神「忘れそうだから今からでも一時間60分にするか」
天使「ダメに決まってるでしょ!」
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