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帝国激震の章
225.修行明け
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「じゃあ、全員レベル70到達記念にかんぱーい!」
『かんぱーい!』
帝国東地区ファルディナの街の小さな料理屋では、いつものように一日を終えたクローバーの少女達が元気良く夕食の席に着いていた。
いつもと違う所と言えば、この二週間ほど『濃霧の森』でレベル上げをしていた少女達が、一番レベルの低かったリズを含めて全員レベル70に到達した事である。
「いやー、それにしても思ったよりも時間掛かったよね!レベル70超えのモンスター全然居ないし!」
事前にこの街のギルドマスターであるオルガノフから、帝都近郊にある狩場『濃霧の森』の情報を聞いていたクローバーの少女達。
オルガノフの話によれば、『濃霧の森』にはレベル70以上のモンスターが出没するという話だったが、どうやらその個体数は少なく、毎日深い霧の森を歩けど歩けど、そんなモンスターには遭遇しなかった。
数日掛けて森の奥深くまで進み、ようやく三日ほど前から、かつて戦った事のある『ビッグフット』の上位モンスターである『メガフット(Lv70)』に遭遇する事が出来たのだが、それも一日一体か二体程度。
「ただでさえ視界が悪くてモンスター探し難かったからね」
何とか未来のスキル『気配察知』とリーシャの召喚獣『三眼狐』の能力によって発見しては全員で倒すという作業を繰り返して、ようやく今日全員のレベルが70に到達した。
「まあ、でもかなり強くなったんじゃない?何とか全員エクストラスキルも使えるようになったんだし」
今回のレベル上げの旅で一番の収穫だったのは、実はレベル70に到達した事ではなく、全員エクストラスキルを使用可能まで練度を上げた事だった。
「ふふ、やっぱりどのエクストラスキルも強力だったわよね~」
「あはは……その中でもリーシャちゃんの【召喚獣神化】が一番凄かったけど」
「ふふ、そうね。でもミクの【時空斬】もサフィーの【魔法陣召喚】も、相手は攻撃を絶対に食らうから手が付けられないと思う」
「そんな事言ったらリズっちの【竜人化】が一番カッコいいじゃん!めっちゃ強くなるし!」
「うん。継戦能力で言えばリズのエクストラスキルが強敵との要になると思う」
互いのエクストラスキルを褒め合う少女達。誰のエクストラスキルが一番優れていると言う事は必ずしも言えない。
どれも使いどころによっては超強力にもなるし、逆に使いどころを誤れば本来の能力を十分に発揮出来ない事にもなりかねない。
「皆さんまた強くなったんですか?」
料理を運んで来た、店の一人娘にして看板娘のセセラが気さくに話し掛けて来る。セセラにとってクローバーは憧れの存在なので、皆が強くなるのは自分の事のように嬉しいらしい。
「ふふ、どうかしらね~。あまり実感は湧いていないのだけど」
謙遜気味にそう答えるリーシャ。だがリーシャの場合はその戦闘力の全てが使役する召喚獣に依存しているので、あながち謙遜とも言えない。六人の中で一番実感が涌かないのは確かに彼女だからだ。
「またまたぁ、謙遜しても駄目ですよ?あ、そう言えば変な噂を聞いたんですけど」
「変な噂?」
セセラの言葉を聞いて首を傾げる愛莉。その隣では既に未来が料理を口に運んでいる。
「はい。何でも旅の行商人さんが、凄く大きな空飛ぶモンスターを見たって」
「へぇ、鳥のモンスターかしら?それってどれくらい大きいの?」
「そこまでは……とにかく物凄く大きくて、真っ黒い鱗に覆われた竜だったって」
「………竜?」
真っ黒い鱗に覆われた竜。何故だろう、誰もが何処かで聞いたような気持ちを抱く。
