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一章出会いと旅立ち
第十四話:迫り来る最終決戦
しおりを挟むブルードラキュラとの奇妙な戦いを終えたゼクス、ラクス、アマルフィは、再び進み始めていた。彼らの周囲は徐々に変化し、冷たい風が吹き荒れ、城の空気が重く不吉なものに満ち始めた。最終決戦に近づいていることが、彼らの心に緊張感を与えていた。
ラクス「ここまで来たけど…なんだか空気が違うわ。いよいよガイムの近くにいるのかもしれない。」
アマルフィは警戒しながら周囲を見渡し、深く頷いた。
アマルフィ「この先には何か大きな力が待っている。私たちも慎重に進まなきゃ。」
ゼクスは剣を握りしめ、仲間に目をやった。
ゼクス「この先がガイムの本拠地だろう。俺たちがここまで戦ってきた意味を証明するためにも、全力で挑むしかない。」
三人は歩を進め、やがて目の前に巨大な石造りの門が現れた。門には複雑な魔法のルーンが刻まれており、古い力が満ちていた。その奥からは強力な気配が漂い、何者かが待ち受けていることが明らかだった。
アマルフィ「この門の向こうに、ガイムがいるのかしら…」
ゼクスは一瞬、剣を見つめた後、深呼吸をして手を門にかけた。
ゼクス「行くしかない。」
重々しい音を立てて、門が開かれると、そこには広大なホールが広がっていた。ホールの中央には巨大な玉座があり、その上には不気味な光を放つ人物が座っていた。
その人物の全身からは、圧倒的な闇の力が漂っており、彼の目には冷酷さと残酷さが宿っていた。彼こそが、ゼクスたちが追い続けてきたガイムであった。
ガイム「ようこそ、愚か者どもよ。ここまでたどり着くとはな。だが、ここが終着点だ。」
ゼクスは剣を構え、ガイムに向かって歩み寄った。
ゼクス「ガイム…俺たちはお前を倒すためにここまで来た。そして、これで終わりにする!」
ガイムは不気味な笑みを浮かべ、ゆっくりと立ち上がった。
ガイム「倒す? 面白い。だが、お前たちがここに来た時点で、すべては私の掌の上だ。お前たちの運命は、ここで終わる。」
その瞬間、ガイムが手をかざすと、ホール全体が闇に包まれた。闇の中から無数の黒い影が現れ、ゼクスたちを取り囲んだ。影は形を変え、次々にゼクスたちに襲いかかってきた。
ラクス「何なのこれ…!?」
ゼクスは剣で影を斬り払おうとするが、影は形を変え、再び襲いかかってくる。まるで無限に増殖しているかのようだった。
ゼクス「くそ…!このままじゃ…!」
アマルフィはアポストロフを構え、必死に影を狙って水の矢を放ったが、影は次々と再生し、攻撃が通じなかった。
アマルフィ「影が無限に湧いてくる…どうすれば…」
ガイムは冷たく笑いながら、影の軍勢を指揮していた。
ガイム「お前たちに勝ち目などない。私は闇そのものだ。お前たちがどれだけ抗おうとも、この闇は消えることはない。」
ラクスは焦りながらも、ゼクスに向かって叫んだ。
ラクス「ゼクス!私たちだけじゃ、この闇に勝てない。あんたの剣の力を、もっと引き出さなきゃ…!」
ゼクスは剣を見つめ、深く息をついた。
ゼクス「笑いの剣…俺に力を貸してくれ。この闇を打ち破るために!」
その瞬間、ゼクスの剣が再び輝き始めた。光が闇をかき消し、周囲の影が一瞬にして消え去った。
ガイム「何…!?この光は…!」
ゼクスは剣を握りしめ、ガイムに向かって突進した。剣がさらに強く輝き、ガイムの闇の力に対抗していく。
ゼクス「俺たちは、お前の闇に屈することはない!」
ラクスもルーンアルバトロスを振りかざし、アマルフィはアポストロフを構えてガイムに向かって攻撃を仕掛けた。三人の力が一つとなり、ガイムを追い詰め始めた。
だが、その時、ガイムが冷酷な笑みを浮かべ、手を一振りした。すると、ホール全体が激しく揺れ、天井から巨大な石柱が崩れ落ちてきた。
ガイム「だが、これが私の真の力だ。お前たちがここまで来たことは認めよう。だが、この力の前では何もできまい!」
ゼクスたちは石柱を避けながら、ガイムに再び立ち向かおうとするが、ガイムの力はますます強大になっていく。
ゼクス「このままじゃ、俺たちは…!」
ラクス「ゼクス、あきらめないで!あんたがいる限り、私たちはまだ戦える!」
アマルフィ「そうよ、ゼクス!あんたの剣の光が、私たちの希望なの!」
ゼクスは再び剣を握りしめ、全力を込めて光を放った。
ゼクス「俺たちは、絶対に負けない…!」
その光がガイムに届いた瞬間、ホールが激しく揺れ、ガイムの闇の力が一瞬にして弱まった。
ガイム「何…この光は…!」
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