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77.不満の声

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 お花見会が終わって再度集まった生徒達。そんな生徒へ向けて、

「これから君たちには山、畑、川、海の4箇所で食材取りをしてもらう」

 学年主任がそう宣言すると、生徒達からは当然ながら『えー!』という不満の声があがった。

 しかし、学年主任は生徒達の不満の声など気にした様子もなく話を続ける。

「取れた食材は全てポイントに変換され、クラスの合計ポイントによって今晩のご飯のランクが変わってくるから文句を言わずに頑張るように」

 ご飯のランクが変わると聞いた瞬間、生徒達のやる気に火がついたのか、不満の声はすぐにやんだ。

「班の振り分けだけど、山に1班、畑に2班、川に1班、海に1班だから、どこに何班が行くのかはクラスで話し合って決めてね。
 ちなみに、畑は食材を収穫しやすいけど1つ1つのポイントは低く、海は食材を収穫しにくい分1つ1つのポイントら高いから。
 そして、各箇所に地元の人がインストラクターとしてついてくれるから必ずその人の指示に従うこと。
 特に山に行く班は遭難する危険や毒キノコなどに気をつけないといけないから、食材を見つけても勝手に取ったりしないように。
 時間は今から5時まで。班の振り分けが済んだところから動き出してもいいから。というわけでスタート!」

 学年主任のスタートの合図に慌てた様子の他のクラスに対し、僕のクラスは当然のように僕の周りに集まってきた。

「この中で釣りの経験者はいる?」

 僕の問いに3割くらいが手を上げた。

「はいはい」
「川釣りなら」
「俺は両方したことあるな」
「バス釣りなら経験あるぞ」

 そういった情報を聞いた上で、

「じゃあ2班は海へ、3班は川へ行ってくれる?」

 釣り経験者が多い2班と3班を海と川へ割り振る。

「OK!」
「早速行ってくる!」

 時間が限られているということもあって、早速行動を始めてくれるのはありがたいね。

 そうなると、残りの山と畑では当然だけど歩き回らないといけない山の方がキツいだろう。

 なので、僕はユウ達を見た。

「山は僕達が行こうと思うけどいいかな?」
「いいぞ」
「うん」
「OK!」

 ユウ達からはすぐに了承の返事が返ってきたので、僕は1班と4班の方を見た。

「というわけだから、みんなには畑の方に行ってもらいたいね」
「わかった」
「よし来た!」

 1班と4班もすぐに動き出したので、僕達も動き出した。

 ちなみに、この時点で委員長など決めていない他のクラスはまだ振り分けをしている最中であり、その様子を見ていたナツ先生からドヤ顔を向けられたのはウザかった。
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