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40.一般人の
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「あいにくと、俺は冒険者を育成する人間じゃねーぞ」
そう言いながら入ってきたのはカリスナだ。
突然のカリスナの登場にフィーナさんやルーファさん達が驚いていた。
「なんでカリスナが?」って。
さっきイサナミさんが冒険者ギルドと騎士団は連携していると言ってたから、ギルドマスターを呼びに行く際に騎士団の方にも連絡が行くように手配したのだろう。
「なるほど。しかし、カリスナの私服を見ることなんてないから新鮮だな」か。
確かにそうだね。
入ってきたカリスナは、いつもの騎士団の服ではなくどこにでもいるような一般人の服装だった。
多分カリスナが私服で来たのはルーキーイーター達の目を気にしてのことだろうね。
ルーキーイーター達が新人冒険者の情報をしっかりと把握していることは、僕達が今日つけられたことでわかったわけで、新人冒険者の情報をどこで手に入れるかと言えば当然冒険者ギルドということになる。
つまり、ルーキーイーターは確実に冒険者ギルドを監視しているということだから、そこへ騎士団の服で堂々と入ってきたら連携していると言っているようなもので、それをさとられたくはなかったから私服で来たのだろう。
「冒険者ギルドと騎士団が連携していると知ったら警戒度はマックスまで跳ね上がるだろうからな」だね。
せっかくルーキーイーター達の尻尾を掴めそうなのに、そんな些細なことで掴み損ねたくはないだろうからね。
「しかし、相手も騎士団長の顔くらい知ってるだろうから、いくら私服とはいえギルドに騎士団長が来たら警戒するんじゃね?」か。
まぁ、全く警戒しないなんてことはないだろうけど、騎士団の服で来られるよりかは警戒の度合いは低くなるから、やっぱり私服でくるのが正解だろうね。
「そうか?彼らを見る限り、カリスナには育成する才能もあると思うけど?」
ベルガルさんの視線が僕達の方を向いたので、カリスナも僕達を見てきた。
「あいにくと、その子達は元々素質があって、努力も怠らなかったからそのレベルまで達したのであって、俺の育て方が良かったからじゃねーよ」
カリスナは頭をかいた。
「確かに彼らの素質や努力もあるのだろう。
でも、素質や努力をしたところで、彼らの歳で今の実力まで達しようとすればやっぱりちゃんとした指導者が必要になるだろう。
そう考えればやっぱりカリスナには冒険者を育成する才能があると言えるだろう」
ベルガルさんの言い分はかなり納得できるものだった。
僕達くらいの子供が成長するためには素質や努力と同じくらい指導者の存在は大きいと言える。
大人なら自分で考えてトライ・アンド・エラーを繰り返しながら独学でも成長していけるだろう。
だけど、子供の僕達の場合は知識や経験がないので自分の考えだけではここまで成長することはできないだろう。
「だから、そんなことないって」
しかし、カリスナはそれでも首を振った。
そこまで頑なに否定することでもないように思えるのだけど。
カリスナの姿を見ているとそう思えてくる。
「頑なに自分のことをモブと言うお前が言えたことか?」って。
僕がモブなのはわかりきってることだからいいのだよ。
それに今はカリスナについてだよ。
「わかったよ。で、カリスナには才能があるのか?」か。
才能については昔のカリスナを知っているわけじゃないからわからないけど、騎士団長という役職柄、新人の騎士に指導することも多いから指導の経験も豊富だし、実戦経験も豊富だろうから指導者としては優秀だろうね。
「そうじゃなかったらションゴン達みたいな人間が育つわけないよな」だね。
そうそう。カリスナを筆頭に騎士団のみんなの指導のおかげで今のションゴン達がいるのだよ。
「お二人共、話が脱線していませんか?」
イサナミさんの指摘に2人はハッとした。
僕も表情には出さなかったが内心ハッとした。
そうだった。ルーキーイーターについて話すためにカリスナは来たのだったね。
「忘れてるんじゃねーよ」って。
そっちだって忘れてたカリスナのことが気になってたからお互い様だろ。
「ぐぅ………」だよね。
というわけで、これからはルーキーイーターについて考えていこう。
「そうだったね」
「ルーキーイーターの標的にこいつらがなったかもしれないって話だったな」
「そうです」
イサナミさんの指摘によって話が元に戻ってきたことにフィーナさんがホッとしていた。
フィーナさんの場合、言いたくても言えなかったりするのだろうね。
カリスナが再度こちらに視線を向けてくると、ションゴンとカレンが頷き返していた。
