32 / 86
第32章『読書』
しおりを挟む
第32章『読書』
玄関の扉が開く音、鍵音に続いたそれに廊下へと出れば、半分程開かれた隙間から高根が半分だけ顔を覗かせている。凛はその様子に内心ぎょっとしながらも笑顔を浮かべて歩み寄り、
「お帰りなさい、お疲れ様でした」
そう言葉を向ければ、高根は何とも気まずそうな様子で室内へと入って来て
「……ごめん、飲んで来ちゃった」
そう告げた。
「そうなんですか、お風呂も直ぐに入れますよ。すみません、時間が時間だったので、ご飯もお風呂も先に頂いちゃいました」
帰って来ると分かっていれば待っていたのだが、そう告げれば高根は更に申し訳無さそうな面持ちになり、
「いや、職場に泊まりでも何でも、凛が待つ必要無いからさ。特に今日なんかはもう少し早く帰って来られたのに飲みに行っちゃったんだし、用意してもらってるのにごめんな?」
そう言って手を上げ、凛の頭を優しく撫でる。
「そんなの、良いんですよ。高根さんが泊まりだったりでおかずが余った時には翌日の朝かお昼に私が頂いてますから。何だか贅沢してるみたいで、逆に申し訳無いです」
昼食には朝か前日の夜の残り物、その生活は世話になり始めた当初から変わっておらず、高根はあまり良い顔はしないものの変える気は無い。自分一人の分だけを作るのも手間だし残り物であれば高根にも気を遣わずに済むからなのだが、帰って来なかった場合は少々具合が違う。残り物である事に違いは無いのだが、高根に食べてもらう筈だった分丸々を自分が食べる事になるから、量もそうだが内容的にも何とも贅沢をしている気分になってしまう。高根がそういった事を気にする性格ではない事はもう理解しているものの、それでも何だか申し訳無いと笑えば、凛のそんな気持ちは高根にも伝わっているのか、
「そういう事、気にしないで良いからな?」
と、また頭を撫でられた。
弁当の包みを受け取りながら並んで居間へと入れば、机の上には先程迄読んでいた本、高根はそれを見て目を細め、
「うん、好きな事いっぱいやって、な?我慢とか遠慮とか、する必要無いんだからさ」
そう言ってくれる。凛もそれに微笑み返し、
「お茶、淹れますね」
と、踵を返し台所へと足を向けた。
本を読む様になったのは、体調を崩して寝込んでいた時。ほぼ回復はしたものの高根の心配性が炸裂し、家事は自分が出来る限りやるし行き届かない分は悪いがすっかり治ってから纏めてやってくれ、そう拝み倒され、布団で横になる以外の事は何もさせてもらえない日々。そんな中安静にも限度が有ると高根の寝室兼書斎から本を拝借して来て読んでいたが、或る日帰宅した高根がそれを目に留め、
「読書、好きなのか?」
そう尋ねて来た。別段否定する事でも無かったが、彼の書斎から無断で持ち出していた事を気まずく思いそれを詫びれば、高根はそれには言葉を返さずに無言のままポケットから財布を取り出し、札を数枚出してそれを凛へと手渡して来た。そして
「そうだよな、凛だって趣味とか有るし何もせずに寝てるだけなんて退屈だったよな、気付かなくてごめんな?今日はもう遅いけど、明日本屋にでも行って自分の読みたい本買って来な。俺の書斎の本じゃつまらなかっただろ?」
そう言ってまた優しく笑ってくれた。金に関しては遠慮しても逆に彼に気を遣わせるだけ、多少なりとも彼の性格を理解し始めていたからそのまま受け取り、次の日には久し振りに買い物の為に外出し、その帰りに彼の言葉の通りに本屋へと立ち寄り本を何冊か購入したが、高根の家に世話になり始めた時に服や下着を購入した時とは違い、何とも心が弾む、そんなささやかではあるが楽しい時間を過ごす事が出来た。
思い返せば自分の趣味の為の買い物等嫁いで実家を出て以来の事で、婚家では趣味の買い物どころか下着や日用品ですら頭を下げ、その上長い嫌味の時間を経てからでなければ金を渡してもらえなかったから、あんなにも楽しい、浮足立つ程の経験というものは本当に久し振りだった。
そうして購入して来た本を家事の合間に読み、高根が帰宅してからは彼が本の内容や感想について話を向けてくれる。高根は旧時代の文学にも現代の文学にもそう興味は無いのか本の題名や内容については全くと言って良い程に知識が無かったが、それでも凛が話す内容にはいつも笑顔で耳を傾けてくれている。そんな時間が擽ったく、そして何とも言えず幸せで、こんな時間がいつ迄も続けば良いのに、と、最近そんな事をよく考える様になった。
高根が永続的且つ密接な関係を望んでいるのではない事は理解している、だから、自分の気持ちを押し付ける気は無い。それでも今のままの家政婦と雇い主というだけの関係でも良いから、今のこの幸せな時間が出来るだけ長く続けば良い、そう思う。
