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◇348 何故か怒らせてしまったらしい?(by水神池)
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「それで改めて聞きたいんだけど……」
「何です?」
龍はもう面倒そうだった。自分の威圧感が全く通じないどころか、何をやっても怯まないので龍はつまらなかった。
自分の尊厳を踏みにじられたみたいで、悉くが潰される。
そんな心を上から塗り潰すのではなく、融合する感覚に苛まれた。
「本当に変わった人間ですね」
「またそれ?」
「ふん。それで、何ですか?」
「えっとね、この池? さっき最奥って言ってたけど、それ本当?」
「ええ、本当ですよ」
「そうなんだ……こんなとこ、地図に載ってなかったけど」
改めて地図を確認する。
やっぱりアキラが今居る場所は表示されていない。
もしかしてバグ? と思ったアキラだったが、逆にそんな所に来てしまったことで自分が如何なってしまうのかと怖くなる。
「ここから如何やって帰ったらいいの?」
「帰るのでしたらご自由に。振り返って元来た道を変えるも良しですよ」
「その言い方、他にも方法があるんだよね」
「……だとしたら?」
「そっちの方が安全なんでしょ? だったら教えて貰えるまで、他にも気になることがあるから教えて貰えるかな?」
「図々しいですね」
「そうかも?」
アキラは完全にとぼけてみせた。
すると龍は訝しい表情を浮かべるものの、アキラは気にせず尋ねる。
「ねえ、如何してここはこんなに綺麗なの?」
「ここが綺麗な理由? ……ふふっ、それは私の力を少し放出しているからですよ。私の力は水に含まれる穢れを浄化し、水に棲む者達に力を与える水神池の守る神として当然のことでしょう」
「ふーん。凄いんだね」
「当たり前です。私は幻獣の中でも秀でた特徴を持つ龍種の一つ、アクアドラゴン。その私を前にして、水に棲まう者達は頭を上げられないはずですよ」
「そうなんだ。でも、それって可哀そうだよ」
「うっ……人間、少々変わったことを言う」
その言い方だと、独裁的な風にしか聞こえない。
アキラはそう感じてしまうが、アクアドラゴンも同じことを思っていた節がある。
しかし人間が嫌いなのか、アキラに反発してきた。しかしアキラはそれを真っ向から受け止めて、逆に丸め込む。
「私は水を司る龍……偉いのです」
「でも奢り高ぶる? そんな感じだと、みんな疲れちゃうよ?」
「疲れなどありません。私の穢れの浄化効果は人間の想像以上です」
「そんなエナジードリンクがぶ飲みな発想、体に良くないよ」
「私の浄化効果は人間の考えるような無茶苦茶なものではありません。何なら試してみますか?」
「えっ?」
アキラは何も言う前に全身がずぶ濡れになった。
頭から水が降り注ぎ、全身が水の球体の中に閉じ込められる。
「あっ、かぷっぁ! あっ……ぷかっ、かぷぁっ!」
息ができない。苦しい。全身のコントロールが効かなくなり、三百六十度で全身が回転する。
変な感覚なのに、とっても心地が良い。
全身の穢れが払い落とされている感覚がした。
「あっ、あれ? 喋れる?」
「当たり前ですよ。私の霊水はあらゆる穢れを払い落とし、心を清らかにする」
「す、凄い……で、これはいつまで続くのかな?」
下を見れば地面が少し遠い。
これ、落ちたら結構痛いんじゃないかなって思った高さで、急に水が弾けてアキラは落っこちる。
「うわぁ! くっ……【半液状化】」
スライムの能力を使って衝撃を軽減。
だけどプルンとした体が弾けそうになるので、素早く【幽体化】を使って整えた。
何とか地面に着地すると、怪我がないことに安堵し、アクアドラゴンは驚く。
「まさか、これほどの技量がある人間だとは……」
「試したの?」
「はい。試しましたよ?」
ちょっとムカついた。危く死ぬところだった。
アキラはHPが残っていることに安堵する。
「もう、意地悪な龍だなー」
「ふん、意地悪ですか。そうですか、そこまでですか」
何故かアクアドラゴンの雰囲気が変わる。
アキラは微妙な表情を浮かべると、それから本当に聞きたかったことを尋ねる。
「あー、そうだ。ねえ、アクアドラゴン」
「何です?」
「そんなに怒らないでよ。実はね、私たちこの池に欲しいものがあって来たんだ」
「欲しいもの? 何です」
「龍の髭ってアイテムなんだけど、知らない?」
アキラは尋ねる。龍を目の前にして、堂々ととぼけることなく尋ねてしまった。
それが気に障ったのか、アクアドラゴンは声音を変える。
「龍の髭、ですか」
「うん、龍の髭。それが欲しく手この池に来たんだけど……何か知らない?」
その瞬間、アクアドラゴンはとんでもない威圧感を放つ。
しかしアキラは全く表情を変えることはなく、アクアドラゴンに首を捻る。
「ど、如何したの? もしかして、あっ!」
アキラも流石に気が付いた。完全に勘違いされてしまっている。
それもそのはずで、アキラはとんでもないミスを犯した。
