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◇72 砂漠エリアに突入
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それから日数が経った。
今日でイベント開始から五日目。メダルの集まり具合や、星の数からしてみたら、そこそこと言ったぐらいだろうか。
計算していないからあまりわからないけれど、確率的に今のところ星が四つのメダルが数枚手に入っている。しかし星五つ、もっともそれ以上の星が描かれたメダルにこれまで出会って来ていなかった。確率的にどんな感じなのかなと、怪しく思う。
「それで今日は如何して砂漠に来たの?」
「そうだよー。だって誰も歩いてないよー」
「それもそうだ。この時期に、こんな場所に来るもの好きはいない」
「じゃあまるで私たちがもの好きみたいじゃんかー」
「そうだろ。私一人の意見を聞いて、ここに来るなんてな」
「「ぐはっ!」」
二人は嗚咽を漏らした。
このカラカラ砂漠にやって来たのは、三人だけ。
しかも、Nightの意見を参考に、いや完全鵜呑みでやって来てしまった。だからこそ、文句の一つも言えやしない。三人は黙々と灼熱地獄をひた歩いていた。
「熱い」
「熱いね。たくさん水持ってきておいてよかったよ」
「水がなかったら死ぬ。だが飲みすぎるなよ」
「如何して?」
「乾燥をより一層助長させるだけだ。そうすると如何なる?」
「喉が渇くよ」
「そう言うことだ。こんな灼熱地帯で水を失えば、たちまち待っているのは、暗転した世界だけだ」
アキラとフェルノは震えあがった。
とは言えインベントリの中には何リットルもの水とスポーツドリンクが放り込まれている。砂漠に行くということで、塩分補給用の塩やレモン付けなども入っている。それこそ、一週間は余裕なぐらいだ。多分、そこまでには腐ってるけどね。
余裕なアキラはちょっとだけ歩幅を合わせた。隣にはNightがいる。
「Night大丈夫? 汗が凄いよ」
「それを言うお前やフェルノはあまり出ていないな。どういうことだ?」
「うーん、代謝が悪いのかな?」
「そうじゃないだろ。お前たちは、運動を日頃からしている。そも関係で、体力の調整ができるんだろうな」
「そんなものかな?」
「そんなものだ」
反応に困った。
しかしフェルノも、アキラと同じで汗があまり出ていない。余分な体力の調整が、普段からの運動で、暑さにも負けなくなっていた。
しかしその影響はアキラ以上だ。力を余分に残しているようにも見える。
「フェルノ、大丈夫?」
「うん、全然平気だよー」
「そうなんだ。でもどうしてそんなに汗を掻いてないの?」
「そんなの普通だよ。だって私、ファイアドレイクだよ」
ここに来ての種族設定。
確かファイアドレイクは炎を吸収することができる。その炎を自らの活力に変えることができる。もしかして熱源なら何でもいいのかな?
