やさぐれ英雄と名もなき孤児の少女

月城 月華

文字の大きさ
上 下
40 / 90
四章

6※

しおりを挟む

リオンと少女の懸命の看病の甲斐もなく、子供は呪いによりなくなった。

神官が作ってくれた小さく、でも綺麗なお墓の前で、少女は長い間呆然と立ち尽くしていた。

リオンも、せっかく助けられたと思った子供を奪われた悲しみや、王宮に預けようと思った事、それ以前に自暴自棄になっていたとはいえ、王命を嫌々ながらも受け入れてしまった事に深い後悔を覚えていた。

やがて、夕暮れになって、吹きすさぶ風が冷たくなってきたので、リオンは未だぼんやりとお墓を眺めている少女を促して、その日止まる宿に連れて行った。

神官は神殿にいつまでも泊っていていいと言っていたが、子供が死んだ間接的な原因の神殿にとどまれる訳もなく、埋葬が終わったその日は、外に宿をとっていた。

少女は無表情でふらふらとリオンに手を引かれて歩いていく。その足取りはどこかこの世を歩いていないようにも思えて、リオンはぞっとした。






宿に入り、リオンがローブを外し、一息ついている横で、少女は何をするでもなく、幽鬼のようにぼんやりと突っ立っていた。

その様はもう死んでいる人間のようで、リオンは何とかして少女をこの世にとどめないと、という衝動にかられた。

リオンは少女の腕を引いてその冷たい体をぎゅっと抱きしめた。

されるがままにリオンの腕の中に引き込まれる少女をリオンは慰めたいと思い、顔のあちこちに口づけを落とした。それは自己満足でもあったし、懺悔でもあったのかもしれない。

リオンからの口づけと抱擁を受けて、ぼんやりしていた瞳はやがて焦点を結び、その瞳はリオンを真っすぐに見上げた。

暫く見つめあっていると、少女の瞳から、とめどなく涙がこぼれてきて、リオン自身を慰める為にも、彼は少女を更に強く抱き込んだ。

静寂の中に、嗚咽がしばらくの間響き、やがてやんだ。

抱きしめる腕を少し緩めて、少女はリオンを見て自嘲するように笑い、そうしてリオンに言った。

「私を抱いてください、リオン様。どのような抱き方をしてもかまいません、どうか、ご慈悲を」

一時でも、色々なことを忘れたいのだと、少女は言った。

そして、それはリオンとて同じことだった。






「ん、はあっ、っ」

吐息がもれる。噛みつくような、むさぼるような口づけを受けて、少女は恍惚としていた。いままでの乱暴な口づけとは違い、快感を引き出すようなそれに少女の頭は次第にぼんやりとしてき、自身の口内で暴れるリオンの舌の感触と、聞こえてくる吐息に夢中になった。

ぷはっと長い口づけをやめた時には少女の表情は快楽に溶けていた。

リオンは舌なめずりをして、ベットに座り、その状態で少女を抱き寄せた。

そのまま少女のスカートをめくると、下着を少し降ろして少女の下腹部にチュッと口づけた。

「ふぁ、あ」

身じろぐ少女を片腕を背中に回して固定し、スカートの中に頭を突っ込み、立っている少女の陰部を舌からぺろりと舐める。

「ふ、やああ」

甘い声が漏れ聞こえるのをいいことに、リオンは陰核の皮を舌でむき、舌を尖らせながら刺激を連続して与えた。開いていたもう片方の手は、後ろから、彼女の臀部をなで、もみしだき、陰部をさすった。

びちゃ、くちゅ、くちゅ

「ひゃあ、あ、あ、きもち、あ、らめ」

舌でわざと立てている音と、陰部をさする指がおこす水音に合わせて啼く少女に、リオンは自身が熱くなってくるのを感じながら、今度は中指を彼女の膣内に差し込んだ。

「ああ!!」

びくびくっと軽く達したのがわかったリオンは、休ませまいと膣内を大胆にゆびでかき乱していく。

「やあ、まって、リオン様、今、あ、いま、あ、また、あああ」

れんぞくで達した少女の中の指の本数を増やし、くちゅくちゅと音を立てながらかき乱していく。やがてきゅぽんと指を外すと、今度は両手で足を更に割り開き、膣内を舌で舐めしゃぶりはじめた。

