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37話 なーんで戦ってるのさ!?
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俺は急いだ。木々を薙ぎ倒して進んだ。
バッタバッタと倒して回ると、地響きが酷い。
だけどそんなの構ってられない。
俺はとにかく急ぐのだ。
「頼むぞ、間に合ってくれよ」
正直、クーリエがいれば大丈夫だ。
あれだけ覚悟が決まってるのなら尚更。
しかし、まだ確認が取れていないので、俺は焦る気持ちで一杯だ。
カキーン! カキーン!
すると甲高い音が聞こえた。
この音、間違いない。
誰かが金属製の武器で戦っている証拠だ。
「いや、誰かってなんだよ」
俺は自分で自分にツッコむ
そんなバカみたいなこと考えなくても、金属製の武器じゃないとこんな音は出ない。
しかし問題は誰が使っているかだ。
もしかすると、いや、もしかしなくても、クーリエ達が接敵したに違いない。
「やっば、どうしよう」
俺は地面を蹴り上げた。
すると木々の隙間が現れる。
この先に何かいる。目を凝らしてみると、そこには改造メイド服がヒラリと舞っていた。
「あれは、クーリエの……はいいっ!?」
俺は奇声を上げる。
その瞬間、クーリエがこちら向いた気がした。
慌てて近くの木の裏に身を潜めると、息を殺してジッとする。
(ヤバいヤバいヤバいヤバい……なんだ、あれ。あの目、怖っ!)
俺は震えてしまった。
正直震えない方がおかしい程だ。
ガチの殺気が迸りり、近付くもの全てを殺す、獰猛な獣のようだった。
「クーリエさん?」
「今、ヒジリ様が居た気がします」
「き、気のせいじゃないですか? それよりも、今はこの数のモンスターをなんとかしないとダメですよね」
「そうですね。では、お片付けを始めましょうか」
何やら物騒な会話だ。
俺は木の裏に隠れた体を少しだけ見せ、ラウリィとクーリエの姿を確認。
確かにそこにはラウリィとクーリエの姿がある。
しかも戦っているので、誰とと思った。
「一体誰と……げっ!」
俺は苦悶の表情を浮かべる。
ラウリィとクーリエが相手しているのは、当然人間じゃない。
だけどそれは恐ろしいモンスター達で、群をなして囲んでいる。
「ブルルン!」
「ブルルン!」
「ブルルン!」
如何見たって、その姿はイノシシ。
だけど角がとんでもなく立派で、桁違いに強そう。
もしも体当たりでも突進でもいい、まともに物理攻撃を喰らえば負傷は免れない。
俺は面倒な相手と思いつつ、そのモンスター、ホーンド・ボアはラウリィとクーリエを標的にしていた。
「どうするんだろ。俺が間に入った方がいいのかな?」
正直隠れていた方がいい。
だけど二人を放っても置けない。
感情の板挟みの中、そんな必要がないことを悟る。
「ラウリィ様!」
「はい、クーリエさん!」
二人ともやる気満々だ。むしろ殺気でバチバチだ。
ここで俺が颯爽と登場、してもしなくても空気を壊す。
最悪の事態を想定はしつつも、ここは木の裏に隠れて見守る。そんな結論を出すと、俺はラウリィとクーリエの活躍に期待した。
「頑張れ、二人共」
密かなエールを送るが誰にも気が付かれない。
そんなのは当たり前で、声に出さない。
拳を作ると、ラウリィとクーリエに伝わったのか、二人は攻め込むだけだった。
「クーリエさん、今なにか聞こえませんでしたか?」
私はふと木の影から何か聞こえた気がしました。
しかしクーリエさんはそんなこと気にしません。
自分達が囲まれていることだけに目を向けると、剣を鞘から抜きます。
「ラウリィ様、今はそのようなことを考えている場合ではありませんよ」
「は、はい!」
そう言われ、私も剣を抜きます。
しかし足が竦んでしまいます。
ついに実践。私は慣れていないので、怯えて動けませんでした。
「ブルルン!」
「ヒャァ!」
そんな中、ホーンド・ボアは容赦なく突っ込んできます。
牙を突き出し、私のことを襲いますが、その瞬間、クーリエさんが飛び出しました。
「はっ!」
クーリエさんの一撃は的確でした。
ホーンド・ボアの牙を折ります。
しかもあまりにも容易く見えてしまい、私は拍手送ろうとしますが、クーリエさんは気にしません。
「ラウリィ様、ホーンド・ボアは大変危険なモンスターです。早急に片付けましょう」
「えっ、あっ、はい!」
そう答え、クーリエさんは凄い速さで剣を叩き込みます。
もはや神技。私なんて要らないくらいです。
視線を釘付けにされてしまう私は、ついついよそ見をしてしまい、ホーンド・ボアから目を離してしまいました。
それ程までに圧倒的で、私は高を括りました。
バッタバッタと倒して回ると、地響きが酷い。
だけどそんなの構ってられない。
俺はとにかく急ぐのだ。
「頼むぞ、間に合ってくれよ」
正直、クーリエがいれば大丈夫だ。
あれだけ覚悟が決まってるのなら尚更。
しかし、まだ確認が取れていないので、俺は焦る気持ちで一杯だ。
カキーン! カキーン!
すると甲高い音が聞こえた。
この音、間違いない。
誰かが金属製の武器で戦っている証拠だ。
「いや、誰かってなんだよ」
俺は自分で自分にツッコむ
そんなバカみたいなこと考えなくても、金属製の武器じゃないとこんな音は出ない。
しかし問題は誰が使っているかだ。
もしかすると、いや、もしかしなくても、クーリエ達が接敵したに違いない。
「やっば、どうしよう」
俺は地面を蹴り上げた。
すると木々の隙間が現れる。
この先に何かいる。目を凝らしてみると、そこには改造メイド服がヒラリと舞っていた。
「あれは、クーリエの……はいいっ!?」
俺は奇声を上げる。
その瞬間、クーリエがこちら向いた気がした。
慌てて近くの木の裏に身を潜めると、息を殺してジッとする。
(ヤバいヤバいヤバいヤバい……なんだ、あれ。あの目、怖っ!)
俺は震えてしまった。
正直震えない方がおかしい程だ。
ガチの殺気が迸りり、近付くもの全てを殺す、獰猛な獣のようだった。
「クーリエさん?」
「今、ヒジリ様が居た気がします」
「き、気のせいじゃないですか? それよりも、今はこの数のモンスターをなんとかしないとダメですよね」
「そうですね。では、お片付けを始めましょうか」
何やら物騒な会話だ。
俺は木の裏に隠れた体を少しだけ見せ、ラウリィとクーリエの姿を確認。
確かにそこにはラウリィとクーリエの姿がある。
しかも戦っているので、誰とと思った。
「一体誰と……げっ!」
俺は苦悶の表情を浮かべる。
ラウリィとクーリエが相手しているのは、当然人間じゃない。
だけどそれは恐ろしいモンスター達で、群をなして囲んでいる。
「ブルルン!」
「ブルルン!」
「ブルルン!」
如何見たって、その姿はイノシシ。
だけど角がとんでもなく立派で、桁違いに強そう。
もしも体当たりでも突進でもいい、まともに物理攻撃を喰らえば負傷は免れない。
俺は面倒な相手と思いつつ、そのモンスター、ホーンド・ボアはラウリィとクーリエを標的にしていた。
「どうするんだろ。俺が間に入った方がいいのかな?」
正直隠れていた方がいい。
だけど二人を放っても置けない。
感情の板挟みの中、そんな必要がないことを悟る。
「ラウリィ様!」
「はい、クーリエさん!」
二人ともやる気満々だ。むしろ殺気でバチバチだ。
ここで俺が颯爽と登場、してもしなくても空気を壊す。
最悪の事態を想定はしつつも、ここは木の裏に隠れて見守る。そんな結論を出すと、俺はラウリィとクーリエの活躍に期待した。
「頑張れ、二人共」
密かなエールを送るが誰にも気が付かれない。
そんなのは当たり前で、声に出さない。
拳を作ると、ラウリィとクーリエに伝わったのか、二人は攻め込むだけだった。
「クーリエさん、今なにか聞こえませんでしたか?」
私はふと木の影から何か聞こえた気がしました。
しかしクーリエさんはそんなこと気にしません。
自分達が囲まれていることだけに目を向けると、剣を鞘から抜きます。
「ラウリィ様、今はそのようなことを考えている場合ではありませんよ」
「は、はい!」
そう言われ、私も剣を抜きます。
しかし足が竦んでしまいます。
ついに実践。私は慣れていないので、怯えて動けませんでした。
「ブルルン!」
「ヒャァ!」
そんな中、ホーンド・ボアは容赦なく突っ込んできます。
牙を突き出し、私のことを襲いますが、その瞬間、クーリエさんが飛び出しました。
「はっ!」
クーリエさんの一撃は的確でした。
ホーンド・ボアの牙を折ります。
しかもあまりにも容易く見えてしまい、私は拍手送ろうとしますが、クーリエさんは気にしません。
「ラウリィ様、ホーンド・ボアは大変危険なモンスターです。早急に片付けましょう」
「えっ、あっ、はい!」
そう答え、クーリエさんは凄い速さで剣を叩き込みます。
もはや神技。私なんて要らないくらいです。
視線を釘付けにされてしまう私は、ついついよそ見をしてしまい、ホーンド・ボアから目を離してしまいました。
それ程までに圧倒的で、私は高を括りました。
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