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聖女の章
73.窓の向こう
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今まで経験した事も無い豪華な夕食の時間は、アルトが思っていたよりも楽しく過ぎていった。
アリオンは気さくにアルトに話し掛け、アルトも恐縮しながらも受け答えした。
セリナとの会話は当然ながら楽しく、サージャの剣の話などもアルトには興味深かった。
フィリアだけは自分から話し掛けて来る事が無かったが、セリナやサージャがフィリアに意見を求めると、優しい微笑みを浮かべながら真剣に答えてくれた。
しかし、そんな楽しい時間も永遠に続く訳では無い。既に全員食事を終え、食後のデザートまで食し終えている。あとはアリオンの号令一つでいつでも解散となる。
そんな中、一人ソワソワとしているのはセリナである。
(もうすぐ………アルトと二人っきりになれる………)
今夜は久しぶりにアルトと二人っきりになれる。まだまだ話したい事は山ほどあるし、アルトの話もいっぱい聞きたい。
アルトに抱きしめられたいし、アルトを抱きしめたい。唇も重ねたいし、あの日最後まで出来なかった続きをしたい。
アルトが求めてくれるのなら、何度されてもいい。どんなに恥ずかしい事をされてもいいし、最後には中で射精されても構わない。アリオンの時とは違い、中で射精されてもフィリアに【天浄魔法】を掛けて貰わない。
その結果、アルトの子を宿したっていい。その子供を、アルトとフィリアと一緒に三人で育てる。これ以上幸せな事なんてきっと他には無い。ああ、早くアルトと二人っきりになりたい。
期待に胸を膨らませるセリナ。何故か、自分とアルトの子を育てる未来に、当たり前の様にフィリアも含まれている。
最近の、通常では有り得ないセリナの考え方は、彼女の思考が壊れているが故である。
心の方はフィリアに救われたが、その代償としてセリナはフィリアに依存する様になってしまった。
だからアルトとの幸せな未来の中に当たり前の様にフィリアが存在し、魔王討伐後は別れの時が来るなどという考えはセリナの中には存在しない。
そういう風に変わってしまった事にセリナ自身気付いてはいないし、フィリアも気付いていない。
「さて、楽しい時間だがそろそろお開きにしようか」
アリオンはそう言って立ち上がる。そしてそのまま、今夜の夜伽の相手である者の肩に手を置いた。
(……………え?)
表情が固まるセリナ。アリオンが肩に手を置いたのはセリナだった。
「ッッ!!」
大きく目を見開くフィリア。そのままセリナの顔を見ると、セリナは狼狽しながらアリオンを見上げた。
「あ………の…………」
セリナは何とか声を出そうとするが、言葉が出て来ない。
(なん……で?なんで………今日なの?だって今日は………アルトと………)
言葉が出て来ないセリナの肩から手を離すアリオン。そして去り際にアルトに声を掛けた。
「ではアルト君、今夜はゆっくりしていってくれ。ああそうだ、食後の運動ではないけど、アルト君に屋敷を案内してやってくれるかいフィリア?」
思わず呆けた顔をするフィリア。そしてアルトも意味が分からないといった表情を浮かべる。
何故フィリアなのか?案内ならセリナに頼むべきではないのか。
「………分かりましたわ勇者様」
アルトが何か言う前にフィリアが了承の旨を口にする。するとアリオンは「宜しくね」と言いながら広間を後にした。
「わたしも部屋に戻るわ。ゆっくりしていってねアルト」
「あ………はい」
アリオンに続いてサージャも退室する。残されたのはアルト、セリナ、フィリアの三人。アルトは何となくバツが悪そうにフィリアに話し掛ける。
「あの………屋敷の案内ならセリナに頼みますからーーー」
「ア、アルト。あの………わたしね、このあと少し用事があるの………」
「え…………」
「でも!用事が終わったらアルトの部屋に行くから!絶対に行くから!だから………起きて待っててくれる………?」
何故か悲しそうな表情を浮かべるセリナ。しかし悲しそうな中にも鬼気迫る表情が同居し、アルトは「わ、分かった」と返事をするのが精一杯だった。
■■■
フィリアは珍しく腹を立てていた。
わざわざアルトを屋敷に招待しておいて、よりにも寄って今夜の夜伽の相手にセリナを指名するなど、意地が悪いにも程がある。
あの時のセリナの狼狽した顔、アルトに待っててと言った時の悲しそうな表情を思い出すだけで、アリオンに対する怒りが込み上げて来るのだ。
そもそも仲間思いなのは表面上で、本来のアリオンとは独占欲が強く自分本位な男だ。
自分が幸せになれるなら、相手が傷付こうが知った事ではない。どうせ魔王討伐後は力を失って一般人以下になるのだから、今ぐらいは自分の好きな様にしてもいいだろうと、被害者ヅラしている子供の様な男。それが勇者アリオンの本質だとフィリアは知っている。
(ここでわたくしかサージャさんを指名していれば………あの方に対する評価も少しは変わりましたのに)
結局評価が変わる事は無かった。いや、むしろ彼に対するフィリアの評価は更に下がった。サージャは本当に魔王討伐後もアリオンの元に残るのだろうかと疑いたくなる。
「あの………フィリアさん」
「あ、はい。どうかいたしましたか?」
「いえ、俺なんかの為にわざわざありがとうございます。疲れてますよね?」
「ふふ、これでもわたくし聖女ですから。体力には少し自信があるのですよ?」
それに比べて、このアルトという青年は好印象だ。一時は何故アリオンよりも先にセリナと性行為をしておかなかったのかと、アルトに対して理不尽な怒りを覚えた事もあったが、実際に接してみると彼の人柄の良さが良く分かる。
自分を大きく見せようとはしないし、相手を心配したり気遣ったりする事が出来る。それも決して上辺だけでは無く、本心だというのが良く分かるのだ。
(さすがはセリナが愛する方ですわ)
とても綺麗な顔をしている美青年なのに、本人は驚くほど自然体だ。セリナもそうだったが、おそらく自分の容姿が他人よりも優れているという感覚はあまり無いのだろう。だからこそ、これほど自然体でいられるのだ。
「はぁ……そう言って貰えると」
「わたくしよりもアルトさんはお疲れですわよね。そろそろお部屋まで案内致しますわ」
アルトに屋敷の案内を始めて既に二刻(一時間ほど)経つ。もう今頃セリナは湯浴みを終え、アリオンの夜伽の最中だろう。
「あ、はい。お願いします」
セリナの一番大切なアルト。彼は今頃セリナがアリオンに抱かれているなど、想像すらしていないだろう。それを思うと、フィリアの心はとても傷んだ。
(あまりにも不憫過ぎますわ………アルトさんも………セリナも)
本来ならば、アルトとセリナは二人でその恋を成就させ、今この時も愛を育んでいた筈なのだ。
しかしいつからか二人の運命の歯車は歪に捻じ曲げられ、本来とは違う歯車同士が絡み合ってしまった。
セリナの歯車はアルトの歯車から外れてしまい、アリオンやフィリアの歯車と噛み合ってしまった。
「ここですわアルトさん」
事前にメイドに聞いていたアルトの部屋へと到着する。考え事をしながら歩いていたので、フィリアはアルトの部屋に対して特に疑問は抱かなかった。
「はい。今日はありがとうございました」
アルトがフィリアに頭を下げる。フィリアはそんなアルトを見つめ、言い難そうに口を開いた。
「あの………少しお話があるのですけど………お部屋にお邪魔しても宜しいですか……?」
言った後で、少しだけセリナに対して罪悪感を覚える。今頃セリナは、早くアルトに会いたい気持ちを無理やり仕舞い込みながら、好きでも無いアリオンに抱かれている。その最中に自分がアルトと彼の部屋で二人きりになる事に、罪悪感を感じるのだ。
「えっと、別に構いませんけど………何の話ですか?」
「セリナの事ですわ」
しかしこれは必要な事だ。現在のセリナの境遇、勇者の加護の事、そして今のセリナと自分との関係。それらをアルトに説明し、彼に分かって貰わなければならない。
「分かりました。セリナの事ならこちらから聞きたいぐらいです」
これから話す事を、アルトはどう思うだろう。話を聞いてどんな気持ちになるだろう。
それを考えると、思わず身体が震えてしまう。自分が罵倒されたり、蔑まされたりする分には別に構わない。しかし、セリナに対してそういう気持ちが彼に芽生えるのは、やはり嫌だった。だって、セリナは誰よりもアルトの事が好きなのだから。
「えっと、どうぞ。って俺が言うのも変ですけど」
アルトが部屋の扉を開けたーーーーー
ーーその瞬間、アルトとフィリアの間を風が吹き抜けて行った。
「え………風……?」
何故部屋の中に風が吹いたのだろうか。そう思って部屋の中を見ると、バルコニーへと続く硝子のドアが開け放たれていた。
「あら、開けっ放しですわ」
メイドが閉め忘れたのだろうか。お客様に対して失礼だとフィリアは思ったが、アルトは特に気にした様子は無い。
「はは、換気してくれたのかも」
そう笑いながら窓へと近づくアルト。すると、何か女性の声の様なものがアルトの耳に聴こえて来た。
何だろうと思いつつバルコニーのドアに手を掛けるアルト。
ーーそこでアルトの動きが止まった。
窓の外を凝視しながら、ピクリとも動かないアルト。そんなアルトを見てフィリアが首を傾げる。
「アルトさん?」
アルトに近づくフィリア。そしてアルトの見ている先を見るとーーーー
「ーーーーッ!!!」
中庭を挟んだ向こう側の部屋の一つ、その部屋のバルコニーのドアが全開に開け放たれている。そして、その部屋の窓際に置かれたベッドの上ではーーーーーー
ーー綺麗な裸をさらけ出したセリナが、勇者アリオンに抱かれていた。
アリオンは気さくにアルトに話し掛け、アルトも恐縮しながらも受け答えした。
セリナとの会話は当然ながら楽しく、サージャの剣の話などもアルトには興味深かった。
フィリアだけは自分から話し掛けて来る事が無かったが、セリナやサージャがフィリアに意見を求めると、優しい微笑みを浮かべながら真剣に答えてくれた。
しかし、そんな楽しい時間も永遠に続く訳では無い。既に全員食事を終え、食後のデザートまで食し終えている。あとはアリオンの号令一つでいつでも解散となる。
そんな中、一人ソワソワとしているのはセリナである。
(もうすぐ………アルトと二人っきりになれる………)
今夜は久しぶりにアルトと二人っきりになれる。まだまだ話したい事は山ほどあるし、アルトの話もいっぱい聞きたい。
アルトに抱きしめられたいし、アルトを抱きしめたい。唇も重ねたいし、あの日最後まで出来なかった続きをしたい。
アルトが求めてくれるのなら、何度されてもいい。どんなに恥ずかしい事をされてもいいし、最後には中で射精されても構わない。アリオンの時とは違い、中で射精されてもフィリアに【天浄魔法】を掛けて貰わない。
その結果、アルトの子を宿したっていい。その子供を、アルトとフィリアと一緒に三人で育てる。これ以上幸せな事なんてきっと他には無い。ああ、早くアルトと二人っきりになりたい。
期待に胸を膨らませるセリナ。何故か、自分とアルトの子を育てる未来に、当たり前の様にフィリアも含まれている。
最近の、通常では有り得ないセリナの考え方は、彼女の思考が壊れているが故である。
心の方はフィリアに救われたが、その代償としてセリナはフィリアに依存する様になってしまった。
だからアルトとの幸せな未来の中に当たり前の様にフィリアが存在し、魔王討伐後は別れの時が来るなどという考えはセリナの中には存在しない。
そういう風に変わってしまった事にセリナ自身気付いてはいないし、フィリアも気付いていない。
「さて、楽しい時間だがそろそろお開きにしようか」
アリオンはそう言って立ち上がる。そしてそのまま、今夜の夜伽の相手である者の肩に手を置いた。
(……………え?)
表情が固まるセリナ。アリオンが肩に手を置いたのはセリナだった。
「ッッ!!」
大きく目を見開くフィリア。そのままセリナの顔を見ると、セリナは狼狽しながらアリオンを見上げた。
「あ………の…………」
セリナは何とか声を出そうとするが、言葉が出て来ない。
(なん……で?なんで………今日なの?だって今日は………アルトと………)
言葉が出て来ないセリナの肩から手を離すアリオン。そして去り際にアルトに声を掛けた。
「ではアルト君、今夜はゆっくりしていってくれ。ああそうだ、食後の運動ではないけど、アルト君に屋敷を案内してやってくれるかいフィリア?」
思わず呆けた顔をするフィリア。そしてアルトも意味が分からないといった表情を浮かべる。
何故フィリアなのか?案内ならセリナに頼むべきではないのか。
「………分かりましたわ勇者様」
アルトが何か言う前にフィリアが了承の旨を口にする。するとアリオンは「宜しくね」と言いながら広間を後にした。
「わたしも部屋に戻るわ。ゆっくりしていってねアルト」
「あ………はい」
アリオンに続いてサージャも退室する。残されたのはアルト、セリナ、フィリアの三人。アルトは何となくバツが悪そうにフィリアに話し掛ける。
「あの………屋敷の案内ならセリナに頼みますからーーー」
「ア、アルト。あの………わたしね、このあと少し用事があるの………」
「え…………」
「でも!用事が終わったらアルトの部屋に行くから!絶対に行くから!だから………起きて待っててくれる………?」
何故か悲しそうな表情を浮かべるセリナ。しかし悲しそうな中にも鬼気迫る表情が同居し、アルトは「わ、分かった」と返事をするのが精一杯だった。
■■■
フィリアは珍しく腹を立てていた。
わざわざアルトを屋敷に招待しておいて、よりにも寄って今夜の夜伽の相手にセリナを指名するなど、意地が悪いにも程がある。
あの時のセリナの狼狽した顔、アルトに待っててと言った時の悲しそうな表情を思い出すだけで、アリオンに対する怒りが込み上げて来るのだ。
そもそも仲間思いなのは表面上で、本来のアリオンとは独占欲が強く自分本位な男だ。
自分が幸せになれるなら、相手が傷付こうが知った事ではない。どうせ魔王討伐後は力を失って一般人以下になるのだから、今ぐらいは自分の好きな様にしてもいいだろうと、被害者ヅラしている子供の様な男。それが勇者アリオンの本質だとフィリアは知っている。
(ここでわたくしかサージャさんを指名していれば………あの方に対する評価も少しは変わりましたのに)
結局評価が変わる事は無かった。いや、むしろ彼に対するフィリアの評価は更に下がった。サージャは本当に魔王討伐後もアリオンの元に残るのだろうかと疑いたくなる。
「あの………フィリアさん」
「あ、はい。どうかいたしましたか?」
「いえ、俺なんかの為にわざわざありがとうございます。疲れてますよね?」
「ふふ、これでもわたくし聖女ですから。体力には少し自信があるのですよ?」
それに比べて、このアルトという青年は好印象だ。一時は何故アリオンよりも先にセリナと性行為をしておかなかったのかと、アルトに対して理不尽な怒りを覚えた事もあったが、実際に接してみると彼の人柄の良さが良く分かる。
自分を大きく見せようとはしないし、相手を心配したり気遣ったりする事が出来る。それも決して上辺だけでは無く、本心だというのが良く分かるのだ。
(さすがはセリナが愛する方ですわ)
とても綺麗な顔をしている美青年なのに、本人は驚くほど自然体だ。セリナもそうだったが、おそらく自分の容姿が他人よりも優れているという感覚はあまり無いのだろう。だからこそ、これほど自然体でいられるのだ。
「はぁ……そう言って貰えると」
「わたくしよりもアルトさんはお疲れですわよね。そろそろお部屋まで案内致しますわ」
アルトに屋敷の案内を始めて既に二刻(一時間ほど)経つ。もう今頃セリナは湯浴みを終え、アリオンの夜伽の最中だろう。
「あ、はい。お願いします」
セリナの一番大切なアルト。彼は今頃セリナがアリオンに抱かれているなど、想像すらしていないだろう。それを思うと、フィリアの心はとても傷んだ。
(あまりにも不憫過ぎますわ………アルトさんも………セリナも)
本来ならば、アルトとセリナは二人でその恋を成就させ、今この時も愛を育んでいた筈なのだ。
しかしいつからか二人の運命の歯車は歪に捻じ曲げられ、本来とは違う歯車同士が絡み合ってしまった。
セリナの歯車はアルトの歯車から外れてしまい、アリオンやフィリアの歯車と噛み合ってしまった。
「ここですわアルトさん」
事前にメイドに聞いていたアルトの部屋へと到着する。考え事をしながら歩いていたので、フィリアはアルトの部屋に対して特に疑問は抱かなかった。
「はい。今日はありがとうございました」
アルトがフィリアに頭を下げる。フィリアはそんなアルトを見つめ、言い難そうに口を開いた。
「あの………少しお話があるのですけど………お部屋にお邪魔しても宜しいですか……?」
言った後で、少しだけセリナに対して罪悪感を覚える。今頃セリナは、早くアルトに会いたい気持ちを無理やり仕舞い込みながら、好きでも無いアリオンに抱かれている。その最中に自分がアルトと彼の部屋で二人きりになる事に、罪悪感を感じるのだ。
「えっと、別に構いませんけど………何の話ですか?」
「セリナの事ですわ」
しかしこれは必要な事だ。現在のセリナの境遇、勇者の加護の事、そして今のセリナと自分との関係。それらをアルトに説明し、彼に分かって貰わなければならない。
「分かりました。セリナの事ならこちらから聞きたいぐらいです」
これから話す事を、アルトはどう思うだろう。話を聞いてどんな気持ちになるだろう。
それを考えると、思わず身体が震えてしまう。自分が罵倒されたり、蔑まされたりする分には別に構わない。しかし、セリナに対してそういう気持ちが彼に芽生えるのは、やはり嫌だった。だって、セリナは誰よりもアルトの事が好きなのだから。
「えっと、どうぞ。って俺が言うのも変ですけど」
アルトが部屋の扉を開けたーーーーー
ーーその瞬間、アルトとフィリアの間を風が吹き抜けて行った。
「え………風……?」
何故部屋の中に風が吹いたのだろうか。そう思って部屋の中を見ると、バルコニーへと続く硝子のドアが開け放たれていた。
「あら、開けっ放しですわ」
メイドが閉め忘れたのだろうか。お客様に対して失礼だとフィリアは思ったが、アルトは特に気にした様子は無い。
「はは、換気してくれたのかも」
そう笑いながら窓へと近づくアルト。すると、何か女性の声の様なものがアルトの耳に聴こえて来た。
何だろうと思いつつバルコニーのドアに手を掛けるアルト。
ーーそこでアルトの動きが止まった。
窓の外を凝視しながら、ピクリとも動かないアルト。そんなアルトを見てフィリアが首を傾げる。
「アルトさん?」
アルトに近づくフィリア。そしてアルトの見ている先を見るとーーーー
「ーーーーッ!!!」
中庭を挟んだ向こう側の部屋の一つ、その部屋のバルコニーのドアが全開に開け放たれている。そして、その部屋の窓際に置かれたベッドの上ではーーーーーー
ーー綺麗な裸をさらけ出したセリナが、勇者アリオンに抱かれていた。
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