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第12章 福島方面奪還作戦編
第9話 マルトク対策
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・・7・・
「行方不明になった帰還者の名前は山岸芳樹。政府帰還者保護チームが保護した帰還組の一人で、現在は公安及び魔法軍情報部監視下にある人物だね。能力者ランクは転移前はD+で大した事無かったけど、向こうでの経験を積んだからか帰還者特有の転移ボーナスもあったからか、現在の能力者ランクはA+ランク。ただしSランクに限りなく近いって補足が入るけど」
「いわゆる高位能力者ですね。それにしても公安に魔法情報の監視下だったとは、山岸とやらは何かやらかしましたね?」
いくら帰還組とはいえ魔法情報だけでなく公安にまでも監視下になるのはありえない。孝弘達四人は早々に七条家の庇護下に置かれたから例外だが、今や特務小隊の一員である鳴海慎吾や金山宏光は帰還後の暫くは政府保護チームの保護下にあったくらいだ。有り体に言ってしまえば、問題行動や言動をしていなければ両組織の監視下になるなど有り得ないのである。
「正解。何をやらかしたか、熊川。説明を」
「はっ。端的に表すなら、対象の山岸は貴官等とは真逆のヤツと言っていい。俺からしたら監獄にでもぶち込まれてろと思う人物だ」
「随分バッサリと切った評価ですね」
「そらそうだ。米原中佐、君達が帰還直後から軍人として相応しい行動と言動を取れていたのに対して彼は違う。帰還直後はともかく、開戦後の行動が大問題だった。彼のせいで戦死傷者が出る程にな」
「……金山中尉が嫌いそうな人物ですね」
「ああ。彼が聞いたら悪態の一つは確実につくだろうな」
「大体読めました。独断専行ですね?」
「ご名答だ。対象は東京陥落の際にやらかした。何をやらかしたかはマル秘と書いてあるその資料の通りだな。民間人を救おうとするのはまあいいが、政府保護チームの制止は無視し、軍の停止命令も無視して戦闘地域に突っ込んでいった。これで無事に戻ってきたのならまだいいいんだが……」
「こう言っちゃ悪いですが大口叩いた割には孤立し、にっちもさっちもいかなくなったと」
冷ややかな目で資料を見る孝弘に、熊川は同意の目線を送りつつ話を続けた。
「ああ。ヤツのせいで陸軍と魔法軍で一五名が戦死。それ以上の数が負傷している。以降、対象は公安と魔法情報の監視下に置かれることになる。監視下になって以降、問題行動のナリは潜んだが、盗聴によると随分罵詈雑言を並べていたそうだ」
「呆れた行動と言動ですね。あちらの行動思考を持ち込んだ挙句に単独行動で解決出来ず孤立。助けられたにも関わらず恩どころか罵詈雑言ですか。頭の中身を異世界に忘れてきて何も入ってないのでは? 対象の頭ん中はさぞかし収納力に優れるでしょうね。通販で大ウケしそうです」
「ははっ。貴官からその手の罵倒が聞けるとは思わなかったがその通りだ。七条閣下は報告を聞いて資料に目を通してから煙草の本数が増えたぞ」
「当たり前でしょ。愚か者って言葉でも足りない大馬鹿者じゃん。ただでさえクソ迷惑かけておいて今度は行方をくらますなんてシャレになんないって。消えた理由が不明とはいえね」
「全くです。不穏分子が消えたようなものですからね」
「でしょ」
璃佳は煙草に火を付けて大きく息を吐いていた。余程ご立腹のようである。
孝弘は璃佳に同情しつつ熊川の方に視線を戻すと、
「熊川中佐。これだけなら私達の方に情報が回ってくる事は無いと思うのですが、資料を見る限りまだ何かありそうですね」
「ああ。厄介極まりない事に、対象は十日経過してもなお公安と魔法情報に警察の網に引っかかっていない。少なくとも監視下地より西側では痕跡すら無かった」
