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剣士の章
137.一撃
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エルマーとミミリの視界の先に横たわるバラクーダとリグリット。既に二人共に息はしておらず、その生涯に幕を閉じた。
ミミリにとっては初めて同族を殺した事になるのだが、もう何度も覚悟を決めていたので心の中は静かだった。もっとざわついたり、恐怖や後悔で縛られたりしてしまうかと思っていたのだが、不思議とさざ波一つない水面の様に落ち着いていたのだ。
それはきっと、リティアの為だったから。そしてエルマーが隣に居てくれたから。だからこんなにも心穏やかでいられるのだと、ミミリ自身それを感じていた。
「ふう……勝てたね」
「ええ。お見事でしたミミリ」
「あはは、エルマーちゃんに褒められるの久しぶりかも」
いつもの口調なのだが、いつもみたいにうるさい感じではなく落ち着いた声音のミミリ。同族をその手に掛けた事によって、もう後戻りは出来ないと無意識に悟っている。その心情が表面に現れているのかもしれない。
「早くアルトを手助けしないと」
アルトとクレイに視線を向けるエルマー。先ほど回復した筈のアルトの身体からは、またもや所どころから血が流れていた。その現状から見ても、アルトとクレイの間にはかなりの実力差があるのが分かる。アルトとて色欲の神の試練でその身に『紫の核』を取り込み、相当な力を宿している筈なのだが魔王の力はそれをも凌駕している。
「オラオラァァーーッ!!さっさと死ねやクソガキがぁ!!」
「くっ………」
目にも止まらないクレイの斬撃。しかしアルトはそれを何とか受け止めている。受け止め、捌いてはいるが、中には捌ききれない攻撃もありアルトの身体に容赦無く傷が増えてゆく。
まさに防戦一方。攻撃に転じる隙など一切無く、クレイの攻撃を受けるだけで精一杯だ。それでもあの猛攻をギリギリで耐え凌いでいるのだから、アルトの実力もかなりのものだ。
「エルマーちゃん、早くアルト君回復してあげなくちゃ!」
「……………ええ」
「エルマーちゃん?」
何故か歯切れの悪いエルマーの返事。そんな異変にすぐに気付いたミミリがエルマーの顔を覗き込むと、エルマーは苦しそうな顔をしていた。
「エルマーちゃん!?顔真っ青だよどうしたの!?」
「ごめんなさい……少し………魔力を使い過ぎました………」
先ほどバラクーダの魔法を耐えきる為に、エルマーは【身体回生】という途轍もない回復魔法を行使した。その結果、現在のエルマーの魔力はほとんど空っぽの状態である。
普段から魔力が多くある者が急に魔力を使い果たすと、一時的な脱力感や倦怠感に襲われる。呼吸が乱れたり、時には気を失う危険すらある。今のエルマーはまさにそんな状態に陥っていた。
「ううん、謝らないでエルマーちゃん!」
エルマーがこんな状態に陥っているのは、バラクーダの魔法を耐えきる為に、二人分の身体回生を行使したからだ。自分一人分ならば、こんな状態には陥っていなかった筈なのだ。
「ごめんね、ミミリを守る為に」
「何言ってるんですか……そんなの当たり前だし……ミミリじゃないとあの二人は倒せなかったんですから………はぁはぁ………」
喋るのも辛そうなエルマー。そんなエルマーを支えるミミリだが、これはこれで不味い状況だという認識が二人にはあった。
「もう……アルト君に回復魔法は使えないね」
「…………………」
無理をすれば、何とか一度くらいは使えるだろう。しかしその場合、間違いなく気を失う。下手をすれば命にすら関わるかもしれない。だからこそ、使いどころの見極めが大切だ。先ほど回復してからまだそんなに時間が経っていないのに、もうあれ程の傷を負ってしまっている。何とかアルト自身が活路を見出さなければ、いくら回復してもまた同じ事の繰り返しだ。エルマーに魔力がまだまだ残っているのならそれで良かったが、あと一度が限界の今となっては、アルト自身が何とかするしかない。
それに、出来ればこの回復一回分の魔力は残しておきたい。この魔力は全員にとってもまさに奥の手なのだ。
「はぁはぁ………くっ………」