「熱なら何でもいいのの?」
「いや、それは違うよ。そもそも、私の固有スキルって話してたっけ?」
「ううん、知らないかな」
「だよね。私の固有スキルは、【熱量吸動】だからね」
「な、なにそれ?」
ここに来て、聞いたことのないスキルだ。
これがフェルノの固有スキル。その効果は著しく、とてもフェルノに合っていた。
「へぇー。感情の高ぶりを糧にして、身体能力や種族スキルをパワーアップさせるんだ」
「まあ一時的にね」
「でも切り札みたいだよね。フェルノのスキルって、とってもフェルノっぽい」
「アキラのは……どっちかと言うと、お母さん譲り感ある? もしかして、本当はアキラも強欲だったりして」
「私もお母さんも強欲じゃないよ。ただすぐに覚えちゃうだけ」
「回転早いもんね。思考も、意識も、動きだって取り込んじゃうんだもん」
「ダビングだな」
とっても嫌なツッコみが冴えていた。
そんなNightにぷくっと頬を膨らませるアキラだったが、「でも言えてるかも」と納得せざるおえなかった。
一つ余計だとは思ったが、口に出さないアキラだった。
今日でイベント開始から五日目。メダルの集まり具合や、星の数からしてみたら、そこそこと言ったぐらいだろうか。
計算していないからあまりわからないけれど、確率的に今のところ星が四つのメダルが数枚手に入っている。しかし星五つ、もっともそれ以上の星が描かれたメダルにこれまで出会って来ていなかった。確率的にどんな感じなのかなと、怪しく思う。
「それで今日は如何して砂漠に来たの?」
「そうだよー。だって誰も歩いてないよー」
「それもそうだ。この時期に、こんな場所に来るもの好きはいない」
「じゃあまるで私たちがもの好きみたいじゃんかー」
「そうだろ。私一人の意見を聞いて、ここに来るなんてな」
「「ぐはっ!」」
二人は嗚咽を漏らした。
このカラカラ砂漠にやって来たのは、三人だけ。
しかも、Nightの意見を参考に、いや完全鵜呑みでやって来てしまった。だからこそ、文句の一つも言えやしない。三人は黙々と灼熱地獄をひた歩いていた。
「熱い」
「熱いね。たくさん水持ってきておいてよかったよ」
「水がなかったら死ぬ。だが飲みすぎるなよ」
「如何して?」
「乾燥をより一層助長させるだけだ。そうすると如何なる?」
「喉が渇くよ」
「そう言うことだ。こんな灼熱地帯で水を失えば、たちまち待っているのは、暗転した世界だけだ」
アキラとフェルノは震えあがった。
とは言えインベントリの中には何リットルもの水とスポーツドリンクが放り込まれている。砂漠に行くということで、塩分補給用の塩やレモン付けなども入っている。それこそ、一週間は余裕なぐらいだ。多分、そこまでには腐ってるけどね。
余裕なアキラはちょっとだけ歩幅を合わせた。隣にはNightがいる。
「Night大丈夫? 汗が凄いよ」
「それを言うお前やフェルノはあまり出ていないな。どういうことだ?」
「うーん、代謝が悪いのかな?」
「そうじゃないだろ。お前たちは、運動を日頃からしている。そも関係で、体力の調整ができるんだろうな」
「そんなものかな?」
「そんなものだ」
反応に困った。
しかしフェルノも、アキラと同じで汗があまり出ていない。余分な体力の調整が、普段からの運動で、暑さにも負けなくなっていた。
しかしその影響はアキラ以上だ。力を余分に残しているようにも見える。
「フェルノ、大丈夫?」
「うん、全然平気だよー」
「そうなんだ。でもどうしてそんなに汗を掻いてないの?」
「そんなの普通だよ。だって私、ファイアドレイクだよ」
ここに来ての種族設定。
確かファイアドレイクは炎を吸収することができる。その炎を自らの活力に変えることができる。もしかして熱源なら何でもいいのかな?
「熱なら何でもいいのの?」
「いや、それは違うよ。そもそも、私の固有スキルって話してたっけ?」
「ううん、知らないかな」
「だよね。私の固有スキルは、【熱量吸動】だからね」
「な、なにそれ?」
ここに来て、聞いたことのないスキルだ。
これがフェルノの固有スキル。その効果は著しく、とてもフェルノに合っていた。
「へぇー。感情の高ぶりを糧にして、身体能力や種族スキルをパワーアップさせるんだ」
「まあ一時的にね」
「でも切り札みたいだよね。フェルノのスキルって、とってもフェルノっぽい」
「アキラのは……どっちかと言うと、お母さん譲り感ある? もしかして、本当はアキラも強欲だったりして」
「私もお母さんも強欲じゃないよ。ただすぐに覚えちゃうだけ」
「回転早いもんね。思考も、意識も、動きだって取り込んじゃうんだもん」
「ダビングだな」
とっても嫌なツッコみが冴えていた。
そんなNightにぷくっと頬を膨らませるアキラだったが、「でも言えてるかも」と納得せざるおえなかった。
一つ余計だとは思ったが、口に出さないアキラだった。
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