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白秋
はくしゅう1
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カレンダーを見ると、もう九月の中旬になっていた。
「とりあえず、WINGのトレンド眺めて、どんなイベントに興味を持てそうか考えてみたら? 俺も何か思いついたら提案するから」
カフェで解散する前に、蒼依からアドバイスを受けた。
それから数週間経った今、WINGのトレンド一覧を眺めることを習慣にすることが出来ている。
最初は眩しく、羨む対象としか思っていなかったが、自分の糧にすると決めたら話は違う。
いいなと思った投稿をスクリーンショットし、スマホのメモ機能に貼り付けた。
ほとんど黒で記述をしてしまった為、刑事ドラマで見る捜査班の会議室に置いてあるホワイトボードみたいなメモが出来てしまったが仕方ない。
見栄えに関しては別のところで勉強することにする。
しかし、現時点では情報収集だけで終わっており、それ以上の行動は取っていない。
中学時代の俺に頼んだら、寝る間や娯楽の時間を全て使っていただろう。
あんな努力、今の俺には出来ないし、やりたくない。
好きなゲームキャラクターを検索する時間が多少減り、トレンド一覧を眺めて分析する時間に代わっただけだった。
ちなみに、カフェで会った日以降も蒼依に会うことはあったが、何も提案されていない。
忘れられてる気もするが、確認するのも面倒だ。
九月を迎えても、日差しは強いままだ。
大学の講義後、俺は少し歩いたところにある大型スーパーに向かい、スポーツドリンクを買った。
後十五分程経てば、バイトの時間になる。
バイト前には、このスーパーで安いスポーツドリンクを買い、始業前と帰宅中にドリンクを飲むことが習慣になっていた。
バイト先である牛丼屋は、この大型スーパーの駐車場奥にある。
どうせなら、スーパー内に建てて欲しかった。
少しの時間とはいえ、また外へ出ねばならないことを考えると、少し憂鬱になるが、憂鬱になったところで、バイトの時間が迫ることは変わらない。
バイト先に近い出口から出て、駐車場奥に向かう。
首からかけたタオルで軽く汗を拭き、裏にある従業員入り口から中に入った。
「おはようございます」
入室と同時に挨拶をする。
休憩室には、ユニフォームを着用した女子高生が1人座っていた。
休憩中なのだろう。目の前の会議机にはパンの空袋が置いてある。
「おはようございます」
極力目を合わせないように注意しながら、更衣室に逃げ込んだ。
この時間にユニフォームを着て、休憩を取っているということは、今日も少しだけ三宅さんと一緒のシフトらしい。
ユニフォームに袖を通しながら、小さくため息をついた。
夏休みが終わり、講義も再開したが、依然としてパートさんは戻って来ない。
店長も講義が始まったことを考慮してくれているし、俺からも出来ない時はハッキリと断って無理のない程度に抑えているが、それでも夏休み前に比べて出勤は増えた。
出勤日数が増えたこと以外に、一つ困り事がある。
三宅涼と同じシフトになる機会が多いことだ。
「とりあえず、WINGのトレンド眺めて、どんなイベントに興味を持てそうか考えてみたら? 俺も何か思いついたら提案するから」
カフェで解散する前に、蒼依からアドバイスを受けた。
それから数週間経った今、WINGのトレンド一覧を眺めることを習慣にすることが出来ている。
最初は眩しく、羨む対象としか思っていなかったが、自分の糧にすると決めたら話は違う。
いいなと思った投稿をスクリーンショットし、スマホのメモ機能に貼り付けた。
ほとんど黒で記述をしてしまった為、刑事ドラマで見る捜査班の会議室に置いてあるホワイトボードみたいなメモが出来てしまったが仕方ない。
見栄えに関しては別のところで勉強することにする。
しかし、現時点では情報収集だけで終わっており、それ以上の行動は取っていない。
中学時代の俺に頼んだら、寝る間や娯楽の時間を全て使っていただろう。
あんな努力、今の俺には出来ないし、やりたくない。
好きなゲームキャラクターを検索する時間が多少減り、トレンド一覧を眺めて分析する時間に代わっただけだった。
ちなみに、カフェで会った日以降も蒼依に会うことはあったが、何も提案されていない。
忘れられてる気もするが、確認するのも面倒だ。
九月を迎えても、日差しは強いままだ。
大学の講義後、俺は少し歩いたところにある大型スーパーに向かい、スポーツドリンクを買った。
後十五分程経てば、バイトの時間になる。
バイト前には、このスーパーで安いスポーツドリンクを買い、始業前と帰宅中にドリンクを飲むことが習慣になっていた。
バイト先である牛丼屋は、この大型スーパーの駐車場奥にある。
どうせなら、スーパー内に建てて欲しかった。
少しの時間とはいえ、また外へ出ねばならないことを考えると、少し憂鬱になるが、憂鬱になったところで、バイトの時間が迫ることは変わらない。
バイト先に近い出口から出て、駐車場奥に向かう。
首からかけたタオルで軽く汗を拭き、裏にある従業員入り口から中に入った。
「おはようございます」
入室と同時に挨拶をする。
休憩室には、ユニフォームを着用した女子高生が1人座っていた。
休憩中なのだろう。目の前の会議机にはパンの空袋が置いてある。
「おはようございます」
極力目を合わせないように注意しながら、更衣室に逃げ込んだ。
この時間にユニフォームを着て、休憩を取っているということは、今日も少しだけ三宅さんと一緒のシフトらしい。
ユニフォームに袖を通しながら、小さくため息をついた。
夏休みが終わり、講義も再開したが、依然としてパートさんは戻って来ない。
店長も講義が始まったことを考慮してくれているし、俺からも出来ない時はハッキリと断って無理のない程度に抑えているが、それでも夏休み前に比べて出勤は増えた。
出勤日数が増えたこと以外に、一つ困り事がある。
三宅涼と同じシフトになる機会が多いことだ。
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