「はっはぁぁ!!満身創痍ってやつだなクソガキ!」
アルトを焚き付けながらチラリとエルマーの方を見るクレイ。何度も回復されると面倒なので先にエルマーを始末しようと考えていたが、どうやら今のエルマーが魔力切れだと気づき、目の前のアルトを先に殺す事にしたらしい。恐ろしい程に強大な闘気を纏ったクレイの攻撃がアルトを襲う。
「うっ……くっ………」
「オラオラァァーーッ!!さっさと死ねやガキ!!」
この戦いが始まってから防戦一方のアルト。だが距離を取ると一方的にクレイの【飛ぶ斬撃】に襲われてしまうので、歯を食いしばって接近戦に持ち込んでいる。
そんなアルトに対して、段々と苛立ちが募るクレイ。これだけ圧倒的な力の差があるのに、未だにアルトは戦い続けている。つまりそれは、まだアルトが致命傷を負っていないという事。小さな傷は幾つも負っているが、戦えなくなる程の重症は負っていない。
(クソッ、どうなってやがるこのガキ。何で俺の攻撃を捌いてやがるんだ!?)
闘気も身体能力も『黒の核』を取り込んだクレイの方が圧倒的に上。それでも致命傷を与えられないのは、純粋に剣技でアルトがクレイよりも優っているから。
一撃一撃の威力は凄まじいクレイの攻撃だが、剣技も剣速もアルトが僅かに上回っている。なのでギリギリの所でクレイの攻撃を捌き、致命傷を避けている。
「しつけぇんだよクソガキがぁぁーーーーッ!!」
クレイが更に闘気を込め、アルトに剣戟を叩き込もうとする。しかし、そこに生まれた僅かな隙をアルトは見逃さなかった。
「はぁぁーーーッ!!」
下から上へ剣を振り上げる。剣速で勝るアルトの剣が、クレイの剣戟よりも先にクレイの左腕を斬り裂いた。
「なっ!!?」
魔王であるクレイの身体はかなりの防御力で、通常の剣や剣技では傷一つ負わせる事など出来ない。しかしアルトの持つ剣は魔剣『黒鳳凰』。そしてアルト自身も色欲の神フォーゼリアの『紫の核』を取り込み、相当な力を得ている。加えてアルトの剣技は”戦王”と呼ばれたルドルに叩き込まれた剣技。幼い頃から冒険者を目指して毎日木剣を素振りして来た、地道な努力もある。そんなアルトの鋭い一撃が、遂に魔王であるクレイに一撃を入れたのだ。
肘の上、二の腕をザックリと斬られて大量の血を流すクレイ。痛みで一瞬その表情を歪めるが、すぐに怒りの表情へと変わる。
「こんの………クソガキがぁぁぁぁーーーーーッ!!!!」
頭に血が登ったクレイが、力任せに剣戟を叩き込んで来る。しかしそんな剣技がアルトに当たる筈も無く、アルトはその全てをギリギリで捌く。とは言え、一撃一撃が信じられない程に強烈なので再び防戦に徹するアルト。
(まだだ、今はまだ仕掛ける時じゃない)
左腕が完全に使えなくなったクレイは、右腕だけで剣を振るっている。それでも信じられない程の威力だが、剣速は明らかに先ほどよりも落ちている。
(必ずもう一度チャンスは来る。それまで耐えきるんだアルト)
下手に仕掛けて、もしも外して反撃されたならば、一撃で再起不能にされてしまう。それほどクレイの一撃は強烈なのだ。
アルトに出来る事は、耐えて耐えて耐え忍んで、次に来るチャンスを待つ事。そのチャンスが来るのが先か、アルトの体力が尽きるのが先かーーーーー
そんなアルトとクレイの戦いから一瞬目を逸らし、エルマーに視線を送るリティア。
リティアの意図を察しているエルマーがこくりと頷く。そしてクレイに悟られない様に、エルマーとミミリは位置を変える。それを確認し、リティアも密かに移動を開始したのだった。
※水曜日まで毎日二話投稿で参ります。木曜日からはまた一話ずつの投稿に戻ります。
ミミリにとっては初めて同族を殺した事になるのだが、もう何度も覚悟を決めていたので心の中は静かだった。もっとざわついたり、恐怖や後悔で縛られたりしてしまうかと思っていたのだが、不思議とさざ波一つない水面の様に落ち着いていたのだ。
それはきっと、リティアの為だったから。そしてエルマーが隣に居てくれたから。だからこんなにも心穏やかでいられるのだと、ミミリ自身それを感じていた。
「ふう……勝てたね」
「ええ。お見事でしたミミリ」
「あはは、エルマーちゃんに褒められるの久しぶりかも」
