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◇216 キノコ兵士が大量発生!?
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けみーたちと別れ、アキラたち継ぎ接ぎの絆の面々も、森の中に入っていた。
入り口付近は他にもプレイヤーが何人かいて話にならないので、もう少し奥の方に向かってみる。
ダンジョンの構造的に、奥に行けば奥に行くほど強いモンスターが多い。
その分レアなアイテムを落とす可能性もあるが、今回のペアズ・ペアにおいてはもう一つ重要な意味があった。
それはポイントの獲得量の差だ。
「今回のイベントって、強いモンスターを倒せば倒すほど有利なんだよね?」
「そうだな。強いモンスターは雑魚モンスターに比べても、およそ三倍近いポイントが手に入る。私たちのいつもの戦い方を貫くなら、この方法がベストだろう」
Nightが言うのはもっともだった。
アキラたち継ぎ接ぎの絆は何故か強いモンスターとばかり戦闘をしている。
もちろん相性的に有利なモンスターとも戦うが、何故か強めなモンスターとの戦闘が比較的多いのだ。
そのため今回は1位を狙えるのではと、アキラは薄々だが期待していた。
しかし1位が目的ではない。
まずはイベントを楽しむことだった。
「あっ、キノコ兵士がいるよ」
「本当だ。よし、早速試してみよう」
アキラはフェルノと連携を取り、油断しているキノコ兵士を倒してみることにした。
キノコ兵士は槍を持っている。レベルも23。アキラたちよりも半分近く低いけれど油断してはいけない。
得意の超高速戦法で一気に近づいて倒しに行く。
「合わせるよ。フェルノ!」
「任せてよ。おんどらぁ!」
「【キメラハント】:【甲蟲】!」
フェルノは竜化をして炎を灯すと、アキラも【キメラハント】:【甲蟲】のテンプレパターンで同時に攻撃を仕掛けた。
すると油断していたことや背後からの攻撃だったので、どちらもクリンヒットした。
アキラの運のパラメータが高いおかげか、クリンヒットが出やすくて助かる。
あっという間にキノコ兵士は倒され、光の粒子に変わると全員に経験値が注がれた。
それと同時に見慣れないテキストが現れる。
『イベントポイント、3ポイント獲得しました』
同時攻撃かつクリンヒットボーナスで一気に3ポイントを獲得した。
アキラ&フェルノペアはいきなりの好スタートに満足すると、次は雷斬&ベルペアの番だ。
「私たちも負けてられないわね」
「そうですね。この森はキノコ系のモンスターが多いですが、胞子さえ食らわなければ、どうということもありませんね」
颯爽と雷斬とベルは雷と風のコンビネーションでキノコ兵士を2匹囲んだ。
今度のキノコ兵士は剣を持っている。
取り囲まれたので胞子を撒いて攻撃しようとするが、雷と風で鎮静化されていた。
「雷で胞子を砕き、風で上空に舞い上がらせて鎮静化する。いいアイデアですね、ベル」
「まあこのくらいわね」
雷斬とベルペアも2ポイントを獲得した。
その様子を見ていたNightはつまらなそうだったが、半月状にしたジト目でぶつぶつと唱える。
「私が考案したんだがな……」
「細かいことは気にしないの」
「細かい……まあ私は関係ないからな」
納得がいかないのか、無理やり落とし込もうとしているのか、Nightの表情が硬かった。
けれどそうこうしている間も、モンスター達を見つけては颯爽と倒していく。
「よーし、それじゃあ私が囮になって」
「ちょっとフェルノ。槍構えているよ!」
「気にしない気にしない。正面突破で壊してあげるよ」
キノコ兵士たちが槍を構えていた。
左右には盾持ちが控えていて、挟み込もうという戦略らしい。
とは言えフェルノには効かず、強行突破で突き破る。
