31 / 68
魔道具ってことになりました
しおりを挟む
俺はヘッドホンのダイヤルを回した。
グルグルとスクロールすると、欲しかったアプリを見つける。
「これだな」
「カガヤキさん。先程からなにを言っているんですか?」
「ん? ああ、このひったくり犯を捕まえる、証拠を見せるだけだ」
「はぁっ!? そんなものあるのかよ。何処に、俺はなにも取ってねぇぜ」
ひったくり犯は調子に乗っていた。
ほくそ笑み、鼻高になっている。
その鼻をへし折ってやろう。仮に今回は未遂でも、常習犯なら痛い目を見せてやる。
「ミュシェル、壁を作れない?」
「壁ですか? 分かりました。主よ、我が祈りを捧げ、我らを守護する壁を贈らん—聖壁!」
ミュシェルが魔法を唱えると、地面から光りの壁が生まれた。
眩り光だが、とりあえず充分だ。
突然のことに解散していた街の人達も視線を釘付けにされる。
今から何か始まるのか? そんな期待と恐怖が入り混じる中、俺はヘッドホンの機能を使った。
「確かこれで、それっ」
俺は左側のボタンを押す。
するとヘッドホンから伸びた赤い角が、赤々と光る。
アプリが起動したらしく、聖壁に向かって照射される、科学的な光が映した。
「今からなにが始まるんですか?」
「プロジェクターで映像を出すんだよ」
「映像?」
知らない言葉にミュシェルは首を捻る。
けれどいちいち説明はしない。
丁寧ではないけれど、見て貰った方が早かった。
『きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!』
『チッ、おい、お前ら退け!』
聖壁に映し出されたのは、俺が撮ったというか、勝手に撮られ配信されていたアーカイブ。
ひったくり犯の男性が。女性から鞄を奪い取る瞬間。
その証拠が映像として、はっきりとくっきりと映し出されていた。
「んだよ、これ!」
「過去の景色を映し出す……これはもしかして魔道具ですか!」
「魔道具?」
「魔法を扱える道具です。魔道具は、道具自体に魔法が付与されているんですよ。そのおかげで、例え魔法が使えない方でも、魔法が使えてしまうんです。」
「へぇー」
ミュシェルは丁寧に教えてくれた。
けれど俺は淡々としてしまい、映像の方に視線が奪われてしまう。
もちろんそれはミュシェルも同じで、カメラで撮った映像が、聖壁に映し出された。
「少し飛ばすぞ」
俺は映像を少し飛ばす。
肝心なのはここじゃない。どのみち俺の姿は映らないのだ。
『う、うるせぇ! そこを退きやがれ』
『退いてもいいが……』
『あー、邪魔だ退けろ。退け退け!』
ひったくり犯の男性は、ナイフを手にしていた。
俺に突き付けると、突っ込んでくる。
けれど直後には俺に転ばされていて、そこで映像を一度止めた。
「って訳だ」
「まさかこんな便利な魔道具があったなんて……」
「そこじゃないから。ひったくり犯は、殺傷事件まで起こそうとした。どのみち、騎士団には突き出して、厳重注意を呼び掛けた方がいい」
「そうですね。これは動かぬ証拠です」
ひったくり犯にとって、映像証拠は動かない。
自分自身を追い詰めるものになってしまい、「ぐぬぬ」と奥歯を噛んでいる。
「大人しく、騎士団に行って貰いますね」
「まっ、待てよ! お、俺が捕まる訳にはいかねぇんだよ」
「ん? もしかして、ひったくりをしなければならない理由があるのですか?」
「へっ、聞いて驚け! この俺はひったくりをして、盗んだものをより高値で闇売買してんだよ!」」
「ダメな奴じゃん」
弁明の一つにもなりやしない。
俺は呆れてしまい、ミュシェルはより一層睨みを利かせた。
「大人しく、騎士団に行きますね?」
「クソッ、クソがっ! 俺は、俺はな……」
ひったくり犯はまるで動こうとしない。
足でも挫いたのか、地面に座ったままだ。
顔色を顰め、誰かを待っているような口振りをすると、遠くの方を見た。
「んおっ!? はっ、はーはっはっはっ! どうやら俺は幸運の女神様に愛されているらしいな」
「「どういうことだ?」ですか?」
「驚くなよ。俺にはな、俺を助けてくれる凄い人がいるんだよ。あの人がいれば、俺はいつだって無実なんだよな」
ひったくり犯は、ニヤついた笑みを浮かべる。
何故だろう。急に空気が変わる音がした。
同時に俺の背筋がゾクリとし、遠くから不気味な足音が聞こえて来た。
グルグルとスクロールすると、欲しかったアプリを見つける。
「これだな」
「カガヤキさん。先程からなにを言っているんですか?」
「ん? ああ、このひったくり犯を捕まえる、証拠を見せるだけだ」
「はぁっ!? そんなものあるのかよ。何処に、俺はなにも取ってねぇぜ」
ひったくり犯は調子に乗っていた。
ほくそ笑み、鼻高になっている。
その鼻をへし折ってやろう。仮に今回は未遂でも、常習犯なら痛い目を見せてやる。
「ミュシェル、壁を作れない?」
「壁ですか? 分かりました。主よ、我が祈りを捧げ、我らを守護する壁を贈らん—聖壁!」
ミュシェルが魔法を唱えると、地面から光りの壁が生まれた。
眩り光だが、とりあえず充分だ。
突然のことに解散していた街の人達も視線を釘付けにされる。
今から何か始まるのか? そんな期待と恐怖が入り混じる中、俺はヘッドホンの機能を使った。
「確かこれで、それっ」
俺は左側のボタンを押す。
するとヘッドホンから伸びた赤い角が、赤々と光る。
アプリが起動したらしく、聖壁に向かって照射される、科学的な光が映した。
「今からなにが始まるんですか?」
「プロジェクターで映像を出すんだよ」
「映像?」
知らない言葉にミュシェルは首を捻る。
けれどいちいち説明はしない。
丁寧ではないけれど、見て貰った方が早かった。
『きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!』
『チッ、おい、お前ら退け!』
聖壁に映し出されたのは、俺が撮ったというか、勝手に撮られ配信されていたアーカイブ。
ひったくり犯の男性が。女性から鞄を奪い取る瞬間。
その証拠が映像として、はっきりとくっきりと映し出されていた。
「んだよ、これ!」
「過去の景色を映し出す……これはもしかして魔道具ですか!」
「魔道具?」
「魔法を扱える道具です。魔道具は、道具自体に魔法が付与されているんですよ。そのおかげで、例え魔法が使えない方でも、魔法が使えてしまうんです。」
「へぇー」
ミュシェルは丁寧に教えてくれた。
けれど俺は淡々としてしまい、映像の方に視線が奪われてしまう。
もちろんそれはミュシェルも同じで、カメラで撮った映像が、聖壁に映し出された。
「少し飛ばすぞ」
俺は映像を少し飛ばす。
肝心なのはここじゃない。どのみち俺の姿は映らないのだ。
『う、うるせぇ! そこを退きやがれ』
『退いてもいいが……』
『あー、邪魔だ退けろ。退け退け!』
ひったくり犯の男性は、ナイフを手にしていた。
俺に突き付けると、突っ込んでくる。
けれど直後には俺に転ばされていて、そこで映像を一度止めた。
「って訳だ」
「まさかこんな便利な魔道具があったなんて……」
「そこじゃないから。ひったくり犯は、殺傷事件まで起こそうとした。どのみち、騎士団には突き出して、厳重注意を呼び掛けた方がいい」
「そうですね。これは動かぬ証拠です」
ひったくり犯にとって、映像証拠は動かない。
自分自身を追い詰めるものになってしまい、「ぐぬぬ」と奥歯を噛んでいる。
「大人しく、騎士団に行って貰いますね」
「まっ、待てよ! お、俺が捕まる訳にはいかねぇんだよ」
「ん? もしかして、ひったくりをしなければならない理由があるのですか?」
「へっ、聞いて驚け! この俺はひったくりをして、盗んだものをより高値で闇売買してんだよ!」」
「ダメな奴じゃん」
弁明の一つにもなりやしない。
俺は呆れてしまい、ミュシェルはより一層睨みを利かせた。
「大人しく、騎士団に行きますね?」
「クソッ、クソがっ! 俺は、俺はな……」
ひったくり犯はまるで動こうとしない。
足でも挫いたのか、地面に座ったままだ。
顔色を顰め、誰かを待っているような口振りをすると、遠くの方を見た。
「んおっ!? はっ、はーはっはっはっ! どうやら俺は幸運の女神様に愛されているらしいな」
「「どういうことだ?」ですか?」
「驚くなよ。俺にはな、俺を助けてくれる凄い人がいるんだよ。あの人がいれば、俺はいつだって無実なんだよな」
ひったくり犯は、ニヤついた笑みを浮かべる。
何故だろう。急に空気が変わる音がした。
同時に俺の背筋がゾクリとし、遠くから不気味な足音が聞こえて来た。
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
異世界で美少女『攻略』スキルでハーレム目指します。嫁のために命懸けてたらいつの間にか最強に!?雷撃魔法と聖剣で俺TUEEEもできて最高です。
真心糸
ファンタジー
☆カクヨムにて、200万PV、ブクマ6500達成!☆
【あらすじ】
どこにでもいるサラリーマンの主人公は、突如光り出した自宅のPCから異世界に転生することになる。
神様は言った。
「あなたはこれから別の世界に転生します。キャラクター設定を行ってください」
現世になんの未練もない主人公は、その状況をすんなり受け入れ、神様らしき人物の指示に従うことにした。
神様曰く、好きな外見を設定して、有効なポイントの範囲内でチートスキルを授けてくれるとのことだ。
それはいい。じゃあ、理想のイケメンになって、美少女ハーレムが作れるようなスキルを取得しよう。
あと、できれば俺TUEEEもしたいなぁ。
そう考えた主人公は、欲望のままにキャラ設定を行った。
そして彼は、剣と魔法がある異世界に「ライ・ミカヅチ」として転生することになる。
ライが取得したチートスキルのうち、最も興味深いのは『攻略』というスキルだ。
この攻略スキルは、好みの美少女を全世界から検索できるのはもちろんのこと、その子の好感度が上がるようなイベントを予見してアドバイスまでしてくれるという優れモノらしい。
さっそく攻略スキルを使ってみると、前世では見たことないような美少女に出会うことができ、このタイミングでこんなセリフを囁くと好感度が上がるよ、なんてアドバイスまでしてくれた。
そして、その通りに行動すると、めちゃくちゃモテたのだ。
チートスキルの効果を実感したライは、冒険者となって俺TUEEEを楽しみながら、理想のハーレムを作ることを人生の目標に決める。
しかし、出会う美少女たちは皆、なにかしらの逆境に苦しんでいて、ライはそんな彼女たちに全力で救いの手を差し伸べる。
もちろん、攻略スキルを使って。
もちろん、救ったあとはハーレムに入ってもらう。
下心全開なのに、正義感があって、熱い心を持つ男ライ・ミカヅチ。
これは、そんな主人公が、異世界を全力で生き抜き、たくさんの美少女を助ける物語。
【他サイトでの掲載状況】
本作は、カクヨム様、小説家になろう様でも掲載しています。

【完結】初級魔法しか使えない低ランク冒険者の少年は、今日も依頼を達成して家に帰る。
アノマロカリス
ファンタジー
少年テッドには、両親がいない。
両親は低ランク冒険者で、依頼の途中で魔物に殺されたのだ。
両親の少ない保険でやり繰りしていたが、もう金が尽きかけようとしていた。
テッドには、妹が3人いる。
両親から「妹達を頼む!」…と出掛ける前からいつも約束していた。
このままでは家族が離れ離れになると思ったテッドは、冒険者になって金を稼ぐ道を選んだ。
そんな少年テッドだが、パーティーには加入せずにソロ活動していた。
その理由は、パーティーに参加するとその日に家に帰れなくなるからだ。
両親は、小さいながらも持ち家を持っていてそこに住んでいる。
両親が生きている頃は、父親の部屋と母親の部屋、子供部屋には兄妹4人で暮らしていたが…
両親が死んでからは、父親の部屋はテッドが…
母親の部屋は、長女のリットが、子供部屋には、次女のルットと三女のロットになっている。
今日も依頼をこなして、家に帰るんだ!
この少年テッドは…いや、この先は本編で語ろう。
お楽しみくださいね!
HOTランキング20位になりました。
皆さん、有り難う御座います。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~
明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!!
『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。
無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。
破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。
「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」
【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。

文字変換の勇者 ~ステータス改竄して生き残ります~
カタナヅキ
ファンタジー
高校の受験を間近に迫った少年「霧崎レア」彼は学校の帰宅の最中、車の衝突事故に巻き込まれそうになる。そんな彼を救い出そうと通りがかった4人の高校生が駆けつけるが、唐突に彼等の足元に「魔法陣」が誕生し、謎の光に飲み込まれてしまう。
気付いたときには5人は見知らぬ中世風の城の中に存在し、彼等の目の前には老人の集団が居た。老人達の話によると現在の彼等が存在する場所は「異世界」であり、元の世界に戻るためには自分達に協力し、世界征服を狙う「魔人族」と呼ばれる存在を倒すように協力を願われる。
だが、世界を救う勇者として召喚されたはずの人間には特別な能力が授かっているはずなのだが、伝承では勇者の人数は「4人」のはずであり、1人だけ他の人間と比べると能力が低かったレアは召喚に巻き込まれた一般人だと判断されて城から追放されてしまう――
――しかし、追い出されたレアの持っていた能力こそが彼等を上回る性能を誇り、彼は自分の力を利用してステータスを改竄し、名前を変化させる事で物体を変化させ、空想上の武器や物語のキャラクターを作り出せる事に気付く。

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。

【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】
その攻撃、収納する――――ッ!
【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。
理由は、マジックバッグを手に入れたから。
マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。
これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる