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第1章転生編
第1話 生まれ変わった世界は異世界で、僕は合法ショタでした
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・・1・・
「ああああああぁぁぁぁ!?」
僕は甲高い悲鳴を上げて飛び起きる。全身に冷や汗が流れていて、そのせいで服もびしょ濡れだった。息も絶え絶えで、脈拍は酷く乱れている。心臓の鼓動も……。
…………いや、待て。待つんだ僕。
僕は確か、あの場で死んだはずだ。無抵抗で死ぬのはごめんだからと持っていた小銃を撃ち尽くした上で、一発だけ残した自動拳銃で自分の頭を確実にぶち抜いたはず。なのに、今こうして僕は生きている。
となると、ここは天国か? もしくは、地獄か?
……地獄では、ないね。だとしたら余りにも平穏過ぎる光景だ。
違うそうじゃない。てか、ここどこだよ。
目を覚まして、目の前に広がっている景色に僕は混乱する。
そこにあったのは、それなりに大きな部屋だった。自分がいるのはベッドで、上質な素材の白色のパジャマを着ている。シーツは上等で、ベッドそのものも豪奢ではないけれど、まるで高級ホテルのようにふかふかで寝心地の良さそうなものだった。
視線を前に移す。ベッドの向こうにあるのは執務に使えそうな立派な木製の机と椅子があり、羽ペンとインクが机に置いてあった。いずれも華美ではないけれど機能的であり貴族の部屋には相応しい。机と椅子の隣には本棚がいくつもあって、ぎっしりと分厚い本が収納されている。
……貴族の部屋? そう、そうだよ。そもそもこの部屋、まるで欧州の貴族の部屋みたいじゃないか。ベッドもあるから寝室だろうか。あとは書斎も兼ねてる?
……本当にどこだよここ。僕は戦闘用の軍服を着ていたはずなのにパジャマだし、部屋は資料館で見るようなのに似たものばかりだし、電化製品は見当たらない。テレビも無いし蛍光灯も無い。エアコンも無いし、携帯端末も無いじゃないか。
天国でも無ければ地獄でもない。ここがどこか分からない僕は混乱する。
「どういうことなんだ……。どこだここ……、あぐぅ!? あああああああああ!?」
すると瞬間。僕は酷い頭痛に襲われる。頭が割れそうな位に痛い。けれどこの痛みはすぐに判明する。
なぜならば、僕の脳内に大量の情報が流入してきたからだ。
ここはどこで、どんな世界で、僕は誰で。ありとあらゆる情報が大量にダウンロードされるかのように入ってくる。それに耐えられなくて、僕はまた悲鳴を上げた。
「はぁ……、はぁ……、はぁ……。うっそ、だろ……。一昔の、物語か、よ……」
ここは、地球の日本ではなくてヨールネイト大陸西部に位置するアルネシア連合王国のノースロード領。その領主の館の一室。世界の仕組みが次々と流れてくる。
僕は高槻亮ではなくて、アカツキ・ノースロード。伯爵家であるノースロード家の長男で今年二十二歳。ノースロード家は古くから続く家系で軍人貴族。僕はそこの跡取り。僕が誰なのかも、情報が入ってきた事で判明する。
いずれもまるで空想の世界の話のようなのだけれど、そもそも僕は死んだはずなのにこうやって生きているのがこれが現実である事の何よりの証拠だ。
だけど、驚くべきはそれだけでなかった。いやまあ、生きてる事自体信じられないんだけどさ。
「この世界には、魔法が存在する……」
そうなんだ。この世界が地球ではない事の証が、魔法が存在しているということ。僕が死ぬ前にいた世界には魔法なんてモノは空想の産物で、小説やマンガ、ドラマや映画でのみにあるフィクションのシロモノだった。けれども、ここには魔法が確かにある。というのも、本棚に入っている書籍のタイトルには魔法に関するものが幾つも見受けられたからだ。さらに、机に置いてあるランプには火をつける場所が存在しない。そして、魔法があると嫌でも受け入れざるをえない理由がこれだった。
