160 / 390
第10章 リチリア島の戦い編
第9話 リチリア島防衛戦4~深夜の海兵師団の宿営地は一変する〜
しおりを挟む
・・9・・
9の月7の日
午前0時35分
シャラクーシ防衛線より南の地点
妖魔帝国軍最前線・第一海兵師団宿営地
日付が変わり七の日となった。リチリア島キャターニャ砂浜海岸からやや北にある妖魔帝国軍第一海兵師団宿営地には大勢の将兵が今日の朝に再び始まる戦闘に控えて眠りにつき、起きているのは見張りの兵士のみ。それらは北にいる敵軍である協商連合や法国軍を警戒しつつ監視体制をしいていた。
しかし、ずっと気を張り詰めていたら疲れてしまうのは常のこと。見張りの内、上等兵の二人は雑談を交えながら任についていた。
「人間共、激しい抵抗をしているって聞いたぞ? なんでも最前線の連中が本部近くの野戦病院に沢山いるとか」
「初日の砲撃のせいだろうなあ。俺はその後の上陸でホッとしたぜ。あんなん食らっちまったらいくら魔法障壁を張れても無理があるっての」
「魔法使えない奴らはもっと悲惨だろうな。曹長殿曰く、徹底的に魔法能力者を狙ってたとか」
「当たり前っちゃ当たり前だわな。けれど、こっちが数では上なんだから、こんな抵抗出来んのも今のうちだって。なんてったって俺らは魔人、悪魔族。しかも皇帝陛下から選ばれし、海兵師団なんだからな。最新鋭のこの魔法銃に、海兵師団の魔法能力者兵だけが持てる魔法杖。まさに特別って感じだよな」
「あと、他じゃあ早速飯が少し悪くなったらしいけど、海兵師団の飯は代わりなし。こんな辺鄙な島じゃ無けりゃ最高だよなあ」
「ほんとにな。早く故郷に帰りたいぜ」
「ははは、言えてる」
二人の上等兵は海兵師団に配属される際から交流のある仲である。よく話すし、非番の日には遊んでもいる。苛烈な差別政策が取られている妖魔帝国とはいえ彼らは優遇民族たる悪魔族。高度魔法能力者の証たる羽こそ無いものの、魔力は同等クラスの人間より多い。そして軍に入っているからこそ家族の生活は帝国内では楽な部類だった。
故に家族や故郷を案じてもいるのである。この部分は敵側の人間と同じようなものであった。
「お前ら、警備はしているか」
「こ、これは先任曹長殿!」
「万事順調であります!」
二人がのんびりと話している時に現れたのは寝ていたと思っていた直属上官の曹長だった。年齢は人間の見た目で言えば四十代。ベテランの彼は、上等兵の二人にとっては頭の上がらない上官である。何せ、兵の神様とも呼ばれる先任曹長であるのだから。
「そう固くならんでいい。楽にしろ。まだ夜間警備は五時間ほどあるだろ。帰っても砲撃につぐ砲撃で寝づらい。敵を見つけたもしくは疑わしいモンを感じた時以外は楽にしておけ」
「はっ! ありがとうございます」
「配慮感謝します! ところで曹長殿はどうしてここに? 寝られていると思ったんですが」
「もよおしてしまっただけだ。今から便所に行く。とはいっても前からだからすぐに終わるがな」
先任曹長は彼等の緊張を解すためか、軽く笑ってそう言う。すると二人は表情を崩して、
「ははは、なるほど。それは仕方ありませんね」
「すぐそこですがお気をつけて」
「ああ。ありがとう。ただし、私語は程々にな。オレは怒らんが、少尉殿に見つかったら面倒だ」
『了解しました』
「警備を引き続きよろしくな。休憩時間になったら軽食でも食っておけ。明後日からはお前らも前線だ」
『はっ』
先任曹長は言うと、手を振って小便をしにいった。
二人は任務時以外は気さくな曹長に対して敬礼をした後に、再び会話を始める。
「俺さ、あの方が上官で良かったと思ってるよ。何かと気にかけてくれるからな」
「訓練はめちゃくちゃ厳しかったけれど、それ以外は悪くない方だもんな。だからよ、明後日からは最前線に出ても安心して戦えるぜ」
「まったくだ。そしてこの島の人間共を殺して、故郷で自慢しよう。勲章貰える活躍したら間違いなくモテるぞ」
「いいなそれ。装備品かっぱらって証拠の品って見せてもいいんじゃねえか?」
「だったら絶対に活躍しないと。曹長殿に褒められるくらいにな。で、勲章と装備品引っさげて帰郷だ」
