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第15章
物の怪の正体
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夜。
戦国の世。当時は現代の様な電灯は無い。油に火を灯して明かりを取っていた。迷信深い人間にとっては物の怪が跋扈する時間である。今日は月の明かりが雲に隠れている。周囲は墨に溶け込んでいる様であった。さくは布団からむくりと起き上がると、右手に明かりを持ち、部屋を出ようとした。それをはるが呼び止めた。
「姫様。どちらへ?」
「起こしてしまいましたか。ちょっと厠へ行ってきます。」
はるはむくりと起き上がって来て言った。
「私も一緒に。」
「いえ、大丈夫です。あなたは寝ていなさい。」
「実は・・・・・私も用を足したいのです。ですが・・・・・。」
「なんです?」
「もし、物の怪が出たらどうしようと思うと、一人で厠に行くのが・・・・・。」
はるはもじもじしながら言う。
「呆れた。あなたまでその様な事を言うのですか。」
さくは呆れたように言った。
「いや、姫様の仰りたい事も分かりますが、弥三郎様にあそこまで言われると、もしかしてと・・・・・・思ってしまうではないですか。」
「はいはい。分かりました。それでは一緒に参りましょうか。」
さくは苦笑した。物の怪など居る筈もないにも関わらず、はるは厠に行くのを我慢していた様だ。二人は連れ添って問題の厠に向かった。厠に着くと、さくははるに促した。
「さあ、ここで待っていますので、用を足して来なさい。」
だが、はるは躊躇している。
「どうしたのですか?我慢していたのでしょう。早くしてきなさい。」
「・・・・・あの、姫様。・・・・私は後で大丈夫です。」
「は?」
「ですから。私は姫様の後で・・・・・。」
「・・・・・・・。」
どうやら、はるはさくに先に用を足させて、安全を確認してから用を足したいらしい。本来ならば使用人が安全を確認するのが筋であるのに、はるは先に用を足せと言う。使用人としての道義に反する行いではあったが、さくは特に咎めだてしなかった。
「分かりました。では、ここで待っていなさい。」
さくは厠の戸を開けると、油の明かりを頼りに躊躇なく中に足を踏み入れる。明かりの中、さくの影が踊った。中は広々として天井が高い。部屋の真ん中に便桝が埋め込まれている。特に不審な点は無い。さくは着物を捲り上げた。蠟のような白い尻が露わになる。前立てに着物を引っ掛けて、さくはしゃがみこんだ。股間に抉られた谷間から勢いよく小便が便桝に滴り落ちる。厠の外で待っている、はるが心配そうに声を掛けてきた。
「姫様。大丈夫ですか。」
「大丈夫です。何もありませんよ。」
「外は真っ暗です。早う出て来て下さいませ。」
さくは用を足しながら笑った。はるは弥三郎にしっかり感化され、臆病風に吹かれてしまった様だ。はあはあという息使いが厠の中まで聞こえてくる。
「何を、はあはあ言っているのです。物の怪など出ませんから心配要りませんよ。」
「・・・・・・・。何の話ですか?私は別にはあはあ等してませんが・・・・・。」
ん?と、さくは思った。確かにはあはあという息使いが厠の中に響いている。だが、はるではないと言う。さくは背筋が総毛立つのを覚えた。便桝を跨いだまま、後ろを振り返る。誰も居ない。上を仰ぎ見た。誰も居ない。まさか・・・・・。そのまさかだった。はあはあという息使いは便桝の中からであった。さくはそおっと中を覗き込むと・・・・・。真っ暗な便桝の中にらんらんと光る二つの眼が!