それを確認したカリスナは視線をベルガルさんの方へ戻した。
「こいつらだからこそ良かったのかもしれないな」
そう言いながら入ってきたのはカリスナだ。
突然のカリスナの登場にフィーナさんやルーファさん達が驚いていた。
「なんでカリスナが?」って。
さっきイサナミさんが冒険者ギルドと騎士団は連携していると言ってたから、ギルドマスターを呼びに行く際に騎士団の方にも連絡が行くように手配したのだろう。
「なるほど。しかし、カリスナの私服を見ることなんてないから新鮮だな」か。
確かにそうだね。
入ってきたカリスナは、いつもの騎士団の服ではなくどこにでもいるような一般人の服装だった。
多分カリスナが私服で来たのはルーキーイーター達の目を気にしてのことだろうね。
ルーキーイーター達が新人冒険者の情報をしっかりと把握していることは、僕達が今日つけられたことでわかったわけで、新人冒険者の情報をどこで手に入れるかと言えば当然冒険者ギルドということになる。
つまり、ルーキーイーターは確実に冒険者ギルドを監視しているということだから、そこへ騎士団の服で堂々と入ってきたら連携していると言っているようなもので、それをさとられたくはなかったから私服で来たのだろう。
「冒険者ギルドと騎士団が連携していると知ったら警戒度はマックスまで跳ね上がるだろうからな」だね。
せっかくルーキーイーター達の尻尾を掴めそうなのに、そんな些細なことで掴み損ねたくはないだろうからね。
「しかし、相手も騎士団長の顔くらい知ってるだろうから、いくら私服とはいえギルドに騎士団長が来たら警戒するんじゃね?」か。
まぁ、全く警戒しないなんてことはないだろうけど、騎士団の服で来られるよりかは警戒の度合いは低くなるから、やっぱり私服でくるのが正解だろうね。
「そうか?彼らを見る限り、カリスナには育成する才能もあると思うけど?」
ベルガルさんの視線が僕達の方を向いたので、カリスナも僕達を見てきた。
「あいにくと、その子達は元々素質があって、努力も怠らなかったからそのレベルまで達したのであって、俺の育て方が良かったからじゃねーよ」
カリスナは頭をかいた。
「確かに彼らの素質や努力もあるのだろう。
でも、素質や努力をしたところで、彼らの歳で今の実力まで達しようとすればやっぱりちゃんとした指導者が必要になるだろう。
そう考えればやっぱりカリスナには冒険者を育成する才能があると言えるだろう」
ベルガルさんの言い分はかなり納得できるものだった。
僕達くらいの子供が成長するためには素質や努力と同じくらい指導者の存在は大きいと言える。
大人なら自分で考えてトライ・アンド・エラーを繰り返しながら独学でも成長していけるだろう。
だけど、子供の僕達の場合は知識や経験がないので自分の考えだけではここまで成長することはできないだろう。
「だから、そんなことないって」
しかし、カリスナはそれでも首を振った。
そこまで頑なに否定することでもないように思えるのだけど。
カリスナの姿を見ているとそう思えてくる。
「頑なに自分のことをモブと言うお前が言えたことか?」って。
僕がモブなのはわかりきってることだからいいのだよ。
それに今はカリスナについてだよ。
「わかったよ。で、カリスナには才能があるのか?」か。
才能については昔のカリスナを知っているわけじゃないからわからないけど、騎士団長という役職柄、新人の騎士に指導することも多いから指導の経験も豊富だし、実戦経験も豊富だろうから指導者としては優秀だろうね。
「そうじゃなかったらションゴン達みたいな人間が育つわけないよな」だね。
そうそう。カリスナを筆頭に騎士団のみんなの指導のおかげで今のションゴン達がいるのだよ。
「お二人共、話が脱線していませんか?」
イサナミさんの指摘に2人はハッとした。
僕も表情には出さなかったが内心ハッとした。
そうだった。ルーキーイーターについて話すためにカリスナは来たのだったね。
「忘れてるんじゃねーよ」って。
そっちだって忘れてたカリスナのことが気になってたからお互い様だろ。
「ぐぅ………」だよね。
というわけで、これからはルーキーイーターについて考えていこう。
「そうだったね」
「ルーキーイーターの標的にこいつらがなったかもしれないって話だったな」
「そうです」
イサナミさんの指摘によって話が元に戻ってきたことにフィーナさんがホッとしていた。
フィーナさんの場合、言いたくても言えなかったりするのだろうね。
カリスナが再度こちらに視線を向けてくると、ションゴンとカレンが頷き返していた。
それを確認したカリスナは視線をベルガルさんの方へ戻した。
「こいつらだからこそ良かったのかもしれないな」
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