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激闘九州猛将伝
第四百六話 大喊声
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「ちーーっ!! くそがーー!! ブスのパンツを思わず見ちまったぜ!! 大損した気分だ」
ナカヅイ隊長が本当に嫌そうな顔をしています。
はーーっ! 人の見られたくない物を勝手に見といて、なんていう言い草でしょうか。
腹が立つより悲しくなってきました。
「ぎゃあはははーー!!!! 全くだーー!!」
ミズ隊長とマボリ隊長が同時に言って笑っています。
いけませんね。少し涙が溜まって来ました。
「このやろーー!!!! 桃井さんは決して美人では無いが、ブスではなーーい!! 断じてないぞーー!! 俺はあのくらいが丁度良いんだーー!!!!」
ベッキーが言いました。
泣きそうになっていましたが、少し元気が出ました。
「ふむ、そうじゃー!! ちゃんとぎりぎり普通に入るはずだーー!!」
安東常久様です。
ギリギリ普通って……
「そのとおりだ!! 桃井さんには、九州人は世話になっている。恩人を馬鹿にすることは許さーーん!!!!」
「おおう、そうじゃー!!!!」
九州の猛将三人は本気で怒ってくれているようです。
私ごときの為に、九州を代表する猛将が怒ってくれています。こんな嬉しいことはありません。
黒い具足の周りに、気のせいでしょうけど黒い怒りのオーラが見えます。
「いくぞーー!!」
三人の猛将が怒りの大声を上げました。
新政府軍の隊長達は、槍を持つ手に力を入れました。
「来いっ!!!!!!」
新政府軍の隊長達が声を上げ、槍を上段に構えました。
「ごふっ!!」
――はっ、速い!!
新政府軍の隊長達が上段に構えた槍を動かす間もなく、九州の猛将三人が掌底をそれぞれの正面の隊長の胸に当てました。
新政府軍の隊長達三人は吹飛ばされて尻もちをついています。
三猛将は、掌底を当てた状態でとまり、そのまま手のひらをくるりと反転し、手首をクイックイッと動かします。
まるで「そんなもんじゃあ、ダメージはないだろう。さっさと立ち上がってこっちへ来い!!」と言っているようです。
しかも、ここまでの一連の動きが、三人ともほとんどシンクロしています。
まるで、さっきなめられた分をお返しした、そんな感じがします。
「くそがあーーーーっ!!!!」
新政府軍の三隊長が立ち上がると吠えました。
そして、手の槍を投げ捨てました。
そうですね、そんな重い物を持っていたら九州の三猛将の動きにはついていけないでしょう。
「うおおおおおおおおおーーーーーーーー!!!!!」
新政府軍の隊長達は、バラバラの動作でなりふりかまわず、九州の三猛将におそいかかりました。もはや余裕は無いようです。
槍を捨てた新政府軍の隊長達の動きは速い。
九州の三猛将は、すべての攻撃をよけきることが出来ず、時々大きな音を立てて拳を受けています。
ただ、その衝撃は具足がすべて吸収しているようです。
そして、九州の三猛将の攻撃も新政府軍の隊長達に時々当たっています。
こちらの攻撃は、鎧が軽減しているようですが、ダメージがちゃんと入っているようです。
新政府軍の隊長達の口から一筋血が流れています。
「ぐあああああーーーーーーー!!!!!!」
長い時間、本当に長い長い時間、一進一退の戦いが続きましたが、新政府軍のミズ隊長が倒れ込み立ち上がれなくなりました。
続いてマボリ隊長、ナカヅイ隊長の順にひざをつき、立ち上がれなくなりました。
「うおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーー!!!!!」
これまで固唾を飲んで戦いの行方を見守っていた、九州雄藩連合の兵士から歓声が上がった。
その声に応えるように九州の三猛将が右手を高く上げました。
「うおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーー!!!!!」
それを見ると、再び九州雄藩連合の兵士から大きな歓声が上がりました。
その間に、新政府軍の隊長達三人はヨロヨロと立ち上がると、自軍の方にノロノロと歩き出しました。
「あのー、よろしいのですか?」
私は三人の猛将に近づくと耳元で聞いて見た。
一騎打ちに勝って、相手をそのまま帰らせるなど聞いた事がありません。
「勝ちはしたが、すべてはこの具足のおかげだ。実力だけなら奴らの方が上、それに大殿の『不殺をもって最上とす』俺も見習ってみたいのだ」
島津義弘様が言いました。
するとベッキーも安東常久様も大きくうなずきます。
「ぜんぐーーん!!!! これより総攻撃を行なーう!! 準備はいいかーーーー!!!!」
「おおおおおーーーーーう!!!!!!」
九州雄藩連合の兵士から返事が返ります。
「よーーーーし!!!! ぜんぐーーん!!!! 突撃ーーーー!!!!」
「うおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」
九州雄藩連合の兵士から気合いの入った大喊声が轟きました。
大きな吊り橋全体が、ビリビリ震動するほどの大喊声です。
そして兵士達は、橋の上を全速で走り敵軍を目指します。
ドドドドドという震動で橋が揺れ出しました。
敵、新政府軍も武器を構えて、迎え撃とうと身構えます。
数人の兵士達が戻って来た三人の隊長に駆け寄り両肩を抱きかかえ自軍の中に吸収しました。
「ぜんぐーーん!!!! 隊長は無事だーー!!!! 九州の間抜け共に俺達の実力を見せつけてやれーー!!!!」
「うおおおおおおおおおぉぉぉぉぉーーーーーーーー!!!!!」
新政府軍からも喊声が上がりました。
ナカヅイ隊長が本当に嫌そうな顔をしています。
はーーっ! 人の見られたくない物を勝手に見といて、なんていう言い草でしょうか。
腹が立つより悲しくなってきました。
「ぎゃあはははーー!!!! 全くだーー!!」
ミズ隊長とマボリ隊長が同時に言って笑っています。
いけませんね。少し涙が溜まって来ました。
「このやろーー!!!! 桃井さんは決して美人では無いが、ブスではなーーい!! 断じてないぞーー!! 俺はあのくらいが丁度良いんだーー!!!!」
ベッキーが言いました。
泣きそうになっていましたが、少し元気が出ました。
「ふむ、そうじゃー!! ちゃんとぎりぎり普通に入るはずだーー!!」
安東常久様です。
ギリギリ普通って……
「そのとおりだ!! 桃井さんには、九州人は世話になっている。恩人を馬鹿にすることは許さーーん!!!!」
「おおう、そうじゃー!!!!」
九州の猛将三人は本気で怒ってくれているようです。
私ごときの為に、九州を代表する猛将が怒ってくれています。こんな嬉しいことはありません。
黒い具足の周りに、気のせいでしょうけど黒い怒りのオーラが見えます。
「いくぞーー!!」
三人の猛将が怒りの大声を上げました。
新政府軍の隊長達は、槍を持つ手に力を入れました。
「来いっ!!!!!!」
新政府軍の隊長達が声を上げ、槍を上段に構えました。
「ごふっ!!」
――はっ、速い!!
新政府軍の隊長達が上段に構えた槍を動かす間もなく、九州の猛将三人が掌底をそれぞれの正面の隊長の胸に当てました。
新政府軍の隊長達三人は吹飛ばされて尻もちをついています。
三猛将は、掌底を当てた状態でとまり、そのまま手のひらをくるりと反転し、手首をクイックイッと動かします。
まるで「そんなもんじゃあ、ダメージはないだろう。さっさと立ち上がってこっちへ来い!!」と言っているようです。
しかも、ここまでの一連の動きが、三人ともほとんどシンクロしています。
まるで、さっきなめられた分をお返しした、そんな感じがします。
「くそがあーーーーっ!!!!」
新政府軍の三隊長が立ち上がると吠えました。
そして、手の槍を投げ捨てました。
そうですね、そんな重い物を持っていたら九州の三猛将の動きにはついていけないでしょう。
「うおおおおおおおおおーーーーーーーー!!!!!」
新政府軍の隊長達は、バラバラの動作でなりふりかまわず、九州の三猛将におそいかかりました。もはや余裕は無いようです。
槍を捨てた新政府軍の隊長達の動きは速い。
九州の三猛将は、すべての攻撃をよけきることが出来ず、時々大きな音を立てて拳を受けています。
ただ、その衝撃は具足がすべて吸収しているようです。
そして、九州の三猛将の攻撃も新政府軍の隊長達に時々当たっています。
こちらの攻撃は、鎧が軽減しているようですが、ダメージがちゃんと入っているようです。
新政府軍の隊長達の口から一筋血が流れています。
「ぐあああああーーーーーーー!!!!!!」
長い時間、本当に長い長い時間、一進一退の戦いが続きましたが、新政府軍のミズ隊長が倒れ込み立ち上がれなくなりました。
続いてマボリ隊長、ナカヅイ隊長の順にひざをつき、立ち上がれなくなりました。
「うおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーー!!!!!」
これまで固唾を飲んで戦いの行方を見守っていた、九州雄藩連合の兵士から歓声が上がった。
その声に応えるように九州の三猛将が右手を高く上げました。
「うおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーー!!!!!」
それを見ると、再び九州雄藩連合の兵士から大きな歓声が上がりました。
その間に、新政府軍の隊長達三人はヨロヨロと立ち上がると、自軍の方にノロノロと歩き出しました。
「あのー、よろしいのですか?」
私は三人の猛将に近づくと耳元で聞いて見た。
一騎打ちに勝って、相手をそのまま帰らせるなど聞いた事がありません。
「勝ちはしたが、すべてはこの具足のおかげだ。実力だけなら奴らの方が上、それに大殿の『不殺をもって最上とす』俺も見習ってみたいのだ」
島津義弘様が言いました。
するとベッキーも安東常久様も大きくうなずきます。
「ぜんぐーーん!!!! これより総攻撃を行なーう!! 準備はいいかーーーー!!!!」
「おおおおおーーーーーう!!!!!!」
九州雄藩連合の兵士から返事が返ります。
「よーーーーし!!!! ぜんぐーーん!!!! 突撃ーーーー!!!!」
「うおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」
九州雄藩連合の兵士から気合いの入った大喊声が轟きました。
大きな吊り橋全体が、ビリビリ震動するほどの大喊声です。
そして兵士達は、橋の上を全速で走り敵軍を目指します。
ドドドドドという震動で橋が揺れ出しました。
敵、新政府軍も武器を構えて、迎え撃とうと身構えます。
数人の兵士達が戻って来た三人の隊長に駆け寄り両肩を抱きかかえ自軍の中に吸収しました。
「ぜんぐーーん!!!! 隊長は無事だーー!!!! 九州の間抜け共に俺達の実力を見せつけてやれーー!!!!」
「うおおおおおおおおおぉぉぉぉぉーーーーーーーー!!!!!」
新政府軍からも喊声が上がりました。
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