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第400章『End of All Hope―全ての希望が潰える時―』
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第400章『End of All Hope―全ての希望が潰える時―』
活骸が第一防壁へと到達してから五日目の朝、高根は執務室のソファの上で目を覚ました。
自宅にはもう随分と長い間帰っていない、妻である凛は彼女の兄の島津宅へと避難させた後、避難命令に従い兄嫁達と共に博多の街を去り太宰府駐屯地の避難所に身を寄せていたが、先だっての九州からの退去命令に従い今は陸路で旧関門海峡を経由して避難をしている最中の筈だ。出産予定日迄もうそれ程の日数は残されていないが、それ迄に事が片付き再会出来るかは皆目見当もつかない。
ソファでの一人寝が続いている生活の中で、寝入る時と目を覚ました時にいつも思うのは凛の事。早くこの腕に彼女の小さな身体を抱いて安堵したい、そう思い長い溜息を吐きながら起き上がる面持ちは全く冴えず、それを机を挟んだ向かい側のソファに寝転がっていた黒川が眠たそうな様子で見ながら掠れた声を出す。
「何かもう、全身から嫁さん欲しいって垂れ流しになってんぞお前」
「それじゃ俺が独り身みてぇじゃねぇか、嫁はいるっつの。まぁ、もう随分顔見てねぇけどよ。そんな事言うならおめぇも随分ひでぇ有様じゃねぇか、髭は伸び放題だわ髪は脂でべったりしてるわ戦闘服は皺だらけだわ、中洲の種馬の伊達男は何処行ったってんだよ?」
「言わないで、それ言わないで……って、そろそろ起きるか」
事が起こって以来、博多駐屯地の事は駐屯地司令である横山に任せ、黒川自身は上官である副長と共に指揮所の設置された海兵隊基地に入ったままだ。服装は副長と共に初日こそ制服を着ていたが、手入れの楽な戦闘服に二人共早々に着替えてしまい、着替える事も無くそのままで過ごし、袖を通した時にはしゃっきりとしていたそれは、今ではすっかりとくたびれてしまった。人の上に立つ者として身形をきちんと整えているという事は重要な事ではあるのだが、自分達へと向けられている銃口がいつ火を噴くか分からない状況では流石にそこ迄気を配る事も出来ず、自分がするにしろ部下にさせるにしろ、着替えの準備に時間や人手を割く等馬鹿馬鹿しいと、普段であればそういった流れに神経を配る筈の黒川も副長も何も言わず、くたびれた格好のまま過ごしている。
海兵隊はと言えば、こちらは陸軍に比べ平素からそういった事には頓着しない集団であり、その頂点である高根やその副官である小此木も陸軍の黒川や横山よりは無頓着。多少は身綺麗にしているとは言えど然して気にしている様子は無い。
「朝飯は何かね、今日は」
「缶飯か乾パンか好きな方選べ」
「対馬区への出撃が毎月有って食べ慣れてるお前等と違うんだよ陸軍は。はー……炊き立ての飯と味噌汁が欲しいぜ……」
「贅沢言うなっつの」
副長は来客用の部屋の寝台で、副司令の小此木は自らの執務室で休んでおり、今この場には同郷の幼馴染の腐れ縁の二人しかいない為、お互いに砕けた調子で言葉を交わしながら起き上がりソファを降りて立ち上がる。半長靴を履いて執務室を出て給湯室へと向かい、そこで顔を洗い歯を磨いてから指揮所へと入る。
「お早う御座います」
「お早う御座います」
「ああ、お早う」
指揮所には夜間当直の他、既に起き出していた小此木を始めとして既に多くの人員が揃っており、二人はその彼等から向けられた言葉に返事をして自らの席へと腰を下ろした。
「状況は?」
「はい、夜間は特に何も。昨日の日没と共に帰投した機体群は今日はまだ動きは有りませんが、昨日迄の動きを考えるとそろそろまた飛来するかと」
「そうか……総監、我々もまた現場に行ってみますか。監視台に上がってそこから向こう側を見れば、何か目新しいものが見えるかも知れませんよ」
「確かに……それじゃ、朝の打ち合わせが終わったら」
「ええ、そうしましょう」
上層部が最前線に頻繁に顔を出せば現場指揮官の顔を潰す事になるし、指揮命令系統にも混乱が生じ易くなる。現場の士気を維持する為にも総大将達は普段は後方にどっかりと構え上がって来る報告元に采配を振るい、現場の事は現場指揮官に任せ、自分達は要所要所で顔を出し部下達に声を掛け労わり鼓舞する。それが士気の維持だけでなくそれを高める事に繋がるのだと、高根も黒川も、嘗て自分達自身が現場にいた経験から知っている。だからこそ事が起こった直後は現状を正確に把握する為に第一防壁へと直接赴いた事も有るが、それ以降は後方の指揮所へと下がりそこで采配を振るって来た。しかしそろそろ顔を出す頃合いかと話しながら夜の間に積み上がった報告書の束を手に取り目を通し始めれば副長も入室して来て、指揮所は朝のいつもの流れへと乗り始めた。
それが中断されたのは第一防壁からの入電、前日迄と同じ様に機体群が飛来した事を告げるそれに手元の資料へと落としていた顔を上げ、窓の向こうに広がる対馬区の方向へと視線を向ける。
次の瞬間、窓の外から差し込んで来た閃光、それとほぼ同時に響き渡る爆音と振動、今迄に経験した事の無いそれに室内にいた人間は一瞬動きと言葉を失い、次の瞬間には高根と黒川、そしてそれに僅かに遅れて副長が立ち上がり窓とは反対の方向、扉へと向かって動き出す。
「おい真吾!俺も連れて行け!!背負え!!」
咄嗟の事で繕う事も忘れた黒川の言葉、高根はそれを聞いて舌打ちをし、背負えと要求する親友を乱暴に担ぎ上げて階段へと向かって走り出した。
「何なんだ今の!」
「分かんねぇよ!!だからそれを確かめに行くんだろうが!!」
全速で階段を駆け下りながら交わされる言葉、それには緊迫の色がありありと浮かび、未知の事態への緊張と警戒を二人共隠そうともしない。後に続いて駆け下りる副長もまた言葉は無いものの面持ちは二人と同じで、三人揃って本部棟を飛び出し、正面玄関の前へと止められていた四駆の乗用車に飛び乗り高根の運転で第一防壁の方向へと向かって走り出す。
何かが爆発したらしいという事だけは辛うじて把握したが、それだけだ。何によってどんな規模の爆発が何処へと齎されたのか、まさか第一防壁が破壊されたのかと思いつつそちらの方向へと走り続ければ、昨日迄と同じ姿を保ったままの第一防壁が見えて来る。それを見て一瞬ほっとしたものの、防壁と自分達の間にいる部下達の殺気立ち緊迫し切った様子にやはり只事ではないと舌打ちをし、高根は車を更に加速させた。
「司令!」
防壁の直ぐ手前迄突っ込み、車を降りれば周囲にいた海兵達が縋る様な眼差しと言葉を投げ掛けて来る。それに
「落ち着け!呑まれるな!!」
と、短くも明瞭な言葉で返し、指揮所を出た時と同じ様に黒川を背負い今度は監視台への階段を駆け上った。
双眼鏡を覗いて最初に目に入ったのは、活骸の群れのど真ん中にぽっかりと空いた空間。そこを埋め尽くしているであろう活骸の姿は無く、地面が綺麗な円を描く様にして剥き出しになっている。
次に見えたのはその円の上を飛行している機体、普段よりもかなり高い高度を飛行しているのが見て取れる。双眼鏡の視界にちらりと映ったものに気付きそちらへと頭を向ければ、そこには同じ程度の高高度を飛行している機体、そして、その下には活骸で埋め尽くされた対馬区の大地。
機体の下に何か、楕円に近い物体が固定されている。高根がそう思った次の瞬間その物体が突如投下され、投下した機体はそれと同時に急発進しその場を離脱しつつ凄まじい勢いで上昇する。
投下された物体の上に大きな布が広がり落下速度が落ち、物体はゆっくりと地面へと向かって落下する。地面迄百m程になった時その周囲に何か靄の様なものが一瞬にして立ち込め、あれは何なのかと高根が、そしてその横で同じ様に事態の推移を見守る黒川や副長がそう思った、次の瞬間。
第一防壁から五百m程の地点に突如として出現した巨大な火球、その余りの光量に思わず顔を背ければ、それと同時に凄まじい轟音が響き渡り激しい爆風と振動がその場の全員の身体へと打ち付ける。
何が起こったのかと高根がもう一度双眼鏡を覗き込めば、そこに在ったのは地獄としか言い様の無い光景。
爆風によって薙ぎ払われた活骸の群れ、爆心地を中心にして円状に地面が剥き出しになり、その外側にが転がる、無残な肉塊となった活骸の身体。
突然の未知の事態に狼狽し逃げ惑う数多くの活骸、難を逃れた彼等は四方へと走り出し、一部はこちらへと、本土へと向かって走って来る。やがてそれ等は第一防壁へと到達し、先程の爆発からどうにかして逃れよう遠ざかろうと、既にそこにいた同族達を押し退ける様にして殺到し柵の間からこちらへと腕を伸ばし叫びを上げ続けた。
凄まじい熱量と爆発力と威力、ワシントンでもまだ限られた者しかその威力を目にしていない新兵器、サーモバリック爆弾。今日はそれがワシントン国外で実戦へと投入された初めての日となった。
それを唐突に目と鼻の先に投下されその凄まじい威力を突き付けられた大和軍、その一翼である海兵隊。その総司令である高根は、自分達が必死に保ち続けていた希望が呆気無く潰れるのをはっきりと感じ取っていた。
活骸が第一防壁へと到達してから五日目の朝、高根は執務室のソファの上で目を覚ました。
自宅にはもう随分と長い間帰っていない、妻である凛は彼女の兄の島津宅へと避難させた後、避難命令に従い兄嫁達と共に博多の街を去り太宰府駐屯地の避難所に身を寄せていたが、先だっての九州からの退去命令に従い今は陸路で旧関門海峡を経由して避難をしている最中の筈だ。出産予定日迄もうそれ程の日数は残されていないが、それ迄に事が片付き再会出来るかは皆目見当もつかない。
ソファでの一人寝が続いている生活の中で、寝入る時と目を覚ました時にいつも思うのは凛の事。早くこの腕に彼女の小さな身体を抱いて安堵したい、そう思い長い溜息を吐きながら起き上がる面持ちは全く冴えず、それを机を挟んだ向かい側のソファに寝転がっていた黒川が眠たそうな様子で見ながら掠れた声を出す。
「何かもう、全身から嫁さん欲しいって垂れ流しになってんぞお前」
「それじゃ俺が独り身みてぇじゃねぇか、嫁はいるっつの。まぁ、もう随分顔見てねぇけどよ。そんな事言うならおめぇも随分ひでぇ有様じゃねぇか、髭は伸び放題だわ髪は脂でべったりしてるわ戦闘服は皺だらけだわ、中洲の種馬の伊達男は何処行ったってんだよ?」
「言わないで、それ言わないで……って、そろそろ起きるか」
事が起こって以来、博多駐屯地の事は駐屯地司令である横山に任せ、黒川自身は上官である副長と共に指揮所の設置された海兵隊基地に入ったままだ。服装は副長と共に初日こそ制服を着ていたが、手入れの楽な戦闘服に二人共早々に着替えてしまい、着替える事も無くそのままで過ごし、袖を通した時にはしゃっきりとしていたそれは、今ではすっかりとくたびれてしまった。人の上に立つ者として身形をきちんと整えているという事は重要な事ではあるのだが、自分達へと向けられている銃口がいつ火を噴くか分からない状況では流石にそこ迄気を配る事も出来ず、自分がするにしろ部下にさせるにしろ、着替えの準備に時間や人手を割く等馬鹿馬鹿しいと、普段であればそういった流れに神経を配る筈の黒川も副長も何も言わず、くたびれた格好のまま過ごしている。
海兵隊はと言えば、こちらは陸軍に比べ平素からそういった事には頓着しない集団であり、その頂点である高根やその副官である小此木も陸軍の黒川や横山よりは無頓着。多少は身綺麗にしているとは言えど然して気にしている様子は無い。
「朝飯は何かね、今日は」
「缶飯か乾パンか好きな方選べ」
「対馬区への出撃が毎月有って食べ慣れてるお前等と違うんだよ陸軍は。はー……炊き立ての飯と味噌汁が欲しいぜ……」
「贅沢言うなっつの」
副長は来客用の部屋の寝台で、副司令の小此木は自らの執務室で休んでおり、今この場には同郷の幼馴染の腐れ縁の二人しかいない為、お互いに砕けた調子で言葉を交わしながら起き上がりソファを降りて立ち上がる。半長靴を履いて執務室を出て給湯室へと向かい、そこで顔を洗い歯を磨いてから指揮所へと入る。
「お早う御座います」
「お早う御座います」
「ああ、お早う」
指揮所には夜間当直の他、既に起き出していた小此木を始めとして既に多くの人員が揃っており、二人はその彼等から向けられた言葉に返事をして自らの席へと腰を下ろした。
「状況は?」
「はい、夜間は特に何も。昨日の日没と共に帰投した機体群は今日はまだ動きは有りませんが、昨日迄の動きを考えるとそろそろまた飛来するかと」
「そうか……総監、我々もまた現場に行ってみますか。監視台に上がってそこから向こう側を見れば、何か目新しいものが見えるかも知れませんよ」
「確かに……それじゃ、朝の打ち合わせが終わったら」
「ええ、そうしましょう」
上層部が最前線に頻繁に顔を出せば現場指揮官の顔を潰す事になるし、指揮命令系統にも混乱が生じ易くなる。現場の士気を維持する為にも総大将達は普段は後方にどっかりと構え上がって来る報告元に采配を振るい、現場の事は現場指揮官に任せ、自分達は要所要所で顔を出し部下達に声を掛け労わり鼓舞する。それが士気の維持だけでなくそれを高める事に繋がるのだと、高根も黒川も、嘗て自分達自身が現場にいた経験から知っている。だからこそ事が起こった直後は現状を正確に把握する為に第一防壁へと直接赴いた事も有るが、それ以降は後方の指揮所へと下がりそこで采配を振るって来た。しかしそろそろ顔を出す頃合いかと話しながら夜の間に積み上がった報告書の束を手に取り目を通し始めれば副長も入室して来て、指揮所は朝のいつもの流れへと乗り始めた。
それが中断されたのは第一防壁からの入電、前日迄と同じ様に機体群が飛来した事を告げるそれに手元の資料へと落としていた顔を上げ、窓の向こうに広がる対馬区の方向へと視線を向ける。
次の瞬間、窓の外から差し込んで来た閃光、それとほぼ同時に響き渡る爆音と振動、今迄に経験した事の無いそれに室内にいた人間は一瞬動きと言葉を失い、次の瞬間には高根と黒川、そしてそれに僅かに遅れて副長が立ち上がり窓とは反対の方向、扉へと向かって動き出す。
「おい真吾!俺も連れて行け!!背負え!!」
咄嗟の事で繕う事も忘れた黒川の言葉、高根はそれを聞いて舌打ちをし、背負えと要求する親友を乱暴に担ぎ上げて階段へと向かって走り出した。
「何なんだ今の!」
「分かんねぇよ!!だからそれを確かめに行くんだろうが!!」
全速で階段を駆け下りながら交わされる言葉、それには緊迫の色がありありと浮かび、未知の事態への緊張と警戒を二人共隠そうともしない。後に続いて駆け下りる副長もまた言葉は無いものの面持ちは二人と同じで、三人揃って本部棟を飛び出し、正面玄関の前へと止められていた四駆の乗用車に飛び乗り高根の運転で第一防壁の方向へと向かって走り出す。
何かが爆発したらしいという事だけは辛うじて把握したが、それだけだ。何によってどんな規模の爆発が何処へと齎されたのか、まさか第一防壁が破壊されたのかと思いつつそちらの方向へと走り続ければ、昨日迄と同じ姿を保ったままの第一防壁が見えて来る。それを見て一瞬ほっとしたものの、防壁と自分達の間にいる部下達の殺気立ち緊迫し切った様子にやはり只事ではないと舌打ちをし、高根は車を更に加速させた。
「司令!」
防壁の直ぐ手前迄突っ込み、車を降りれば周囲にいた海兵達が縋る様な眼差しと言葉を投げ掛けて来る。それに
「落ち着け!呑まれるな!!」
と、短くも明瞭な言葉で返し、指揮所を出た時と同じ様に黒川を背負い今度は監視台への階段を駆け上った。
双眼鏡を覗いて最初に目に入ったのは、活骸の群れのど真ん中にぽっかりと空いた空間。そこを埋め尽くしているであろう活骸の姿は無く、地面が綺麗な円を描く様にして剥き出しになっている。
次に見えたのはその円の上を飛行している機体、普段よりもかなり高い高度を飛行しているのが見て取れる。双眼鏡の視界にちらりと映ったものに気付きそちらへと頭を向ければ、そこには同じ程度の高高度を飛行している機体、そして、その下には活骸で埋め尽くされた対馬区の大地。
機体の下に何か、楕円に近い物体が固定されている。高根がそう思った次の瞬間その物体が突如投下され、投下した機体はそれと同時に急発進しその場を離脱しつつ凄まじい勢いで上昇する。
投下された物体の上に大きな布が広がり落下速度が落ち、物体はゆっくりと地面へと向かって落下する。地面迄百m程になった時その周囲に何か靄の様なものが一瞬にして立ち込め、あれは何なのかと高根が、そしてその横で同じ様に事態の推移を見守る黒川や副長がそう思った、次の瞬間。
第一防壁から五百m程の地点に突如として出現した巨大な火球、その余りの光量に思わず顔を背ければ、それと同時に凄まじい轟音が響き渡り激しい爆風と振動がその場の全員の身体へと打ち付ける。
何が起こったのかと高根がもう一度双眼鏡を覗き込めば、そこに在ったのは地獄としか言い様の無い光景。
爆風によって薙ぎ払われた活骸の群れ、爆心地を中心にして円状に地面が剥き出しになり、その外側にが転がる、無残な肉塊となった活骸の身体。
突然の未知の事態に狼狽し逃げ惑う数多くの活骸、難を逃れた彼等は四方へと走り出し、一部はこちらへと、本土へと向かって走って来る。やがてそれ等は第一防壁へと到達し、先程の爆発からどうにかして逃れよう遠ざかろうと、既にそこにいた同族達を押し退ける様にして殺到し柵の間からこちらへと腕を伸ばし叫びを上げ続けた。
凄まじい熱量と爆発力と威力、ワシントンでもまだ限られた者しかその威力を目にしていない新兵器、サーモバリック爆弾。今日はそれがワシントン国外で実戦へと投入された初めての日となった。
それを唐突に目と鼻の先に投下されその凄まじい威力を突き付けられた大和軍、その一翼である海兵隊。その総司令である高根は、自分達が必死に保ち続けていた希望が呆気無く潰れるのをはっきりと感じ取っていた。
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