異世界転生者はぶっ殺せ

UZI SMG

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第二章

統治下

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 ユースケ帝国の騎士達が、この村を統治して半年が経った。

 統治は、ひどいものだった。
 騎士達は、村に重税を課し、あらゆる物を搾取さくしゅして行商に流した。
女は夜になれば、暇さえあれば身ぐるみをがれ、男は畑で働き詰めにされた。
 老人は、鍛冶業やポーションの作成など生産業を強要された。


 また、“江戸式5人組”という、強制的な繋がりを作られた。


「やめてくれ!孫をいたぶらないでくれ!!」


 老人の懇願こんがんする声がむなしく響き渡り、その声を聞こえないふりをして、村人の女性が、裸にされた幼い子供を力の限り殴った。
 殴られた子供は、悲鳴を上げる。


――この子供は、村から少し出ただけなのにだ。


 江戸式5人組とは
5人の中で1人でも逆らう者がいれば、皆の前で、5人は裸にされ、選ばれた村人達による集団リンチが加えられ、何日か見世物となる異世界のシステムだ。
 選ばれた村人も、抵抗しようとするならば、騎士達の壮絶なリンチにあった。

 その5人は、女、子供、老人が混ざり、何かあれば容赦なく皆の前で、裸にされ嗚咽おえつするまで痛めつけられた。


 そして次第に皆、文句を言うのを我慢して、騎士達が定めた規律に従うようになった。
 暴力による統治。最も人間を支配するのに効果的だった。



 だが、悪い事ばかりでなく、教育というものが取り入れられ、村人達は、外の知識をどんどん吸収していった。


「貴様らは、ユースケ帝国のいしずえとなる可能性を持つ!」
 騎士が、今日も大きな声を出している。


 夜になると、騎士が“寺小屋”という学校を開いた。
 農学を中心とした講義が、何時間も繰り返され、村の生産性をどうすれば上げられるかと、騎士も村人も関係なく、真剣に議論が行われた。

 実際に、作物は豊かになり、村の食料事情は大きく改善された。村人は騎士を憎んではいたが、餓死などが無くなった事に関しては感謝をしていた。


 そして騎士達は、体力と知力に優れた者を村から選び、選抜組というクラスを作成し。
 農学以外に、歴史、医学、数学、剣学、馬学、魔法物理学、帝王学
 ありとあらゆる知識を教えた。


 俺もハッサムも能力を認められ、この選抜組に入れられた。


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