「きゃあっ!」
さくは叫び声を上げながら飛びのいた。便桝の中に何かが居る。だが、さくは物の怪が居るとは思わなかった。咄嗟に頭に浮かんだのは対立勢力の本山氏の事だ。本山の間者が、情報収集、又は大殿の跡継ぎである弥三郎の暗殺を企てたのではないか。さくの悲鳴を聞いた、はるがおっかなびっくり厠に入って来る。
「ど、どうしたのですか?」
「便桝の中に誰か居るのです。」
「きゃ~あ~。物の怪、もののけじゃ。」
はるは恐怖で顔を引き攣らせながら騒ぎ立てた。恐縮をきたすはるを、さくは叱咤する。
「物の怪などおらぬ。しっかりしなさい!」
「で、でも・・・。」
「本山の間者です。槍を持って来なさい!皆を起こすのです!」
「は、はい。」
さくの剣幕に押され、ようやく我に返ったはるは厠の外へ駆け出そうとした。だが、その時。便桝の中から声が。
「ま、待て、待て。はる。待つのだ。」
さくとはるはその声を聞き、息を呑んだ。聞き覚えのある声だったからだ。
「誰じゃ!何者か!」
さくは便桝の中に呼び掛けた。はるは恐怖で声も出ない。
「私だ。弥三郎だ。」
「・・・・・・・。」
「・・・・・・・。」
何と声の主は弥三郎であった。理解不能な展開に、さく・はる共々、沈黙した。はるが戸惑いながらも恐々声を掛ける。
「本当に弥三郎様ですか?」
「そうだ。声を聞けば分かるであろう。間違いなく弥三郎だ。だから騒いではならぬ。」
「・・・・・。そこで何をしておられるので?」
「・・・・・・・・。」
さくの冷ややかな問いに、弥三郎は沈黙した。
「・・・・・・・。」
「・・・・・・・。」
「・・・・・・・。」
三人の重い沈黙が支配した。
「そこで何をしておられるので?」
「・・・・・・・。」
再度、さくが弥三郎を詰問するも、弥三郎は黙秘である。
「この様な夜中に便桝の中に潜んでいる等と、尋常な事ではない。今すぐ此処に大殿に来て頂き、この様子を見て貰いましょう。はる、大殿にお越し頂くのです。」
「は、はい。」
さくがはるに大殿を呼びに行かせようとすると、弥三郎は慌てた様子で弁明を始めた。
「ま。待て。これには理由があるのだ。」
「どの様な理由でしょう?」
「そ、それはだな。そなたたちがこの厠を使うと言い出したので・・・・・・この厠は、物の怪が出るのだ。そなた達が襲われてはならぬと考え・・・・・便桝に潜んでおったのだ・・・・。」
「へえ。左様ですか。それはそれは。」
さくは姿の見えない弥三郎に冷ややかに言った。この阿保は何を言ってるのであろうか。さく達が心配で便桝に潜んでいたと言うのだが、何故、便桝に潜む必要があるのだろうか。大体、この男は物の怪が便桝の中に潜んでいると言っていた。それで厠が使えないと。怖い怖い物の怪の居る所へわざわざ夜半に身を潜め、さく達が厠を使うのを待っているなどと支離滅裂である。さくにはこの男の目的が直ぐに分かった。目的は覗きである。さくがこの厠を使うと言った時に、弥三郎は妙な表情を見せた。あの時には既に今回の計画を練っていたに違いなかった。この色魔の変態野郎めが。
「まさかまさか。私どもを守ろうとこの真っ暗闇の中を、物の怪が居ると仰る便桝の中に長時間潜んで頂けるとは。有難い事に御座います。」
「・・・・・・・。」
弥三郎はさくの言葉の端々に険のあるのを感じ取り黙り込む。これこそが弥三郎が実はさくの護衛ではなく、覗きが目的だったと認めたも同然だった。
「それで、如何なのです?」
「・・・・・・・。」
「弥三郎様。」
「な、なんだ。」
弥三郎も既に自分の目的にさくが勘づいた事を悟っていた。
「居たのですか。物の怪は。」
「・・・・・・。おらぬようだ。」
「それはよう御座いました。自ら厠に物の怪は居ないと、お認めになられるのですね。」
「・・・・・・。う、うむ。」
弥三郎にはそう答えるしかなかった。揚げ足を取ったさくは畳みかける。
「それはよう御座いました。今夜からは安心してこの厠で用便を足す事が出来ますね。」
「・・・・・・・。うん。」
さくは拳を握って心の中で快哉を叫んだ。
「今、しっかり言質を取りましたので、物の怪が怖いから厠は使えないとか、もう仰る事は出来ませんのでご覚悟を。」
勝ち誇った様にそれだけ言うと、さくははるを伴い明かりを持って厠を後にする。弥三郎は便桝の中で悲鳴を上げた。
「待て、さく。行かんでくれ。真っ暗になると物の怪が出るやもしれぬ。」
「物の怪など出ません!」
さくはそう吐き捨てると、後ろ手で厠の戸をぴしゃりと閉め、便桝の暗闇に弥三郎を残したまま、その場を後にした。
翌朝。さくが弥三郎を起こしに行くと、いつも部屋の外に置いてある汚物の入った桶はなかった。さくは13年間、桶で用便を足し続けた弥三郎に厠で用を足させることに成功したのである!