「うーん……物騒な話よね~。それで、その竜には襲われなかったのよね?」
「あ、はい。凄い速さで真上を飛んで行ったって。しかも目撃したのは一人じゃなくて、昨日この街に来た行商人さんや旅人さんが何人も目撃してるみたいです」
それだけ複数の目撃情報があるのであれば、まず間違い無いのだろう。ここ最近はファルディナの街と濃霧の森を転移魔法陣で行ったり来たりしていただけなので、あまりそう言った情報は彼女らの耳には入って来ない。
「そもそも竜ってまだ生き残ってたんだ?てっきり絶滅したのかと思ってたわ」
「北の渓谷なんかには飛竜の巣があるって以前聞いた事があるよ。あと南の大空洞には地竜や水竜の寝床があるみたい。でも、そんなに大きな竜の話はわたしも初めて聞いたわ。飛竜は縄張りから絶対に出て来ないし、地竜や水竜は空を飛べない筈だし」
サフィーの質問にリズが満点回答で返す。流石はSランク冒険者を父に持ち、自身も帝都で三年間冒険者をしていただけあって、かなりの情報通である。
だが、リズにとっての『竜』とは、自分の身に宿る力の元である『白き竜』の事だろう。この力があるからこそ、今こうしてクローバーの一員で居られると言っても過言では無いと、自分ではそう思っている。
程なくして、食事を終えたクローバーの六人は、最後はいつものようにファナの勤める大衆浴場へと向かう。
カウンターのファナと数分雑談し、奥の脱衣場へ。二週間ほど前に初めてリズを連れて来た時は、他人の裸を見るのも自分の裸を見られるのも恥ずかしがっていたリズだが、流石に見るのも見られるのも慣れたらしく、今ではそれほど恥ずかしがる事は無い。自室でエストと毎晩、肌を重ねている事も羞恥心に慣れる要因の一つになっている。
とは言え、他人の女性器を見た事があるのはエストのだけだ。皆の裸はこうして毎日見ているが、それはあくまで見える範囲だけである。もちろん自分のアソコだってエストにしか見せた事がない。
エストと肌を重ねるようになり、何となく他の皆の女性器が気になり出したリズ。それは別にいやらしい意味ではなく、エストのしか見た事が無いリズにとって、自分のはどうなっているのだろうという不安からだ。
(おまんこって………みんな同じ形や色なのかな……わたしのだけみんなと違って変な形だったらどうしよう………)
それは女性であれば誰しもが、一度は頭を過ぎる考え。なまじエストのが見惚れてしまうほど綺麗な形と色なので、自分のがどうなっているのかがやけに気になる。と同時に、他の皆のがどうなっているのかも気になる。
皆が皆、エストと同じ形や色をしているのか、皆のもあんなに綺麗なのか、わたしのだけ変じゃないよね?そんな事を考えてしまうのだが、まさか見せてと言う訳にもいかず、毎日皆の裸を見ながら悶々としながらも、結局はいつも通り身体を洗い、気付けば皆で一緒に湯に浸かっているというパターン。
「ふぃ~っ、やっぱりお風呂は生き返るよね~~」
未来が頭の上にタオルを乗せながら、気持ち良さそうに湯の中で身体を伸ばす。
このタオルを頭に乗せる行為は、いつの間にか未来から皆へと伝染し、今では六人とも同じように頭に乗せている。一度浴槽の湯加減を見に来たファナがそれを目撃し、何だか微笑ましい気持ちになった事があるのを少女達は知らない。
「そう言えばさ、目的のレベルに到達しちゃったし、明日からどうすんの?」
未来が湯の中で腕を伸ばしながら、隣で腕を揉んでいる愛莉に訊ねる。
「うん。とりあえずレベル上げは中断して、明日から帝都に行って例の六ツ星モンスターの情報を集めようと思ってる。Sランクになるには六ツ星モンスターを五体討伐しないといけないし」
