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◇150 さらに部屋2つ
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小さな小部屋の中には暗号が書いてあった。
今度は普通に日本語だ。さっきのは何だったのか?
「えーっと何々。『異界の夜天を支配するは流転する光の母たち。巡る2つの神話は過去よりの伝承。時が境に至る時真実の道は開かれるだろう』……詩人?」
「それっぽくしているな」
「また星でしょうか?」
「でも今度は日本語で書かれているよ? でもそれっぽいね」
今度の暗号もとっても簡単だ。
だけど意味がわからない。Nightも思考を巡らせる。
面白いのかそうでもないのか、眉根を寄せていた。
「これはまた待つタイプか」
「また待つの! しかも今度も夜だよね」
アキラはここに書かれている怪しい暗号からそれを読み解いた。
とは言っても“夜天”って書いてあるから夜空だって誰でもわかるけど。
「とりあえずここにはこの暗号以外はないみたいだな、となると次は……」
「左右の扉だよね。上に持ち上げるってことだよね。持てるかな?」
「フェルノ、炎を出さずに【吸炎竜化】を使え」
「筋力パラメータで持ち上げろってことだね。よーし、頑張るぞ!」
フェルノは腕を竜に変えた。
分厚い竜の腕で重たそうな扉を軽々と持ち上げた。
するとガチャッとロックが掛かる音が聞こえる。
「えっ! ガレージみたい」
「ガレージが出てくる方が凄いぞ」
「じゃあ防災扉とか?」
「デパートや学校にある防火用扉だな。そもそもあれを持ち上げたことがあったのか!」
「前に学校に来てた災害体験用の車両にね」
「みんな変な顔してたよ」
「それはなるだろ!」
だけどあの時はビックリした。確か中学生の時だった。
「まあそれはいいんだけど、こっちは傾斜がないみたいだよ?」
「そうだな。とは言え若干あるみたいだな。おや?」
「ビー玉が壁の方に転がっていくね」
インベントリから取り出したビー玉が壁の方に転がっていく。
どうやら傾斜の傾き方がへんてこらしく、これも何かの仕掛けだろうか?
「少し気になるな。反対側の扉はどうだ?」
「よいしょ!」
「こっちもビー玉は転がりますね。そちらの扉と同じ、入り口の方に傾いています」
「明らかに仕掛けなのは確定だな。とは言え仕掛けを作動させる方法がないのか」
「レバーを反対に引くとか?」
「引いてみろ」
Nightはレバーの意味がわかっているのか、アキラに簡単に促した。
すると何の躊躇いもなくレバーを引くと、滑り台が傾いた。
どうやら帰り道らしい。なるほど、また滑って帰るらしい。
「ほらな、帰り道だろ」
「最初からわかってたんだねー。じゃあ何で酸素ボンベ何か取り出したの?」
「決まっているだろ。脳に酸素を送って、発想力を高めたんだ」
「納得できるけどできないんだけど……」
自分でも何を言っているんだろう。アキラは首を捻ってしまった。
けれど問題はここからだった。
扉を開けた先に待ち受ける暗号が簡単であってほしいと願ったのに、石台の上に四角いものが置かれている。
「何これ? 石でできた本だよね」
「そうだな。しかも重いから持ち運ぶこともできない」
「これが暗号何てわかんないよ!」
フェルノは早々に投げ出してしまうが、Nightは石の本のページをめくった。
中には何も書いておらず白紙だったが、気になるのは本の表紙に付いた蒼い宝玉だ。
表面はつるつるしていて触り心地がいい。手のマッサージに丁度いい大きさだった。
「綺麗な宝玉だね。野球の軟式ボールより少し小さいぐらいかな?」
「どうにも納得がいかない。この宝玉に遺跡内の傾き。しかも床に彫られた線」
「床に線?」
アキラは下を見てみると確かに石畳に線みたいな細い痕がある。
石の本から繋がっていて、入り口付近にも似たような線が2本残っている。
さっぱり訳がわからなくなり、アキラたちはお手上げ状態。
仕方なく遺跡攻略は改めてと言うことになり、今日のところは全員解散した。
「何かある。特にこのシミ……」
Nightは1人残って考え事をしていた。
最初の暗号が書かれていた壁面には天井隅にシミがある。
明らかに人為的に付けられたそれらは、四角と三角を表していた。
今度は普通に日本語だ。さっきのは何だったのか?