いつもの口調なのだが、いつもみたいにうるさい感じではなく落ち着いた声音のミミリ。同族をその手に掛けた事によって、もう後戻りは出来ないと無意識に悟っている。その心情が表面に現れているのかもしれない。
「早くアルトを手助けしないと」
アルトとクレイに視線を向けるエルマー。先ほど回復した筈のアルトの身体からは、またもや所どころから血が流れていた。その現状から見ても、アルトとクレイの間にはかなりの実力差があるのが分かる。アルトとて色欲の神の試練でその身に『紫の核』を取り込み、相当な力を宿している筈なのだが魔王の力はそれをも凌駕している。
「オラオラァァーーッ!!さっさと死ねやクソガキがぁ!!」
「くっ………」
目にも止まらないクレイの斬撃。しかしアルトはそれを何とか受け止めている。受け止め、捌いてはいるが、中には捌ききれない攻撃もありアルトの身体に容赦無く傷が増えてゆく。
まさに防戦一方。攻撃に転じる隙など一切無く、クレイの攻撃を受けるだけで精一杯だ。それでもあの猛攻をギリギリで耐え凌いでいるのだから、アルトの実力もかなりのものだ。
「エルマーちゃん、早くアルト君回復してあげなくちゃ!」
「……………ええ」
「エルマーちゃん?」
何故か歯切れの悪いエルマーの返事。そんな異変にすぐに気付いたミミリがエルマーの顔を覗き込むと、エルマーは苦しそうな顔をしていた。
「エルマーちゃん!?顔真っ青だよどうしたの!?」
「ごめんなさい……少し………魔力を使い過ぎました………」
先ほどバラクーダの魔法を耐えきる為に、エルマーは【身体回生】という途轍もない回復魔法を行使した。その結果、現在のエルマーの魔力はほとんど空っぽの状態である。
普段から魔力が多くある者が急に魔力を使い果たすと、一時的な脱力感や倦怠感に襲われる。呼吸が乱れたり、時には気を失う危険すらある。今のエルマーはまさにそんな状態に陥っていた。
「ううん、謝らないでエルマーちゃん!」
エルマーがこんな状態に陥っているのは、バラクーダの魔法を耐えきる為に、二人分の身体回生を行使したからだ。自分一人分ならば、こんな状態には陥っていなかった筈なのだ。
「ごめんね、ミミリを守る為に」
「何言ってるんですか……そんなの当たり前だし……ミミリじゃないとあの二人は倒せなかったんですから………はぁはぁ………」
喋るのも辛そうなエルマー。そんなエルマーを支えるミミリだが、これはこれで不味い状況だという認識が二人にはあった。
「もう……アルト君に回復魔法は使えないね」
「…………………」
無理をすれば、何とか一度くらいは使えるだろう。しかしその場合、間違いなく気を失う。下手をすれば命にすら関わるかもしれない。だからこそ、使いどころの見極めが大切だ。先ほど回復してからまだそんなに時間が経っていないのに、もうあれ程の傷を負ってしまっている。何とかアルト自身が活路を見出さなければ、いくら回復してもまた同じ事の繰り返しだ。エルマーに魔力がまだまだ残っているのならそれで良かったが、あと一度が限界の今となっては、アルト自身が何とかするしかない。
それに、出来ればこの回復一回分の魔力は残しておきたい。この魔力は全員にとってもまさに奥の手なのだ。
「はぁはぁ………くっ………」
「はっはぁぁ!!満身創痍ってやつだなクソガキ!」
アルトを焚き付けながらチラリとエルマーの方を見るクレイ。何度も回復されると面倒なので先にエルマーを始末しようと考えていたが、どうやら今のエルマーが魔力切れだと気づき、目の前のアルトを先に殺す事にしたらしい。恐ろしい程に強大な闘気を纏ったクレイの攻撃がアルトを襲う。
「うっ……くっ………」
「オラオラァァーーッ!!さっさと死ねやガキ!!」
この戦いが始まってから防戦一方のアルト。だが距離を取ると一方的にクレイの【飛ぶ斬撃】に襲われてしまうので、歯を食いしばって接近戦に持ち込んでいる。
そんなアルトに対して、段々と苛立ちが募るクレイ。これだけ圧倒的な力の差があるのに、未だにアルトは戦い続けている。つまりそれは、まだアルトが致命傷を負っていないという事。小さな傷は幾つも負っているが、戦えなくなる程の重症は負っていない。
(クソッ、どうなってやがるこのガキ。何で俺の攻撃を捌いてやがるんだ!?)
