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◇456 雷斬・天狐VS雪将軍5
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雷斬は雪将軍の前に現れた。
その手には、先程まで雪将軍のうなじに刺さっていたはずの黒刀が握られている。
けれど不思議なことに黒刀は初めから雷斬の手に握られていた様子だと雪将軍は思った。
その証拠に刀身も鍔も柄でさえ濡れていない。
草鞋で踏み付けた雪の上は若干だが解けている。
つまりほんの少しではあるが、雪に含まれていた水分が液体となっているのだ。
そうなると、先程振り払った時に少しは表面に水滴、もしくは超高速で冷却された跡が残るはず。
にもかかわらず、黒刀は一切冷めた様子はなく、むしろ温かかった。
「さて、立っていただけますか? まだ戦えるはずですよ?」
「クッ……フハハ、ハハ! カクレテオレバイイモノヲ。デテクルナド、ワシニトッテハトンデヒニイルナントヤラ。シネィ!」
雪将軍は立ち上がった瞬間、太刀を振り抜いた。
氷に覆われた太い刃が空気を叩く。
サスツルギを放ち、一メートルも離れていない雷斬を襲った。
しかし、放たれたサスツルギは雷斬にとっては造作もない単調な技でしかなかった。
「ふん」
雷斬はスルリと躱してしまった。
今度は一切のダメージを受けていない。
完全にサスツルギを放たれるタイミングも計っていたようで、雪将軍はドン引きする。
「ナ、ナヌッ! ダ、ダガコンドハ」
「無駄ですよ」
雪将軍は太刀を一振。続けざまに、二振、三振と何度も振り下ろす。
するとサスツルギが際限なく何度も雷斬のことを襲った。
今度こそ避けられない。雪将軍は確信をもって放ったのだが、雷斬はつまらなそうに目を伏せ、スルリスルリと躱してしまう。
「そんな小細工、もう通用しませんよ」
捨て台詞を吐いてしまう具合で、雪将軍は完全に馬鹿にされていた。
苛立ちは頂点に達し、沸点は一気に超えてしまう。
けれどそんな雪将軍でも分かるのは雷斬の実力の高さ。
隠していたのか、それともコレが本物なのか、見比べることのできない技量に圧倒される。
「カ、カテヌノカ……」
雪将軍はポツリと吐露する。気持ちが滅入ってしまいそうで、痛みなど当に忘れていた。
それほどまでに圧倒的な力と言うのは目を惹き付けるもので、雪将軍は震える指で太刀を取る。
雷斬がゆっくり歩みを寄せ近付いて来る。
怖い。化物だ。来るな来るなと心で念じる。
けれどそんな都合を雷斬は訊く気はなく、黒刀を握りしめたまま、雪将軍を威圧する。
「エエイッ! ワシニオソレナドアルワケガナイ。コレハマヤカシ、マヤカシハキラネバ」
「どちらがまやかしか、今ここで決めましょうか」
「ヒイイッ!?」
雪将軍は乱雑に太刀を振り捌いた。
その全てを雷斬は軽快に躱すと、黒刀を携える。
素早く腰を落とすと、太刀の間合いの外から技を放った。
「雪刃」
雪将軍の白い鎧の隙間に刀を射し込む。
グサリと深く入ると、雪将軍は嗚咽を漏らす。
流石に痛みを忘れることはできず、体がひしゃげ、前屈みになった。
「グハッ! サキホドヨリモハヤイ。マサカコレモサキノ」
「スキルは使っていませんよ。これは私の技です」
雪将軍は認めたくなかった。コレが技だとすれば、今までの物は何だったのか。
完全に遊ばれていた。馬鹿にされる前の段階だった。
真実が見え隠れすると、雪将軍は「フザケルナァ!」と腹の底から怒号が湧きたつ。
体を起こすと太刀を振り上げ、全身全霊、人間では到底反応できないであろう早業で叩き付ける。
「シネィ、マヤカシガァァァァァァァァァァァァァァァッ!」
雪将軍は雷斬の上半身と下半身を断とうとする。
その想いには殺気が込められており、誇りなどはない。
雷斬のことをまやかしと言い張ると、言葉を受け止めた雷斬も技を出す。
「まやかしですか。では私も、氷霜流し」
ギュィィィィィィィィィィィィィィィン! パキーン——
刹那、雪将軍の太刀が根元から折れてしまった。
なにが起こったのか、雪将軍は理解できていない。
理解が追い付かない早業。そうとしか考えられないが、真実は雷斬が知っていた。
氷霜流し。それは氷と霜を同時にしかも一瞬で払い落とすイメージで生まれた剣技。
まるで水面を掬い上げるように繊細なこの技は正しく使えばどれだけ脆い刀であろうと正しく切れる。
表面を払い落とし、流してしまうように衝撃をいなす。
いなされた先にあるものに衝撃の全てを伝えると、その反動で壊してしまうのだ。
勝機は一瞬だった。
雪将軍の尋常じゃない太刀捌きが来る瞬間、半歩だけ踏み込み攻撃の範疇を避けた。
それを皮切りに雷斬が使った子の技が太刀に掛かった加速度的な衝撃を反射し、いなされた衝撃の全てを伝い、太刀を根本から破壊し、腕を握れなくする。
現に地面には太刀が落ち、その手の中に柄は無かった。
「アッ、アア、アアア……」
雪将軍は膝から崩れ落ちていた。
可哀そうと嘆いてやれば良いのか、雷斬には分からない。
完全に勝機を失い、抜け殻のように意気消沈してしまう。
もはや反撃の目は無く、精神が痛みと困難にズタボロにされてしまった。
「もう立てませんか? 貴方ほどの野心家ならばまだ……」
「オワリジャ……」
「本当にそれでいいんですか? ……そうですか。では、これで本当に終わらせてしまいましょう」
如何やら敗北を認めるらしい。
雪将軍は自分自身の最後を感じ取っていた。
それならばと雷斬もある種の覚悟を胸に抱く。
「ヒトツ、キカセテクレンカ」
「なんでしょうか?」
雪将軍は死にかけの中、口を動かす。
重たい兜に頭を押し潰されそうになる中、しっかりとした言葉を残す。
「ワシニタリナカッタモノハナンダッタンジャ。ナニガアレバオヌシニモトドキウルチカラガ……」
雪将軍はそこで言葉を失った。
HPが執拗に削れ、もはや虫の息だった。
せめて最後に言葉を贈りたい。そう思った雷斬は考えることを捨て、思いの丈を一言で伝えた。
「確かに貴方は強かったですよ。ですが私は私一人で戦った訳ではありません。それが勝因です……水面払い」
雷斬は雪将軍の首に刀の刃を合わせた。
後は抜き去るように振り抜いた。
すると雪将軍の頭がゴトンと落ち、同時にHPも底をついてしまった。
静かな幕引きになってしまった。
降り頻る雪に全身の体温を再び奪われる。
そんな切ない感情に貫かれ、雷斬は黙って空を見上げた。
白い雪の粒たちが嘲笑っているようだった。
その手には、先程まで雪将軍のうなじに刺さっていたはずの黒刀が握られている。
けれど不思議なことに黒刀は初めから雷斬の手に握られていた様子だと雪将軍は思った。
その証拠に刀身も鍔も柄でさえ濡れていない。
草鞋で踏み付けた雪の上は若干だが解けている。
つまりほんの少しではあるが、雪に含まれていた水分が液体となっているのだ。
そうなると、先程振り払った時に少しは表面に水滴、もしくは超高速で冷却された跡が残るはず。
にもかかわらず、黒刀は一切冷めた様子はなく、むしろ温かかった。
「さて、立っていただけますか? まだ戦えるはずですよ?」
「クッ……フハハ、ハハ! カクレテオレバイイモノヲ。デテクルナド、ワシニトッテハトンデヒニイルナントヤラ。シネィ!」
雪将軍は立ち上がった瞬間、太刀を振り抜いた。
氷に覆われた太い刃が空気を叩く。
サスツルギを放ち、一メートルも離れていない雷斬を襲った。
しかし、放たれたサスツルギは雷斬にとっては造作もない単調な技でしかなかった。
「ふん」
雷斬はスルリと躱してしまった。
今度は一切のダメージを受けていない。
完全にサスツルギを放たれるタイミングも計っていたようで、雪将軍はドン引きする。
「ナ、ナヌッ! ダ、ダガコンドハ」
「無駄ですよ」
雪将軍は太刀を一振。続けざまに、二振、三振と何度も振り下ろす。
するとサスツルギが際限なく何度も雷斬のことを襲った。
今度こそ避けられない。雪将軍は確信をもって放ったのだが、雷斬はつまらなそうに目を伏せ、スルリスルリと躱してしまう。
「そんな小細工、もう通用しませんよ」
捨て台詞を吐いてしまう具合で、雪将軍は完全に馬鹿にされていた。
苛立ちは頂点に達し、沸点は一気に超えてしまう。
けれどそんな雪将軍でも分かるのは雷斬の実力の高さ。
隠していたのか、それともコレが本物なのか、見比べることのできない技量に圧倒される。
「カ、カテヌノカ……」
雪将軍はポツリと吐露する。気持ちが滅入ってしまいそうで、痛みなど当に忘れていた。
それほどまでに圧倒的な力と言うのは目を惹き付けるもので、雪将軍は震える指で太刀を取る。
雷斬がゆっくり歩みを寄せ近付いて来る。
怖い。化物だ。来るな来るなと心で念じる。
けれどそんな都合を雷斬は訊く気はなく、黒刀を握りしめたまま、雪将軍を威圧する。
「エエイッ! ワシニオソレナドアルワケガナイ。コレハマヤカシ、マヤカシハキラネバ」
「どちらがまやかしか、今ここで決めましょうか」
「ヒイイッ!?」
雪将軍は乱雑に太刀を振り捌いた。
その全てを雷斬は軽快に躱すと、黒刀を携える。
素早く腰を落とすと、太刀の間合いの外から技を放った。
「雪刃」
雪将軍の白い鎧の隙間に刀を射し込む。
グサリと深く入ると、雪将軍は嗚咽を漏らす。
流石に痛みを忘れることはできず、体がひしゃげ、前屈みになった。
「グハッ! サキホドヨリモハヤイ。マサカコレモサキノ」
「スキルは使っていませんよ。これは私の技です」
雪将軍は認めたくなかった。コレが技だとすれば、今までの物は何だったのか。
完全に遊ばれていた。馬鹿にされる前の段階だった。
真実が見え隠れすると、雪将軍は「フザケルナァ!」と腹の底から怒号が湧きたつ。
体を起こすと太刀を振り上げ、全身全霊、人間では到底反応できないであろう早業で叩き付ける。
「シネィ、マヤカシガァァァァァァァァァァァァァァァッ!」
雪将軍は雷斬の上半身と下半身を断とうとする。
その想いには殺気が込められており、誇りなどはない。
雷斬のことをまやかしと言い張ると、言葉を受け止めた雷斬も技を出す。
「まやかしですか。では私も、氷霜流し」
ギュィィィィィィィィィィィィィィィン! パキーン——
刹那、雪将軍の太刀が根元から折れてしまった。
なにが起こったのか、雪将軍は理解できていない。
理解が追い付かない早業。そうとしか考えられないが、真実は雷斬が知っていた。
氷霜流し。それは氷と霜を同時にしかも一瞬で払い落とすイメージで生まれた剣技。
まるで水面を掬い上げるように繊細なこの技は正しく使えばどれだけ脆い刀であろうと正しく切れる。
表面を払い落とし、流してしまうように衝撃をいなす。
いなされた先にあるものに衝撃の全てを伝えると、その反動で壊してしまうのだ。
勝機は一瞬だった。
雪将軍の尋常じゃない太刀捌きが来る瞬間、半歩だけ踏み込み攻撃の範疇を避けた。
それを皮切りに雷斬が使った子の技が太刀に掛かった加速度的な衝撃を反射し、いなされた衝撃の全てを伝い、太刀を根本から破壊し、腕を握れなくする。
現に地面には太刀が落ち、その手の中に柄は無かった。
「アッ、アア、アアア……」
雪将軍は膝から崩れ落ちていた。
可哀そうと嘆いてやれば良いのか、雷斬には分からない。
完全に勝機を失い、抜け殻のように意気消沈してしまう。
もはや反撃の目は無く、精神が痛みと困難にズタボロにされてしまった。
「もう立てませんか? 貴方ほどの野心家ならばまだ……」
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雪将軍は自分自身の最後を感じ取っていた。
それならばと雷斬もある種の覚悟を胸に抱く。
「ヒトツ、キカセテクレンカ」
「なんでしょうか?」
雪将軍は死にかけの中、口を動かす。
重たい兜に頭を押し潰されそうになる中、しっかりとした言葉を残す。
「ワシニタリナカッタモノハナンダッタンジャ。ナニガアレバオヌシニモトドキウルチカラガ……」
雪将軍はそこで言葉を失った。
HPが執拗に削れ、もはや虫の息だった。
せめて最後に言葉を贈りたい。そう思った雷斬は考えることを捨て、思いの丈を一言で伝えた。
「確かに貴方は強かったですよ。ですが私は私一人で戦った訳ではありません。それが勝因です……水面払い」
雷斬は雪将軍の首に刀の刃を合わせた。
後は抜き去るように振り抜いた。
すると雪将軍の頭がゴトンと落ち、同時にHPも底をついてしまった。
静かな幕引きになってしまった。
降り頻る雪に全身の体温を再び奪われる。
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