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◇21 ゲームスキル
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市立御鷹高校。
今日も烈火とお話に夢中の明輝は、やっぱりゲームの話題で盛り上がる。
「へぇー。レベル8かー。結構早く上がったね」
「そうなのかな? 私はあんまり詳しくないから、わからないけど、まだレベル8だよ?」
大っぴらに広げる烈火。
すると烈火の口からは、ゲームらしく、
「上がり方は、経験値テーブルに依存しているとか?」
「なにそれ?」
明輝は、首を傾げるも、烈火はすんなりで、
「次のレベルまでに必要な、経験値の数値だよ。だから、この経験値量が、モンスターが落とす経験値に対しての数値なら、そう言えるんじゃない? って、ごめん、やっぱなし」
「えっ!? は、はい!?」
明輝は、困惑した。
すると、烈火は訂正理由を話した。
「えっとね、『Creatures Union』は、経験が経験値だったよー」
「ん? 経験が、何って?」
「だから、経験が経験値。モンスターを倒しても、そのモンスターによって得られる経験値があって、レベルの上がり方も、その人の経験に由来するんだよ」
「へー。よくわかんない」
「だよねー。初見だと、何言ってるか、わからないもんねー」
烈火は軽く笑いながらだ。
まるで流すみたいに、平然としている。それを抜きにしても、かなり情報を知ったと、明輝は初歩的なことを学んだんだ。
「でも、そんな子がいるんだね」
「そんな子って?」
明輝は首を傾げた。
「とぼけないでよー」と言いたげに、食い気味で突っ込んだ。
「その子だよ、blue nightだっけ?」
「う、うん」
「その子、結構有名だよ。ほら見てよ」
烈火は、動画サイトにアップされた動画を見せた。
内容は、生放送の誰かが上げた切り抜きみたい。
だけど、注目すべきはそこじゃない。投稿した人じゃなくて、タイトルからして、相手の方だった。
それを見た明輝は、
「この赤丸で囲ってある人が、そうなの?」
「多分。ネットだと結構有名だよ。ほら、見てみ」
烈火は指を差した。
明輝はじっと観察すると、カメラの反対側にすぐさま回り込んで、人間離れした動きで、撃ち抜かれていた。
「嘘!」
「まだまだ。本番はこっから」
烈火は調子を上げた。
すると、調子を上げて、敵の攻撃を避ける。一発も当たっていないんだ。
それから距離を一気に詰めると、中距離からの一斉射撃。
そこから何をするかと思えば、剣で切りつけていた。
どんな動き!? これ、パソコンのゲームだよね。VRGAMEじゃないんだよね!
明輝は頭を抱えて、混乱した。
これってどんな風に練習したらできるんだろう。すっごくわくわくしたんだ。
「ねー。チートみたいでしょ?」
「えっ、これってそうなの!?」
まさかの真実。
ちょっと聞かされてがっかりだけど、そんな様子はなかった。
だけど、
「でもさ、これってチートじゃないみたいなんだよね」
「そ、そうなんだ! じゃあこれって人間技なの?」
「うん。パット……コントローラーじゃ無理だけど、キーボードを超高速で、こうすれば……いたたたた。指、攣っちゃうよ」
烈火は指を抑えた。
あんな動き、人間技じゃないけど、極めたらきっと凄いんだろうね。
でもそれと、Nightと、何の関係があるんだろうか。
「だからねー、この人が、そのblue nightなんだって」
「ま、まさかそれはないよ」
「いやいやー、ほんとなんですってー」
烈火は、嘘をついていない。嘘をついた顔じゃない。それぐらいわかるし、私、そう言うのを当てるのは結構得意だ。と、明輝は察した。
すると、
「マジ?」
「そうそう。これがマジなんだよねー。でも、その子との繋がりはわからないから、もしかしたらだけどさ」
烈火の言うことに確証はない。
だけど、明輝はそう確信していた。・・・のかもしれない?