「薔薇色の未来だな。楽しみだぜ」
二人は初日の地獄を直接経験していないからこそ、まだそのような事を言い合える余裕があった。いざ最前線となれば余裕は無くなるであろうが、しかし勲章を獲得できるほどの活躍をすれば故郷で賞賛されるのは間違いない。後の生活は今よりもっと楽になるし、何より栄誉があるのだから結婚にも困らないのは確かなのだ。
二人はこのあとも警備をしつつ、軽食は何があったかとか他愛もない話をしていた。
しかし午前一時を過ぎてから、口調の荒い方の上等兵が何かを感じる。
「ん? 何か今気配がしなかったか? なんつーの、近くではないが遠くもないんだけどよ」
「まさか。俺らの担当地域はちょっと西ではあるけれど前方と後方の間の部分だぞ。砲撃に巻き込まれなかった野生動物の類だろ」
「だと思うんだけどよお。注意しておいた方がいいかもしれね――」
「えっ」
それは一瞬の出来事だった。
寸前まで薄気味悪そうに話していた同期の首が飛んだのである。
そして、彼もまた。
「て――」
「ひひっ、もう遅いわよ?」
敵襲と言おうと思ったが一文字目までしか出なかった。
彼が最期に見たモノ。それは、双剣を手に持ち狂気の笑みで襲いかかる人間の女性だった。
9の月7の日
午前0時35分
シャラクーシ防衛線より南の地点
妖魔帝国軍最前線・第一海兵師団宿営地
日付が変わり七の日となった。リチリア島キャターニャ砂浜海岸からやや北にある妖魔帝国軍第一海兵師団宿営地には大勢の将兵が今日の朝に再び始まる戦闘に控えて眠りにつき、起きているのは見張りの兵士のみ。それらは北にいる敵軍である協商連合や法国軍を警戒しつつ監視体制をしいていた。
しかし、ずっと気を張り詰めていたら疲れてしまうのは常のこと。見張りの内、上等兵の二人は雑談を交えながら任についていた。
「人間共、激しい抵抗をしているって聞いたぞ? なんでも最前線の連中が本部近くの野戦病院に沢山いるとか」
「初日の砲撃のせいだろうなあ。俺はその後の上陸でホッとしたぜ。あんなん食らっちまったらいくら魔法障壁を張れても無理があるっての」
「魔法使えない奴らはもっと悲惨だろうな。曹長殿曰く、徹底的に魔法能力者を狙ってたとか」
「当たり前っちゃ当たり前だわな。けれど、こっちが数では上なんだから、こんな抵抗出来んのも今のうちだって。なんてったって俺らは魔人、悪魔族。しかも皇帝陛下から選ばれし、海兵師団なんだからな。最新鋭のこの魔法銃に、海兵師団の魔法能力者兵だけが持てる魔法杖。まさに特別って感じだよな」
「あと、他じゃあ早速飯が少し悪くなったらしいけど、海兵師団の飯は代わりなし。こんな辺鄙な島じゃ無けりゃ最高だよなあ」
「ほんとにな。早く故郷に帰りたいぜ」
「ははは、言えてる」
二人の上等兵は海兵師団に配属される際から交流のある仲である。よく話すし、非番の日には遊んでもいる。苛烈な差別政策が取られている妖魔帝国とはいえ彼らは優遇民族たる悪魔族。高度魔法能力者の証たる羽こそ無いものの、魔力は同等クラスの人間より多い。そして軍に入っているからこそ家族の生活は帝国内では楽な部類だった。
故に家族や故郷を案じてもいるのである。この部分は敵側の人間と同じようなものであった。
「お前ら、警備はしているか」
「こ、これは先任曹長殿!」
「万事順調であります!」
二人がのんびりと話している時に現れたのは寝ていたと思っていた直属上官の曹長だった。年齢は人間の見た目で言えば四十代。ベテランの彼は、上等兵の二人にとっては頭の上がらない上官である。何せ、兵の神様とも呼ばれる先任曹長であるのだから。
「そう固くならんでいい。楽にしろ。まだ夜間警備は五時間ほどあるだろ。帰っても砲撃につぐ砲撃で寝づらい。敵を見つけたもしくは疑わしいモンを感じた時以外は楽にしておけ」
「はっ! ありがとうございます」
「配慮感謝します! ところで曹長殿はどうしてここに? 寝られていると思ったんですが」
「もよおしてしまっただけだ。今から便所に行く。とはいっても前からだからすぐに終わるがな」
先任曹長は彼等の緊張を解すためか、軽く笑ってそう言う。すると二人は表情を崩して、
「ははは、なるほど。それは仕方ありませんね」
「すぐそこですがお気をつけて」
「ああ。ありがとう。ただし、私語は程々にな。オレは怒らんが、少尉殿に見つかったら面倒だ」
『了解しました』
「警備を引き続きよろしくな。休憩時間になったら軽食でも食っておけ。明後日からはお前らも前線だ」
『はっ』
先任曹長は言うと、手を振って小便をしにいった。
二人は任務時以外は気さくな曹長に対して敬礼をした後に、再び会話を始める。
「俺さ、あの方が上官で良かったと思ってるよ。何かと気にかけてくれるからな」
「訓練はめちゃくちゃ厳しかったけれど、それ以外は悪くない方だもんな。だからよ、明後日からは最前線に出ても安心して戦えるぜ」
「まったくだ。そしてこの島の人間共を殺して、故郷で自慢しよう。勲章貰える活躍したら間違いなくモテるぞ」
「いいなそれ。装備品かっぱらって証拠の品って見せてもいいんじゃねえか?」
「だったら絶対に活躍しないと。曹長殿に褒められるくらいにな。で、勲章と装備品引っさげて帰郷だ」
「薔薇色の未来だな。楽しみだぜ」
二人は初日の地獄を直接経験していないからこそ、まだそのような事を言い合える余裕があった。いざ最前線となれば余裕は無くなるであろうが、しかし勲章を獲得できるほどの活躍をすれば故郷で賞賛されるのは間違いない。後の生活は今よりもっと楽になるし、何より栄誉があるのだから結婚にも困らないのは確かなのだ。
二人はこのあとも警備をしつつ、軽食は何があったかとか他愛もない話をしていた。
しかし午前一時を過ぎてから、口調の荒い方の上等兵が何かを感じる。
「ん? 何か今気配がしなかったか? なんつーの、近くではないが遠くもないんだけどよ」
「まさか。俺らの担当地域はちょっと西ではあるけれど前方と後方の間の部分だぞ。砲撃に巻き込まれなかった野生動物の類だろ」
「だと思うんだけどよお。注意しておいた方がいいかもしれね――」
「えっ」
それは一瞬の出来事だった。
寸前まで薄気味悪そうに話していた同期の首が飛んだのである。
そして、彼もまた。
「て――」
「ひひっ、もう遅いわよ?」
敵襲と言おうと思ったが一文字目までしか出なかった。
彼が最期に見たモノ。それは、双剣を手に持ち狂気の笑みで襲いかかる人間の女性だった。
0
お気に入りに追加
146
あなたにおすすめの小説
最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした
服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜
大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。
目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!
そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。
まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!
魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
英雄召喚〜帝国貴族の異世界統一戦記〜
駄作ハル
ファンタジー
異世界の大貴族レオ=ウィルフリードとして転生した平凡サラリーマン。
しかし、待っていたのは平和な日常などではなかった。急速な領土拡大を目論む帝国の貴族としての日々は、戦いの連続であった───
そんなレオに与えられたスキル『英雄召喚』。それは現世で英雄と呼ばれる人々を呼び出す能力。『鬼の副長』土方歳三、『臥龍』所轄孔明、『空の魔王』ハンス=ウルリッヒ・ルーデル、『革命の申し子』ナポレオン・ボナパルト、『万能人』レオナルド・ダ・ヴィンチ。
前世からの知識と英雄たちの逸話にまつわる能力を使い、大切な人を守るべく争いにまみれた異世界に平和をもたらす為の戦いが幕を開ける!
完結まで毎日投稿!
最強の職業は付与魔術師かもしれない
カタナヅキ
ファンタジー
現実世界から異世界に召喚された5人の勇者。彼等は同じ高校のクラスメイト同士であり、彼等を召喚したのはバルトロス帝国の3代目の国王だった。彼の話によると現在こちらの世界では魔王軍と呼ばれる組織が世界各地に出現し、数多くの人々に被害を与えている事を伝える。そんな魔王軍に対抗するために帝国に代々伝わる召喚魔法によって異世界から勇者になれる素質を持つ人間を呼びだしたらしいが、たった一人だけ巻き込まれて召喚された人間がいた。
召喚された勇者の中でも小柄であり、他の4人には存在するはずの「女神の加護」と呼ばれる恩恵が存在しなかった。他の勇者に巻き込まれて召喚された「一般人」と判断された彼は魔王軍に対抗できないと見下され、召喚を実行したはずの帝国の人間から追い出される。彼は普通の魔術師ではなく、攻撃魔法は覚えられない「付与魔術師」の職業だったため、この職業の人間は他者を支援するような魔法しか覚えられず、強力な魔法を扱えないため、最初から戦力外と判断されてしまった。
しかし、彼は付与魔術師の本当の力を見抜き、付与魔法を極めて独自の戦闘方法を見出す。後に「聖天魔導士」と名付けられる「霧崎レナ」の物語が始まる――
※今月は毎日10時に投稿します。
追放もの悪役勇者に転生したんだけど、パーティの荷物持ちが雑魚すぎるから追放したい。ざまぁフラグは勘違いした主人公補正で無自覚回避します
月ノ@最強付与術師の成長革命/発売中
ファンタジー
ざまぁフラグなんて知りません!勘違いした勇者の無双冒険譚
ごく一般的なサラリーマンである主人公は、ある日、異世界に転生してしまう。
しかし、転生したのは「パーティー追放もの」の小説の世界。
なんと、追放して【ざまぁされる予定】の、【悪役勇者】に転生してしまったのだった!
このままだと、ざまぁされてしまうが――とはならず。
なんと主人公は、最近のWeb小説をあまり読んでおらず……。
自分のことを、「勇者なんだから、当然主人公だろ?」と、勝手に主人公だと勘違いしてしまったのだった!
本来の主人公である【荷物持ち】を追放してしまう勇者。
しかし、自分のことを主人公だと信じて疑わない彼は、無自覚に、主人公ムーブで【ざまぁフラグを回避】していくのであった。
本来の主人公が出会うはずだったヒロインと、先に出会ってしまい……。
本来は主人公が覚醒するはずだった【真の勇者の力】にも目覚めてしまい……。
思い込みの力で、主人公補正を自分のものにしていく勇者!
ざまぁフラグなんて知りません!
これは、自分のことを主人公だと信じて疑わない、勘違いした勇者の無双冒険譚。
・本来の主人公は荷物持ち
・主人公は追放する側の勇者に転生
・ざまぁフラグを無自覚回避して無双するお話です
・パーティー追放ものの逆側の話
※カクヨム、ハーメルンにて掲載
日本VS異世界国家! ー政府が、自衛隊が、奮闘する。
スライム小説家
SF
令和5年3月6日、日本国は唐突に異世界へ転移してしまった。
地球の常識がなにもかも通用しない魔法と戦争だらけの異世界で日本国は生き延びていけるのか!?
異世界国家サバイバル、ここに爆誕!
The Devil Summoner 運命を背負いし子供達
赤坂皐月
ファンタジー
小学六年生のカンダ キョウスケとアキハバラ ミレイは突如学校の屋上で魔獣ケルベロスと遭遇する。
彼の言う所では、魔王ベルゼブブは悪魔にとって住みやすい世界とする為、人間世界を破壊しようと最終戦争ハルマゲドンを企んでいた。
世界を救う為、二人は人間世界から魔物の住む世界、魔界へと旅立つこととなる。
魔物を操る者、デビルサモナー。
果たして、世界は崩壊の危機を脱せられるのか……!?
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる