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白秋
はくしゅう8
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俺はチョコソースで魔法陣を書いたパンケーキを口に運ぶ。
魔法の呪文の副作用で一度は消沈した俺の心は、アリシャとの会話によって再び高揚していた。
共通のゲームをプレイしていたことがきっかけだったか、WINGに作品を投稿している、有名イラストレーターの話がきっかけだったかは忘れた。
何かの話題がきっかけで盛り上がり、気がつけば以前から知り合いだったかのように話すことが出来るようになっていた。
でたらめなグラフのように揺れる俺の心は、アリシャに掴まれてしまったのかもしれない。
魔法陣をリクエストしたのも、気分の高揚によるものだ。
大抵のものはチョコソースでも書けると自負するアリシャを困らせたくなり、そんなリクエストをしてみたのだ。
結果、パンケーキの上には歪な魔法陣が練成される結果になった。
「奏汰さんって、なんでこの魔法学校に来てくれたんですか?」
口に運ばれるパンケーキを眺めながら、アリシャが訊ねる。
「青春を謳歌したくて」
「なるほど。青春、いいですよね。アオハルってやつだ」
馬鹿正直に答えたことを後悔したが、アリシャは俺の言葉を受け止めた。
上を見上げるアリシャにつられ、俺も上を向くと、黒い天井が一瞬青空に見えた。
「ここに来て、青春、送れてます?」
その問いに即答できず、腕を組み返事を考える。
思ったより、答えを出すのに時間はかからなかった。
「いや、楽しいけどなんか違う」
「違うかぁ」
「何か違うんだよ、なにかが。上手く言葉にならないんだけど」
今度は、アリシャが腕組みをして唸る。
「青春か……青春、青春……」
「気を遣わせて申し訳ない」
謝罪を述べる俺に向けて、アリシャは両手を向けた。
「大丈夫! これは私が悩みたくて悩んでるから!」
そう告げると再び唸り出す。今度は前傾姿勢になったり首を傾げたりと、身体がちょこちょこと動く様は見ていて飽きない。
そんなアリシャを眺めながら、黙々とパンケーキを口に運んだ。
「そうだ!」
パンケーキが残り二口になった時、アリシャは答えを見つけたらしい。
アリシャが飛び上がるのにつられ、俺もビクッと身体を震わせた。
「写真はどうかな!」
魔法の呪文の副作用で一度は消沈した俺の心は、アリシャとの会話によって再び高揚していた。
共通のゲームをプレイしていたことがきっかけだったか、WINGに作品を投稿している、有名イラストレーターの話がきっかけだったかは忘れた。
何かの話題がきっかけで盛り上がり、気がつけば以前から知り合いだったかのように話すことが出来るようになっていた。
でたらめなグラフのように揺れる俺の心は、アリシャに掴まれてしまったのかもしれない。
魔法陣をリクエストしたのも、気分の高揚によるものだ。
大抵のものはチョコソースでも書けると自負するアリシャを困らせたくなり、そんなリクエストをしてみたのだ。
結果、パンケーキの上には歪な魔法陣が練成される結果になった。
「奏汰さんって、なんでこの魔法学校に来てくれたんですか?」
口に運ばれるパンケーキを眺めながら、アリシャが訊ねる。
「青春を謳歌したくて」
「なるほど。青春、いいですよね。アオハルってやつだ」
馬鹿正直に答えたことを後悔したが、アリシャは俺の言葉を受け止めた。
上を見上げるアリシャにつられ、俺も上を向くと、黒い天井が一瞬青空に見えた。
「ここに来て、青春、送れてます?」
その問いに即答できず、腕を組み返事を考える。
思ったより、答えを出すのに時間はかからなかった。
「いや、楽しいけどなんか違う」
「違うかぁ」
「何か違うんだよ、なにかが。上手く言葉にならないんだけど」
今度は、アリシャが腕組みをして唸る。
「青春か……青春、青春……」
「気を遣わせて申し訳ない」
謝罪を述べる俺に向けて、アリシャは両手を向けた。
「大丈夫! これは私が悩みたくて悩んでるから!」
そう告げると再び唸り出す。今度は前傾姿勢になったり首を傾げたりと、身体がちょこちょこと動く様は見ていて飽きない。
そんなアリシャを眺めながら、黙々とパンケーキを口に運んだ。
「そうだ!」
パンケーキが残り二口になった時、アリシャは答えを見つけたらしい。
アリシャが飛び上がるのにつられ、俺もビクッと身体を震わせた。
「写真はどうかな!」
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