今日も烈火とお話に夢中の明輝は、やっぱりゲームの話題で盛り上がる。
「へぇー。レベル8かー。結構早く上がったね」
「そうなのかな? 私はあんまり詳しくないから、わからないけど、まだレベル8だよ?」
大っぴらに広げる烈火。
すると烈火の口からは、ゲームらしく、
「上がり方は、経験値テーブルに依存しているとか?」
「なにそれ?」
明輝は、首を傾げるも、烈火はすんなりで、
「次のレベルまでに必要な、経験値の数値だよ。だから、この経験値量が、モンスターが落とす経験値に対しての数値なら、そう言えるんじゃない? って、ごめん、やっぱなし」
「えっ!? は、はい!?」
明輝は、困惑した。
すると、烈火は訂正理由を話した。
「えっとね、『Creatures Union』は、経験が経験値だったよー」
「ん? 経験が、何って?」
「だから、経験が経験値。モンスターを倒しても、そのモンスターによって得られる経験値があって、レベルの上がり方も、その人の経験に由来するんだよ」
「へー。よくわかんない」
「だよねー。初見だと、何言ってるか、わからないもんねー」
烈火は軽く笑いながらだ。
まるで流すみたいに、平然としている。それを抜きにしても、かなり情報を知ったと、明輝は初歩的なことを学んだんだ。
「でも、そんな子がいるんだね」
「そんな子って?」
明輝は首を傾げた。
「とぼけないでよー」と言いたげに、食い気味で突っ込んだ。
「その子だよ、blue nightだっけ?」
「う、うん」
「その子、結構有名だよ。ほら見てよ」
烈火は、動画サイトにアップされた動画を見せた。
内容は、生放送の誰かが上げた切り抜きみたい。
だけど、注目すべきはそこじゃない。投稿した人じゃなくて、タイトルからして、相手の方だった。
それを見た明輝は、
「この赤丸で囲ってある人が、そうなの?」
「多分。ネットだと結構有名だよ。ほら、見てみ」
烈火は指を差した。
明輝はじっと観察すると、カメラの反対側にすぐさま回り込んで、人間離れした動きで、撃ち抜かれていた。
「嘘!」
「まだまだ。本番はこっから」
烈火は調子を上げた。
すると、調子を上げて、敵の攻撃を避ける。一発も当たっていないんだ。
それから距離を一気に詰めると、中距離からの一斉射撃。
そこから何をするかと思えば、剣で切りつけていた。
どんな動き!? これ、パソコンのゲームだよね。VRGAMEじゃないんだよね!
明輝は頭を抱えて、混乱した。
これってどんな風に練習したらできるんだろう。すっごくわくわくしたんだ。
「ねー。チートみたいでしょ?」
「えっ、これってそうなの!?」
まさかの真実。
ちょっと聞かされてがっかりだけど、そんな様子はなかった。
だけど、
「でもさ、これってチートじゃないみたいなんだよね」
「そ、そうなんだ! じゃあこれって人間技なの?」
「うん。パット……コントローラーじゃ無理だけど、キーボードを超高速で、こうすれば……いたたたた。指、攣っちゃうよ」
烈火は指を抑えた。
あんな動き、人間技じゃないけど、極めたらきっと凄いんだろうね。
でもそれと、Nightと、何の関係があるんだろうか。
「だからねー、この人が、そのblue nightなんだって」
「ま、まさかそれはないよ」
「いやいやー、ほんとなんですってー」
烈火は、嘘をついていない。嘘をついた顔じゃない。それぐらいわかるし、私、そう言うのを当てるのは結構得意だ。と、明輝は察した。
すると、
「マジ?」
「そうそう。これがマジなんだよねー。でも、その子との繋がりはわからないから、もしかしたらだけどさ」
烈火の言うことに確証はない。
だけど、明輝はそう確信していた。・・・のかもしれない?
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