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第二百五十五話 子猫の実力
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「まずは、和歌山城の現状からわかっている範囲で説明します」
「ふむ」
「聞いて来た話しでは、和歌山には十分な食糧があるというお話でした。でも現状では、夜に小さなおにぎりを一つ食べるだけにしても、後十日で完全に無くなってしまいます」
凄い、私がお城で聞いた話しと同じです。あずさちゃんはどうやって調べたのでしょうか?
「うむ」
「このまま追い詰め過ぎると、切腹をする恐れがあります」
「な、なんだって」
すごい、そんなことまで……。
「十文字切りとか、三文字切りなど作法を確認しています」
「なにーっ! 本気じゃねえか。戦国時代じゃねえんだ。切腹なんてする必要ねえだろう。日本人の心には切腹が染みついているようだなあ」
なにーっ!!
昨日の晩、私が聞いた内容と同じです。
……
違います。あずさちゃんは、私を心配してついて来ていたのです。
バレていたのです。全然気が付きませんでした。
「はい。日本人の命は何よりも大事です」
「ちがいない!」
「そこで、私は竹中へい、半兵衛のように一生懸命子供なりに真剣に考えました」
「うむ」
「木田家の経済力を見せて、度肝を抜き屈服させる方法です」
「なるほど、武力では切腹をしてしまうから、経済力で屈服させるというのか」
「さすがは、とうさんです」
うわあぁ、とうさんが少し嬉しそうな顔になりました。
「そこで祭りか、理にかなう。まさか遊びたくてやっているとは思わなかったが、そんな思慮深い考えがあったとは、あずさも大人になったなあ。任せて良かった」
ひゃーーっ。
とうさんは祭りをするというのを、もう見抜いていたみたいです。
でも、騙されています。
ただ、楽しみたかっただけだったのですよ。
でも、さすがはあずさちゃん、切腹とかを持ち出してなんとか言いくるめました。半兵衛も孔明もビックリです。
「そこで、とうさんに命じます」
「ふ、ふむ」
「列車を和歌山まで運行させて下さい。とうさんがいないと思って兵士だけと考えていましたが、列車が使えれば一般の方も参加出来るようになります」
「良しわかった。食事が終ったらすぐに取りかかろう」
「お願いします。それと、ピーツインのステージの設営。屋台の増設、新たなジェネレーター。それとシュザク達六百人にアドちゃんと同じアダマンタイト製のメイド服をお願いします」
「う、うむ」
「あとは、とうさんが足りないと感じたところを、よきに計らってください」
ひゃあ、全部丸投げしてしまいました。
とうさん使いが荒いです。
「あ、あの、私達のやることが無くなってしまいますが」
とうさんが可哀想過ぎてつい口を挟んでしまいました。
とうさんが、「おお、ヒマリちゃーーん」という顔になっています。
「だめですよ、ヒマリちゃん。とうさんを甘やかしちゃぁ。私達はピーツインの練習があります」
「ええーーっ。は、はい」
あずさちゃんは恐ろしい人です。
とうさんに「甘やかしちゃぁいけません」なんて言っています。
でも、とうさんに任せることが出来るのなら、祭りは成功したようなものです。何しろ世界一頼りになる人ですから。
あずさちゃんはとても嬉しそうに、フォリスさんの横で給仕の手伝いを始めました。
「あの、よろしかったのですか?」
古賀さんがとうさんに近づき、誰にも聞こえないほどの小声で話しかけました。
「ふふふ、あずさが楽しそうならそれでいい。それに木田家はこれから、戦争が続く。手始めに越中柴田との戦い、その後は北海道だ。関西は羽柴や新政府との小競り合いは続くだろう。秋に新潟で秋祭りを考えているが、それまでは暗い日々が続く、ここで祭るのもいいんじゃないかな」
「そうですね」
古賀さんは笑顔ですんなり引き下がりました。
大人の人はすべて分かっているみたいです。
深くわからないのは、子供の私とあずさちゃんだけなのでしょう。
はやく、大人になりたいものです。
「アド!」
「うまーい」
アドちゃん、とうさんが呼んでいますよ。
しかも、また、ニャを忘れていますよ。
「アド! アド!」
「やっぱり、ハンバーグの方がうまいニャ」
やっぱり、子供はハンバーグですよね。
じゃなくて、アドちゃん、とうさんが呼んでいます。
アドちゃんは、とうさんのヒザの上にいますので、聞こえないわけがないと思うのですが。
「アド! チューはどこがいい?」
「口に決まっているニャ」
アドちゃんは、ハンバーグのソースがびちゃびちゃに付いた口をとがらせました。
「聞こえているじゃねえか」
「ニャ! 騙したのかーー!! 許せないニャー!!」
許せないのはこっちです。
とうさんとチューをするなんて、百年早いです。
「お前に頼みたいことがある」
「いやニャ!」
「カンリ一族だが、お前の配下に入れて欲しい」
「耳が遠いのかニャ。いやニャ」
とうさんはさっきの仕返しで、アドちゃんの言うことをまるで無視します。
「オオエ、カンリ一族は今からアドの配下になってもらう」
「はっ」
「だから、いやニャ」
「オオエ、本当にいいのか?」
とうさんが自分で言っておいて驚いています。
「ふふふ、おやじ様に言われれば何でも嫌はございません」
「だから、いやニャ」
「おやじ様、アド様の実力が知りたいのですが」
私がぶつかりそうになった、人相の悪い恐い男の人が言いました。
「ふむ。では、左近。アドとやってみるか? その方がはやい」
そうそう左近さんです。
「しかし、それでは、幼女虐待になってしまいます」
「アド、戦うのは嫌か? お前、なめられているぞ」
「アドをなめる奴は許さないニャ!!」
アドちゃんはとうさんの服で口を綺麗に拭くとロビーの広く開いているスペースに移動しました。
アドちゃんの口は笑顔のようになっていますが、目は怒りに燃えているようです。
「左近、胸を貸してやるニャ。かかって来るニャ」
アドちゃんの見た目は、六歳位です。
完全に幼児です。
幼女に言われて、左近さんは少し怒りの表情が見えます。
ですが、すぐに驚きの表情になりました。
「来ないなら、こっちから行くニャ」
アドちゃんがゆっくり左近さんに近づきます。
「まっ、まいりました。これよりアド様の命じるまま木田家に尽くします」
何があったのでしょうか。
達人は歩く姿を見るだけで、その実力がわかるとでも言うのでしょうか。
「ふふふ、アドそう言うことだ。頼んだぞ」
「はーーーっ。はめられたニャーー」
「あの、何があったのでしょうか」
思わず聞いてしまいました。
「ふふふ、ヒマリ様。体験してみますか」
そう言うと左近さんが私の顔を見ました。
その目が光ったように感じました。
「あっ!?」
「おわかり頂けましたか?」
私の体が、動かなくなりました。
「あ、はい」
「アド様には、まるで通じませんでした。凄いお方です」
「アドはすごいニャ!」
アドちゃんは、少し自慢そうです。
た、単純です。
「じゃあ、いいな頼んだぞ」
「……」
アドちゃんはしょんぼりしています。
しょんぼりしながらトボトボ歩いて、当たり前の様にとうさんのヒザの上に座りました。
そして、フォリスさんに指でハンバーグの皿を示しました。
どうやらお替わりをするようです。
ただの子猫だと思っていましたが、ひょっとしてアドちゃんってとんでも無く強いのでしょうか。
木田家の強さランキングって、いったいどうなっているのでしょうか?
少なくとも戦ったら、私ではアドちゃんには勝てないという事はわかりました。
「ふむ」
「聞いて来た話しでは、和歌山には十分な食糧があるというお話でした。でも現状では、夜に小さなおにぎりを一つ食べるだけにしても、後十日で完全に無くなってしまいます」
凄い、私がお城で聞いた話しと同じです。あずさちゃんはどうやって調べたのでしょうか?
「うむ」
「このまま追い詰め過ぎると、切腹をする恐れがあります」
「な、なんだって」
すごい、そんなことまで……。
「十文字切りとか、三文字切りなど作法を確認しています」
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なにーっ!!
昨日の晩、私が聞いた内容と同じです。
……
違います。あずさちゃんは、私を心配してついて来ていたのです。
バレていたのです。全然気が付きませんでした。
「はい。日本人の命は何よりも大事です」
「ちがいない!」
「そこで、私は竹中へい、半兵衛のように一生懸命子供なりに真剣に考えました」
「うむ」
「木田家の経済力を見せて、度肝を抜き屈服させる方法です」
「なるほど、武力では切腹をしてしまうから、経済力で屈服させるというのか」
「さすがは、とうさんです」
うわあぁ、とうさんが少し嬉しそうな顔になりました。
「そこで祭りか、理にかなう。まさか遊びたくてやっているとは思わなかったが、そんな思慮深い考えがあったとは、あずさも大人になったなあ。任せて良かった」
ひゃーーっ。
とうさんは祭りをするというのを、もう見抜いていたみたいです。
でも、騙されています。
ただ、楽しみたかっただけだったのですよ。
でも、さすがはあずさちゃん、切腹とかを持ち出してなんとか言いくるめました。半兵衛も孔明もビックリです。
「そこで、とうさんに命じます」
「ふ、ふむ」
「列車を和歌山まで運行させて下さい。とうさんがいないと思って兵士だけと考えていましたが、列車が使えれば一般の方も参加出来るようになります」
「良しわかった。食事が終ったらすぐに取りかかろう」
「お願いします。それと、ピーツインのステージの設営。屋台の増設、新たなジェネレーター。それとシュザク達六百人にアドちゃんと同じアダマンタイト製のメイド服をお願いします」
「う、うむ」
「あとは、とうさんが足りないと感じたところを、よきに計らってください」
ひゃあ、全部丸投げしてしまいました。
とうさん使いが荒いです。
「あ、あの、私達のやることが無くなってしまいますが」
とうさんが可哀想過ぎてつい口を挟んでしまいました。
とうさんが、「おお、ヒマリちゃーーん」という顔になっています。
「だめですよ、ヒマリちゃん。とうさんを甘やかしちゃぁ。私達はピーツインの練習があります」
「ええーーっ。は、はい」
あずさちゃんは恐ろしい人です。
とうさんに「甘やかしちゃぁいけません」なんて言っています。
でも、とうさんに任せることが出来るのなら、祭りは成功したようなものです。何しろ世界一頼りになる人ですから。
あずさちゃんはとても嬉しそうに、フォリスさんの横で給仕の手伝いを始めました。
「あの、よろしかったのですか?」
古賀さんがとうさんに近づき、誰にも聞こえないほどの小声で話しかけました。
「ふふふ、あずさが楽しそうならそれでいい。それに木田家はこれから、戦争が続く。手始めに越中柴田との戦い、その後は北海道だ。関西は羽柴や新政府との小競り合いは続くだろう。秋に新潟で秋祭りを考えているが、それまでは暗い日々が続く、ここで祭るのもいいんじゃないかな」
「そうですね」
古賀さんは笑顔ですんなり引き下がりました。
大人の人はすべて分かっているみたいです。
深くわからないのは、子供の私とあずさちゃんだけなのでしょう。
はやく、大人になりたいものです。
「アド!」
「うまーい」
アドちゃん、とうさんが呼んでいますよ。
しかも、また、ニャを忘れていますよ。
「アド! アド!」
「やっぱり、ハンバーグの方がうまいニャ」
やっぱり、子供はハンバーグですよね。
じゃなくて、アドちゃん、とうさんが呼んでいます。
アドちゃんは、とうさんのヒザの上にいますので、聞こえないわけがないと思うのですが。
「アド! チューはどこがいい?」
「口に決まっているニャ」
アドちゃんは、ハンバーグのソースがびちゃびちゃに付いた口をとがらせました。
「聞こえているじゃねえか」
「ニャ! 騙したのかーー!! 許せないニャー!!」
許せないのはこっちです。
とうさんとチューをするなんて、百年早いです。
「お前に頼みたいことがある」
「いやニャ!」
「カンリ一族だが、お前の配下に入れて欲しい」
「耳が遠いのかニャ。いやニャ」
とうさんはさっきの仕返しで、アドちゃんの言うことをまるで無視します。
「オオエ、カンリ一族は今からアドの配下になってもらう」
「はっ」
「だから、いやニャ」
「オオエ、本当にいいのか?」
とうさんが自分で言っておいて驚いています。
「ふふふ、おやじ様に言われれば何でも嫌はございません」
「だから、いやニャ」
「おやじ様、アド様の実力が知りたいのですが」
私がぶつかりそうになった、人相の悪い恐い男の人が言いました。
「ふむ。では、左近。アドとやってみるか? その方がはやい」
そうそう左近さんです。
「しかし、それでは、幼女虐待になってしまいます」
「アド、戦うのは嫌か? お前、なめられているぞ」
「アドをなめる奴は許さないニャ!!」
アドちゃんはとうさんの服で口を綺麗に拭くとロビーの広く開いているスペースに移動しました。
アドちゃんの口は笑顔のようになっていますが、目は怒りに燃えているようです。
「左近、胸を貸してやるニャ。かかって来るニャ」
アドちゃんの見た目は、六歳位です。
完全に幼児です。
幼女に言われて、左近さんは少し怒りの表情が見えます。
ですが、すぐに驚きの表情になりました。
「来ないなら、こっちから行くニャ」
アドちゃんがゆっくり左近さんに近づきます。
「まっ、まいりました。これよりアド様の命じるまま木田家に尽くします」
何があったのでしょうか。
達人は歩く姿を見るだけで、その実力がわかるとでも言うのでしょうか。
「ふふふ、アドそう言うことだ。頼んだぞ」
「はーーーっ。はめられたニャーー」
「あの、何があったのでしょうか」
思わず聞いてしまいました。
「ふふふ、ヒマリ様。体験してみますか」
そう言うと左近さんが私の顔を見ました。
その目が光ったように感じました。
「あっ!?」
「おわかり頂けましたか?」
私の体が、動かなくなりました。
「あ、はい」
「アド様には、まるで通じませんでした。凄いお方です」
「アドはすごいニャ!」
アドちゃんは、少し自慢そうです。
た、単純です。
「じゃあ、いいな頼んだぞ」
「……」
アドちゃんはしょんぼりしています。
しょんぼりしながらトボトボ歩いて、当たり前の様にとうさんのヒザの上に座りました。
そして、フォリスさんに指でハンバーグの皿を示しました。
どうやらお替わりをするようです。
ただの子猫だと思っていましたが、ひょっとしてアドちゃんってとんでも無く強いのでしょうか。
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