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14.余計にいじわる
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「はぁ~」
まだ長くなりそうなチョウちゃんの言い訳をため息1つでぶった斬る。
「ねぇ、チョウちゃん。ムダな言い訳はそろそろ止めない?」
「ムダでも言い訳でもないから!」
必死になってチョウちゃんは言うが、僕からすれば言い訳でしかない。
「じゃあ聞くけど、この部屋に何本バズーカ型クラッカー仕掛けたの?」
「………100本」
その本数にヒサコさんは驚いていたが、ざっと見た限りそれくらいの本数はあったとわかっていた僕は驚きもしなかった。
「それで、その100本のバズーカ型クラッカーのビニールテープを全身に浴びたせいで僕達はどうなったのだっけ?」
「………動けなくなりました」
もし、この部屋の前で感じた女の勘をなんとも思わずに入っていたら、チョウちゃんのもつバズーカ型クラッカーと合わせて101本のクラッカーを浴びて僕1人が動けなくなり、チョウちゃんに笑われていただろう。
「しかも、その後の後片付けの大変さもわかっていたよね?」
「………はい」
今回は謎の神頼みというホントに特殊な方法で簡単に後片付けが出来たが、それがなかった場合は後片付けだけで日が暮れていた可能性もある。
「でも!それもこれもホントにコウくんを歓迎するために用意したものだっていうのには間違いないわけで!そこだけは信じてほしい!」
もちろんその意味合いもあったのだろうけど、やっぱりやり過ぎだし言い訳めいているし、なにより信じられないわけで。
チョウちゃんの言い訳を終わらせるために僕が考える結論を言ってあげた。
「どうせ、母さんが悪ノリしてきて僕が女子高校に通うことが決定的になったから開き直ったんでしょ?ねぇ?」
笑顔で問いかけるとどうやら正解だったらしく、体の震えがさらにヒドくなってきた。
後々こうして怒られて震えるくせに、次何かあった時はやっぱり楽しさ優先でやり過ぎたりして怒られる。悪循環だとわかっていながら止められないチョウちゃんは、喉元過ぎれば熱さを忘れるという言葉通りの行動をしていると言えるだろう。もはや一種の病気とも言える。
震えがさらにヒドくなってきたチョウちゃんの頭を離してあげると、チョウちゃんは前に倒れ込んだかと思うと、
「どうもすいませんでした」
キレイな土下座をしてきた。
素直に謝れることはいいことだ。母さんならのらりくらりと話を反らしたりして謝ることをしなかったりするからね。
しかし、ふと今この状況を何も知らない第三者が見たらどう思うだろう。
今年入学する新入生の前で土下座する理事長。
うん。なんだかスゴく危ない光景だよね。ってかその新入生何者だよっていいたくなる光景だよね。
チラリと横目でヒサコさんを見ると、状況を知っているヒサコさんですらなんとも言えない表情で苦笑していた。
うん。やっぱり異常な光景だよね。
とはいえ、謝ったからといって、はい許します、じゃあ僕の気持ちも落ち着かないし、まだお仕置きとしても甘い気がするので、
「チョウちゃん」
僕の呼びかけにチョウちゃんが顔をあげたので、最初みたいにアイアンクローするように顔を軽く右手で掴むと、左手で右手の中指を後ろへ引いて離す、という変則的なデコピンでおでこへ中指を打ち込む。
バチン!
いい音とともにチョウちゃんの頭が後ろへ飛んだかと思えるくらいのけぞり、すぐに戻ってきたかと思うとチョウちゃんはおでこに手を当てて、
「イッター!!!」
おもいっきり叫んだ。
うん。いい気味だね。
「大丈夫ですか!?」
流石にこれには驚いたヒサコさんが心配そうにチョウちゃんの元へと近づいた。
「大丈夫ですよ、ヒサコさん。チョウちゃんにとってはいつものお仕置きですから」
昔からチョウちゃんが何かをした場合、僕がデコピンをするのがいつものお仕置きなのだ。
「確かにいつものお仕置きだけど、会ってないこの3年間の間に威力強くなりすぎじゃない!?」
おでこを押さえたまま涙目で僕を睨んでくるチョウちゃん。
「それは成長期だからだね」
「確かに身長はかなり伸びたよね!」
中学3年間の間に身長は30センチは伸びたね。
その身長を見せつけるようにソファから立ち上がった。
「私が身長気にしてるの知っててそれする!?」
チョウちゃんは身長145センチと女性にしても低い方だ。というか、小6の僕に追いつかれそうになった時は「もうそれ以上身長伸ばすの禁止!」とかムチャなことを言ってきていた。
そして、もちろんそれをわかっているからこそこんなことをするわけで、今日色々やられた仕返しでもある。
「この3年間で余計にいじわるになってないかな!」
