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42話

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 ネコメイドが呼びに行ってる間、俺はポン太と。姫さんは旧知の間柄らしいファンナさんと。そして大臣と神官長は今度どうするかを話し合っていると。

「失礼します。お呼びされていた2名をお連れしました」
「失礼する」
「失礼します」

 ネコメイドを先頭に、部屋に入ってきた2人の女の人。
 1人は俺よりも少し年上っぽい、騎士の鎧を身に付け、胸を張って堂々と歩く凛々しい女性。
 もう1人は俺と同い年くらいで、ツインテールで少し釣り目の、気が強そうなミニスカメイドさんだ。

「「あ」」

 思わず声が出てしまった俺と、なぜか俺を見て驚いたような表情のミニスカメイドさん。
 ちなみに俺が声を出してしまったのは、凛々しい女の人の方に見覚えがあったからだ。
 この人、さっきの戦いの時に俺を助けてくれた女騎士だ。

「センドウバ イザヨイ。お呼びにより参上いたしました」
「あ、リリメス シャルローネ。参りました」

 ・・・なんだ? なんかミニスカメイドさんにじっと見られてるんだけど?。
 あれ? そういえばこの子も何処かで見たことがあるような?。
 なんて考えてると姫さんが2人の前に進み、女騎士とミニスカメイドさんは膝を付いた。

「えっと~、2人に~、お願いがあるの~」
「姫様の命とあらば、なんなりと」
「ここにいる人と一緒に~、天上世界の~、賢者さんのところまで~、行ってほしいの~」

 姫さんが指し示す俺に2人の視線も移る。

「あ、ど、どうも」

 あまり、というか全くと言っていいほど正面から女の人にじっと見られた経験がない俺は、つい目を逸らしながら変な挨拶を小さい声で言うという、あまりにも情けない反応をしてしまった。
 ・・・だ、だってしょうがないじゃないか! こういうのに慣れてないんだから!。

「承知しました」
「わかりました」

 自分の情けない反応を自分で擁護してると、女騎士からもミニスカメイドさんからも特に異論は出ず、それが姫さんの命令なら従うまでと言った感じで承諾した。
 綺麗な女騎士と、ミニスカメイドさんとの旅・・・。
 これでヨコシマな考えを持つなと言う方が無理な相談だよな。
 ついでにポン太も一緒だけど・・・どうしよう俺。ドキドキしちゃう!。
 だって思春期(以下略)。

「では姫様」
「うん~。それじゃ~、後は~、お願いね~」

 話しはこれで終わりとばかりに、姫さんを先頭に大臣と神官長も部屋を出て行こうとしたけど・・・。
 部屋を出る直前、姫さんはドアの前でふと立ち止まり、

「かっこいいとこ~、見たかったな~・・・」

 そう残念そうな呟きを残して部屋を出て行ったのだった。
 ・・・けど、かっこいいとこ見たかったって言われてもな・・・。

「マコト様」
「あ、なに?」

 気を取り直してファンナさんに振り返ると、なぜか少し寂しそうな表情を浮かべていた。
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