六ツ星モンスターと聞き、皆は湯の中で弛緩しきっていた表情を引き締める。いよいよ、次のステップへと移行する時が来たのだと誰もが理解したのだ。
「はぁ……六ツ星モンスターかぁ……あたし達で勝てるのかしら……」
聞いた話では、六ツ星モンスターの強さは五ツ星モンスターの比ではないらしい。かつてカルズバール迷宮の最深部で対峙したリザードキングなども五ツ星モンスターだが、かなりの苦戦を強いられた。これからはあれ以上のモンスターを倒さなくてはならないのだ。
「あっはっは!今のあたしらなら余裕だって!エクストラスキル超強いし、あの時は居なかったリズっちも居るし!」
確かに、リズの加入でクローバーの強さは確実に底上げされた。何しろ伝説の白き竜の力を宿している唯一無二の存在。現在皆と同じレベル70になったリズの強さは、パーティの中でも一、ニを争うまでになっていた。
「えっと……わたしは別にそんなに強くは……」
「あらあら、リズったら謙遜しちゃって。今のリズが物凄く強いのはみんな認めているのよ?」
リーシャがリズに言う。そう言えばいつの間にかリズに対する敬語が無くなっているリーシャ。どうやら毎日一緒に居るうちに、知らず知らずと仲良くなっていたらしい。
「リーシャの言う通りだよ。今のクローバーなら、六ツ星モンスターでも何とかなると思ってる。もしも勝てなそうなら、またレベルを上げ直せばいいだけだし、とりあえず挑戦する意味はあると思うよ」
愛莉曰く、たとえ勝てなそうでも、最低限相手から逃げるだけの力量は既に備わっているとの見解だ。逃げる事さえ許されなかった、あのリザードキング戦の時とは違うのだと説明する。
他ならぬ愛莉にそう説明されて、今さら及び腰になる者は居ない。今まで愛莉の言った事が的外れだった事は一度も無いのだ。
だが、そんな愛莉ですらまだ知る由もない。先ほどセセラの店で話題に上がった黒い竜が、帝国全土を恐怖の渦に巻き込んでいる事を。
既に帝都が厳戒態勢に入っている事を、クローバーの少女達は誰も知らなかったーーーーー
『かんぱーい!』
帝国東地区ファルディナの街の小さな料理屋では、いつものように一日を終えたクローバーの少女達が元気良く夕食の席に着いていた。
いつもと違う所と言えば、この二週間ほど『濃霧の森』でレベル上げをしていた少女達が、一番レベルの低かったリズを含めて全員レベル70に到達した事である。
「いやー、それにしても思ったよりも時間掛かったよね!レベル70超えのモンスター全然居ないし!」
事前にこの街のギルドマスターであるオルガノフから、帝都近郊にある狩場『濃霧の森』の情報を聞いていたクローバーの少女達。
オルガノフの話によれば、『濃霧の森』にはレベル70以上のモンスターが出没するという話だったが、どうやらその個体数は少なく、毎日深い霧の森を歩けど歩けど、そんなモンスターには遭遇しなかった。
数日掛けて森の奥深くまで進み、ようやく三日ほど前から、かつて戦った事のある『ビッグフット』の上位モンスターである『メガフット(Lv70)』に遭遇する事が出来たのだが、それも一日一体か二体程度。
「ただでさえ視界が悪くてモンスター探し難かったからね」
何とか未来のスキル『気配察知』とリーシャの召喚獣『三眼狐』の能力によって発見しては全員で倒すという作業を繰り返して、ようやく今日全員のレベルが70に到達した。
「まあ、でもかなり強くなったんじゃない?何とか全員エクストラスキルも使えるようになったんだし」
今回のレベル上げの旅で一番の収穫だったのは、実はレベル70に到達した事ではなく、全員エクストラスキルを使用可能まで練度を上げた事だった。
「ふふ、やっぱりどのエクストラスキルも強力だったわよね~」
「あはは……その中でもリーシャちゃんの【召喚獣神化】が一番凄かったけど」