「えーっと何々。『異界の夜天を支配するは流転する光の母たち。巡る2つの神話は過去よりの伝承。時が境に至る時真実の道は開かれるだろう』……詩人?」
「それっぽくしているな」
「また星でしょうか?」
「でも今度は日本語で書かれているよ? でもそれっぽいね」
今度の暗号もとっても簡単だ。
だけど意味がわからない。Nightも思考を巡らせる。
面白いのかそうでもないのか、眉根を寄せていた。
「これはまた待つタイプか」
「また待つの! しかも今度も夜だよね」
アキラはここに書かれている怪しい暗号からそれを読み解いた。
とは言っても“夜天”って書いてあるから夜空だって誰でもわかるけど。
「とりあえずここにはこの暗号以外はないみたいだな、となると次は……」
「左右の扉だよね。上に持ち上げるってことだよね。持てるかな?」
「フェルノ、炎を出さずに【吸炎竜化】を使え」
「筋力パラメータで持ち上げろってことだね。よーし、頑張るぞ!」
フェルノは腕を竜に変えた。
分厚い竜の腕で重たそうな扉を軽々と持ち上げた。
するとガチャッとロックが掛かる音が聞こえる。
「えっ! ガレージみたい」
「ガレージが出てくる方が凄いぞ」
「じゃあ防災扉とか?」
「デパートや学校にある防火用扉だな。そもそもあれを持ち上げたことがあったのか!」
「前に学校に来てた災害体験用の車両にね」
「みんな変な顔してたよ」
「それはなるだろ!」
だけどあの時はビックリした。確か中学生の時だった。
「まあそれはいいんだけど、こっちは傾斜がないみたいだよ?」
「そうだな。とは言え若干あるみたいだな。おや?」
「ビー玉が壁の方に転がっていくね」
インベントリから取り出したビー玉が壁の方に転がっていく。
どうやら傾斜の傾き方がへんてこらしく、これも何かの仕掛けだろうか?
「少し気になるな。反対側の扉はどうだ?」
「よいしょ!」
「こっちもビー玉は転がりますね。そちらの扉と同じ、入り口の方に傾いています」
「明らかに仕掛けなのは確定だな。とは言え仕掛けを作動させる方法がないのか」
「レバーを反対に引くとか?」
「引いてみろ」
Nightはレバーの意味がわかっているのか、アキラに簡単に促した。
すると何の躊躇いもなくレバーを引くと、滑り台が傾いた。
どうやら帰り道らしい。なるほど、また滑って帰るらしい。
「ほらな、帰り道だろ」
「最初からわかってたんだねー。じゃあ何で酸素ボンベ何か取り出したの?」
「決まっているだろ。脳に酸素を送って、発想力を高めたんだ」
「納得できるけどできないんだけど……」
自分でも何を言っているんだろう。アキラは首を捻ってしまった。
けれど問題はここからだった。
扉を開けた先に待ち受ける暗号が簡単であってほしいと願ったのに、石台の上に四角いものが置かれている。
「何これ? 石でできた本だよね」
「そうだな。しかも重いから持ち運ぶこともできない」
「これが暗号何てわかんないよ!」
フェルノは早々に投げ出してしまうが、Nightは石の本のページをめくった。
中には何も書いておらず白紙だったが、気になるのは本の表紙に付いた蒼い宝玉だ。
表面はつるつるしていて触り心地がいい。手のマッサージに丁度いい大きさだった。
「綺麗な宝玉だね。野球の軟式ボールより少し小さいぐらいかな?」
「どうにも納得がいかない。この宝玉に遺跡内の傾き。しかも床に彫られた線」
「床に線?」
アキラは下を見てみると確かに石畳に線みたいな細い痕がある。
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さっぱり訳がわからなくなり、アキラたちはお手上げ状態。
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「何かある。特にこのシミ……」
Nightは1人残って考え事をしていた。
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