身体の関係については、彼が自分に対してそんな欲を向けてくれるのであれば話は別だが、性的な意味での女としての自分には価値が無いだろうし、そんな自分を抱いて欲しいと彼に迫る勇気は無い。高根にそんな気が無いというのはここ最近の洗濯ものを見ていれば明らかで、朝に穿いていた、つまりは前日の夜に凛が準備していた下着と、夜に脱ぎ洗濯機に入れている下着が違うものになっている事が時々有る様になった。下着の方は箪笥に入れていた筈の別のものであったり高根が購入して来たのか新しいものだったり、時には明らかに使い古しなのに凛が見た事の無いものだったりもする。
それはきっと、『そういう事』なのだろうと思っているし、高根を非難する気は全く無い。出会いが出会いだったのだ、彼のそんな性生活が自分と一緒に暮らし始めた程度で変わる道理は無い。きっと遅くなった時や帰って来なかった時の何割かは別の場所で過ごし、それには相手がいたという事なのだろう。それはきっと同じ屋根の下で暮らしている自分への配慮なのであって、そういった気遣いをしつつ自分には全く接触して来ないというのは、彼が自分を女として、性的な対象として見ているのではないという事の証左に違い無い。高根が自分を求めてくれるのであれば身体を差し出す事に躊躇いは無いが、自分の方からそれを求める勇気は流石に無かった。嫁いでいた間の夫婦生活でも性交に快感を感じた事等一度も無いし、そんな身体を女に慣れた高根が抱きたいと思う筈も無い。彼の振る舞いには気付かない振りをして今のままの生活を出来るだけ引き延ばす、それが一番なのだろう。
読書が趣味の家政婦、それが高根から自分に求められている役割なのだ、凛はそう自分に言い聞かせ、しゅんしゅんと音を立て始めた薬缶を見下ろし、ガス台の火を消した。
玄関の扉が開く音、鍵音に続いたそれに廊下へと出れば、半分程開かれた隙間から高根が半分だけ顔を覗かせている。凛はその様子に内心ぎょっとしながらも笑顔を浮かべて歩み寄り、
「お帰りなさい、お疲れ様でした」
そう言葉を向ければ、高根は何とも気まずそうな様子で室内へと入って来て
「……ごめん、飲んで来ちゃった」
そう告げた。
「そうなんですか、お風呂も直ぐに入れますよ。すみません、時間が時間だったので、ご飯もお風呂も先に頂いちゃいました」
帰って来ると分かっていれば待っていたのだが、そう告げれば高根は更に申し訳無さそうな面持ちになり、
「いや、職場に泊まりでも何でも、凛が待つ必要無いからさ。特に今日なんかはもう少し早く帰って来られたのに飲みに行っちゃったんだし、用意してもらってるのにごめんな?」
そう言って手を上げ、凛の頭を優しく撫でる。
「そんなの、良いんですよ。高根さんが泊まりだったりでおかずが余った時には翌日の朝かお昼に私が頂いてますから。何だか贅沢してるみたいで、逆に申し訳無いです」
昼食には朝か前日の夜の残り物、その生活は世話になり始めた当初から変わっておらず、高根はあまり良い顔はしないものの変える気は無い。自分一人の分だけを作るのも手間だし残り物であれば高根にも気を遣わずに済むからなのだが、帰って来なかった場合は少々具合が違う。残り物である事に違いは無いのだが、高根に食べてもらう筈だった分丸々を自分が食べる事になるから、量もそうだが内容的にも何とも贅沢をしている気分になってしまう。高根がそういった事を気にする性格ではない事はもう理解しているものの、それでも何だか申し訳無いと笑えば、凛のそんな気持ちは高根にも伝わっているのか、
「そういう事、気にしないで良いからな?」
と、また頭を撫でられた。
弁当の包みを受け取りながら並んで居間へと入れば、机の上には先程迄読んでいた本、高根はそれを見て目を細め、
「うん、好きな事いっぱいやって、な?我慢とか遠慮とか、する必要無いんだからさ」
そう言ってくれる。凛もそれに微笑み返し、
「お茶、淹れますね」
と、踵を返し台所へと足を向けた。
本を読む様になったのは、体調を崩して寝込んでいた時。ほぼ回復はしたものの高根の心配性が炸裂し、家事は自分が出来る限りやるし行き届かない分は悪いがすっかり治ってから纏めてやってくれ、そう拝み倒され、布団で横になる以外の事は何もさせてもらえない日々。そんな中安静にも限度が有ると高根の寝室兼書斎から本を拝借して来て読んでいたが、或る日帰宅した高根がそれを目に留め、
「読書、好きなのか?」
そう尋ねて来た。別段否定する事でも無かったが、彼の書斎から無断で持ち出していた事を気まずく思いそれを詫びれば、高根はそれには言葉を返さずに無言のままポケットから財布を取り出し、札を数枚出してそれを凛へと手渡して来た。そして
「そうだよな、凛だって趣味とか有るし何もせずに寝てるだけなんて退屈だったよな、気付かなくてごめんな?今日はもう遅いけど、明日本屋にでも行って自分の読みたい本買って来な。俺の書斎の本じゃつまらなかっただろ?」
そう言ってまた優しく笑ってくれた。金に関しては遠慮しても逆に彼に気を遣わせるだけ、多少なりとも彼の性格を理解し始めていたからそのまま受け取り、次の日には久し振りに買い物の為に外出し、その帰りに彼の言葉の通りに本屋へと立ち寄り本を何冊か購入したが、高根の家に世話になり始めた時に服や下着を購入した時とは違い、何とも心が弾む、そんなささやかではあるが楽しい時間を過ごす事が出来た。
思い返せば自分の趣味の為の買い物等嫁いで実家を出て以来の事で、婚家では趣味の買い物どころか下着や日用品ですら頭を下げ、その上長い嫌味の時間を経てからでなければ金を渡してもらえなかったから、あんなにも楽しい、浮足立つ程の経験というものは本当に久し振りだった。
そうして購入して来た本を家事の合間に読み、高根が帰宅してからは彼が本の内容や感想について話を向けてくれる。高根は旧時代の文学にも現代の文学にもそう興味は無いのか本の題名や内容については全くと言って良い程に知識が無かったが、それでも凛が話す内容にはいつも笑顔で耳を傾けてくれている。そんな時間が擽ったく、そして何とも言えず幸せで、こんな時間がいつ迄も続けば良いのに、と、最近そんな事をよく考える様になった。
高根が永続的且つ密接な関係を望んでいるのではない事は理解している、だから、自分の気持ちを押し付ける気は無い。それでも今のままの家政婦と雇い主というだけの関係でも良いから、今のこの幸せな時間が出来るだけ長く続けば良い、そう思う。
身体の関係については、彼が自分に対してそんな欲を向けてくれるのであれば話は別だが、性的な意味での女としての自分には価値が無いだろうし、そんな自分を抱いて欲しいと彼に迫る勇気は無い。高根にそんな気が無いというのはここ最近の洗濯ものを見ていれば明らかで、朝に穿いていた、つまりは前日の夜に凛が準備していた下着と、夜に脱ぎ洗濯機に入れている下着が違うものになっている事が時々有る様になった。下着の方は箪笥に入れていた筈の別のものであったり高根が購入して来たのか新しいものだったり、時には明らかに使い古しなのに凛が見た事の無いものだったりもする。
それはきっと、『そういう事』なのだろうと思っているし、高根を非難する気は全く無い。出会いが出会いだったのだ、彼のそんな性生活が自分と一緒に暮らし始めた程度で変わる道理は無い。きっと遅くなった時や帰って来なかった時の何割かは別の場所で過ごし、それには相手がいたという事なのだろう。それはきっと同じ屋根の下で暮らしている自分への配慮なのであって、そういった気遣いをしつつ自分には全く接触して来ないというのは、彼が自分を女として、性的な対象として見ているのではないという事の証左に違い無い。高根が自分を求めてくれるのであれば身体を差し出す事に躊躇いは無いが、自分の方からそれを求める勇気は流石に無かった。嫁いでいた間の夫婦生活でも性交に快感を感じた事等一度も無いし、そんな身体を女に慣れた高根が抱きたいと思う筈も無い。彼の振る舞いには気付かない振りをして今のままの生活を出来るだけ引き延ばす、それが一番なのだろう。
読書が趣味の家政婦、それが高根から自分に求められている役割なのだ、凛はそう自分に言い聞かせ、しゅんしゅんと音を立て始めた薬缶を見下ろし、ガス台の火を消した。
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
6年後に戦地から帰ってきた夫が連れてきたのは妻という女だった
白雲八鈴
恋愛
私はウォルス侯爵家に15歳の時に嫁ぎ婚姻後、直ぐに夫は魔王討伐隊に出兵しました。6年後、戦地から夫が帰って来ました、妻という女を連れて。
もういいですか。私はただ好きな物を作って生きていいですか。この国になんて出ていってやる。
ただ、皆に喜ばれる物を作って生きたいと願う女性がその才能に目を付けられ周りに翻弄されていく。彼女は自由に物を作れる道を歩むことが出来るのでしょうか。
番外編
謎の少女強襲編
彼女が作り出した物は意外な形で人々を苦しめていた事を知り、彼女は再び帝国の地を踏むこととなる。
私が成した事への清算に行きましょう。
炎国への旅路編
望んでいた炎国への旅行に行く事が出来ない日々を送っていたが、色々な人々の手を借りながら炎国のにたどり着くも、そこにも帝国の影が・・・。
え?なんで私に誰も教えてくれなかったの?そこ大事ー!
*本編は完結済みです。
*誤字脱字は程々にあります。
*なろう様にも投稿させていただいております。
ある辺境伯の後悔
だましだまし
恋愛
妻セディナを愛する辺境伯ルブラン・レイナーラ。
父親似だが目元が妻によく似た長女と
目元は自分譲りだが母親似の長男。
愛する妻と妻の容姿を受け継いだ可愛い子供たちに囲まれ彼は誰よりも幸せだと思っていた。
愛しい妻が次女を産んで亡くなるまでは…。
王太子の子を孕まされてました
杏仁豆腐
恋愛
遊び人の王太子に無理やり犯され『私の子を孕んでくれ』と言われ……。しかし王太子には既に婚約者が……侍女だった私がその後執拗な虐めを受けるので、仕返しをしたいと思っています。
※不定期更新予定です。一話完結型です。苛め、暴力表現、性描写の表現がありますのでR指定しました。宜しくお願い致します。ノリノリの場合は大量更新したいなと思っております。
【完結】亡き冷遇妃がのこしたもの〜王の後悔〜
なか
恋愛
「セレリナ妃が、自死されました」
静寂をかき消す、衛兵の報告。
瞬間、周囲の視線がたった一人に注がれる。
コリウス王国の国王––レオン・コリウス。
彼は正妃セレリナの死を告げる報告に、ただ一言呟く。
「構わん」……と。
周囲から突き刺さるような睨みを受けても、彼は気にしない。
これは……彼が望んだ結末であるからだ。
しかし彼は知らない。
この日を境にセレリナが残したものを知り、後悔に苛まれていくことを。
王妃セレリナ。
彼女に消えて欲しかったのは……
いったい誰か?
◇◇◇
序盤はシリアスです。
楽しんでいただけるとうれしいです。
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
【完結】皇太子の愛人が懐妊した事を、お妃様は結婚式の一週間後に知りました。皇太子様はお妃様を愛するつもりは無いようです。
五月ふう
恋愛
リックストン国皇太子ポール・リックストンの部屋。
「マティア。僕は一生、君を愛するつもりはない。」
今日は結婚式前夜。婚約者のポールの声が部屋に響き渡る。
「そう……。」
マティアは小さく笑みを浮かべ、ゆっくりとソファーに身を預けた。
明日、ポールの花嫁になるはずの彼女の名前はマティア・ドントール。ドントール国第一王女。21歳。
リッカルド国とドントール国の和平のために、マティアはこの国に嫁いできた。ポールとの結婚は政略的なもの。彼らの意志は一切介入していない。
「どんなことがあっても、僕は君を王妃とは認めない。」
ポールはマティアを憎しみを込めた目でマティアを見つめる。美しい黒髪に青い瞳。ドントール国の宝石と評されるマティア。
「私が……ずっと貴方を好きだったと知っても、妻として認めてくれないの……?」
「ちっ……」
ポールは顔をしかめて舌打ちをした。
「……だからどうした。幼いころのくだらない感情に……今更意味はない。」
ポールは険しい顔でマティアを睨みつける。銀色の髪に赤い瞳のポール。マティアにとってポールは大切な初恋の相手。
だが、ポールにはマティアを愛することはできない理由があった。
二人の結婚式が行われた一週間後、マティアは衝撃の事実を知ることになる。
「サラが懐妊したですって‥‥‥!?」
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる