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◇538 防衛を終えて
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「うわぁー、疲れたー」
ログアウトした明輝は全身の疲れに苛まれていた。
ベッドの上に横になると、そのまま動けなくなる。
如何やら相当体力を消費してしまったらしく、脳もくたびれて目も朦朧とする。
「ううっ、疲れた。どうしてだろ? なにもする気が起きない……」
明輝は天井を見上げると、あまりの眩しさに目が痛い。
電気を消そうにも立ち上がる気力が湧かない。
もうこのまま寝てしまおうかな? そうとまで思えてしまい、明輝はボヤいてしまう。
「こんなの絶対おかしいよね?」
おかしいとしか思えない。いや、そうじゃないとダメだ。
なにせこんな風に健康被害が続出していたら、会社の方が訴えられる。
つまり、訴えられていない、と言うことはこれは私が熱くなりすぎてしまっただけだと思う。
「蒼伊なら、弊害だか言うんだろうな」
明輝はソット目を閉じる。
このまま眠れてしまいそうで、深淵が私を招き寄せる。
ピコン!
そんな中、私の眠りを覚ます音がした。
VRドライブにメッセージが届いている。
一体誰から? まさかも何も、友達に決まっていた。
「誰からだろう。こんな時間ってことは、烈火か蒼伊だよね? えっ……と、これはなに?」
私がVRドライブを手繰り寄せると、メッセージが届いている。
しかし想像していた相手じゃない。
烈火でも蒼伊でも、ましてや斬禍でも鈴来でも無かった。
そこには差出人不明、かつ文字化けしたメッセージだった。
〔りyuう〕
[otかresaまでsuune。わtatatasi-のtikarらをtuukaeebaxayokattaにえは,
もとraakuniかtてたにでwahanaiでいsuka?]
なんだろう、前にも似たようなことがあった気がする。
しかし今回はあの時より随分とマシだ。
何か文字を打とうとして、間違えた。少なくとも可愛げがあり、私は眉根を寄せるも、読もうと努力する。
「えーっと、お・か・まで・た? ダメだ。全然分からない」
けれど全然読めなかった。
まして止めも疲れているからか、ボヤけて読めない。
私はメッセージを読みことを諦めると、ベッドの片隅に放り投げた。
「ごめんね。今は読めないから」
そう呟くと、私はマナーモードにする。
これでメッセージが送られてきても気が付けない。
一度体を休めることに集中すると、明輝は電気も点けっぱなしで目を閉じる。
「ごめんね、今日はもう、寝るね」
優しく瞼を下げると、そのまま深淵が迎えに来るのを待った。
すると私の精神を撫でる様にキャッチすると、睡眠の奥底へと落ちて行く。
今はとにかく休む。それしかできないと悟った明輝には何も届かず、眠りに付いてしまった。
ピコン!
再び音が聞こえた。
新しいメッセージが届いたらしい。
けれど明輝の目にも耳にも入らずに、そのままスルーされてしまった。
〔りxyuううう〕
[まdamousiこし.。きっといかおhanasigaでkirutoおもいmasuyuxo。そう、kitto]
一際目立つビル。夜中だというのに、社長室の灯りは付いている。
今日は珍しく一人で残業だ。
スーツも脱ぎ、ラフな格好なエルエスタがディスプレイと書類に睨めっこをしていた。
「なるほど。本日のイベントの結果はこのような調子ですか」
想った以上に善戦している。
如何やら防衛に成功したようで、要塞も城壁も耐久値が減り過ぎていない。
「想定の範囲内ですね」
エルエスタはプレイヤーの活躍を複数の映像として脳内に叩き込んだ。
全てを一瞬で処理すると、エルエスタは表情を訝しめる。
「とは言え、ギラファ・マンディブラリス・コーカサス・ヘラクレス相手に、これだけの結果ですか。少々強くし過ぎましたか?」
エルエスタの想定ではここまでの結果とは思えなかった。
確かに防衛は無事に成功している。
しかしボス戦の影響が出ているのか、多くのプレイヤーの体や心に影響を及ぼしていた。しかも悪い方の影響だ。
「ここまで来ると、明後日以降のイベントが波乱ですね」
正直、ここまでは序の口だ。
モンスターの攻撃はあくまでもAIによるシステムだ。
それを抜きにすれば、“強敵”以外の何物でもない。
とは言えここからは違う。
戦う相手が変わって来る。
そうとなれば、疲労は動きにも影響が出て来る筈だ。
「とは言え、それを乗り越えてこそのCU。どんな情報が得られるのか楽しみです」
エルエスタは少し楽しみになっていた。
もちろん不安なんてものは微塵も存在していない……とは、到底言えない。
これで死者が出る可能性も効力すると、ただのGAMEとは言えなくなる。
それでもエルエスタは人間の持つ可能性を信じると、自分も残業に励むのだった。
ログアウトした明輝は全身の疲れに苛まれていた。
ベッドの上に横になると、そのまま動けなくなる。
如何やら相当体力を消費してしまったらしく、脳もくたびれて目も朦朧とする。
「ううっ、疲れた。どうしてだろ? なにもする気が起きない……」
明輝は天井を見上げると、あまりの眩しさに目が痛い。
電気を消そうにも立ち上がる気力が湧かない。
もうこのまま寝てしまおうかな? そうとまで思えてしまい、明輝はボヤいてしまう。
「こんなの絶対おかしいよね?」
おかしいとしか思えない。いや、そうじゃないとダメだ。
なにせこんな風に健康被害が続出していたら、会社の方が訴えられる。
つまり、訴えられていない、と言うことはこれは私が熱くなりすぎてしまっただけだと思う。
「蒼伊なら、弊害だか言うんだろうな」
明輝はソット目を閉じる。
このまま眠れてしまいそうで、深淵が私を招き寄せる。
ピコン!
そんな中、私の眠りを覚ます音がした。
VRドライブにメッセージが届いている。
一体誰から? まさかも何も、友達に決まっていた。
「誰からだろう。こんな時間ってことは、烈火か蒼伊だよね? えっ……と、これはなに?」
私がVRドライブを手繰り寄せると、メッセージが届いている。
しかし想像していた相手じゃない。
烈火でも蒼伊でも、ましてや斬禍でも鈴来でも無かった。
そこには差出人不明、かつ文字化けしたメッセージだった。
〔りyuう〕
[otかresaまでsuune。わtatatasi-のtikarらをtuukaeebaxayokattaにえは,
もとraakuniかtてたにでwahanaiでいsuka?]
なんだろう、前にも似たようなことがあった気がする。
しかし今回はあの時より随分とマシだ。
何か文字を打とうとして、間違えた。少なくとも可愛げがあり、私は眉根を寄せるも、読もうと努力する。
「えーっと、お・か・まで・た? ダメだ。全然分からない」
けれど全然読めなかった。
まして止めも疲れているからか、ボヤけて読めない。
私はメッセージを読みことを諦めると、ベッドの片隅に放り投げた。
「ごめんね。今は読めないから」
そう呟くと、私はマナーモードにする。
これでメッセージが送られてきても気が付けない。
一度体を休めることに集中すると、明輝は電気も点けっぱなしで目を閉じる。
「ごめんね、今日はもう、寝るね」
優しく瞼を下げると、そのまま深淵が迎えに来るのを待った。
すると私の精神を撫でる様にキャッチすると、睡眠の奥底へと落ちて行く。
今はとにかく休む。それしかできないと悟った明輝には何も届かず、眠りに付いてしまった。
ピコン!
再び音が聞こえた。
新しいメッセージが届いたらしい。
けれど明輝の目にも耳にも入らずに、そのままスルーされてしまった。
〔りxyuううう〕
[まdamousiこし.。きっといかおhanasigaでkirutoおもいmasuyuxo。そう、kitto]
一際目立つビル。夜中だというのに、社長室の灯りは付いている。
今日は珍しく一人で残業だ。
スーツも脱ぎ、ラフな格好なエルエスタがディスプレイと書類に睨めっこをしていた。
「なるほど。本日のイベントの結果はこのような調子ですか」
想った以上に善戦している。
如何やら防衛に成功したようで、要塞も城壁も耐久値が減り過ぎていない。
「想定の範囲内ですね」
エルエスタはプレイヤーの活躍を複数の映像として脳内に叩き込んだ。
全てを一瞬で処理すると、エルエスタは表情を訝しめる。
「とは言え、ギラファ・マンディブラリス・コーカサス・ヘラクレス相手に、これだけの結果ですか。少々強くし過ぎましたか?」
エルエスタの想定ではここまでの結果とは思えなかった。
確かに防衛は無事に成功している。
しかしボス戦の影響が出ているのか、多くのプレイヤーの体や心に影響を及ぼしていた。しかも悪い方の影響だ。
「ここまで来ると、明後日以降のイベントが波乱ですね」
正直、ここまでは序の口だ。
モンスターの攻撃はあくまでもAIによるシステムだ。
それを抜きにすれば、“強敵”以外の何物でもない。
とは言えここからは違う。
戦う相手が変わって来る。
そうとなれば、疲労は動きにも影響が出て来る筈だ。
「とは言え、それを乗り越えてこそのCU。どんな情報が得られるのか楽しみです」
エルエスタは少し楽しみになっていた。
もちろん不安なんてものは微塵も存在していない……とは、到底言えない。
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