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第13章 仙台方面奪還作戦編Ⅰ
第6話 大輝・茜VSエルフィーナ
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・・6・・
エルフィーナが北へ向けて退却をする頃、捜索部隊とは別に二人の追討部隊が彼女を追っていた。大輝と茜である。
『セブンスよりSA3。マルトクが爆死した際の被害はまだ確定してないけど、死傷者が発生。SA1は頬にかすり傷と爆風で吹き飛ばされた時の打ち身。SA2が同じく爆風に吹き飛ばされたことによる負傷で打撲。それ以外に負傷箇所無し。二人ともトリアージグリーンだから安心しな』
「SA3よりセブンスへ。SA1、2双方に大事なくて良かったです。マルトク爆死で死傷者が出たのは残念ですが……」
『貴官が感傷に浸る必要は無い。茜と共にネズミの追跡を』
「了解しました。帝国のネズミ追いは茜がここらのキツネを偵察として探させてます。じきに見つかるかと」
『分かった。対象は私に巧妙な洗脳魔法を行おうとしてきたことから、洗脳に長けた者と思われる。その性質上、支援部隊が送れない。貴官や茜ならともかく、普通の能力者部隊じゃ貴官らを背中から撃つことになりかねないし、Aランクでも不安だからね。だから川島中佐。キミも十分気をつけて』
「はっ。洗脳魔法対策を取っておきます」
『よろしく。通信終わり』
璃佳との通信を終えると、会話の相手を茜へと変えた。
「茜、見つかりそうか?」
「んんむ。此処の子達が相手に悟られぬよう探しておるが、なかなかに引っかからぬ。単独潜入に慣れておる相手じゃろな。じゃが、数十の子等に探らせとる。すぐ見つかるじゃろて」
夜の闇の中にも関わらず茜と大輝は慣れた様子で獣道を突き進んでいく。茜はほぼ神に等しい狐だから夜目が効くのは当然ではあるが、大輝が慣れているのはアルストルムでの六年間の経験の賜物であった。
茜の予想通り、数分もしない内に角田の狐達によってエルフィーナが発見される。
「大輝よ、見つけたぞ。距離は約九〇〇。一一時方向じゃな」
「了解。SA3よりセブンスへ。ネズミを発見。距離約九〇〇。一一時方向」
『セブンスよりSA3。データリンク完了。こちらでも確認した。繰り返すけど対象は可能な限り捕縛すること。ただしやむを得ない場合は殺害しても構わない』
「分かりました。出来る限り捕縛の方向でやってみます」
「頼んだよ」
再びの無線を終えると大輝は茜の方に近づき視線を向けると、
「奇襲をかける。悟られないよう攻撃直前まで詠唱はしないでくれ」
「あいわかった。お主はどうするんじゃ?」
「召喚詠唱と同時に近接戦に持ち込む」
「なら儂が後方から援護しよう」
「背中は任せたぜ」
「うむ」
短いやり取りで戦闘の方針を決めると、二人は徐々にエルフィーナへ接近していく。
彼我の距離が約五〇〇辺りになると大輝と茜は走る速度を落とす。なるべく音を立てないように進むためだ。レーダーにはエルフィーナの姿がしっかりと表示されている。先ほどから直線的ではなく、ジグザグに動いているようだった。
(一直線に進んでくれていなくて助かったぜ。もしまっすぐ進まれてたら敵地のすぐ近くで戦うハメになってたからな……)
二人がいる地点は友軍支配地域内ではあるものの、決して安全とは言い難かった。
先程の司令部強襲からすぐ神聖帝国軍とCTが攻勢を仕掛けてきており、二、三キロも無い場所が交戦地帯になっているからだ。
大輝はこれ以上進まれても自分達にとって有利にならないと判断し、エルフィーナに勘づかれないようにしながらも再び走る速度を上げた。
彼我の距離は約三〇〇。魔力探知に引っかからないよう極限まで外部に漏れる自身の魔力を絞っていた大輝と茜だが、これ以下の距離となると手練れなら察知されかねない。
大輝と茜はたがいに視線を交わしてうなずくと、大輝はエルフィーナの死角に回り込むようにして迂回前進を始め、その二秒後には茜が短縮詠唱を終えていた。
「狐火達よ。疾く駆け燃やせ」
「な?! あと少しだっていうのに追手に見つかるなんてツイてないわね!」
狐火が放たれた直後、エルフィーナはすぐに茜の放った狐火を探知し悪態をつきながらも回避行動に移る。
高速で迫る数個の狐火を器用に回避していくエルフィーナ。だがこの攻撃は罠だった。
「よう姉ちゃん、背中がガラ空きだぜ?」
「二人、いや、三人?!」
全ての狐火を避けた直後に、彼女が視認しにくい角度から大輝が薙刀を振り下ろして襲い掛かってきたからである。加えて追撃には大輝が召喚した土人形の忍者。エルフィーナは身を捻り続けるだけではやり過ごせないと判断してか、大輝の斬撃は避けたものの忍者が放ったクナイはコートに忍ばせていたツインダガーで弾いた。
「こんなんで終わるわけねえっての」
「早いッッ……!!」
「忍よ、やっちまえ」
「狐火達よ、疾く疾く舞いよ燃やしてしまえ」
「ああもう! さっきからやらしい方向からの攻撃ばっかり!」
大輝、茜、忍人形の隙間ない連撃が続くが、エルフィーナは大輝の薙刀を寸前の所で身をかわし、茜の狐火には魔法障壁で対処。忍人形のクナイには投げナイフで反撃して軌道を逸らす形で対抗してみせた。
「へぇ、随分器用な事をすんじゃねえか」
「あやつ、手練じゃぞ。主が言うておった奴で間違いなかろ」
「だろうな」
『脅威度判定、暫定A+。最大級の警戒を推奨』
「ヒュー。A+だってよ」
「当たりじゃの」
(まずいまずいまずい!! ヤツは召喚術士のカワシマじゃない! でも隣にいるのは何?! いや、狐耳ってことはもしかして?! シチジョウの召喚生命体、准神クラスの狐?! よりにもよって最悪な二人を引いたってわけ?!)
余裕を見せる大輝と茜に反してエルフィーナは脂汗が止まらなかった。大輝と召喚体連携攻撃をすることで近中距離戦において隙がなく、茜が遠距離戦を担当している。刀を持っていることから近距離戦もこなせるだろう。対して自分の領分は洗脳と変装。直接戦闘は本分ではない。一五人衆に一席を置いているから精鋭達と渡り合える力は持っているが、あの二人ではいくらなんでも分が悪すぎる。僅かな戦闘でエルフィーナは自身が不利であることを痛感していた。
(こんなことなら、身代わり人形を残しておくんだった!!)
エルフィーナに選択肢など無かった。対人戦に長ける他の一五人衆ならともかく、自分の手にはとても負えない。
(逃げられるなら、逃げるに決まってるじゃないの!)
「なあ姉ちゃん。ここどこだか知ってっか?」
大輝はまるでエルフィーナの思考を見透かすかのような口ぶりをする。エルフィーナはまるで心臓を掴まれたような錯覚に陥った。
「や、山の中じゃない。それがどうかして?」
「そう、山ん中だ。山ん中ってこたぁ土が沢山あるってわけ」
「だからどうしたっていうのよ……!」
何が言いたい! 何で笑ってる! エルフィーナは彼に恐怖を感じていた。
彼女のそのような感情をあざ笑うかのように、大輝は多数の魔法陣を顕現させながらこう言い放った。
「ウダウダ言うのは性にあわないから手短に言うけどよ、土だらけのここ、オレのホームみたいなもんなんだわ。だからよ――」
魔法陣から現れたのは高さ数メートルの反り返った土壁。硬度はコンクリートより固く、易々と破壊出来るものではない。それらは囲むように展開していき直径約三〇〇メートルの即席円形闘技場が出来上がった。
「オレと」
「儂から」
「逃げられるモンなら逃げてみな」
薙刀を向ける大輝。傍らには忍の土人形。多数の狐火を顕現させた茜。
(あぁ……、終わった……。)
エルフィーナの心境は諦観の域に突入していく。一人だけならまだやりようがあった。だが二人もいるのだ。
大輝や茜の実力からして、彼の発言は彼女にとって死刑宣告をされたに等しかった。
エルフィーナが北へ向けて退却をする頃、捜索部隊とは別に二人の追討部隊が彼女を追っていた。大輝と茜である。
『セブンスよりSA3。マルトクが爆死した際の被害はまだ確定してないけど、死傷者が発生。SA1は頬にかすり傷と爆風で吹き飛ばされた時の打ち身。SA2が同じく爆風に吹き飛ばされたことによる負傷で打撲。それ以外に負傷箇所無し。二人ともトリアージグリーンだから安心しな』
「SA3よりセブンスへ。SA1、2双方に大事なくて良かったです。マルトク爆死で死傷者が出たのは残念ですが……」
『貴官が感傷に浸る必要は無い。茜と共にネズミの追跡を』
「了解しました。帝国のネズミ追いは茜がここらのキツネを偵察として探させてます。じきに見つかるかと」
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「はっ。洗脳魔法対策を取っておきます」
『よろしく。通信終わり』
璃佳との通信を終えると、会話の相手を茜へと変えた。
「茜、見つかりそうか?」
「んんむ。此処の子達が相手に悟られぬよう探しておるが、なかなかに引っかからぬ。単独潜入に慣れておる相手じゃろな。じゃが、数十の子等に探らせとる。すぐ見つかるじゃろて」
夜の闇の中にも関わらず茜と大輝は慣れた様子で獣道を突き進んでいく。茜はほぼ神に等しい狐だから夜目が効くのは当然ではあるが、大輝が慣れているのはアルストルムでの六年間の経験の賜物であった。
茜の予想通り、数分もしない内に角田の狐達によってエルフィーナが発見される。
「大輝よ、見つけたぞ。距離は約九〇〇。一一時方向じゃな」
「了解。SA3よりセブンスへ。ネズミを発見。距離約九〇〇。一一時方向」
『セブンスよりSA3。データリンク完了。こちらでも確認した。繰り返すけど対象は可能な限り捕縛すること。ただしやむを得ない場合は殺害しても構わない』
「分かりました。出来る限り捕縛の方向でやってみます」
「頼んだよ」
再びの無線を終えると大輝は茜の方に近づき視線を向けると、
「奇襲をかける。悟られないよう攻撃直前まで詠唱はしないでくれ」
「あいわかった。お主はどうするんじゃ?」
「召喚詠唱と同時に近接戦に持ち込む」
「なら儂が後方から援護しよう」
「背中は任せたぜ」
「うむ」
短いやり取りで戦闘の方針を決めると、二人は徐々にエルフィーナへ接近していく。
彼我の距離が約五〇〇辺りになると大輝と茜は走る速度を落とす。なるべく音を立てないように進むためだ。レーダーにはエルフィーナの姿がしっかりと表示されている。先ほどから直線的ではなく、ジグザグに動いているようだった。
(一直線に進んでくれていなくて助かったぜ。もしまっすぐ進まれてたら敵地のすぐ近くで戦うハメになってたからな……)
二人がいる地点は友軍支配地域内ではあるものの、決して安全とは言い難かった。
先程の司令部強襲からすぐ神聖帝国軍とCTが攻勢を仕掛けてきており、二、三キロも無い場所が交戦地帯になっているからだ。
大輝はこれ以上進まれても自分達にとって有利にならないと判断し、エルフィーナに勘づかれないようにしながらも再び走る速度を上げた。
彼我の距離は約三〇〇。魔力探知に引っかからないよう極限まで外部に漏れる自身の魔力を絞っていた大輝と茜だが、これ以下の距離となると手練れなら察知されかねない。
大輝と茜はたがいに視線を交わしてうなずくと、大輝はエルフィーナの死角に回り込むようにして迂回前進を始め、その二秒後には茜が短縮詠唱を終えていた。
「狐火達よ。疾く駆け燃やせ」
「な?! あと少しだっていうのに追手に見つかるなんてツイてないわね!」
狐火が放たれた直後、エルフィーナはすぐに茜の放った狐火を探知し悪態をつきながらも回避行動に移る。
高速で迫る数個の狐火を器用に回避していくエルフィーナ。だがこの攻撃は罠だった。
「よう姉ちゃん、背中がガラ空きだぜ?」
「二人、いや、三人?!」
全ての狐火を避けた直後に、彼女が視認しにくい角度から大輝が薙刀を振り下ろして襲い掛かってきたからである。加えて追撃には大輝が召喚した土人形の忍者。エルフィーナは身を捻り続けるだけではやり過ごせないと判断してか、大輝の斬撃は避けたものの忍者が放ったクナイはコートに忍ばせていたツインダガーで弾いた。
「こんなんで終わるわけねえっての」
「早いッッ……!!」
「忍よ、やっちまえ」
「狐火達よ、疾く疾く舞いよ燃やしてしまえ」
「ああもう! さっきからやらしい方向からの攻撃ばっかり!」
大輝、茜、忍人形の隙間ない連撃が続くが、エルフィーナは大輝の薙刀を寸前の所で身をかわし、茜の狐火には魔法障壁で対処。忍人形のクナイには投げナイフで反撃して軌道を逸らす形で対抗してみせた。
「へぇ、随分器用な事をすんじゃねえか」
「あやつ、手練じゃぞ。主が言うておった奴で間違いなかろ」
「だろうな」
『脅威度判定、暫定A+。最大級の警戒を推奨』
「ヒュー。A+だってよ」
「当たりじゃの」
(まずいまずいまずい!! ヤツは召喚術士のカワシマじゃない! でも隣にいるのは何?! いや、狐耳ってことはもしかして?! シチジョウの召喚生命体、准神クラスの狐?! よりにもよって最悪な二人を引いたってわけ?!)
余裕を見せる大輝と茜に反してエルフィーナは脂汗が止まらなかった。大輝と召喚体連携攻撃をすることで近中距離戦において隙がなく、茜が遠距離戦を担当している。刀を持っていることから近距離戦もこなせるだろう。対して自分の領分は洗脳と変装。直接戦闘は本分ではない。一五人衆に一席を置いているから精鋭達と渡り合える力は持っているが、あの二人ではいくらなんでも分が悪すぎる。僅かな戦闘でエルフィーナは自身が不利であることを痛感していた。
(こんなことなら、身代わり人形を残しておくんだった!!)
エルフィーナに選択肢など無かった。対人戦に長ける他の一五人衆ならともかく、自分の手にはとても負えない。
(逃げられるなら、逃げるに決まってるじゃないの!)
「なあ姉ちゃん。ここどこだか知ってっか?」
大輝はまるでエルフィーナの思考を見透かすかのような口ぶりをする。エルフィーナはまるで心臓を掴まれたような錯覚に陥った。
「や、山の中じゃない。それがどうかして?」
「そう、山ん中だ。山ん中ってこたぁ土が沢山あるってわけ」
「だからどうしたっていうのよ……!」
何が言いたい! 何で笑ってる! エルフィーナは彼に恐怖を感じていた。
彼女のそのような感情をあざ笑うかのように、大輝は多数の魔法陣を顕現させながらこう言い放った。
「ウダウダ言うのは性にあわないから手短に言うけどよ、土だらけのここ、オレのホームみたいなもんなんだわ。だからよ――」
魔法陣から現れたのは高さ数メートルの反り返った土壁。硬度はコンクリートより固く、易々と破壊出来るものではない。それらは囲むように展開していき直径約三〇〇メートルの即席円形闘技場が出来上がった。
「オレと」
「儂から」
「逃げられるモンなら逃げてみな」
薙刀を向ける大輝。傍らには忍の土人形。多数の狐火を顕現させた茜。
(あぁ……、終わった……。)
エルフィーナの心境は諦観の域に突入していく。一人だけならまだやりようがあった。だが二人もいるのだ。
大輝や茜の実力からして、彼の発言は彼女にとって死刑宣告をされたに等しかった。
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