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◇10 甲殻を吹き飛ばす
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アキラの両腕は、まさかの虫のようだった。
虫の甲殻。それが今のアキラの腕。
さらに言えば、両腕は武者の鎧。緑色をした籠手だった。
「これならいけるかも。よーし!」
突き進んだ。
籠手みたいになった甲殻で、体を守って、モンスターである、アライグマに突撃した。
オレンジラクーンは、アキラが急にスキルを使い、姿が若干変わったことから、驚きはしたが、すぐに敵意を剥き出しにして、襲い掛かる。
白く若干黄ばんだ、牙を剥き出しにして、アキラに噛みつこうとしたが、
ガシッ!
カキーン!
噛みついたが、噛みついたのはいいが、そのままアキラは押し付けた。
硬くエナメル質の甲殻に、ダメージは一切入らず、オレンジラクーンは身を回避しながら、投げつけた。
「そんなの効かないよ。ね?」
投げつけた衝撃で、派手にバウンドする。
オレンジラクーンは、ムササビみたいに滑空したが、アキラはさらに歩を詰めた。
キシィ!
オレンジラクーンは威嚇を始めた。
だけどアキラは怯んだりはせずに、そのまま防御の姿勢を取る。
だけど諦めない姿勢は、モンスターらしい。
「今度こそ、倒すよ」
オレンジラクーンに、シュッ!シュッ!と、ボクシングみたいに拳を振るった。
だけど、オレンジラクーンも負けじと威嚇を強くした。
「その威嚇欲しいな。私が勝ったら、手に入るかな?」
「キィシャ!」
「ビビったね。じゃあ行くよ!」
オレンジラクーンは、アキラの言葉にビビっていた。
にじるように一歩ずつ後ずさりをして、怯えた声を上げる。
そこを見逃したりはしない、アキラによって一気に間合いを詰められると、防戦一方で、アキラの硬くなった拳は、そのままアッパーを披露して、オレンジラクーンを叩き上げた。
「おりゃぁ!」
アッパーを食らわせ、さらに蹴りを叩き込む。
だけど足は変わってないので、普通に痛いし、罪悪感でいっぱいだった。
だけどHPは限りなく、着実に減っていき、オレンジラクーンはぐったりしていた。
そこに最後の一発。剣での攻撃を浴びせて、フィニッシュ。
「これで、とどめだぁ!」
オレンジラクーンが消え去った。
光の粒子になってしまった。
「た、倒しちゃった」
何だろ。これって、罪悪感? 絶対そうだよね。
どうしようもない感情が押し寄せる。
しかしここもすんなり、思考をチェンジしたアキラは、首をぶんぶん振りながら、ポップアップした画面に視線を落とす。
「うわぁ。またレベルアップしちゃった。でもこのゲーム、レベルが上がっても、意味ないんだよね」
そこが残念ポイント。
レベル上げは確かに必要だけど、それをどうこうできるのが、このゲームの売りの一つ。
そこでアキラは、ステータスの上り幅がかなり高いことに気づいた。
「ステータスの上がり方。結構えぐいね。でも、今回はスキル落ちなかったなー」
やっぱり確実に落ちるわけじゃない。
だけどわからない。
むしろ、スキルの発動がすでに運ゲーな気がしてきた。
それもそのはずで、確実に取れなかったんだもん。
「もしかして、何か条件があるのかな? 願っちゃ駄目とか?」
でもそれはあまりに無茶苦茶な気がする。
そこできっと何かしらの要素があるんだろうと、勝手に結論付けたはいいが、結局わからないままで、アキラはレベルが5になったことを嬉しく思うことにしました。
「まあいいか。ここは、楽観的に考えよう。それより早く帰らないと」
この後、アキラは無事に町に戻ってきた。
そこまで戦闘はこれ以上なかったけど、街行く人たちの、「誰だあのヒューマン」って言いたそうな顔がちらついていた。
でも全く気にしないのが、アキラなのだった。
虫の甲殻。それが今のアキラの腕。
さらに言えば、両腕は武者の鎧。緑色をした籠手だった。
「これならいけるかも。よーし!」
突き進んだ。
籠手みたいになった甲殻で、体を守って、モンスターである、アライグマに突撃した。
オレンジラクーンは、アキラが急にスキルを使い、姿が若干変わったことから、驚きはしたが、すぐに敵意を剥き出しにして、襲い掛かる。
白く若干黄ばんだ、牙を剥き出しにして、アキラに噛みつこうとしたが、
ガシッ!
カキーン!
噛みついたが、噛みついたのはいいが、そのままアキラは押し付けた。
硬くエナメル質の甲殻に、ダメージは一切入らず、オレンジラクーンは身を回避しながら、投げつけた。
「そんなの効かないよ。ね?」
投げつけた衝撃で、派手にバウンドする。
オレンジラクーンは、ムササビみたいに滑空したが、アキラはさらに歩を詰めた。
キシィ!
オレンジラクーンは威嚇を始めた。
だけどアキラは怯んだりはせずに、そのまま防御の姿勢を取る。
だけど諦めない姿勢は、モンスターらしい。
「今度こそ、倒すよ」
オレンジラクーンに、シュッ!シュッ!と、ボクシングみたいに拳を振るった。
だけど、オレンジラクーンも負けじと威嚇を強くした。
「その威嚇欲しいな。私が勝ったら、手に入るかな?」
「キィシャ!」
「ビビったね。じゃあ行くよ!」
オレンジラクーンは、アキラの言葉にビビっていた。
にじるように一歩ずつ後ずさりをして、怯えた声を上げる。
そこを見逃したりはしない、アキラによって一気に間合いを詰められると、防戦一方で、アキラの硬くなった拳は、そのままアッパーを披露して、オレンジラクーンを叩き上げた。
「おりゃぁ!」
アッパーを食らわせ、さらに蹴りを叩き込む。
だけど足は変わってないので、普通に痛いし、罪悪感でいっぱいだった。
だけどHPは限りなく、着実に減っていき、オレンジラクーンはぐったりしていた。
そこに最後の一発。剣での攻撃を浴びせて、フィニッシュ。
「これで、とどめだぁ!」
オレンジラクーンが消え去った。
光の粒子になってしまった。
「た、倒しちゃった」
何だろ。これって、罪悪感? 絶対そうだよね。
どうしようもない感情が押し寄せる。
しかしここもすんなり、思考をチェンジしたアキラは、首をぶんぶん振りながら、ポップアップした画面に視線を落とす。
「うわぁ。またレベルアップしちゃった。でもこのゲーム、レベルが上がっても、意味ないんだよね」
そこが残念ポイント。
レベル上げは確かに必要だけど、それをどうこうできるのが、このゲームの売りの一つ。
そこでアキラは、ステータスの上り幅がかなり高いことに気づいた。
「ステータスの上がり方。結構えぐいね。でも、今回はスキル落ちなかったなー」
やっぱり確実に落ちるわけじゃない。
だけどわからない。
むしろ、スキルの発動がすでに運ゲーな気がしてきた。
それもそのはずで、確実に取れなかったんだもん。
「もしかして、何か条件があるのかな? 願っちゃ駄目とか?」
でもそれはあまりに無茶苦茶な気がする。
そこできっと何かしらの要素があるんだろうと、勝手に結論付けたはいいが、結局わからないままで、アキラはレベルが5になったことを嬉しく思うことにしました。
「まあいいか。ここは、楽観的に考えよう。それより早く帰らないと」
この後、アキラは無事に町に戻ってきた。
そこまで戦闘はこれ以上なかったけど、街行く人たちの、「誰だあのヒューマン」って言いたそうな顔がちらついていた。
でも全く気にしないのが、アキラなのだった。
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