「山岸が監視下に置かれていたのは滋賀県西部ですよね。関西以西で引っかからないのは……、ああ、それでウチに情報が回ってきたわけですか」
「そゆこと。こっからは私が説明するね」
璃佳は煙草の火を消して灰皿に置き、先程マグカップに入れたばかりのコーヒーを口につけると。
「対象が西側で引っかからないのはそっちに行っていない可能性が著しく高いのもあるけれど、公安と魔法情報の捜索能力が落ちてるのもあるんだよね。理由は今の大戦のせい。優秀な人材のいくらかが戦争のせいで失われ、東海以西はともかく静岡以東の網は死んでる。行方不明になってから十日も経って見つからず、西で痕跡も皆無ってことはどういうことか分かるよね?」
「静岡以東にいる可能性が高いと」
「そのとーり。公安にとっては最早手に余る案件で、魔法情報も追いきれていない。一応ウラで七条の人員も動かしてるみたいだけど見つからない。ヤツの所在はどこへやらってわけ」
「静岡以東での痕跡はどうですか? いくら公安と魔法情報の能力が低下しているとはいえ、欠片も掴めない事は無いと思いたいのですが」
「魔力残滓なら極わずかに残ってた。四日前に上越で一箇所。これだけだね」
「上越ですか……。姿を隠すだけなら西日本に行けばいいのに、わざわざ北陸のさらに向こうとは……。どうやって捜索の目をかいくぐって単独行動が出来るのかとかいくらでも気になる部分はありますが、なるほど、私達に情報が回ってきたのも頷けます」
孝弘の脳裏には一つの予測が過ぎっていた。璃佳も同様の答えに行き着いているらしい。小さく頷くとこう言った。
「クソ強承認欲求の英雄願望バカヤロウはこっちに来る可能性がある。迷惑千万だけど、介入される可能性もあるね」
「それだけならいいのですが……」
「米原中佐、貴官もそう思う?」
「ええ。気になるのはここです。盗聴内容の一つに、『僕以外が英雄になるのは許せない。英雄は僕だ。僕こそが英雄だ』とあります。報道管制が敷かれているといってもここ一〇一の動向は国民の士気高揚として情報をかなり絞った上で報道が行われてますから……。いや、正直このパターンはあって欲しく無いんですけどね……。またしても独断専行で青森方面に向かう可能性も捨てきれませんし」
「逆恨みで私達が攻撃されるとか? 信じたく無いけど、可能性としては十分かあ……。熊川はどう思う?」
「有り得ないとは言いきれませんね、七条閣下。救いようの無いバカはハードルの下を潜ってくるとも言いますから」
「…………もう一本吸っていい?」
璃佳がここしばらくで一番大きなため息をついて言うと、熊川と孝弘はどうぞという意味で煙草の箱の方を指さす。
璃佳は普段より深く息を吸い、深く息を吐いた。紫煙にはたっぷりと愚痴が含んでそうであった。
「米原中佐を呼んで良かったよ。これで私達が福島以北の戦いだけじゃなくて大バカ野郎の対処もしなくちゃいけないのがハッキリした。それを踏まえて米原中佐に一つ頼んでいい?」
「なんでしょうか?」
「バカの分析は私や熊川でもするけど、金山中尉の力を借りたい。ほら、何事も経験者に聞くのが一番って言うでしょ?」
「彼が嫌がりそうな任務内容ですが……、承知致しました。金山中尉なら任務と割り切ってくれるでしょうし、伝えておきます」
「憎まれ役を頼むことになって悪いけどよろしく。対象がこっちに来ないのが一番だけど、備えあれば憂いなし。対処法を考えておくに越した事はないからさ」
「はっ。戻ってから早速話をしてみます」
「ありがとね、米原中佐」
「いえ。これも任務ですから」
孝弘は璃佳と熊川との話を終えてから、金山中尉にこの話もマルトクであると補足した上で伝えた。
案の定というべきか、金山中尉は嫌悪感丸出し――もちろん山岸に対してである――の表情をしていた。ただし、彼もまた軍人である。「クソ勇者の扱いには慣れてますから」と少々の不満を漏らしたものの、任務と割り切って手を貸してくれるのだった。
「行方不明になった帰還者の名前は山岸芳樹。政府帰還者保護チームが保護した帰還組の一人で、現在は公安及び魔法軍情報部監視下にある人物だね。能力者ランクは転移前はD+で大した事無かったけど、向こうでの経験を積んだからか帰還者特有の転移ボーナスもあったからか、現在の能力者ランクはA+ランク。ただしSランクに限りなく近いって補足が入るけど」
「いわゆる高位能力者ですね。それにしても公安に魔法情報の監視下だったとは、山岸とやらは何かやらかしましたね?」
いくら帰還組とはいえ魔法情報だけでなく公安にまでも監視下になるのはありえない。孝弘達四人は早々に七条家の庇護下に置かれたから例外だが、今や特務小隊の一員である鳴海慎吾や金山宏光は帰還後の暫くは政府保護チームの保護下にあったくらいだ。有り体に言ってしまえば、問題行動や言動をしていなければ両組織の監視下になるなど有り得ないのである。
「正解。何をやらかしたか、熊川。説明を」
「はっ。端的に表すなら、対象の山岸は貴官等とは真逆のヤツと言っていい。俺からしたら監獄にでもぶち込まれてろと思う人物だ」
「随分バッサリと切った評価ですね」
「そらそうだ。米原中佐、君達が帰還直後から軍人として相応しい行動と言動を取れていたのに対して彼は違う。帰還直後はともかく、開戦後の行動が大問題だった。彼のせいで戦死傷者が出る程にな」
「……金山中尉が嫌いそうな人物ですね」
「ああ。彼が聞いたら悪態の一つは確実につくだろうな」
「大体読めました。独断専行ですね?」
「ご名答だ。対象は東京陥落の際にやらかした。何をやらかしたかはマル秘と書いてあるその資料の通りだな。民間人を救おうとするのはまあいいが、政府保護チームの制止は無視し、軍の停止命令も無視して戦闘地域に突っ込んでいった。これで無事に戻ってきたのならまだいいいんだが……」
「こう言っちゃ悪いですが大口叩いた割には孤立し、にっちもさっちもいかなくなったと」
冷ややかな目で資料を見る孝弘に、熊川は同意の目線を送りつつ話を続けた。
「ああ。ヤツのせいで陸軍と魔法軍で一五名が戦死。それ以上の数が負傷している。以降、対象は公安と魔法情報の監視下に置かれることになる。監視下になって以降、問題行動のナリは潜んだが、盗聴によると随分罵詈雑言を並べていたそうだ」
「呆れた行動と言動ですね。あちらの行動思考を持ち込んだ挙句に単独行動で解決出来ず孤立。助けられたにも関わらず恩どころか罵詈雑言ですか。頭の中身を異世界に忘れてきて何も入ってないのでは? 対象の頭ん中はさぞかし収納力に優れるでしょうね。通販で大ウケしそうです」
「ははっ。貴官からその手の罵倒が聞けるとは思わなかったがその通りだ。七条閣下は報告を聞いて資料に目を通してから煙草の本数が増えたぞ」
「当たり前でしょ。愚か者って言葉でも足りない大馬鹿者じゃん。ただでさえクソ迷惑かけておいて今度は行方をくらますなんてシャレになんないって。消えた理由が不明とはいえね」
「全くです。不穏分子が消えたようなものですからね」
「でしょ」
璃佳は煙草に火を付けて大きく息を吐いていた。余程ご立腹のようである。
孝弘は璃佳に同情しつつ熊川の方に視線を戻すと、
「熊川中佐。これだけなら私達の方に情報が回ってくる事は無いと思うのですが、資料を見る限りまだ何かありそうですね」
「ああ。厄介極まりない事に、対象は十日経過してもなお公安と魔法情報に警察の網に引っかかっていない。少なくとも監視下地より西側では痕跡すら無かった」
「山岸が監視下に置かれていたのは滋賀県西部ですよね。関西以西で引っかからないのは……、ああ、それでウチに情報が回ってきたわけですか」
「そゆこと。こっからは私が説明するね」
璃佳は煙草の火を消して灰皿に置き、先程マグカップに入れたばかりのコーヒーを口につけると。
「対象が西側で引っかからないのはそっちに行っていない可能性が著しく高いのもあるけれど、公安と魔法情報の捜索能力が落ちてるのもあるんだよね。理由は今の大戦のせい。優秀な人材のいくらかが戦争のせいで失われ、東海以西はともかく静岡以東の網は死んでる。行方不明になってから十日も経って見つからず、西で痕跡も皆無ってことはどういうことか分かるよね?」
「静岡以東にいる可能性が高いと」
「そのとーり。公安にとっては最早手に余る案件で、魔法情報も追いきれていない。一応ウラで七条の人員も動かしてるみたいだけど見つからない。ヤツの所在はどこへやらってわけ」
「静岡以東での痕跡はどうですか? いくら公安と魔法情報の能力が低下しているとはいえ、欠片も掴めない事は無いと思いたいのですが」
「魔力残滓なら極わずかに残ってた。四日前に上越で一箇所。これだけだね」
「上越ですか……。姿を隠すだけなら西日本に行けばいいのに、わざわざ北陸のさらに向こうとは……。どうやって捜索の目をかいくぐって単独行動が出来るのかとかいくらでも気になる部分はありますが、なるほど、私達に情報が回ってきたのも頷けます」
孝弘の脳裏には一つの予測が過ぎっていた。璃佳も同様の答えに行き着いているらしい。小さく頷くとこう言った。
「クソ強承認欲求の英雄願望バカヤロウはこっちに来る可能性がある。迷惑千万だけど、介入される可能性もあるね」
「それだけならいいのですが……」
「米原中佐、貴官もそう思う?」
「ええ。気になるのはここです。盗聴内容の一つに、『僕以外が英雄になるのは許せない。英雄は僕だ。僕こそが英雄だ』とあります。報道管制が敷かれているといってもここ一〇一の動向は国民の士気高揚として情報をかなり絞った上で報道が行われてますから……。いや、正直このパターンはあって欲しく無いんですけどね……。またしても独断専行で青森方面に向かう可能性も捨てきれませんし」
「逆恨みで私達が攻撃されるとか? 信じたく無いけど、可能性としては十分かあ……。熊川はどう思う?」
「有り得ないとは言いきれませんね、七条閣下。救いようの無いバカはハードルの下を潜ってくるとも言いますから」
「…………もう一本吸っていい?」
璃佳がここしばらくで一番大きなため息をついて言うと、熊川と孝弘はどうぞという意味で煙草の箱の方を指さす。
璃佳は普段より深く息を吸い、深く息を吐いた。紫煙にはたっぷりと愚痴が含んでそうであった。
「米原中佐を呼んで良かったよ。これで私達が福島以北の戦いだけじゃなくて大バカ野郎の対処もしなくちゃいけないのがハッキリした。それを踏まえて米原中佐に一つ頼んでいい?」
「なんでしょうか?」
「バカの分析は私や熊川でもするけど、金山中尉の力を借りたい。ほら、何事も経験者に聞くのが一番って言うでしょ?」
「彼が嫌がりそうな任務内容ですが……、承知致しました。金山中尉なら任務と割り切ってくれるでしょうし、伝えておきます」
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「はっ。戻ってから早速話をしてみます」
「ありがとね、米原中佐」
「いえ。これも任務ですから」
孝弘は璃佳と熊川との話を終えてから、金山中尉にこの話もマルトクであると補足した上で伝えた。
案の定というべきか、金山中尉は嫌悪感丸出し――もちろん山岸に対してである――の表情をしていた。ただし、彼もまた軍人である。「クソ勇者の扱いには慣れてますから」と少々の不満を漏らしたものの、任務と割り切って手を貸してくれるのだった。
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