「外は冬、だよね? 晴れてはいるけど、雪が残ってる。なのに部屋は暖かい」
ベッドから体を起こして、窓から――ガラスの質が悪いのか地球で見てきた頃のガラスよりほんの少しだけ透明度が低い気がする――外の景色を見てみると外には雪景色になっていた。貴族の家らしく広くて整えられている庭には雪が十センチ程度ではあるけれど積もっている。にも関わらず部屋は適温になっていた。暖房機器も見当たらないのにこれはおかしい。ああ、あの器具か……。となると、流入してきた情報は間違いではないわけだ。
「…………ええと。ダメだ、頭がこんがらがってるぞう」
だけれども、如何(いかんせん)死んだはずが生きていてしかも自分は別人物になっている。この世界が地球ではなく別の世界でしかも貴族だ。他にも大量にこれまでの人生とは全く違う
この状況に混乱しないはずが無かった。
とはいえ、これはどう足掻いても現実。僕は亮ではなくて今はアカツキなのだ。こればかりかは受け入れざるを得ない。と、とにかくとりあえず落ち着かないと……。
そう思う事にした僕は、深呼吸を何度かする。
すると、自室(でいいんだよね?)のドアの向こうからノックの音がした。
「アカツキ様、入ってもよろしいですか?」
「あ、うん。いいよ」
扉の向こうから聞こえてきたのは若い女性の声だった。ベッドの隣に置いてあったタオルで額に残っていた汗を拭いて、僕は入室の許可をする。
「失礼します」
現れたのは二十代手前くらいの女性だった。銀色の髪の毛はセミロングで、瞳の色はサファイアのよう。整った顔立ちの、真面目そうな女の子だった。格好は前世ではコスプレでしかなかなか見られなかったメイド服。ただしメイドカフェのようなミニではなくロング丈のスカートだね。アカツキとしての記憶は、彼女が誰かを知っている。だから彼女の名前はすんなりと出てきた。
「どうしたの、レーナ」
「近くを通った際にアカツキ様の叫び声が聞こえたので駆けつけました。大丈夫ですか?」
あぁ、起きた時か頭痛の時の声を聞いたのか。彼女、レーナは僕の専属メイドらしいので、主人のそんな声を聞いたら心配もするよね。しかし、専属メイドか。まさに貴族って感じだよね。
「大丈夫、ちょっと夢見が悪かったんだ」
「夢見ですか……。三日前からかなり体調を崩されていましたから無理もありませんね。お加減の方はいかがですか?」
どうやら僕は酷い風邪を引いていたらしい。ベッドの隣に置いてある、さっき汗を拭いた時に使った冷たいタオルは元はと言えば額に乗せられていたのだろう。それらはレーナが看病してくれたものだった。と、流入した記憶が伝えてくれている。
「お陰様でだいぶ良くなったよ。だけど、汗でびっしょりだね」
「それでしたら身体の汗を拭うタオルを持ってきますね」
「いや、出来れば湯浴みがしたいな……」
「かしこまりました。すぐに手配致しますね」
レーナは微笑みながら言う。どうやら真面目ではあるものの感情の起伏が乏しいというわけではなさそうだ。僕を安心させるための表情だと言うのが伝わってくる。
「うん、ありがとう」
「とんでもございません。御用意できましたらまたお呼びしますね。では、失礼致します」
レーナは流麗な所作で僕の部屋を後にする。流入した記憶によると彼女が僕の専属メイドになって二年で、ここに来てから三年半だっけか。動作一つで彼女が優秀なメイドなんだと感じた。
「さて、僕も準備しないと」
いい加減この汗のせいで気持ち悪くベタベタの寝間着も着替えたいし、ということで僕はゆっくりとベッドから立ち上がる。着替えなどは用意してくれるから――ここも貴族らしい点だよなと思う――やる事なんて少ないけどさ。
「んー、んんー? そういえば僕ってこんなに声が高かったっけ」
レーナと会話をし、立ち上がり独りごちたところでふと気付いた事がある。
それは、僕の外見はどうな風なのだろうか。である。
というのも、亮だった時の僕に比べて声が高い気がするし起立した時の目線が少し低いからだ。
亮だった頃の僕は身長百六十五センチ。男性にしてはやや低めで少し童顔だったとはいえ、声は男性としては普通の部類だった。体つきだって、特殊部隊の軍人だったから鍛えられてそれなりにがっしりとしていた。
けれど、僕の視界に映る自身の腕は細い。アカツキとしての僕もそこそこには鍛えている記憶が入ってきたから鍛錬を怠ってはいないのは分かるんだけど、にしても細い。これだと華奢、の部類に入る。
「鏡、そうだ鏡で見ればいいじゃんか。どこだっけ……。あ、あった」
僕は鏡を探すとすぐに見つかった。身だしなみの確認をする為の縦長の全身が写るタイプの鏡だ。
僕は縦長の鏡の方まで移動する。
鏡の前まで着いて、写っていたのは僕のはすま。なのに、その姿は前世とはかけ離れていた。
「おと、おん、おん、おんんん!?」
目の前にいたのは、まるで女の子のような外見の自分だった。
髪の毛は前世と同じ黒に近いけれど、髪色は烏の濡れ羽色のように艶やかで美しい。髪質はサラサラとしていて絹のよう。瞳の色は灰色で、可愛らしい女の子のようなくりりとしている。輪郭は以前にも増して童顔で、とても二十二歳とは思えない。十代半ばと言われても違和感がないくらいだ。鼻筋も通っていて、唇はぷるりと柔らかそうだ。
総合的に評価すると、鏡にいる自分は控えめに言っても可愛かった。思わずウィンクなんてしてみてしまう。……ちくしょう可愛い。自分なのにね!
だからこそ、自分を見つめてまず最初に取った行動はコレしか無かった。
「股間は……、うん。あるわ。あったわ」
良かったのか悪かったのか。確認したらちゃんと男としてあるはずのモノはついていた。見た目は女の子みたいだけど、性別は入ってきた記憶の通りのようだ。こういう姿で性別なのを何と呼称するかは知っている。僕自身も漫画やアニメとかサブカル系の趣味が多少はあったから。
…………どう見ても合法ショタです本当にありがとうございました!
うん、まあそのアレだ……。
「本当に、生まれ変わったんだな……」
頬をつねってみる。痛い。夢ではなくて、現実のようだ。目が覚めてから改めて確証を得る。
どうやら僕は、本当に別世界の別人物に生まれ変わったらしい。
「ああああああぁぁぁぁ!?」
僕は甲高い悲鳴を上げて飛び起きる。全身に冷や汗が流れていて、そのせいで服もびしょ濡れだった。息も絶え絶えで、脈拍は酷く乱れている。心臓の鼓動も……。
…………いや、待て。待つんだ僕。
僕は確か、あの場で死んだはずだ。無抵抗で死ぬのはごめんだからと持っていた小銃を撃ち尽くした上で、一発だけ残した自動拳銃で自分の頭を確実にぶち抜いたはず。なのに、今こうして僕は生きている。
となると、ここは天国か? もしくは、地獄か?
……地獄では、ないね。だとしたら余りにも平穏過ぎる光景だ。
違うそうじゃない。てか、ここどこだよ。
目を覚まして、目の前に広がっている景色に僕は混乱する。
そこにあったのは、それなりに大きな部屋だった。自分がいるのはベッドで、上質な素材の白色のパジャマを着ている。シーツは上等で、ベッドそのものも豪奢ではないけれど、まるで高級ホテルのようにふかふかで寝心地の良さそうなものだった。
視線を前に移す。ベッドの向こうにあるのは執務に使えそうな立派な木製の机と椅子があり、羽ペンとインクが机に置いてあった。いずれも華美ではないけれど機能的であり貴族の部屋には相応しい。机と椅子の隣には本棚がいくつもあって、ぎっしりと分厚い本が収納されている。
……貴族の部屋? そう、そうだよ。そもそもこの部屋、まるで欧州の貴族の部屋みたいじゃないか。ベッドもあるから寝室だろうか。あとは書斎も兼ねてる?
……本当にどこだよここ。僕は戦闘用の軍服を着ていたはずなのにパジャマだし、部屋は資料館で見るようなのに似たものばかりだし、電化製品は見当たらない。テレビも無いし蛍光灯も無い。エアコンも無いし、携帯端末も無いじゃないか。
天国でも無ければ地獄でもない。ここがどこか分からない僕は混乱する。
「どういうことなんだ……。どこだここ……、あぐぅ!? あああああああああ!?」
すると瞬間。僕は酷い頭痛に襲われる。頭が割れそうな位に痛い。けれどこの痛みはすぐに判明する。
なぜならば、僕の脳内に大量の情報が流入してきたからだ。
ここはどこで、どんな世界で、僕は誰で。ありとあらゆる情報が大量にダウンロードされるかのように入ってくる。それに耐えられなくて、僕はまた悲鳴を上げた。
「はぁ……、はぁ……、はぁ……。うっそ、だろ……。一昔の、物語か、よ……」
ここは、地球の日本ではなくてヨールネイト大陸西部に位置するアルネシア連合王国のノースロード領。その領主の館の一室。世界の仕組みが次々と流れてくる。
僕は高槻亮ではなくて、アカツキ・ノースロード。伯爵家であるノースロード家の長男で今年二十二歳。ノースロード家は古くから続く家系で軍人貴族。僕はそこの跡取り。僕が誰なのかも、情報が入ってきた事で判明する。
いずれもまるで空想の世界の話のようなのだけれど、そもそも僕は死んだはずなのにこうやって生きているのがこれが現実である事の何よりの証拠だ。
だけど、驚くべきはそれだけでなかった。いやまあ、生きてる事自体信じられないんだけどさ。
「この世界には、魔法が存在する……」
そうなんだ。この世界が地球ではない事の証が、魔法が存在しているということ。僕が死ぬ前にいた世界には魔法なんてモノは空想の産物で、小説やマンガ、ドラマや映画でのみにあるフィクションのシロモノだった。けれども、ここには魔法が確かにある。というのも、本棚に入っている書籍のタイトルには魔法に関するものが幾つも見受けられたからだ。さらに、机に置いてあるランプには火をつける場所が存在しない。そして、魔法があると嫌でも受け入れざるをえない理由がこれだった。
「外は冬、だよね? 晴れてはいるけど、雪が残ってる。なのに部屋は暖かい」
ベッドから体を起こして、窓から――ガラスの質が悪いのか地球で見てきた頃のガラスよりほんの少しだけ透明度が低い気がする――外の景色を見てみると外には雪景色になっていた。貴族の家らしく広くて整えられている庭には雪が十センチ程度ではあるけれど積もっている。にも関わらず部屋は適温になっていた。暖房機器も見当たらないのにこれはおかしい。ああ、あの器具か……。となると、流入してきた情報は間違いではないわけだ。
「…………ええと。ダメだ、頭がこんがらがってるぞう」
だけれども、如何(いかんせん)死んだはずが生きていてしかも自分は別人物になっている。この世界が地球ではなく別の世界でしかも貴族だ。他にも大量にこれまでの人生とは全く違う
この状況に混乱しないはずが無かった。
とはいえ、これはどう足掻いても現実。僕は亮ではなくて今はアカツキなのだ。こればかりかは受け入れざるを得ない。と、とにかくとりあえず落ち着かないと……。
そう思う事にした僕は、深呼吸を何度かする。
すると、自室(でいいんだよね?)のドアの向こうからノックの音がした。
「アカツキ様、入ってもよろしいですか?」
「あ、うん。いいよ」
扉の向こうから聞こえてきたのは若い女性の声だった。ベッドの隣に置いてあったタオルで額に残っていた汗を拭いて、僕は入室の許可をする。
「失礼します」
現れたのは二十代手前くらいの女性だった。銀色の髪の毛はセミロングで、瞳の色はサファイアのよう。整った顔立ちの、真面目そうな女の子だった。格好は前世ではコスプレでしかなかなか見られなかったメイド服。ただしメイドカフェのようなミニではなくロング丈のスカートだね。アカツキとしての記憶は、彼女が誰かを知っている。だから彼女の名前はすんなりと出てきた。
「どうしたの、レーナ」
「近くを通った際にアカツキ様の叫び声が聞こえたので駆けつけました。大丈夫ですか?」
あぁ、起きた時か頭痛の時の声を聞いたのか。彼女、レーナは僕の専属メイドらしいので、主人のそんな声を聞いたら心配もするよね。しかし、専属メイドか。まさに貴族って感じだよね。
「大丈夫、ちょっと夢見が悪かったんだ」
「夢見ですか……。三日前からかなり体調を崩されていましたから無理もありませんね。お加減の方はいかがですか?」
どうやら僕は酷い風邪を引いていたらしい。ベッドの隣に置いてある、さっき汗を拭いた時に使った冷たいタオルは元はと言えば額に乗せられていたのだろう。それらはレーナが看病してくれたものだった。と、流入した記憶が伝えてくれている。
「お陰様でだいぶ良くなったよ。だけど、汗でびっしょりだね」
「それでしたら身体の汗を拭うタオルを持ってきますね」
「いや、出来れば湯浴みがしたいな……」
「かしこまりました。すぐに手配致しますね」
レーナは微笑みながら言う。どうやら真面目ではあるものの感情の起伏が乏しいというわけではなさそうだ。僕を安心させるための表情だと言うのが伝わってくる。
「うん、ありがとう」
「とんでもございません。御用意できましたらまたお呼びしますね。では、失礼致します」
レーナは流麗な所作で僕の部屋を後にする。流入した記憶によると彼女が僕の専属メイドになって二年で、ここに来てから三年半だっけか。動作一つで彼女が優秀なメイドなんだと感じた。
「さて、僕も準備しないと」
いい加減この汗のせいで気持ち悪くベタベタの寝間着も着替えたいし、ということで僕はゆっくりとベッドから立ち上がる。着替えなどは用意してくれるから――ここも貴族らしい点だよなと思う――やる事なんて少ないけどさ。
「んー、んんー? そういえば僕ってこんなに声が高かったっけ」
レーナと会話をし、立ち上がり独りごちたところでふと気付いた事がある。
それは、僕の外見はどうな風なのだろうか。である。
というのも、亮だった時の僕に比べて声が高い気がするし起立した時の目線が少し低いからだ。
亮だった頃の僕は身長百六十五センチ。男性にしてはやや低めで少し童顔だったとはいえ、声は男性としては普通の部類だった。体つきだって、特殊部隊の軍人だったから鍛えられてそれなりにがっしりとしていた。
けれど、僕の視界に映る自身の腕は細い。アカツキとしての僕もそこそこには鍛えている記憶が入ってきたから鍛錬を怠ってはいないのは分かるんだけど、にしても細い。これだと華奢、の部類に入る。
「鏡、そうだ鏡で見ればいいじゃんか。どこだっけ……。あ、あった」
僕は鏡を探すとすぐに見つかった。身だしなみの確認をする為の縦長の全身が写るタイプの鏡だ。
僕は縦長の鏡の方まで移動する。
鏡の前まで着いて、写っていたのは僕のはすま。なのに、その姿は前世とはかけ離れていた。
「おと、おん、おん、おんんん!?」
目の前にいたのは、まるで女の子のような外見の自分だった。
髪の毛は前世と同じ黒に近いけれど、髪色は烏の濡れ羽色のように艶やかで美しい。髪質はサラサラとしていて絹のよう。瞳の色は灰色で、可愛らしい女の子のようなくりりとしている。輪郭は以前にも増して童顔で、とても二十二歳とは思えない。十代半ばと言われても違和感がないくらいだ。鼻筋も通っていて、唇はぷるりと柔らかそうだ。
総合的に評価すると、鏡にいる自分は控えめに言っても可愛かった。思わずウィンクなんてしてみてしまう。……ちくしょう可愛い。自分なのにね!
だからこそ、自分を見つめてまず最初に取った行動はコレしか無かった。
「股間は……、うん。あるわ。あったわ」
良かったのか悪かったのか。確認したらちゃんと男としてあるはずのモノはついていた。見た目は女の子みたいだけど、性別は入ってきた記憶の通りのようだ。こういう姿で性別なのを何と呼称するかは知っている。僕自身も漫画やアニメとかサブカル系の趣味が多少はあったから。
…………どう見ても合法ショタです本当にありがとうございました!
うん、まあそのアレだ……。
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