闘気も身体能力も『黒の核』を取り込んだクレイの方が圧倒的に上。それでも致命傷を与えられないのは、純粋に剣技でアルトがクレイよりも優っているから。
一撃一撃の威力は凄まじいクレイの攻撃だが、剣技も剣速もアルトが僅かに上回っている。なのでギリギリの所でクレイの攻撃を捌き、致命傷を避けている。
「しつけぇんだよクソガキがぁぁーーーーッ!!」
クレイが更に闘気を込め、アルトに剣戟を叩き込もうとする。しかし、そこに生まれた僅かな隙をアルトは見逃さなかった。
「はぁぁーーーッ!!」
下から上へ剣を振り上げる。剣速で勝るアルトの剣が、クレイの剣戟よりも先にクレイの左腕を斬り裂いた。
「なっ!!?」
魔王であるクレイの身体はかなりの防御力で、通常の剣や剣技では傷一つ負わせる事など出来ない。しかしアルトの持つ剣は魔剣『黒鳳凰』。そしてアルト自身も色欲の神フォーゼリアの『紫の核』を取り込み、相当な力を得ている。加えてアルトの剣技は”戦王”と呼ばれたルドルに叩き込まれた剣技。幼い頃から冒険者を目指して毎日木剣を素振りして来た、地道な努力もある。そんなアルトの鋭い一撃が、遂に魔王であるクレイに一撃を入れたのだ。
肘の上、二の腕をザックリと斬られて大量の血を流すクレイ。痛みで一瞬その表情を歪めるが、すぐに怒りの表情へと変わる。
「こんの………クソガキがぁぁぁぁーーーーーッ!!!!」
頭に血が登ったクレイが、力任せに剣戟を叩き込んで来る。しかしそんな剣技がアルトに当たる筈も無く、アルトはその全てをギリギリで捌く。とは言え、一撃一撃が信じられない程に強烈なので再び防戦に徹するアルト。
(まだだ、今はまだ仕掛ける時じゃない)
左腕が完全に使えなくなったクレイは、右腕だけで剣を振るっている。それでも信じられない程の威力だが、剣速は明らかに先ほどよりも落ちている。
(必ずもう一度チャンスは来る。それまで耐えきるんだアルト)
下手に仕掛けて、もしも外して反撃されたならば、一撃で再起不能にされてしまう。それほどクレイの一撃は強烈なのだ。
アルトに出来る事は、耐えて耐えて耐え忍んで、次に来るチャンスを待つ事。そのチャンスが来るのが先か、アルトの体力が尽きるのが先かーーーーー
そんなアルトとクレイの戦いから一瞬目を逸らし、エルマーに視線を送るリティア。
リティアの意図を察しているエルマーがこくりと頷く。そしてクレイに悟られない様に、エルマーとミミリは位置を変える。それを確認し、リティアも密かに移動を開始したのだった。
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