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剣士の章
154.対峙
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勇者一行の眼前には、およそ兵士とも思えない様な黒髪の集団が横に広がってこちらを警戒していた。
白衣と呼ばれる服を着ている者、明らかにメイドだと分かる者、後はその辺に出掛けるような普通の服装をした者達。これが本当に魔王が引き連れて来た集団なのか?兵士達や一部の冒険者達は緊張感の無い彼らを見て、思わず脱力してしまう。勇者と魔王、この二人の世紀の戦いの場に居るにはあまりに似つかわしくないと。
「ふむ……随分と魔力が高い者達だね。流石は魔族と言った所か」
しかしそんなアリオンの言葉を聞き、緩んでいた気を引き締める。周りを見ると気を緩めていたのは魔力の感知能力に乏しい者達だけ。相手の魔力を感知出来る者達は、誰一人として警戒を解いてはいない。
「はい。特にあの白い服装の方々からは並々ならない魔力を感じますわ。しかも………」
「そうね、彼らの後ろから更に大きな魔力を二つ感じるわ。そのうちの一つは………セリナやフィリアよりも上ね。これが魔王かしら」
「………………」
緊張した面持ちのセリナ。あの日、『成人の儀』の日に”賢者”の称号を授かってからもうすぐ四ヶ月。
ようやく今日という日を迎えた。今日ここで魔王を倒せば、アルトの待つ王都に帰れる。そうすればもうずっと、アルトと一緒に居られる。その為だけに頑張って来たのだ。
「全員その場で待機。サージャ、フィリア、セリナは僕と共に前へ」
アリオンの号令で、その場に居る全ての兵士、全ての冒険者が整列する。アリオン達の前を空ける様に左右にずれ、その割れた兵士達の列の中央を勇者を筆頭に三人の乙女達が続く。
広大な『アルファーム平原』のほぼ中央、日は天頂へと昇り降り注ぐ陽光に照らされたアリオンの金色の髪がキラキラと輝いていた。そんなアリオンは少し先まで移動すると立ち止まり、魔族側へ向けて優雅に声を張り上げる。
「魔族の諸君、僕こそは人族にして今代の勇者アリオン!遥か古より神々の手によって紡がれて来た此度の聖戦に、救世の三職を引き連れて参上した!君たち魔族がこの場に居るという事は互いに機は熟したと見て間違いない。さあ、今こそ雌雄を決しよう!魔族の長たる魔王よ、姿を見せ給え!」
声高々に口上を述べる勇者アリオン。すると、横一列に整列していた魔族達も、人族同様中央部分を空ける。そこから、四人の人物が姿を現し、勇者一行の方へと歩いて来る。
一人はスラリとスタイルの良い、サイドテールの黒髪の少女。腰には青く輝く鞘の剣を挿しており、溌剌とした足取りで歩いて来る。
一人は小柄なツインテールの黒髪少女。銀色の杖をその手に持ち、勇者一行を確かめる様に静かに歩いて来る。
一人は耳の上で黒髪を編み上げた華奢な少女。その美しさは世界でも類稀、透き通った大きな瞳で眼前の人族全体を見ながら軽やかに歩いて来る。
そしてーーーーー
「…………え?」
後ろで見ていたノエルが小さく声を発した。
「嘘……………」
隣のサリーが、大きく目を見開いた。
「何でお前が………」
レックが驚愕の表情を浮かべた。
真ん中を歩く超絶美少女の隣を歩くのは、銀色の髪の青年。その腰には黒い鞘に収められた魔剣。一瞬女性かと見間違えるほど綺麗な顔をしたその青年は、正面を見据えて威風堂々と歩いて来る。
「彼は…………」
サージャには見覚えがあった。
「な……何故……何故貴方が………」
フィリアが戦慄していた。
「………何の冗談だ?」
アリオンが目を細めて青年を見た。
「ぁ………ぁ…………」
セリナはーーー
ーーその場に崩れ落ちた。
そんな勇者一行から少し離れた位置で歩みを止める四人の若者たち。その中心に立つ銀色の髪の青年が、勇者アリオンを見つめながらゆっくりと口を開く。
「同じく、古より続く聖戦に三魔闘と共に参上した!俺は人族の剣士アルト!そして………今代最後の魔王アルトだっ!!」
アルトの声が、青空のアルファーム平原に響き渡った。
■■■
しばらく、誰も口を開けなかった。此度の戦いは『聖戦』と呼ばれる勇者と魔王の戦い。当然勇者とは人族の英雄であり、魔王とは魔族の英雄である。