しかし同時攻撃が流石にできないと、アキラは慌てて走り込んだ。
すると左右から別のキノコ兵士たちが割り込んできて、槍を突き立てられる。
「お前、危ないことするな!」
「Night。ありがとう」
そこにNightの放ったワイヤー付きのナイフがキノコ兵士たちの動きを絡め取る。
その隙を突いて、アキラはキノコ兵士たちに攻撃を加えた。
盾持ちも槍持ちも全部まとめてアキラとフェルノが圧倒間に倒してしまい、ポイントを一気に獲得していく。
「ありがとうNight」
「お前たち、無茶しすぎだぞ」
「ごめんごめん。私先走っちゃってた」
フェルノがアキラとNightに謝った。
如何してフェルノの動きが粗かったのか、理由はすぐに察した。
さっきからキノコ兵士たちが次から次へ溢れ返って来た。
休む暇もなく、キノコ兵士たちの攻撃を捌き切り、疲労が募っていく。
「ねえ、さっきから気のせいかな?」
「お前が言いたいことはわかる。フェルノが突っ込んだ理由も見ての通りだ」
「皆さん、大丈夫ですか?」
「数が多すぎて倒し切れないわね」
気が付けば雷斬とベルも集合していた。
いつものお団子状態になっていて、非常にマズいことになっている。
キノコ兵士たちがどんどん増え続け、異常事態に襲われていた。
「ねえNight。これってどういうこと?」
「まさかとは思ったが、今確認した」
「今確認したの!」
「今回私はスルーだったからな。とは言え、この原因がわかったぞ。これは今回のイベントから追加された新要素、いわゆるモンスターの大量発生だ」
「「「大量発生?」」」
ありがたくもないことに巻き込まれてしまい、アキラたちは絶句した。
このままじゃ完全に逃げ道が無くなってしまう。
そう思った瞬間、突破口を開いたのはフェルノだった。
「みんな、走れるよね?」
「何するの、フェルノ?」
「状況を強制的に突破するんだよ。とにかく、行くよ!」
まさかとは思った。
だけどアキラの予感は当たっていて、フェルノは竜化してスキルで炎を燃やすと、キノコ兵士たちに突撃した。
入り口付近は他にもプレイヤーが何人かいて話にならないので、もう少し奥の方に向かってみる。
ダンジョンの構造的に、奥に行けば奥に行くほど強いモンスターが多い。
その分レアなアイテムを落とす可能性もあるが、今回のペアズ・ペアにおいてはもう一つ重要な意味があった。
それはポイントの獲得量の差だ。
「今回のイベントって、強いモンスターを倒せば倒すほど有利なんだよね?」
「そうだな。強いモンスターは雑魚モンスターに比べても、およそ三倍近いポイントが手に入る。私たちのいつもの戦い方を貫くなら、この方法がベストだろう」
Nightが言うのはもっともだった。
アキラたち継ぎ接ぎの絆は何故か強いモンスターとばかり戦闘をしている。
もちろん相性的に有利なモンスターとも戦うが、何故か強めなモンスターとの戦闘が比較的多いのだ。
そのため今回は1位を狙えるのではと、アキラは薄々だが期待していた。
しかし1位が目的ではない。
まずはイベントを楽しむことだった。
「あっ、キノコ兵士がいるよ」
「本当だ。よし、早速試してみよう」
アキラはフェルノと連携を取り、油断しているキノコ兵士を倒してみることにした。
キノコ兵士は槍を持っている。レベルも23。アキラたちよりも半分近く低いけれど油断してはいけない。
得意の超高速戦法で一気に近づいて倒しに行く。
「合わせるよ。フェルノ!」
「任せてよ。おんどらぁ!」
「【キメラハント】:【甲蟲】!」
フェルノは竜化をして炎を灯すと、アキラも【キメラハント】:【甲蟲】のテンプレパターンで同時に攻撃を仕掛けた。
すると油断していたことや背後からの攻撃だったので、どちらもクリンヒットした。
アキラの運のパラメータが高いおかげか、クリンヒットが出やすくて助かる。
あっという間にキノコ兵士は倒され、光の粒子に変わると全員に経験値が注がれた。
それと同時に見慣れないテキストが現れる。
『イベントポイント、3ポイント獲得しました』
同時攻撃かつクリンヒットボーナスで一気に3ポイントを獲得した。
アキラ&フェルノペアはいきなりの好スタートに満足すると、次は雷斬&ベルペアの番だ。
「私たちも負けてられないわね」
「そうですね。この森はキノコ系のモンスターが多いですが、胞子さえ食らわなければ、どうということもありませんね」
颯爽と雷斬とベルは雷と風のコンビネーションでキノコ兵士を2匹囲んだ。
今度のキノコ兵士は剣を持っている。
取り囲まれたので胞子を撒いて攻撃しようとするが、雷と風で鎮静化されていた。
「雷で胞子を砕き、風で上空に舞い上がらせて鎮静化する。いいアイデアですね、ベル」
「まあこのくらいわね」
雷斬とベルペアも2ポイントを獲得した。
その様子を見ていたNightはつまらなそうだったが、半月状にしたジト目でぶつぶつと唱える。
「私が考案したんだがな……」
「細かいことは気にしないの」
「細かい……まあ私は関係ないからな」
納得がいかないのか、無理やり落とし込もうとしているのか、Nightの表情が硬かった。
けれどそうこうしている間も、モンスター達を見つけては颯爽と倒していく。
「よーし、それじゃあ私が囮になって」
「ちょっとフェルノ。槍構えているよ!」
「気にしない気にしない。正面突破で壊してあげるよ」
キノコ兵士たちが槍を構えていた。
左右には盾持ちが控えていて、挟み込もうという戦略らしい。
とは言えフェルノには効かず、強行突破で突き破る。
しかし同時攻撃が流石にできないと、アキラは慌てて走り込んだ。
すると左右から別のキノコ兵士たちが割り込んできて、槍を突き立てられる。
「お前、危ないことするな!」
「Night。ありがとう」
そこにNightの放ったワイヤー付きのナイフがキノコ兵士たちの動きを絡め取る。
その隙を突いて、アキラはキノコ兵士たちに攻撃を加えた。
盾持ちも槍持ちも全部まとめてアキラとフェルノが圧倒間に倒してしまい、ポイントを一気に獲得していく。
「ありがとうNight」
「お前たち、無茶しすぎだぞ」
「ごめんごめん。私先走っちゃってた」
フェルノがアキラとNightに謝った。
如何してフェルノの動きが粗かったのか、理由はすぐに察した。
さっきからキノコ兵士たちが次から次へ溢れ返って来た。
休む暇もなく、キノコ兵士たちの攻撃を捌き切り、疲労が募っていく。
「ねえ、さっきから気のせいかな?」
「お前が言いたいことはわかる。フェルノが突っ込んだ理由も見ての通りだ」
「皆さん、大丈夫ですか?」
「数が多すぎて倒し切れないわね」
気が付けば雷斬とベルも集合していた。
いつものお団子状態になっていて、非常にマズいことになっている。
キノコ兵士たちがどんどん増え続け、異常事態に襲われていた。
「ねえNight。これってどういうこと?」
「まさかとは思ったが、今確認した」
「今確認したの!」
「今回私はスルーだったからな。とは言え、この原因がわかったぞ。これは今回のイベントから追加された新要素、いわゆるモンスターの大量発生だ」
「「「大量発生?」」」
ありがたくもないことに巻き込まれてしまい、アキラたちは絶句した。
このままじゃ完全に逃げ道が無くなってしまう。
そう思った瞬間、突破口を開いたのはフェルノだった。
「みんな、走れるよね?」
「何するの、フェルノ?」
「状況を強制的に突破するんだよ。とにかく、行くよ!」
まさかとは思った。
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