「ふふ、そうね。でもミクの【時空斬】もサフィーの【魔法陣召喚】も、相手は攻撃を絶対に食らうから手が付けられないと思う」
「そんな事言ったらリズっちの【竜人化】が一番カッコいいじゃん!めっちゃ強くなるし!」
「うん。継戦能力で言えばリズのエクストラスキルが強敵との要になると思う」
互いのエクストラスキルを褒め合う少女達。誰のエクストラスキルが一番優れていると言う事は必ずしも言えない。
どれも使いどころによっては超強力にもなるし、逆に使いどころを誤れば本来の能力を十分に発揮出来ない事にもなりかねない。
「皆さんまた強くなったんですか?」
料理を運んで来た、店の一人娘にして看板娘のセセラが気さくに話し掛けて来る。セセラにとってクローバーは憧れの存在なので、皆が強くなるのは自分の事のように嬉しいらしい。
「ふふ、どうかしらね~。あまり実感は湧いていないのだけど」
謙遜気味にそう答えるリーシャ。だがリーシャの場合はその戦闘力の全てが使役する召喚獣に依存しているので、あながち謙遜とも言えない。六人の中で一番実感が涌かないのは確かに彼女だからだ。
「またまたぁ、謙遜しても駄目ですよ?あ、そう言えば変な噂を聞いたんですけど」
「変な噂?」
セセラの言葉を聞いて首を傾げる愛莉。その隣では既に未来が料理を口に運んでいる。
「はい。何でも旅の行商人さんが、凄く大きな空飛ぶモンスターを見たって」
「へぇ、鳥のモンスターかしら?それってどれくらい大きいの?」
「そこまでは……とにかく物凄く大きくて、真っ黒い鱗に覆われた竜だったって」
「………竜?」
真っ黒い鱗に覆われた竜。何故だろう、誰もが何処かで聞いたような気持ちを抱く。
「うーん……物騒な話よね~。それで、その竜には襲われなかったのよね?」
「あ、はい。凄い速さで真上を飛んで行ったって。しかも目撃したのは一人じゃなくて、昨日この街に来た行商人さんや旅人さんが何人も目撃してるみたいです」
それだけ複数の目撃情報があるのであれば、まず間違い無いのだろう。ここ最近はファルディナの街と濃霧の森を転移魔法陣で行ったり来たりしていただけなので、あまりそう言った情報は彼女らの耳には入って来ない。
「そもそも竜ってまだ生き残ってたんだ?てっきり絶滅したのかと思ってたわ」
「北の渓谷なんかには飛竜の巣があるって以前聞いた事があるよ。あと南の大空洞には地竜や水竜の寝床があるみたい。でも、そんなに大きな竜の話はわたしも初めて聞いたわ。飛竜は縄張りから絶対に出て来ないし、地竜や水竜は空を飛べない筈だし」
サフィーの質問にリズが満点回答で返す。流石はSランク冒険者を父に持ち、自身も帝都で三年間冒険者をしていただけあって、かなりの情報通である。
だが、リズにとっての『竜』とは、自分の身に宿る力の元である『白き竜』の事だろう。この力があるからこそ、今こうしてクローバーの一員で居られると言っても過言では無いと、自分ではそう思っている。
程なくして、食事を終えたクローバーの六人は、最後はいつものようにファナの勤める大衆浴場へと向かう。
カウンターのファナと数分雑談し、奥の脱衣場へ。二週間ほど前に初めてリズを連れて来た時は、他人の裸を見るのも自分の裸を見られるのも恥ずかしがっていたリズだが、流石に見るのも見られるのも慣れたらしく、今ではそれほど恥ずかしがる事は無い。自室でエストと毎晩、肌を重ねている事も羞恥心に慣れる要因の一つになっている。
とは言え、他人の女性器を見た事があるのはエストのだけだ。皆の裸はこうして毎日見ているが、それはあくまで見える範囲だけである。もちろん自分のアソコだってエストにしか見せた事がない。
エストと肌を重ねるようになり、何となく他の皆の女性器が気になり出したリズ。それは別にいやらしい意味ではなく、エストのしか見た事が無いリズにとって、自分のはどうなっているのだろうという不安からだ。