しかし、三人の魔族の少女達を率いて現れたのは、銀色の髪の人族の青年。しかも本人は自分の事を魔王だと名乗った。これは一体どういう事なのか。兵士達も冒険者達も、誰も答えが分からずに口を閉ざす。まるで、誰かが説明してくれるのを黙って待つかのように。
「アルト……君……な、何でアルト君が………」
「………どうなってるのかしら。王都を出て行ったのはもう二ヶ月も前。それなのにいきなり現れたと思ったら魔王だなんて……冗談にしても笑えないわ……」
「アルト………お前、どうなっちまったんだ……?」
ノエル、サリー、レックが小さく言葉を発するが、誰の耳にも届いていなかった。皆、あまりの光景に完全に固まってしまい、勇者一行と魔王一行を固唾を呑んで見つめている。
(………俺が漠然と感じていた危機感みたいなのはこれだったのか………)
そんな中で、剣王レグレスだけは冷静だった。先日斥候に行かせた冒険者から、勇者以上の闘気を感じたと聞かされた時から、何か嫌な予感がしていた。この二ヶ月、心の中に漠然と広がる危機感みたいなのは、今にして思えばアルトと出会った日から芽吹いた気がするのだ。
(そうだ……俺は初めてアルトに会ったあの日、ルドルから托された『黒鳳凰』を持ったあいつが、歴史され揺るがす様な馬鹿デカい嵐を巻き起こすんじゃないかと何故かそう思った……)
そしてそれは現実となった。数千年とも言われる勇者対魔王の聖戦を紐解いてみても、人族が魔王になったなどという話は前代未聞だ。つまり既にこの時点で、アルトは歴史を揺るがしているのだ。
そんなアルトは勇者と対峙している。かつては憎み、妬み、殺意すら覚えた男。だがそれは憎悪の神の試練で、全てセリナを失った悲しみによる逆恨みの様なものだと、隣に立つ少女が気付かせてくれた。
しかし先日、馬車の中で読んだ文献で、勇者の加護について初めて知った。そしてその後の夜伽の事も知り、もしかしてセリナは自分を裏切った訳では無いのかもしれないとの思いに至った。そのセリナは地面に崩れ落ち、目を見開いてずっとこちらを見ている。
一体何が真実なのか。セリナは本当に裏切ったのか?それとも勇者に無理やりーーーー
「やあ……久しぶりだねアルト君。元気そうで何よりだ。あの日以来じゃないか」
そう言ってくっくっと笑うアリオン。完全にアルトを挑発しているのだが、アルトはその挑発には乗らない。
「そうだね。そっちも元気そうだ」
目を細めるアリオン。アルトが挑発に乗らなかったのが気に入らなかったらしい。
「いやいや、それにしてもさっきのは何の冗談だい?あまりにも笑えない冗談で驚いたよ。君が……魔王?どういう事か説明してくれるかな」
話を聞いている兵士や冒険者達がごくりと唾を飲み込む。喋る者が誰も居ないので、静かな平原には勇者達の声だけが風に乗って周囲に運ばれている。その運ばれた声が皆の耳にも届く。
「今代の魔王レイゼルさんは、息子のクレイに殺された。そのクレイが『黒の核』を取り込んで魔王になったんだけど、俺が倒して今度は俺が黒の核を取り込んで魔王になった」
誰もが、アルトの言葉を必死に咀嚼する。その意味を分かろうと、何故今の様な状況になっているのかと必死に理解しようとする。
「その話だと、君がそのクレイとかいう魔王を倒したのだと?」
「そう言ってる」
しかしアリオンは鼻白みながら、アルトの話を一笑に付す。
「くっくっ。たかだか”剣士”の称号しか持たない君が魔王を倒しただって?馬鹿も休み休み言ってくれ。大方、そちらの魔力が高いお嬢さんが魔王を倒したのだろう?その途轍もない魔力がそれを証明してるじゃないか。君からは何の力も感じないんだよアルト君」
「ああ、闘気を抑えているから」
「………抑えている?何を出鱈目な事を」
闘気を完全に抑えるなど、アリオンにすら出来ない芸当だ。特に身に纏う闘気が強ければ強いほど、それを押さえ込むのは難しい。アリオンも普段は最小限に押さえ込んでいるが、どうしたって少しは漏れ出てしまう。それなのに、目の前のアルトはそれを押さえ込んでいると与太話さながらな事を言い出す始末。
(馬鹿な事を。君からは何の闘気も感じなーーーー)
そこまで考えて、自分の考えが矛盾している事に気付く。そう、アルトからは一切の闘気を感じない。以前王都で会った時には、確かに闘気を纏っていた筈なのに。
