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第五十二話 大盛りのあれ
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数日が過ぎた、自宅の食堂。
朝食を済ました僕達は、ローズとンデラさんの入れたお茶を飲み、S級冒険者シロイさんからキルドの報告を受けていた。
僕はギルドに、ンデラさんの事件を調査するように依頼を出していたのだ。
そして、その罪状が判明した。
ンデラさんが通っている高校で生徒が五人行方不明になり、その犯人にされていたのだ。
「ノコ様、犯人捜しはやはり潜入調査しかありませんね」
ローズが笑いを押し殺しながら僕に言ってくる。
ローズの表情が少し気になったが。
「そうだね、手配をお願いします」
ローズに高校潜入の手配を頼んだ。
そして、ローズに手配を頼み終ると、僕の左の椅子に座っている黒猫マリーに変化が現れた。
マリーの変身魔法が解けたのだ。
「うわーー、味噌ラーメン!!」
僕はマリーと味噌ラーメンの名前を間違えて呼び、マリーに抱きついてしまった。
「私は、味噌ラーメンなんていう名前じゃないニャ!!」
うわーあ、マリーを怒らせてしまった。
マリーはローズと同じで、怒るととても恐い顔になった。
「罰として離してあげないニャ」
マリーが僕の背中に手を回してギュッと力を入れた。
こうなると非力な僕はマリーを引き離せない。
マリーの顔が、邪気のある笑みになった。
良く見るとマリーはスッポンポンで、その腕の中で僕はマリーに触れる事も出来ず手をバタバタやっていた。
ローズと、アクエラさん、デルイドさんの三人の助けが入るまで、美人魔法使いの胸の中でなすがままになっていた。
やっとの思いでマリーから解放されて、呼吸を整えると、マリーにお願いした。
「マ、マリー、味噌ラーメンとチャーハン、餃子を出して!」
「仕方がないニャー」
マリーが下着を着けながら、満足げな顔をして机の上に手をかざした。
そして出ました。
大盛り味噌ラーメン、チャーハン、餃子二人前、箸とレンゲ、たっぷりの餃子のタレ、ラー油、一味がテーブルの上に出て来た。
「さすがマリーです。いつもの注文の通りの物が出ています」
「ふふふ」
マリーが満足げに笑っています。
「あー、マリー全員分出してあげて下さい」
マリーが次々大盛り味噌ラーメンセットを出していった。
皆の分は箸の代わりにフォークが出されている。
「あれ、ローズそういえば、カドモス領のとらわれの人達の救助作業は終ったのでしょ?」
「ほわっでますよ、もぐもぐ」
ローズはフォークを置くことも無く食べながら答えた。
「じゃあ、なんで皆が家にいるのかな? 全員家に帰ってもらうように言ったはずだけど……」
「あの、皆、家の者にあいさつは済ませて、ここで働く許しをもらってきました。ここで使用人として働かせていただくわけにはいかないでしょうか」
エルフの一人が悲痛な顔で僕を見つめています。
美女にこんな顔をさせてはいけませんよね。
「まー、かまいませんよ」
「わああーーーあ」
僕が答えると、二十人の美女から歓声があがった。
まあ、こんなに喜んでいただけるのなら別にいいでしょう。
「さすが、世界一美味しい食べ物なのじゃ、うまいのじゃーー!!」
「ユーリさん、この食べ物は、一番食べたかった食べ物で、もっと美味しい物はいくらでもありますよ」
「な、なんですってーーー」
全員が驚きの声をあげた。
そして、このすごい量の食事を、全員が食べきったのに、今度は僕が驚いた。
朝食を済ました僕達は、ローズとンデラさんの入れたお茶を飲み、S級冒険者シロイさんからキルドの報告を受けていた。
僕はギルドに、ンデラさんの事件を調査するように依頼を出していたのだ。
そして、その罪状が判明した。
ンデラさんが通っている高校で生徒が五人行方不明になり、その犯人にされていたのだ。
「ノコ様、犯人捜しはやはり潜入調査しかありませんね」
ローズが笑いを押し殺しながら僕に言ってくる。
ローズの表情が少し気になったが。
「そうだね、手配をお願いします」
ローズに高校潜入の手配を頼んだ。
そして、ローズに手配を頼み終ると、僕の左の椅子に座っている黒猫マリーに変化が現れた。
マリーの変身魔法が解けたのだ。
「うわーー、味噌ラーメン!!」
僕はマリーと味噌ラーメンの名前を間違えて呼び、マリーに抱きついてしまった。
「私は、味噌ラーメンなんていう名前じゃないニャ!!」
うわーあ、マリーを怒らせてしまった。
マリーはローズと同じで、怒るととても恐い顔になった。
「罰として離してあげないニャ」
マリーが僕の背中に手を回してギュッと力を入れた。
こうなると非力な僕はマリーを引き離せない。
マリーの顔が、邪気のある笑みになった。
良く見るとマリーはスッポンポンで、その腕の中で僕はマリーに触れる事も出来ず手をバタバタやっていた。
ローズと、アクエラさん、デルイドさんの三人の助けが入るまで、美人魔法使いの胸の中でなすがままになっていた。
やっとの思いでマリーから解放されて、呼吸を整えると、マリーにお願いした。
「マ、マリー、味噌ラーメンとチャーハン、餃子を出して!」
「仕方がないニャー」
マリーが下着を着けながら、満足げな顔をして机の上に手をかざした。
そして出ました。
大盛り味噌ラーメン、チャーハン、餃子二人前、箸とレンゲ、たっぷりの餃子のタレ、ラー油、一味がテーブルの上に出て来た。
「さすがマリーです。いつもの注文の通りの物が出ています」
「ふふふ」
マリーが満足げに笑っています。
「あー、マリー全員分出してあげて下さい」
マリーが次々大盛り味噌ラーメンセットを出していった。
皆の分は箸の代わりにフォークが出されている。
「あれ、ローズそういえば、カドモス領のとらわれの人達の救助作業は終ったのでしょ?」
「ほわっでますよ、もぐもぐ」
ローズはフォークを置くことも無く食べながら答えた。
「じゃあ、なんで皆が家にいるのかな? 全員家に帰ってもらうように言ったはずだけど……」
「あの、皆、家の者にあいさつは済ませて、ここで働く許しをもらってきました。ここで使用人として働かせていただくわけにはいかないでしょうか」
エルフの一人が悲痛な顔で僕を見つめています。
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「まー、かまいませんよ」
「わああーーーあ」
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まあ、こんなに喜んでいただけるのなら別にいいでしょう。
「さすが、世界一美味しい食べ物なのじゃ、うまいのじゃーー!!」
「ユーリさん、この食べ物は、一番食べたかった食べ物で、もっと美味しい物はいくらでもありますよ」
「な、なんですってーーー」
全員が驚きの声をあげた。
そして、このすごい量の食事を、全員が食べきったのに、今度は僕が驚いた。
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