「久しぶりの再会なのに他人を巻き込んでまでしてイタズラをしてくる人には言われたくない言葉だね」
あぁ言われたのでこう言い返すとチョウちゃんは頬を膨らませ、ヒサコさんはそんなチョウちゃんを見て苦笑していた。
まだ長くなりそうなチョウちゃんの言い訳をため息1つでぶった斬る。
「ねぇ、チョウちゃん。ムダな言い訳はそろそろ止めない?」
「ムダでも言い訳でもないから!」
必死になってチョウちゃんは言うが、僕からすれば言い訳でしかない。
「じゃあ聞くけど、この部屋に何本バズーカ型クラッカー仕掛けたの?」
「………100本」
その本数にヒサコさんは驚いていたが、ざっと見た限りそれくらいの本数はあったとわかっていた僕は驚きもしなかった。
「それで、その100本のバズーカ型クラッカーのビニールテープを全身に浴びたせいで僕達はどうなったのだっけ?」
「………動けなくなりました」
もし、この部屋の前で感じた女の勘をなんとも思わずに入っていたら、チョウちゃんのもつバズーカ型クラッカーと合わせて101本のクラッカーを浴びて僕1人が動けなくなり、チョウちゃんに笑われていただろう。
「しかも、その後の後片付けの大変さもわかっていたよね?」
「………はい」
今回は謎の神頼みというホントに特殊な方法で簡単に後片付けが出来たが、それがなかった場合は後片付けだけで日が暮れていた可能性もある。
「でも!それもこれもホントにコウくんを歓迎するために用意したものだっていうのには間違いないわけで!そこだけは信じてほしい!」
もちろんその意味合いもあったのだろうけど、やっぱりやり過ぎだし言い訳めいているし、なにより信じられないわけで。
チョウちゃんの言い訳を終わらせるために僕が考える結論を言ってあげた。
「どうせ、母さんが悪ノリしてきて僕が女子高校に通うことが決定的になったから開き直ったんでしょ?ねぇ?」
笑顔で問いかけるとどうやら正解だったらしく、体の震えがさらにヒドくなってきた。
後々こうして怒られて震えるくせに、次何かあった時はやっぱり楽しさ優先でやり過ぎたりして怒られる。悪循環だとわかっていながら止められないチョウちゃんは、喉元過ぎれば熱さを忘れるという言葉通りの行動をしていると言えるだろう。もはや一種の病気とも言える。
震えがさらにヒドくなってきたチョウちゃんの頭を離してあげると、チョウちゃんは前に倒れ込んだかと思うと、
「どうもすいませんでした」
キレイな土下座をしてきた。
素直に謝れることはいいことだ。母さんならのらりくらりと話を反らしたりして謝ることをしなかったりするからね。
しかし、ふと今この状況を何も知らない第三者が見たらどう思うだろう。
今年入学する新入生の前で土下座する理事長。
うん。なんだかスゴく危ない光景だよね。ってかその新入生何者だよっていいたくなる光景だよね。
チラリと横目でヒサコさんを見ると、状況を知っているヒサコさんですらなんとも言えない表情で苦笑していた。
うん。やっぱり異常な光景だよね。
とはいえ、謝ったからといって、はい許します、じゃあ僕の気持ちも落ち着かないし、まだお仕置きとしても甘い気がするので、
「チョウちゃん」
僕の呼びかけにチョウちゃんが顔をあげたので、最初みたいにアイアンクローするように顔を軽く右手で掴むと、左手で右手の中指を後ろへ引いて離す、という変則的なデコピンでおでこへ中指を打ち込む。
バチン!
いい音とともにチョウちゃんの頭が後ろへ飛んだかと思えるくらいのけぞり、すぐに戻ってきたかと思うとチョウちゃんはおでこに手を当てて、
「イッター!!!」
おもいっきり叫んだ。
うん。いい気味だね。
「大丈夫ですか!?」
流石にこれには驚いたヒサコさんが心配そうにチョウちゃんの元へと近づいた。
「大丈夫ですよ、ヒサコさん。チョウちゃんにとってはいつものお仕置きですから」
昔からチョウちゃんが何かをした場合、僕がデコピンをするのがいつものお仕置きなのだ。
「確かにいつものお仕置きだけど、会ってないこの3年間の間に威力強くなりすぎじゃない!?」
おでこを押さえたまま涙目で僕を睨んでくるチョウちゃん。
「それは成長期だからだね」
「確かに身長はかなり伸びたよね!」
中学3年間の間に身長は30センチは伸びたね。
その身長を見せつけるようにソファから立ち上がった。
「私が身長気にしてるの知っててそれする!?」
チョウちゃんは身長145センチと女性にしても低い方だ。というか、小6の僕に追いつかれそうになった時は「もうそれ以上身長伸ばすの禁止!」とかムチャなことを言ってきていた。
そして、もちろんそれをわかっているからこそこんなことをするわけで、今日色々やられた仕返しでもある。
「この3年間で余計にいじわるになってないかな!」
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