「見せてあげるさ。魔王の闘気をーーーー」
そう告げて、アルトは全ての力を開放したーーーー
白衣と呼ばれる服を着ている者、明らかにメイドだと分かる者、後はその辺に出掛けるような普通の服装をした者達。これが本当に魔王が引き連れて来た集団なのか?兵士達や一部の冒険者達は緊張感の無い彼らを見て、思わず脱力してしまう。勇者と魔王、この二人の世紀の戦いの場に居るにはあまりに似つかわしくないと。
「ふむ……随分と魔力が高い者達だね。流石は魔族と言った所か」
しかしそんなアリオンの言葉を聞き、緩んでいた気を引き締める。周りを見ると気を緩めていたのは魔力の感知能力に乏しい者達だけ。相手の魔力を感知出来る者達は、誰一人として警戒を解いてはいない。
「はい。特にあの白い服装の方々からは並々ならない魔力を感じますわ。しかも………」
「そうね、彼らの後ろから更に大きな魔力を二つ感じるわ。そのうちの一つは………セリナやフィリアよりも上ね。これが魔王かしら」
「………………」
緊張した面持ちのセリナ。あの日、『成人の儀』の日に”賢者”の称号を授かってからもうすぐ四ヶ月。
ようやく今日という日を迎えた。今日ここで魔王を倒せば、アルトの待つ王都に帰れる。そうすればもうずっと、アルトと一緒に居られる。その為だけに頑張って来たのだ。
「全員その場で待機。サージャ、フィリア、セリナは僕と共に前へ」
アリオンの号令で、その場に居る全ての兵士、全ての冒険者が整列する。アリオン達の前を空ける様に左右にずれ、その割れた兵士達の列の中央を勇者を筆頭に三人の乙女達が続く。
広大な『アルファーム平原』のほぼ中央、日は天頂へと昇り降り注ぐ陽光に照らされたアリオンの金色の髪がキラキラと輝いていた。そんなアリオンは少し先まで移動すると立ち止まり、魔族側へ向けて優雅に声を張り上げる。
「魔族の諸君、僕こそは人族にして今代の勇者アリオン!遥か古より神々の手によって紡がれて来た此度の聖戦に、救世の三職を引き連れて参上した!君たち魔族がこの場に居るという事は互いに機は熟したと見て間違いない。さあ、今こそ雌雄を決しよう!魔族の長たる魔王よ、姿を見せ給え!」
声高々に口上を述べる勇者アリオン。すると、横一列に整列していた魔族達も、人族同様中央部分を空ける。そこから、四人の人物が姿を現し、勇者一行の方へと歩いて来る。
一人はスラリとスタイルの良い、サイドテールの黒髪の少女。腰には青く輝く鞘の剣を挿しており、溌剌とした足取りで歩いて来る。
一人は小柄なツインテールの黒髪少女。銀色の杖をその手に持ち、勇者一行を確かめる様に静かに歩いて来る。
一人は耳の上で黒髪を編み上げた華奢な少女。その美しさは世界でも類稀、透き通った大きな瞳で眼前の人族全体を見ながら軽やかに歩いて来る。
そしてーーーーー
「…………え?」
後ろで見ていたノエルが小さく声を発した。
「嘘……………」
隣のサリーが、大きく目を見開いた。
「何でお前が………」
レックが驚愕の表情を浮かべた。
真ん中を歩く超絶美少女の隣を歩くのは、銀色の髪の青年。その腰には黒い鞘に収められた魔剣。一瞬女性かと見間違えるほど綺麗な顔をしたその青年は、正面を見据えて威風堂々と歩いて来る。
「彼は…………」
サージャには見覚えがあった。
「な……何故……何故貴方が………」
フィリアが戦慄していた。
「………何の冗談だ?」
アリオンが目を細めて青年を見た。
「ぁ………ぁ…………」
セリナはーーー
ーーその場に崩れ落ちた。
そんな勇者一行から少し離れた位置で歩みを止める四人の若者たち。その中心に立つ銀色の髪の青年が、勇者アリオンを見つめながらゆっくりと口を開く。
「同じく、古より続く聖戦に三魔闘と共に参上した!俺は人族の剣士アルト!そして………今代最後の魔王アルトだっ!!」
アルトの声が、青空のアルファーム平原に響き渡った。
■■■
しばらく、誰も口を開けなかった。此度の戦いは『聖戦』と呼ばれる勇者と魔王の戦い。当然勇者とは人族の英雄であり、魔王とは魔族の英雄である。
しかし、三人の魔族の少女達を率いて現れたのは、銀色の髪の人族の青年。しかも本人は自分の事を魔王だと名乗った。これは一体どういう事なのか。兵士達も冒険者達も、誰も答えが分からずに口を閉ざす。まるで、誰かが説明してくれるのを黙って待つかのように。
