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自称:中堅配信者
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「えー、こんばんは。深夜のゲリラ配信に来てくれてありがとう。宙の魔王:カガヤキ・トライスティルだ」
配信が始まると、俺はカガヤキになった。
もちろん、見た目は完全にカガヤキで、設定を忘れたりはしないのだが、中身は俺のまま。
自我を出した状態で中途半端なキャラを演じたのだが、それが如何にもハマっているのか、誰も文句を言わなかった。
メスシリンダー:こんばんは
00017:ゲリラ配信なんて珍しいですね
紙コップZ:今日はなんですか? またおもちゃ紹介ですか?
ゆうちゃ:この間紹介してたゲーム買いました!
田中一郎:よっ、魔王様降臨
牛乳瓶:魔王様、よーっ。魔王様!
……
民度の高い視聴者ばかりで助かる。
こんな激ヤバな時間にゲリラ配信をしても、怒ったりしない。
ホッと胸を撫でるのだが、一つだけ気に入らないことがあった。
「今日はおもちゃ紹介はしない。あれは企業案件だっただけだ。それと、俺のことを魔王と呼ぶな!」
俺は如何しても許せなかった。
一応俺の演じる、カガヤキ・トライスティルは、《宙の魔王》という設定がある。
だがしかし、その設定とこの見た目があまり好きじゃない。
なにせ、イラストモデルになっているのは俺自身であり、そこに明らかにコスプレだと分かる格好をしている。恥ずかしいし、らしくない。全身が悶えてしまう。
月と太陽:よっ、魔王様!
キャトル:えー、魔王ってキャラ珍しいから好きなんだけどな
29021:そうですよ、自信持ちましょう。魔王様w
山田ボロ太郎:キャラって大変ですよね魔王様www
68213:魔王ってキャラ、辞めればいいのに
カガヤキ様LOVE:カッコいいですよ、カガヤキ様
……
「茶化すな」
俺は一言一蹴する。
しかしコメントがドンドン溢れていて、気が付けば同時視聴者数も二万人を超えていた。
まさかここまで集まって来るなんて。
俺は自分が広告塔として機能していると思いゾッとする。
それと同時に唖然になると、死んだような目をしてしまった。
(俺、中堅配信者だよな?)
正直、ここまでの反響は想定外だった。
ふと登録者数に目をやると、五十万人を超えている。
正直この界隈だと、中堅だ。充分食っていける。けれど、ここまで伸びるなんて、過去の俺は思っていなかっただろう。
「まあいいか。今日の企画はこれ、最近何かと噂のゲームを遊んでみるぞ」
俺は早速ゲーム画面を立ち上げた。
非常にモッサリしていてギコちなく、スタート画面が出るまで時間が掛かる。
それは今なにか噂(悪評)が広まっているゲームだった。
「ってことで、タイトルも文字化けしていて分からない謎ゲーム。世界含めてたったの三人しかプレイしていないけど、やってみるぞ」
カルボナーラ:待ってました!
バグゲーマー:魔王様のゲームコーナー!!!
レッドホルダー:しかもこれ、今ダウンロードできない奴じゃない?
574osu:なんかバグ? っていうか、ヤバい奴でしょ。大丈夫?
〇亡フラグ製造機:魔王様、死なないで!
レイン:マジでヤバいの持って来たな。警告くらいませんか?
……
早速凄まじい盛り上がりを見せた。
まさかここまで盛り上がるなんて、少しネットでも調べていたが、想像以上だ。
しかもこの反応は、本気でヤバそう。俺は今からでも引き返したかったが、そうも言ってられない。
「まあ、やりたくは無いけど、やるしかないんだよ」
俺も嫌々このゲームをプレイすることになった。
それもその筈、数日前に依頼があったのだ。
案件……では無いのだが、友人Aにも勧められ、仕方なくプレイすることにした。
「ん? もるらーさん:どうやってこのゲームをダウンロードしたんですか? URLを送りつけられてた。しかも解凍済みで」
如何にも怪しい。
俺は警戒していたが、友人Aによって無理やりダウンロードを強行された。
流石にあれには腹がっ立ったが、民度の高い俺の視聴者達は、ちゃんと味方になってくれる。
けちゃらー:友人Aヤバい奴だなw
新星A:それってあれですか? 親友ですよね?
れちゃ:友人Aさんって、あの会社の若社長でしょ?
7429t:登録者一万人の人ですか?
電気サーフィ:確か名前は……ホクトだっけ?
じゃがー芋:マジでヤバい人ですね。友達、辞めた方がいいですよ
……
「まあ、そうなんだけどさ。友達は切れないでしょ?」
俺にとって、友人Aも友人Bも大事な友達だ。
たまにヤバいことするけど、それでも高校時代からの付き合いがある。
大学も同じで、学部も同じ。男女の友情は存在する系の腐れ縁はなかなか切れるものじゃない。
「ってことで、早速やって行くぞ。スタート」
俺はゲームのスタートを押した。
すると大量の文字化け渓谷が現れる。
こんなの読める訳が無いので、俺は全力でスルーし、“合意”を押すと、早速ゲームが……
「スタートしないのかよ」
全然スタートしなかった。
配信が始まると、俺はカガヤキになった。
もちろん、見た目は完全にカガヤキで、設定を忘れたりはしないのだが、中身は俺のまま。
自我を出した状態で中途半端なキャラを演じたのだが、それが如何にもハマっているのか、誰も文句を言わなかった。
メスシリンダー:こんばんは
00017:ゲリラ配信なんて珍しいですね
紙コップZ:今日はなんですか? またおもちゃ紹介ですか?
ゆうちゃ:この間紹介してたゲーム買いました!
田中一郎:よっ、魔王様降臨
牛乳瓶:魔王様、よーっ。魔王様!
……
民度の高い視聴者ばかりで助かる。
こんな激ヤバな時間にゲリラ配信をしても、怒ったりしない。
ホッと胸を撫でるのだが、一つだけ気に入らないことがあった。
「今日はおもちゃ紹介はしない。あれは企業案件だっただけだ。それと、俺のことを魔王と呼ぶな!」
俺は如何しても許せなかった。
一応俺の演じる、カガヤキ・トライスティルは、《宙の魔王》という設定がある。
だがしかし、その設定とこの見た目があまり好きじゃない。
なにせ、イラストモデルになっているのは俺自身であり、そこに明らかにコスプレだと分かる格好をしている。恥ずかしいし、らしくない。全身が悶えてしまう。
月と太陽:よっ、魔王様!
キャトル:えー、魔王ってキャラ珍しいから好きなんだけどな
29021:そうですよ、自信持ちましょう。魔王様w
山田ボロ太郎:キャラって大変ですよね魔王様www
68213:魔王ってキャラ、辞めればいいのに
カガヤキ様LOVE:カッコいいですよ、カガヤキ様
……
「茶化すな」
俺は一言一蹴する。
しかしコメントがドンドン溢れていて、気が付けば同時視聴者数も二万人を超えていた。
まさかここまで集まって来るなんて。
俺は自分が広告塔として機能していると思いゾッとする。
それと同時に唖然になると、死んだような目をしてしまった。
(俺、中堅配信者だよな?)
正直、ここまでの反響は想定外だった。
ふと登録者数に目をやると、五十万人を超えている。
正直この界隈だと、中堅だ。充分食っていける。けれど、ここまで伸びるなんて、過去の俺は思っていなかっただろう。
「まあいいか。今日の企画はこれ、最近何かと噂のゲームを遊んでみるぞ」
俺は早速ゲーム画面を立ち上げた。
非常にモッサリしていてギコちなく、スタート画面が出るまで時間が掛かる。
それは今なにか噂(悪評)が広まっているゲームだった。
「ってことで、タイトルも文字化けしていて分からない謎ゲーム。世界含めてたったの三人しかプレイしていないけど、やってみるぞ」
カルボナーラ:待ってました!
バグゲーマー:魔王様のゲームコーナー!!!
レッドホルダー:しかもこれ、今ダウンロードできない奴じゃない?
574osu:なんかバグ? っていうか、ヤバい奴でしょ。大丈夫?
〇亡フラグ製造機:魔王様、死なないで!
レイン:マジでヤバいの持って来たな。警告くらいませんか?
……
早速凄まじい盛り上がりを見せた。
まさかここまで盛り上がるなんて、少しネットでも調べていたが、想像以上だ。
しかもこの反応は、本気でヤバそう。俺は今からでも引き返したかったが、そうも言ってられない。
「まあ、やりたくは無いけど、やるしかないんだよ」
俺も嫌々このゲームをプレイすることになった。
それもその筈、数日前に依頼があったのだ。
案件……では無いのだが、友人Aにも勧められ、仕方なくプレイすることにした。
「ん? もるらーさん:どうやってこのゲームをダウンロードしたんですか? URLを送りつけられてた。しかも解凍済みで」
如何にも怪しい。
俺は警戒していたが、友人Aによって無理やりダウンロードを強行された。
流石にあれには腹がっ立ったが、民度の高い俺の視聴者達は、ちゃんと味方になってくれる。
けちゃらー:友人Aヤバい奴だなw
新星A:それってあれですか? 親友ですよね?
れちゃ:友人Aさんって、あの会社の若社長でしょ?
7429t:登録者一万人の人ですか?
電気サーフィ:確か名前は……ホクトだっけ?
じゃがー芋:マジでヤバい人ですね。友達、辞めた方がいいですよ
……
「まあ、そうなんだけどさ。友達は切れないでしょ?」
俺にとって、友人Aも友人Bも大事な友達だ。
たまにヤバいことするけど、それでも高校時代からの付き合いがある。
大学も同じで、学部も同じ。男女の友情は存在する系の腐れ縁はなかなか切れるものじゃない。
「ってことで、早速やって行くぞ。スタート」
俺はゲームのスタートを押した。
すると大量の文字化け渓谷が現れる。
こんなの読める訳が無いので、俺は全力でスルーし、“合意”を押すと、早速ゲームが……
「スタートしないのかよ」
全然スタートしなかった。
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