「よし、また一歩前進と・・・・。」
さくはそう呟いた。
戦国の世。当時は現代の様な電灯は無い。油に火を灯して明かりを取っていた。迷信深い人間にとっては物の怪が跋扈する時間である。今日は月の明かりが雲に隠れている。周囲は墨に溶け込んでいる様であった。さくは布団からむくりと起き上がると、右手に明かりを持ち、部屋を出ようとした。それをはるが呼び止めた。
「姫様。どちらへ?」
「起こしてしまいましたか。ちょっと厠へ行ってきます。」
はるはむくりと起き上がって来て言った。
「私も一緒に。」
「いえ、大丈夫です。あなたは寝ていなさい。」
「実は・・・・・私も用を足したいのです。ですが・・・・・。」
「なんです?」
「もし、物の怪が出たらどうしようと思うと、一人で厠に行くのが・・・・・。」
はるはもじもじしながら言う。
「呆れた。あなたまでその様な事を言うのですか。」
さくは呆れたように言った。
「いや、姫様の仰りたい事も分かりますが、弥三郎様にあそこまで言われると、もしかしてと・・・・・・思ってしまうではないですか。」
「はいはい。分かりました。それでは一緒に参りましょうか。」
さくは苦笑した。物の怪など居る筈もないにも関わらず、はるは厠に行くのを我慢していた様だ。二人は連れ添って問題の厠に向かった。厠に着くと、さくははるに促した。
「さあ、ここで待っていますので、用を足して来なさい。」
だが、はるは躊躇している。
「どうしたのですか?我慢していたのでしょう。早くしてきなさい。」
「・・・・・あの、姫様。・・・・私は後で大丈夫です。」
「は?」
「ですから。私は姫様の後で・・・・・。」
「・・・・・・・。」
どうやら、はるはさくに先に用を足させて、安全を確認してから用を足したいらしい。本来ならば使用人が安全を確認するのが筋であるのに、はるは先に用を足せと言う。使用人としての道義に反する行いではあったが、さくは特に咎めだてしなかった。
「分かりました。では、ここで待っていなさい。」
さくは厠の戸を開けると、油の明かりを頼りに躊躇なく中に足を踏み入れる。明かりの中、さくの影が踊った。中は広々として天井が高い。部屋の真ん中に便桝が埋め込まれている。特に不審な点は無い。さくは着物を捲り上げた。蠟のような白い尻が露わになる。前立てに着物を引っ掛けて、さくはしゃがみこんだ。股間に抉られた谷間から勢いよく小便が便桝に滴り落ちる。厠の外で待っている、はるが心配そうに声を掛けてきた。
「姫様。大丈夫ですか。」
「大丈夫です。何もありませんよ。」
「外は真っ暗です。早う出て来て下さいませ。」
さくは用を足しながら笑った。はるは弥三郎にしっかり感化され、臆病風に吹かれてしまった様だ。はあはあという息使いが厠の中まで聞こえてくる。
「何を、はあはあ言っているのです。物の怪など出ませんから心配要りませんよ。」
「・・・・・・・。何の話ですか?私は別にはあはあ等してませんが・・・・・。」
ん?と、さくは思った。確かにはあはあという息使いが厠の中に響いている。だが、はるではないと言う。さくは背筋が総毛立つのを覚えた。便桝を跨いだまま、後ろを振り返る。誰も居ない。上を仰ぎ見た。誰も居ない。まさか・・・・・。そのまさかだった。はあはあという息使いは便桝の中からであった。さくはそおっと中を覗き込むと・・・・・。真っ暗な便桝の中にらんらんと光る二つの眼が!
「きゃあっ!」
さくは叫び声を上げながら飛びのいた。便桝の中に何かが居る。だが、さくは物の怪が居るとは思わなかった。咄嗟に頭に浮かんだのは対立勢力の本山氏の事だ。本山の間者が、情報収集、又は大殿の跡継ぎである弥三郎の暗殺を企てたのではないか。さくの悲鳴を聞いた、はるがおっかなびっくり厠に入って来る。
「ど、どうしたのですか?」
「便桝の中に誰か居るのです。」
「きゃ~あ~。物の怪、もののけじゃ。」
はるは恐怖で顔を引き攣らせながら騒ぎ立てた。恐縮をきたすはるを、さくは叱咤する。
「物の怪などおらぬ。しっかりしなさい!」
「で、でも・・・。」
「本山の間者です。槍を持って来なさい!皆を起こすのです!」
「は、はい。」
さくの剣幕に押され、ようやく我に返ったはるは厠の外へ駆け出そうとした。だが、その時。便桝の中から声が。
「ま、待て、待て。はる。待つのだ。」
さくとはるはその声を聞き、息を呑んだ。聞き覚えのある声だったからだ。
「誰じゃ!何者か!」
さくは便桝の中に呼び掛けた。はるは恐怖で声も出ない。
「私だ。弥三郎だ。」
「・・・・・・・。」
「・・・・・・・。」
何と声の主は弥三郎であった。理解不能な展開に、さく・はる共々、沈黙した。はるが戸惑いながらも恐々声を掛ける。
「本当に弥三郎様ですか?」
「そうだ。声を聞けば分かるであろう。間違いなく弥三郎だ。だから騒いではならぬ。」
「・・・・・。そこで何をしておられるので?」
「・・・・・・・・。」
さくの冷ややかな問いに、弥三郎は沈黙した。
「・・・・・・・。」
「・・・・・・・。」
「・・・・・・・。」
三人の重い沈黙が支配した。
「そこで何をしておられるので?」
「・・・・・・・。」
再度、さくが弥三郎を詰問するも、弥三郎は黙秘である。
「この様な夜中に便桝の中に潜んでいる等と、尋常な事ではない。今すぐ此処に大殿に来て頂き、この様子を見て貰いましょう。はる、大殿にお越し頂くのです。」
「は、はい。」
さくがはるに大殿を呼びに行かせようとすると、弥三郎は慌てた様子で弁明を始めた。
「ま。待て。これには理由があるのだ。」
「どの様な理由でしょう?」
「そ、それはだな。そなたたちがこの厠を使うと言い出したので・・・・・・この厠は、物の怪が出るのだ。そなた達が襲われてはならぬと考え・・・・・便桝に潜んでおったのだ・・・・。」
「へえ。左様ですか。それはそれは。」
さくは姿の見えない弥三郎に冷ややかに言った。この阿保は何を言ってるのであろうか。さく達が心配で便桝に潜んでいたと言うのだが、何故、便桝に潜む必要があるのだろうか。大体、この男は物の怪が便桝の中に潜んでいると言っていた。それで厠が使えないと。怖い怖い物の怪の居る所へわざわざ夜半に身を潜め、さく達が厠を使うのを待っているなどと支離滅裂である。さくにはこの男の目的が直ぐに分かった。目的は覗きである。さくがこの厠を使うと言った時に、弥三郎は妙な表情を見せた。あの時には既に今回の計画を練っていたに違いなかった。この色魔の変態野郎めが。
「まさかまさか。私どもを守ろうとこの真っ暗闇の中を、物の怪が居ると仰る便桝の中に長時間潜んで頂けるとは。有難い事に御座います。」
「・・・・・・・。」
弥三郎はさくの言葉の端々に険のあるのを感じ取り黙り込む。これこそが弥三郎が実はさくの護衛ではなく、覗きが目的だったと認めたも同然だった。
「それで、如何なのです?」
「・・・・・・・。」
「弥三郎様。」
「な、なんだ。」
弥三郎も既に自分の目的にさくが勘づいた事を悟っていた。
「居たのですか。物の怪は。」
「・・・・・・。おらぬようだ。」
「それはよう御座いました。自ら厠に物の怪は居ないと、お認めになられるのですね。」
「・・・・・・。う、うむ。」
弥三郎にはそう答えるしかなかった。揚げ足を取ったさくは畳みかける。
「それはよう御座いました。今夜からは安心してこの厠で用便を足す事が出来ますね。」
「・・・・・・・。うん。」
さくは拳を握って心の中で快哉を叫んだ。
「今、しっかり言質を取りましたので、物の怪が怖いから厠は使えないとか、もう仰る事は出来ませんのでご覚悟を。」
勝ち誇った様にそれだけ言うと、さくははるを伴い明かりを持って厠を後にする。弥三郎は便桝の中で悲鳴を上げた。
「待て、さく。行かんでくれ。真っ暗になると物の怪が出るやもしれぬ。」
「物の怪など出ません!」
さくはそう吐き捨てると、後ろ手で厠の戸をぴしゃりと閉め、便桝の暗闇に弥三郎を残したまま、その場を後にした。
翌朝。さくが弥三郎を起こしに行くと、いつも部屋の外に置いてある汚物の入った桶はなかった。さくは13年間、桶で用便を足し続けた弥三郎に厠で用を足させることに成功したのである!
「よし、また一歩前進と・・・・。」
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