「アルト……君……な、何でアルト君が………」
「………どうなってるのかしら。王都を出て行ったのはもう二ヶ月も前。それなのにいきなり現れたと思ったら魔王だなんて……冗談にしても笑えないわ……」
「アルト………お前、どうなっちまったんだ……?」
ノエル、サリー、レックが小さく言葉を発するが、誰の耳にも届いていなかった。皆、あまりの光景に完全に固まってしまい、勇者一行と魔王一行を固唾を呑んで見つめている。
(………俺が漠然と感じていた危機感みたいなのはこれだったのか………)
そんな中で、剣王レグレスだけは冷静だった。先日斥候に行かせた冒険者から、勇者以上の闘気を感じたと聞かされた時から、何か嫌な予感がしていた。この二ヶ月、心の中に漠然と広がる危機感みたいなのは、今にして思えばアルトと出会った日から芽吹いた気がするのだ。
(そうだ……俺は初めてアルトに会ったあの日、ルドルから托された『黒鳳凰』を持ったあいつが、歴史され揺るがす様な馬鹿デカい嵐を巻き起こすんじゃないかと何故かそう思った……)
そしてそれは現実となった。数千年とも言われる勇者対魔王の聖戦を紐解いてみても、人族が魔王になったなどという話は前代未聞だ。つまり既にこの時点で、アルトは歴史を揺るがしているのだ。
そんなアルトは勇者と対峙している。かつては憎み、妬み、殺意すら覚えた男。だがそれは憎悪の神の試練で、全てセリナを失った悲しみによる逆恨みの様なものだと、隣に立つ少女が気付かせてくれた。
しかし先日、馬車の中で読んだ文献で、勇者の加護について初めて知った。そしてその後の夜伽の事も知り、もしかしてセリナは自分を裏切った訳では無いのかもしれないとの思いに至った。そのセリナは地面に崩れ落ち、目を見開いてずっとこちらを見ている。
一体何が真実なのか。セリナは本当に裏切ったのか?それとも勇者に無理やりーーーー
「やあ……久しぶりだねアルト君。元気そうで何よりだ。あの日以来じゃないか」
そう言ってくっくっと笑うアリオン。完全にアルトを挑発しているのだが、アルトはその挑発には乗らない。
「そうだね。そっちも元気そうだ」
目を細めるアリオン。アルトが挑発に乗らなかったのが気に入らなかったらしい。
「いやいや、それにしてもさっきのは何の冗談だい?あまりにも笑えない冗談で驚いたよ。君が……魔王?どういう事か説明してくれるかな」
話を聞いている兵士や冒険者達がごくりと唾を飲み込む。喋る者が誰も居ないので、静かな平原には勇者達の声だけが風に乗って周囲に運ばれている。その運ばれた声が皆の耳にも届く。
「今代の魔王レイゼルさんは、息子のクレイに殺された。そのクレイが『黒の核』を取り込んで魔王になったんだけど、俺が倒して今度は俺が黒の核を取り込んで魔王になった」
誰もが、アルトの言葉を必死に咀嚼する。その意味を分かろうと、何故今の様な状況になっているのかと必死に理解しようとする。
「その話だと、君がそのクレイとかいう魔王を倒したのだと?」
「そう言ってる」
しかしアリオンは鼻白みながら、アルトの話を一笑に付す。
「くっくっ。たかだか”剣士”の称号しか持たない君が魔王を倒しただって?馬鹿も休み休み言ってくれ。大方、そちらの魔力が高いお嬢さんが魔王を倒したのだろう?その途轍もない魔力がそれを証明してるじゃないか。君からは何の力も感じないんだよアルト君」
「ああ、闘気を抑えているから」
「………抑えている?何を出鱈目な事を」
闘気を完全に抑えるなど、アリオンにすら出来ない芸当だ。特に身に纏う闘気が強ければ強いほど、それを押さえ込むのは難しい。アリオンも普段は最小限に押さえ込んでいるが、どうしたって少しは漏れ出てしまう。それなのに、目の前のアルトはそれを押さえ込んでいると与太話さながらな事を言い出す始末。
(馬鹿な事を。君からは何の闘気も感じなーーーー)
そこまで考えて、自分の考えが矛盾している事に気付く。そう、アルトからは一切の闘気を感じない。以前王都で会った時には、確かに闘気を纏っていた筈なのに。
「見せてあげるさ。魔王の闘気をーーーー」
そう告げて、アルトは全ての力を開放したーーーー
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