「まって、そこ汚、あ、りおんさま……」

「黙って感じてろ。それとも、余裕があるのか?」

リオンは少女に自身の肩に手をついて足を開いているように命じると、歯で陰核を軽くしごき、膣内には前後から指を差し入れて激しく攻め立てた。

ぐちょぐちょと淫靡な水音が大きな音を立てて響き渡る。

少女はその音に恥ずかしさでみを震わせながら懸命に足を開いていた。

「ふぁ、あ、っつ、り、おん、さ、ま、きもちあ、やめ、あ、なにか、あがって、あやああ」

ぶしゅっと少女の陰部から愛液がふきだして一面にひろがる。

「あ、あ、あ、申し訳、あ、私、粗相を……」

震える少女をリオンは満足げに眺めた。

「沢山吹いたな……そんなに気持ちよかったか?」

怒っていないことを確認して、少女は少しほっとしていた。その耳元にリオンはそっとささやく。

「粗相をするぐらい気持ちよかったみたいで何よりだ。今度は俺の事もしてくれよ」

リオンの手に導かれたそこは早く外に出してくれと言わんばかりに張っていた。

少女は真っ赤になりながら今度は座っているリオンの足の間に座り込んだ。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします

文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。 夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。 エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。 「ゲルハルトさま、愛しています」 ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。 「エレーヌ、俺はあなたが憎い」 エレーヌは凍り付いた。

今更気付いてももう遅い。

ユウキ
恋愛
ある晴れた日、卒業の季節に集まる面々は、一様に暗く。 今更真相に気付いても、後悔してももう遅い。何もかも、取り戻せないのです。

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

あなたへの恋心を消し去りました

恋愛
 私には両親に決められた素敵な婚約者がいる。  私は彼のことが大好き。少し顔を見るだけで幸せな気持ちになる。  だけど、彼には私の気持ちが重いみたい。  今、彼には憧れの人がいる。その人は大人びた雰囲気をもつ二つ上の先輩。  彼は心は自由でいたい言っていた。  その女性と話す時、私には見せない楽しそうな笑顔を向ける貴方を見て、胸が張り裂けそうになる。  友人たちは言う。お互いに干渉しない割り切った夫婦のほうが気が楽だって……。  だから私は彼が自由になれるように、魔女にこの激しい気持ちを封印してもらったの。 ※このお話はハッピーエンドではありません。 ※短いお話でサクサクと進めたいと思います。

人生を共にしてほしい、そう言った最愛の人は不倫をしました。

松茸
恋愛
どうか僕と人生を共にしてほしい。 そう言われてのぼせ上った私は、侯爵令息の彼との結婚に踏み切る。 しかし結婚して一年、彼は私を愛さず、別の女性と不倫をした。

私は心を捨てました 〜「お前なんかどうでもいい」と言ったあなた、どうして今更なのですか?〜

月橋りら
恋愛
私に婚約の打診をしてきたのは、ルイス・フォン・ラグリー侯爵子息。 だが、彼には幼い頃から大切に想う少女がいたーー。 「お前なんかどうでもいい」 そうあなたが言ったから。 私は心を捨てたのに。 あなたはいきなり許しを乞うてきた。 そして優しくしてくるようになった。 ーー私が想いを捨てた後で。 どうして今更なのですかーー。 *この小説はカクヨム様、エブリスタ様でも連載しております。

王子妃教育に疲れたので幼馴染の王子との婚約解消をしました

さこの
恋愛
新年のパーティーで婚約破棄?の話が出る。 王子妃教育にも疲れてきていたので、婚約の解消を望むミレイユ 頑張っていても落第令嬢と呼ばれるのにも疲れた。 ゆるい設定です

処理中です...