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夏休み編
第三百七十六話 賊の侵攻
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「うわあああーーー!!!! あんまりだーー!!!!」
あずさが悲鳴を上げる。
「うふふふ」
ヒマリがそれを見て笑う。
「ちゃんと、夏休みといえども勉強はしていただきます」
今日の二人は、宿題をやらされるようだ。
ここには木田家の学校の校長先生が二人もいるから、任せておけば良いので俺は楽ちんだ。
子供達を校長先生に任せて俺は、街の様子をスケさんとカクさん、信さんとで調べている。
「間者の出入りが激しいですね」
カクさんが、国道の見張りをしながら言う。
「うむ、そろそろ動く頃か」
俺達は賊が狙っている区画を望む背の高いマンションの屋上で様子を見ている。
「ニャア!」
「アドか、どうした」
「隠れ家で松明の用意が始まったニャ」
「ふふふ、今晩はパーティーのようだねえ。嫌なパーティーだ。きっとたのしめねえ」
「ふふふ、違いありませんな」
カクさんと信さんが言った。
スケさんは少し嬉しそうな顔をして、無言のままだった。
「よし! 俺達も、もどって準備をしよう」
「はっ!!」
宿舎に戻ると、宿題中の二人にロビーのわきに移動してもらった。
「ミサ! ……えーーっ!!!!」
いつもの様に地図を出してもらおうと、手をのばした俺は驚いた。
「いつも同じ場所とは限りませんよ」
ミサの奴、地図を手に用意して持っていた。
なんだか、ガッカリだよ。
「賊の狙いは五稜郭北西部の市街地を狙っているようだ」
俺は、ミサの用意した地図を開くと、五稜郭を示しその左上をさした。
「こんな敵本拠地の近くを本当に狙うのでしょうか」
古賀さんが質問した。
「それだけ、なめられていると言うことだ。恐らく力のある兵士は全部前線に送り込んでしまったのでしょう」
「なるほど」
そして、俺はさらに指を上へ、そして左に動かして山地をしめした。
「アジトは、この山の中にある観光施設の廃墟だ。ここには赤穂さんと配下が潜入していてくれる」
「……」
皆は返事の代わりに地図を見つめる。
全員場所を頭に入れているようだ。
「まずは、市街地にいる賊の掃討。その後アジトをつぶしましょう。子供達は、今回は引き続き宿題だ。子供が見ない方がいい物が多そうだ。言いつけは守ってくれ。もし守らなければ、楽しい夏休みはここまでで学校に戻ってもらう。いいね」
「嫌だけど、はい」
「はい」
あずさとヒマリが返事をした。
「では、腹ごしらえでもして、一休みしたら行きましょうか」
街を望むビルの上に俺達は来ている。
陽はずいぶん傾いているが、まだ真っ暗ではない。
街は静かだ。
これから起きることに誰も気がついていないようだ。
所々、家にオレンジの光が見える。
人の生活がそこにあることが分かる。
「見てください」
信さんが指をさした方を見ると次々松明に火がともされていく。
道路の形に松明の光がともった。
ざっと二百というところだろうか。
「よーーし、野郎どもーー!!!! 先に食い物だ!! 女はその次だーーー!!!! やれーー!!!!!!!!」
「おおおおおおおおおおーーーーーーーー!!!!!!」
喊声が上がった。
「きゃああああーーーーーー!!!!!!」
街から悲鳴があがった。
「何があったーー!!!!」
「沖田隊長をよべーーーー!!」
街を守る守備隊の声が聞こえる。
「では、皆さん散開して、守備隊の皆さんの邪魔をしないように賊をこらしめてやって下さい」
「はっ!!!!」
皆がまだ薄ら明るい街に消えた。
「アドは行かなくてもいいのですか」
「アドは、戦闘狂じゃないニャ」
「きゃああああーーーーーー!!!!!! 助けてーーーーー!!!!」
この声が引き金になりました。
「うぎゃああああーーーー!!」
「ぐえええぇぇぇぇーーー!!!!」
苦しむ男達の声が聞こえだした。
「どうしたーー!!!! 何があったーー!!!! 報告しろーー!!!!」
東西の松明が多い場所で声が聞こえた。
両軍の隊長の声だろう。
ここに第三の勢力がいることなど全く知らないという言い方だ。
「では、行きますか」
「ニャッ!」
俺は東の声の方へ移動した。
共和国軍の五稜郭守備隊の隊長殿の所へ。
「た、隊長! 報告します」
「はい、なんですか?」
「はっ、我軍では無い何かが、賊と戦っています」
「えっ!?」
「ほ、報告します」
「はい、どうぞ」
「賊が次々倒されて、失神しています。どうやら賊を殺すきが全くないようです」
「い、一体誰なんですか? 確認を急いで下さい」
「それには及びません!」
俺は話しに割り込むには丁度良いと思って話しかけた。
「だ、誰だーー!!!! く、くせ者だーーーー!!!! であえーー!!!! であえーーーー!!!! 沖田隊長をお守りしろーー!!!!!!」
どうやら、丁度よくなかったようだ。
「仕方が無い。少し手向いさせていただきましょうか。アド準備はいいですね」
「……」
「じゃあ、準備がいいみたいなので、頑張って下さい」
「へ、返事をしていないニャ。なんでアド一人がやることになるんだーー」
「やれやれ、ニャを付け忘れていますよ。俺は八兵衛です。弱いですからねえ。ふふふ」
最後は可愛く笑って見た。
「全然可愛くないニャ!」
さすがはアドだ。わかってくれたようだ。
「くせ者めーー!! 何を一人で言っている。気持ちの悪い。この気持ち悪い醜いブタをぶち殺せーー!!!!」
副隊長だろうか体のでかい男が叫んだ。
ワラワラと集ってきた、兵士達が俺に襲いかかってきた。
気持ちの悪い醜い豚はねーだろう。
言い過ぎだぞ!! 久しぶりにまじで泣きそうになった。
あずさが悲鳴を上げる。
「うふふふ」
ヒマリがそれを見て笑う。
「ちゃんと、夏休みといえども勉強はしていただきます」
今日の二人は、宿題をやらされるようだ。
ここには木田家の学校の校長先生が二人もいるから、任せておけば良いので俺は楽ちんだ。
子供達を校長先生に任せて俺は、街の様子をスケさんとカクさん、信さんとで調べている。
「間者の出入りが激しいですね」
カクさんが、国道の見張りをしながら言う。
「うむ、そろそろ動く頃か」
俺達は賊が狙っている区画を望む背の高いマンションの屋上で様子を見ている。
「ニャア!」
「アドか、どうした」
「隠れ家で松明の用意が始まったニャ」
「ふふふ、今晩はパーティーのようだねえ。嫌なパーティーだ。きっとたのしめねえ」
「ふふふ、違いありませんな」
カクさんと信さんが言った。
スケさんは少し嬉しそうな顔をして、無言のままだった。
「よし! 俺達も、もどって準備をしよう」
「はっ!!」
宿舎に戻ると、宿題中の二人にロビーのわきに移動してもらった。
「ミサ! ……えーーっ!!!!」
いつもの様に地図を出してもらおうと、手をのばした俺は驚いた。
「いつも同じ場所とは限りませんよ」
ミサの奴、地図を手に用意して持っていた。
なんだか、ガッカリだよ。
「賊の狙いは五稜郭北西部の市街地を狙っているようだ」
俺は、ミサの用意した地図を開くと、五稜郭を示しその左上をさした。
「こんな敵本拠地の近くを本当に狙うのでしょうか」
古賀さんが質問した。
「それだけ、なめられていると言うことだ。恐らく力のある兵士は全部前線に送り込んでしまったのでしょう」
「なるほど」
そして、俺はさらに指を上へ、そして左に動かして山地をしめした。
「アジトは、この山の中にある観光施設の廃墟だ。ここには赤穂さんと配下が潜入していてくれる」
「……」
皆は返事の代わりに地図を見つめる。
全員場所を頭に入れているようだ。
「まずは、市街地にいる賊の掃討。その後アジトをつぶしましょう。子供達は、今回は引き続き宿題だ。子供が見ない方がいい物が多そうだ。言いつけは守ってくれ。もし守らなければ、楽しい夏休みはここまでで学校に戻ってもらう。いいね」
「嫌だけど、はい」
「はい」
あずさとヒマリが返事をした。
「では、腹ごしらえでもして、一休みしたら行きましょうか」
街を望むビルの上に俺達は来ている。
陽はずいぶん傾いているが、まだ真っ暗ではない。
街は静かだ。
これから起きることに誰も気がついていないようだ。
所々、家にオレンジの光が見える。
人の生活がそこにあることが分かる。
「見てください」
信さんが指をさした方を見ると次々松明に火がともされていく。
道路の形に松明の光がともった。
ざっと二百というところだろうか。
「よーーし、野郎どもーー!!!! 先に食い物だ!! 女はその次だーーー!!!! やれーー!!!!!!!!」
「おおおおおおおおおおーーーーーーーー!!!!!!」
喊声が上がった。
「きゃああああーーーーーー!!!!!!」
街から悲鳴があがった。
「何があったーー!!!!」
「沖田隊長をよべーーーー!!」
街を守る守備隊の声が聞こえる。
「では、皆さん散開して、守備隊の皆さんの邪魔をしないように賊をこらしめてやって下さい」
「はっ!!!!」
皆がまだ薄ら明るい街に消えた。
「アドは行かなくてもいいのですか」
「アドは、戦闘狂じゃないニャ」
「きゃああああーーーーーー!!!!!! 助けてーーーーー!!!!」
この声が引き金になりました。
「うぎゃああああーーーー!!」
「ぐえええぇぇぇぇーーー!!!!」
苦しむ男達の声が聞こえだした。
「どうしたーー!!!! 何があったーー!!!! 報告しろーー!!!!」
東西の松明が多い場所で声が聞こえた。
両軍の隊長の声だろう。
ここに第三の勢力がいることなど全く知らないという言い方だ。
「では、行きますか」
「ニャッ!」
俺は東の声の方へ移動した。
共和国軍の五稜郭守備隊の隊長殿の所へ。
「た、隊長! 報告します」
「はい、なんですか?」
「はっ、我軍では無い何かが、賊と戦っています」
「えっ!?」
「ほ、報告します」
「はい、どうぞ」
「賊が次々倒されて、失神しています。どうやら賊を殺すきが全くないようです」
「い、一体誰なんですか? 確認を急いで下さい」
「それには及びません!」
俺は話しに割り込むには丁度良いと思って話しかけた。
「だ、誰だーー!!!! く、くせ者だーーーー!!!! であえーー!!!! であえーーーー!!!! 沖田隊長をお守りしろーー!!!!!!」
どうやら、丁度よくなかったようだ。
「仕方が無い。少し手向いさせていただきましょうか。アド準備はいいですね」
「……」
「じゃあ、準備がいいみたいなので、頑張って下さい」
「へ、返事をしていないニャ。なんでアド一人がやることになるんだーー」
「やれやれ、ニャを付け忘れていますよ。俺は八兵衛です。弱いですからねえ。ふふふ」
最後は可愛く笑って見た。
「全然可愛くないニャ!」
さすがはアドだ。わかってくれたようだ。
「くせ者めーー!! 何を一人で言っている。気持ちの悪い。この気持ち悪い醜いブタをぶち殺せーー!!!!」
副隊長だろうか体のでかい男が叫んだ。
ワラワラと集ってきた、兵士達が俺に襲いかかってきた。
気持ちの悪い醜い豚はねーだろう。
言い過ぎだぞ!! 久しぶりにまじで泣きそうになった。
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