(おまんこって………みんな同じ形や色なのかな……わたしのだけみんなと違って変な形だったらどうしよう………)
それは女性であれば誰しもが、一度は頭を過ぎる考え。なまじエストのが見惚れてしまうほど綺麗な形と色なので、自分のがどうなっているのかがやけに気になる。と同時に、他の皆のがどうなっているのかも気になる。
皆が皆、エストと同じ形や色をしているのか、皆のもあんなに綺麗なのか、わたしのだけ変じゃないよね?そんな事を考えてしまうのだが、まさか見せてと言う訳にもいかず、毎日皆の裸を見ながら悶々としながらも、結局はいつも通り身体を洗い、気付けば皆で一緒に湯に浸かっているというパターン。
「ふぃ~っ、やっぱりお風呂は生き返るよね~~」
未来が頭の上にタオルを乗せながら、気持ち良さそうに湯の中で身体を伸ばす。
このタオルを頭に乗せる行為は、いつの間にか未来から皆へと伝染し、今では六人とも同じように頭に乗せている。一度浴槽の湯加減を見に来たファナがそれを目撃し、何だか微笑ましい気持ちになった事があるのを少女達は知らない。
「そう言えばさ、目的のレベルに到達しちゃったし、明日からどうすんの?」
未来が湯の中で腕を伸ばしながら、隣で腕を揉んでいる愛莉に訊ねる。
「うん。とりあえずレベル上げは中断して、明日から帝都に行って例の六ツ星モンスターの情報を集めようと思ってる。Sランクになるには六ツ星モンスターを五体討伐しないといけないし」
六ツ星モンスターと聞き、皆は湯の中で弛緩しきっていた表情を引き締める。いよいよ、次のステップへと移行する時が来たのだと誰もが理解したのだ。
「はぁ……六ツ星モンスターかぁ……あたし達で勝てるのかしら……」
聞いた話では、六ツ星モンスターの強さは五ツ星モンスターの比ではないらしい。かつてカルズバール迷宮の最深部で対峙したリザードキングなども五ツ星モンスターだが、かなりの苦戦を強いられた。これからはあれ以上のモンスターを倒さなくてはならないのだ。
「あっはっは!今のあたしらなら余裕だって!エクストラスキル超強いし、あの時は居なかったリズっちも居るし!」
確かに、リズの加入でクローバーの強さは確実に底上げされた。何しろ伝説の白き竜の力を宿している唯一無二の存在。現在皆と同じレベル70になったリズの強さは、パーティの中でも一、ニを争うまでになっていた。
「えっと……わたしは別にそんなに強くは……」
「あらあら、リズったら謙遜しちゃって。今のリズが物凄く強いのはみんな認めているのよ?」
リーシャがリズに言う。そう言えばいつの間にかリズに対する敬語が無くなっているリーシャ。どうやら毎日一緒に居るうちに、知らず知らずと仲良くなっていたらしい。
「リーシャの言う通りだよ。今のクローバーなら、六ツ星モンスターでも何とかなると思ってる。もしも勝てなそうなら、またレベルを上げ直せばいいだけだし、とりあえず挑戦する意味はあると思うよ」
愛莉曰く、たとえ勝てなそうでも、最低限相手から逃げるだけの力量は既に備わっているとの見解だ。逃げる事さえ許されなかった、あのリザードキング戦の時とは違うのだと説明する。
他ならぬ愛莉にそう説明されて、今さら及び腰になる者は居ない。今まで愛莉の言った事が的外れだった事は一度も無いのだ。
だが、そんな愛莉ですらまだ知る由もない。先ほどセセラの店で話題に上がった黒い竜が、帝国全土を恐怖の渦に巻き込んでいる事を。
既に帝都が厳戒態勢に入っている事を、クローバーの少女達は誰も知らなかったーーーーー
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