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1章 妖怪警察見習いに……?!
1話 出会いはホントに突然に!?
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「よし!終わった!今日もきれいになったぞ!」
わたし、安芸 千晴(あき ちはる)。中学一年生。
放課後はいつもここ、天竜(てんりゅう)市のおじいちゃんが神主をしている、
竜水(たつみ)神社の境内の掃除をしているの。
お家は神社のすぐ裏側だから、ここも家みたいものだけどね。
お父さんとお母さんは警察官していて、
お仕事が忙しいから、離れて暮らしているの。
今はおじいちゃんの家に預けられていて、ここで2人で暮らしているんだ。
「メッセージが入ってたし、そろそろ、買い物から帰ってくるよね、おじいちゃん。
帰ってくる前に、片付け終わらせないと!」
スマートフォンを片手に持って見つつ、
掃除道具を片付けようと倉庫に向かう途中、
「あれ、あまり見かけない猫さんがいる…。きみ、どこからきたの?」
境内にある木を見上げると、このあたりでまだ見たことがない
黒猫が寝そべってくつろいでいる。
「あら?驚いた。あなた、わたしが見えるのね」
「えっ?猫が……しゃべった!」
わたしの話を気にしないそぶりで、ひょいっと身軽に木の上から猫が下りてきて、
足にすり寄ってきた。よく見ると尻尾が2本ある。
「わたし、ネネっていうの。猫又っていう妖怪よ。尻尾が2本あるでしょ。
昼寝にちょうどよさそうなところを見つけたから、のんびりしていたのよ。
あなた、名前は?」
「ごっ……ご丁寧にありがとうございます。えっと……わたしは千晴、安芸千晴といいます」
マンガやアニメを見て、妖怪に会うのがずっと夢だったけど、信じられない…!
ホントに妖怪っていたんだ!妖怪と話してるよわたし!
初めは驚いていたが、妖怪と実際に会って話ができて千晴は興奮していた。
「――あぁぁ……ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
突然、大きな奇声が鳴り響いた!
「え!!なに!この叫び声?!」
叫び声が消えた矢先、ふたりの前には、白い髪が生えたガイコツで白い着物を着た、
見るからにあやしい化物が姿を現した!
「狂骨じゃない!どうして急に!」
「きょっ!狂骨?!」
「あぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
狂骨が千晴をめがけて襲いかかろうとこちらへ向かってくる――!
「とにかく、逃げるわよ!」
「うっうん!」
マンガで読んだことある……!
狂骨ってたしか、人に強いうらみがある妖怪で、
人にとりついて、悪さをするための妖怪だった気がする!
よく敵とかで出てくるやつだよ!
とにかく、今は逃げなくちゃ!!
千晴とネネは急いで鳥居を抜けて、神社の境内から出て参道を全力で走って逃げる。
「――あっ!」
千晴は道のくぼみにつまずき、豪快にころんでしまった。
「千晴!?」
「いたたた……。きゃ、待って!こないで!!」
狂骨が目の前までせまってきてる!
もうダメ、逃げられない!わたし、死んじゃうのかな……
とあきらめかけた、そのとき――!
「――見つけたぞ!クロエ、まかせた!!」
わたしの後ろから突然、男の子の声が聞こえて
空から背中に黒い羽の生えた山伏の様な格好をした男の子が
わたしの前にさっそうと現れた!
「もう逃がさないぞ!」
「あぁぁ……」
すると「クロエ」呼ばれていた男の子は手に持っていた
大きな葉っぱのような扇を大きく振り上げ竜巻を起こした!
竜巻は狂骨めがけて飛んでいき、狂骨の体を包み込む!
――数秒後、竜巻がおさまり、狂骨はその場にぐったりして倒れてこむ。
「今だよ!てんま!」
「まかせろ!」
もう一人の「てんま」と呼ばれた男の子が札を狂骨めがけて投げると、
縄のようになり狂骨は縄でぐるぐる巻きにされて、その場でじたばたしている。
何が起こったか、よくわからないけど…助かったってことでいいんだよね。
わたしはその場にへたり込んでいた。するとわたしの方へ男の子ふたりがやってきた。
「よし!狂骨を捕まえた!これで解決だな。――ん?もしかして、……安芸?」
「――え??」
突然、自分の名前を呼ばれ、びっくり。
男の子がかぶっていた服のフードをとると顔がはっきり見えてさらにびっくり。
そこにいたのは、みんなから人気のイケメンなクラスメイト、
芦木場 天満 (あしきば てんま)くんだった!
「芦木場くん?!」
どういう事?
妖怪とお話しできて喜んでる矢先、襲われるし――!!
芦木場くんが妖怪を捕まえてるし――!!!!
突然、いろいろ起こりすぎて、頭がついていかないんだけど――!!
わたし、安芸 千晴(あき ちはる)。中学一年生。
放課後はいつもここ、天竜(てんりゅう)市のおじいちゃんが神主をしている、
竜水(たつみ)神社の境内の掃除をしているの。
お家は神社のすぐ裏側だから、ここも家みたいものだけどね。
お父さんとお母さんは警察官していて、
お仕事が忙しいから、離れて暮らしているの。
今はおじいちゃんの家に預けられていて、ここで2人で暮らしているんだ。
「メッセージが入ってたし、そろそろ、買い物から帰ってくるよね、おじいちゃん。
帰ってくる前に、片付け終わらせないと!」
スマートフォンを片手に持って見つつ、
掃除道具を片付けようと倉庫に向かう途中、
「あれ、あまり見かけない猫さんがいる…。きみ、どこからきたの?」
境内にある木を見上げると、このあたりでまだ見たことがない
黒猫が寝そべってくつろいでいる。
「あら?驚いた。あなた、わたしが見えるのね」
「えっ?猫が……しゃべった!」
わたしの話を気にしないそぶりで、ひょいっと身軽に木の上から猫が下りてきて、
足にすり寄ってきた。よく見ると尻尾が2本ある。
「わたし、ネネっていうの。猫又っていう妖怪よ。尻尾が2本あるでしょ。
昼寝にちょうどよさそうなところを見つけたから、のんびりしていたのよ。
あなた、名前は?」
「ごっ……ご丁寧にありがとうございます。えっと……わたしは千晴、安芸千晴といいます」
マンガやアニメを見て、妖怪に会うのがずっと夢だったけど、信じられない…!
ホントに妖怪っていたんだ!妖怪と話してるよわたし!
初めは驚いていたが、妖怪と実際に会って話ができて千晴は興奮していた。
「――あぁぁ……ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
突然、大きな奇声が鳴り響いた!
「え!!なに!この叫び声?!」
叫び声が消えた矢先、ふたりの前には、白い髪が生えたガイコツで白い着物を着た、
見るからにあやしい化物が姿を現した!
「狂骨じゃない!どうして急に!」
「きょっ!狂骨?!」
「あぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
狂骨が千晴をめがけて襲いかかろうとこちらへ向かってくる――!
「とにかく、逃げるわよ!」
「うっうん!」
マンガで読んだことある……!
狂骨ってたしか、人に強いうらみがある妖怪で、
人にとりついて、悪さをするための妖怪だった気がする!
よく敵とかで出てくるやつだよ!
とにかく、今は逃げなくちゃ!!
千晴とネネは急いで鳥居を抜けて、神社の境内から出て参道を全力で走って逃げる。
「――あっ!」
千晴は道のくぼみにつまずき、豪快にころんでしまった。
「千晴!?」
「いたたた……。きゃ、待って!こないで!!」
狂骨が目の前までせまってきてる!
もうダメ、逃げられない!わたし、死んじゃうのかな……
とあきらめかけた、そのとき――!
「――見つけたぞ!クロエ、まかせた!!」
わたしの後ろから突然、男の子の声が聞こえて
空から背中に黒い羽の生えた山伏の様な格好をした男の子が
わたしの前にさっそうと現れた!
「もう逃がさないぞ!」
「あぁぁ……」
すると「クロエ」呼ばれていた男の子は手に持っていた
大きな葉っぱのような扇を大きく振り上げ竜巻を起こした!
竜巻は狂骨めがけて飛んでいき、狂骨の体を包み込む!
――数秒後、竜巻がおさまり、狂骨はその場にぐったりして倒れてこむ。
「今だよ!てんま!」
「まかせろ!」
もう一人の「てんま」と呼ばれた男の子が札を狂骨めがけて投げると、
縄のようになり狂骨は縄でぐるぐる巻きにされて、その場でじたばたしている。
何が起こったか、よくわからないけど…助かったってことでいいんだよね。
わたしはその場にへたり込んでいた。するとわたしの方へ男の子ふたりがやってきた。
「よし!狂骨を捕まえた!これで解決だな。――ん?もしかして、……安芸?」
「――え??」
突然、自分の名前を呼ばれ、びっくり。
男の子がかぶっていた服のフードをとると顔がはっきり見えてさらにびっくり。
そこにいたのは、みんなから人気のイケメンなクラスメイト、
芦木場 天満 (あしきば てんま)くんだった!
「芦木場くん?!」
どういう事?
妖怪とお話しできて喜んでる矢先、襲われるし――!!
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