気付くのが少し遅れてしまい、動揺が隠せないが、アクラドラゴンは自分の髭を狙ってここまで来たと思い込んでいるらしい。
「何です?」
龍はもう面倒そうだった。自分の威圧感が全く通じないどころか、何をやっても怯まないので龍はつまらなかった。
自分の尊厳を踏みにじられたみたいで、悉くが潰される。
そんな心を上から塗り潰すのではなく、融合する感覚に苛まれた。
「本当に変わった人間ですね」
「またそれ?」
「ふん。それで、何ですか?」
「えっとね、この池? さっき最奥って言ってたけど、それ本当?」
「ええ、本当ですよ」
「そうなんだ……こんなとこ、地図に載ってなかったけど」
改めて地図を確認する。
やっぱりアキラが今居る場所は表示されていない。
もしかしてバグ? と思ったアキラだったが、逆にそんな所に来てしまったことで自分が如何なってしまうのかと怖くなる。
「ここから如何やって帰ったらいいの?」
「帰るのでしたらご自由に。振り返って元来た道を変えるも良しですよ」
「その言い方、他にも方法があるんだよね」
「……だとしたら?」
「そっちの方が安全なんでしょ? だったら教えて貰えるまで、他にも気になることがあるから教えて貰えるかな?」
「図々しいですね」
「そうかも?」
アキラは完全にとぼけてみせた。
すると龍は訝しい表情を浮かべるものの、アキラは気にせず尋ねる。
「ねえ、如何してここはこんなに綺麗なの?」
「ここが綺麗な理由? ……ふふっ、それは私の力を少し放出しているからですよ。私の力は水に含まれる穢れを浄化し、水に棲む者達に力を与える水神池の守る神として当然のことでしょう」
「ふーん。凄いんだね」
「当たり前です。私は幻獣の中でも秀でた特徴を持つ龍種の一つ、アクアドラゴン。その私を前にして、水に棲まう者達は頭を上げられないはずですよ」
「そうなんだ。でも、それって可哀そうだよ」
「うっ……人間、少々変わったことを言う」
その言い方だと、独裁的な風にしか聞こえない。
アキラはそう感じてしまうが、アクアドラゴンも同じことを思っていた節がある。
しかし人間が嫌いなのか、アキラに反発してきた。しかしアキラはそれを真っ向から受け止めて、逆に丸め込む。
「私は水を司る龍……偉いのです」
「でも奢り高ぶる? そんな感じだと、みんな疲れちゃうよ?」
「疲れなどありません。私の穢れの浄化効果は人間の想像以上です」
「そんなエナジードリンクがぶ飲みな発想、体に良くないよ」
「私の浄化効果は人間の考えるような無茶苦茶なものではありません。何なら試してみますか?」
「えっ?」
アキラは何も言う前に全身がずぶ濡れになった。
頭から水が降り注ぎ、全身が水の球体の中に閉じ込められる。
「あっ、かぷっぁ! あっ……ぷかっ、かぷぁっ!」
息ができない。苦しい。全身のコントロールが効かなくなり、三百六十度で全身が回転する。
変な感覚なのに、とっても心地が良い。
全身の穢れが払い落とされている感覚がした。
「あっ、あれ? 喋れる?」
「当たり前ですよ。私の霊水はあらゆる穢れを払い落とし、心を清らかにする」
「す、凄い……で、これはいつまで続くのかな?」
下を見れば地面が少し遠い。
これ、落ちたら結構痛いんじゃないかなって思った高さで、急に水が弾けてアキラは落っこちる。
「うわぁ! くっ……【半液状化】」
スライムの能力を使って衝撃を軽減。
だけどプルンとした体が弾けそうになるので、素早く【幽体化】を使って整えた。
何とか地面に着地すると、怪我がないことに安堵し、アクアドラゴンは驚く。
「まさか、これほどの技量がある人間だとは……」
「試したの?」
「はい。試しましたよ?」
ちょっとムカついた。危く死ぬところだった。
アキラはHPが残っていることに安堵する。
「もう、意地悪な龍だなー」
「ふん、意地悪ですか。そうですか、そこまでですか」
何故かアクアドラゴンの雰囲気が変わる。
アキラは微妙な表情を浮かべると、それから本当に聞きたかったことを尋ねる。
「あー、そうだ。ねえ、アクアドラゴン」
「何です?」
「そんなに怒らないでよ。実はね、私たちこの池に欲しいものがあって来たんだ」
「欲しいもの? 何です」
「龍の髭ってアイテムなんだけど、知らない?」
アキラは尋ねる。龍を目の前にして、堂々ととぼけることなく尋ねてしまった。
それが気に障ったのか、アクアドラゴンは声音を変える。
「龍の髭、ですか」
「うん、龍の髭。それが欲しく手この池に来たんだけど……何か知らない?」
その瞬間、アクアドラゴンはとんでもない威圧感を放つ。
しかしアキラは全く表情を変えることはなく、アクアドラゴンに首を捻る。
「ど、如何したの? もしかして、あっ!」
アキラも流石に気が付いた。完全に勘違いされてしまっている。
それもそのはずで、アキラはとんでもないミスを犯した。
気付くのが少し遅れてしまい、動揺が隠せないが、アクラドラゴンは自分の髭を狙ってここまで来たと思い込んでいるらしい。
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