異世界で最強になった俺が偽魔王になってみた。~魔王キャラVTuberの俺が配信していたら、異世界転移してしまい、マジの魔王扱いされたんだが?

水定ユウ

文字の大きさ
上 下
14 / 68

設定最強魔王は負けない

しおりを挟む
「ざっとこんなもんよ!―」

 フュルレは腰に手を当てると、鼻を高くして自画自賛した。
 それもその筈、バーニング・デストロイはフュルレにとって、奥の手中の奥の手。
 体内の全魔力を消費して放つ渾身の一発を前に、流石の魔王も沈んだ。

「流石だな、フュルレ。けど、ここは勇者である俺が手柄を上げるべきだっただろ?」
「なに言ってるの。やれって言ったのは、ユキムラでしょ?」
「それはそうだけど、ここは俺の……」
「ユキムラさん、フュルレさん、油断しないでください」

 ユキムラとフュルレが軽い言い合いをしていた。
 そこに割って入ったのは、魔王を倒したと一切浮かれない、ミュシェルだ。
 炎の繭の中、囚われているであろう魔王を警戒した。

「相変わらずミュシェルは警戒心が強すぎるわよー」
「そうだぜ、ミュシェル。魔王はもう死んだんだよ」
「だといいのですが……そもそも、あの人は本当に魔王だったのでしょうか?」
「「「はっ?」」」

 ミュシェルは自分だけが抱いた疑問を口にする。
 するとユキムラ達は呆れてしまう。
 それもその筈、ミュシェルの言い分が気に食わなかった。

「ミュシェル、なにバカなこと言ってるんだ」
「バカなことでしょうか?」
「バカよ、ミュシェルは。そんなこと、気にしなくてもいいでしょー?」
「気にするべきです。何故なら、あの人は本気で私達を相手にする気がありませんでした。それになにより、魔王としての凶悪性が無かったように……ひやっ!」

 ミュシェルは変な声を上げた。
 首筋に触れた分厚い手。ゴライアスが腕を回していた。

「止めてください、ゴライアスさん。セクハラですよ」
「おいおい、ミュシェルは相変わらず硬いな」
「舐め回すような手で触らないでくださいと言っているんです」

 ミュシェルは手にしていた杖で威嚇した。
 ゴライアスはミュシェルから離れるも、杖を突き付けられてしまう。

「悪かったって。悪気はねぇからよ」
「ゴライアスはいつも手癖が悪いので注意してください。それに今は、戦闘中で……」
「あー、流石にセクハラは良くないな」

 炎の繭の中から声がした。
 もちろん、話の全容を全て聞いていた俺が、頃合いを見て炎から抜け出したのだ。

「な、嘘だろ?」
「嘘じゃないって。それより、よくもやってくれたな。ここからは俺の反撃だ!」

 炎の繭と解き放ち、俺は勇者パーティーの前に、再び姿を現した。
 その姿は、言っちゃなんだが、無傷だった。
 本当は、少しくらい喰らってあげた方が良かったのだろうが、ベルファーの炎を経験した後だと、威力も十分の一以下だった。

「じょ、冗談じゃないって。ふざけるなよ」
「ふざけて無いけど?」
「ユキムラ、私、魔力がもう残ってないから」
「はぁ!? もっと本気になれよ。もう少しで魔王が倒せるんだぞ!」
「無理言わないでよー」
「無理でもなんでもやるんだよ!」

 勇者パーティーが急に乱れ始めた。
 連携の“れ”の字も無くなると、バラバラになった勇者パーティーが可哀そうに見える。
 むしろ、倒されに来ているんじゃないかってくらい動揺が激しく、唯一まともなミュシェルを置いて、尻込みしていた。

「皆さん落ち着いてください。まずは陣形を整えて」
「そんなこと言ってられるかよ。死ねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

 ミュシェルの忠告を一切効かない。
 完全にテンパっているらしく、ユキムラは勝手に飛び出す。
 剣を振り上げ、俺のことを狙うが、もう遊んでやるのも億劫だ。

γ星の雷撃ガンマ・サンダー

 俺はユキムラを蹴り飛ばした。
 腹を靴裏で突き飛ばすと、ゴライアスの下まで吹き飛ばされる。

 勇者パーティーは動けなくなってしまった。
 そこに追い打ちとばかりに雷を降らせてみる。
 ゴロゴロと雷が鳴り出すと、ユキムラ達を襲った。

「嫌ぁぁぁぁぁ! なんなの、この魔王」
「聞いてた話と全然違ぇじゃねか!」
「今の俺達じゃ、この魔王には勝てない。に、逃げよう」
「それが賢明だな。でその前に、何個か質問があって……あっ!」

 ユキムラ達もバカじゃない。
 圧倒的なレベル差を感じ取り、劣勢に立たされると、すぐにでも逃げようとする。

 これがゲームなら、ボス戦で逃げられる訳が無い。
 だけど俺は逃がしてあげる。別に殺す気も無ければ、鼻っから戦う気もない。
 逃げるなら逃げるで勝手にどうぞ。そう思ったけど、何個か訊きたいことはあったので、俺は訊ねようとした。しかし、ユキムラ達はすぐさま逃げ出す。

「ミュシェル、俺達が逃げるまでの時間を稼いでくれない?」
「分かりました。主よ、我が祈りを捧げ、我らを守護する壁を築かん—聖壁バリア!」

 ミュシェルは魔法を唱えた。
 眩い光が発生し、ミュシェル達を包み込むように壁ができる。
 これがバリア。確かに並大抵の攻撃なら簡単に防いでしまいそうだけど、上が開いているのが余りにも残念だ。

「皆さん、私が時間を稼ぎます。その隙に早く!」
「悪いな、ミュシェル」
「悪いねー、ミュシェルちゃーん」
「後で抱いてやるからな」
「要りません。それよりも、早く!」

 ミュシェルは全力で仲間を守ろうとしていた。
 あまりにも健気。その優しさに触れ、ユキムラ達は逃がされる。
 けれどそれは、あまりにも不憫な役回りだった。

「あっ、ちょっと待った!」

 もちろん、俺も逃がしたりはしない。
 ベルファーが答えてくれなかったことを、誰かに訊かないといけない。
 そのためにも、酷いことだと知りながら、俺は勇者パーティーを狙った。

γ星の雷撃ガンマ・サンダー

 ミュシェル達の頭上から、雷が何本も落ちた。
 複数攻撃を決めると、逃げようとするユキムラ達は狙われる。
 ミュシェルの張ったバリアの弱点を、的確に突いてみたのだが、簡単に突破できた。

「やっぱり、弱いな……」

 俺はボソッと本音を呟く。
 そうしている間、ユキムラ達は雷に襲われ、逃げ惑う。
 なんとかして注意を惹かなければ、俺の目からは逃げられない。
 そう悟ったからか、ユキムラは提案する。

「こうなったら、ミュシェル!」
「はい、なんですか、ユキムラさ……きゃっ!」
「えっ?」

 ユキムラはヤバいことをした。
 しんがりを務めてくれていたミュシェルを突き飛ばしたのだ。

「な、なにしてるんだ、ユキムラ!」
「そうだよー、突然なにして」
「このままじゃ俺達全員逃げきれない。だから……仕方ないんだ。逃げるぞ!」

 ユキムラは一目散に逃げだした。
 その後ろ姿をゴライアスとフュルレは迷いながら追う。
 ミュシェルのことを一瞬見たにもかかわらず、魔法が解けそうになっているのを見ると、次は自分達が狙われると思い、足を躓いたミュシェルを置いて逃げ出したのだ。

「み、皆さん……」
「アイツら……土星の拘束輪サターン・リング

 俺は魔法を唱える。
 目の前で足を躓き、自分を置いて行ったユキムラ達のことを見つめて立ち上がろうとするミュシェルの姿があったからだ。

「追わせない!」
「待ってください、皆さ……嫌っ! ああああああああああああああああ!」

 俺の投げ付けた輪っかが、クルクル回転しながらミュシェルの腕を縛り付けた。
 肘を絞め付け、痛がる素振りを見せると、生命力を吸われて動けなくなる。
 足も躓いた表紙に痛めていたのか、そのまま転がると、イモムシのようになってしまった。

「くっ、なんとか、なんとかしなければ……」
「無駄な抵抗は止めてくれ。俺はお前を行かせないだけだ」

 ミュシェルは体をモゾモゾさせて足搔いている。
 けれど肘を絞め付けられ、体に食い込むと、もう身動きが取れない。

 ミュシェルに近付き、俺は威圧的な目……はしないようにして見下ろす。
 けれど逆効果だったのか、ミュシェルは死を悟る。
 押し黙らされてしまうと、完全に捕虜にされた気でいるミュシェル相手に、俺は魔王のような振る舞いをしてしまった。

「お前に話がある、訊かせてもらうぞ」
「は、はい……くっ、私のせいで、皆さんが」

 苦汁を舐め、今にも舌を噛み切りそうな勢いだった。
 目の奥に殺意……は宿っていないみたいだけど、印象は最悪。
 損な役回りをしてしまった俺は頭を掻くと、溜息を付いてしまった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

異世界で美少女『攻略』スキルでハーレム目指します。嫁のために命懸けてたらいつの間にか最強に!?雷撃魔法と聖剣で俺TUEEEもできて最高です。

真心糸
ファンタジー
☆カクヨムにて、200万PV、ブクマ6500達成!☆ 【あらすじ】 どこにでもいるサラリーマンの主人公は、突如光り出した自宅のPCから異世界に転生することになる。 神様は言った。 「あなたはこれから別の世界に転生します。キャラクター設定を行ってください」 現世になんの未練もない主人公は、その状況をすんなり受け入れ、神様らしき人物の指示に従うことにした。 神様曰く、好きな外見を設定して、有効なポイントの範囲内でチートスキルを授けてくれるとのことだ。 それはいい。じゃあ、理想のイケメンになって、美少女ハーレムが作れるようなスキルを取得しよう。 あと、できれば俺TUEEEもしたいなぁ。 そう考えた主人公は、欲望のままにキャラ設定を行った。 そして彼は、剣と魔法がある異世界に「ライ・ミカヅチ」として転生することになる。 ライが取得したチートスキルのうち、最も興味深いのは『攻略』というスキルだ。 この攻略スキルは、好みの美少女を全世界から検索できるのはもちろんのこと、その子の好感度が上がるようなイベントを予見してアドバイスまでしてくれるという優れモノらしい。 さっそく攻略スキルを使ってみると、前世では見たことないような美少女に出会うことができ、このタイミングでこんなセリフを囁くと好感度が上がるよ、なんてアドバイスまでしてくれた。 そして、その通りに行動すると、めちゃくちゃモテたのだ。 チートスキルの効果を実感したライは、冒険者となって俺TUEEEを楽しみながら、理想のハーレムを作ることを人生の目標に決める。 しかし、出会う美少女たちは皆、なにかしらの逆境に苦しんでいて、ライはそんな彼女たちに全力で救いの手を差し伸べる。 もちろん、攻略スキルを使って。 もちろん、救ったあとはハーレムに入ってもらう。 下心全開なのに、正義感があって、熱い心を持つ男ライ・ミカヅチ。 これは、そんな主人公が、異世界を全力で生き抜き、たくさんの美少女を助ける物語。 【他サイトでの掲載状況】 本作は、カクヨム様、小説家になろう様でも掲載しています。

アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~

明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!! 『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。  無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。  破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。 「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」 【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?

雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜

霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!! 「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」 回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。 フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。 しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを…… 途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。 フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。 フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった…… これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である! (160話で完結予定) 元タイトル 「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」

【本編完結】転生したら第6皇子冷遇されながらも力をつける

そう
ファンタジー
転生したら帝国の第6皇子だったけど周りの人たちに冷遇されながらも生きて行く話です

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います

しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?

はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、 強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。 母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、 その少年に、突然の困難が立ちはだかる。 理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。 一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。 それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。 そんな少年の物語。

最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様

コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」  ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。  幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。  早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると―― 「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」  やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。  一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、 「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」  悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。  なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?  でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。  というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!

爺さんの異世界建国記 〜荒廃した異世界を農業で立て直していきます。いきなりの土作りはうまくいかない。

秋田ノ介
ファンタジー
  88歳の爺さんが、異世界に転生して農業の知識を駆使して建国をする話。  異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。  その願いを叶えるために、農業で村人の飢えをなくすことを目標にして、生活していく。それが、次第に輪が広がり世界の人々に希望を与え始める。戦争で成人男性が極端に少ない世界で、13歳のロッシュという若者に転生した爺の周りには、ハーレムが出来上がっていく。徐々にその地に、流浪をしている者たちや様々な種族の者たちが様々な思惑で集まり、国家が出来上がっていく。  飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。  完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。  

処理中です...