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大脳皮質
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しおりを挟む昼は、昼休みが終わる少し前つまり一時ちょい前に会社行って、夕方六時に仕事終わる。
それからダッシュで家帰って、八時に店入る。
それから四時までホストやって、最近はアフターしてねえ。
五時前くれえに寝て、昼前に起きて。
俺、凄くね?
ま、体力だけはあるからな。ところがだよ。
「あっ…ちいさんっ…も、だめっ…」
と、まあ前よりは少し長くなったけど。
イク時に声出してしまう俺はなんなんだ。
それは良いんだけど、その後爆睡なんだよ。なんなら、ちいさんの上乗っかったまま寝ちまうくれえなんだよ。
だから、二回とか三回目とかが。
出来ねえんだよおっ!!
気持ち良さを体感するためには数が必要なのに。
休みの日はそんな感じで、ちいさんの部屋でセックスしたら即寝る。
そんでちいさんが起こしてくれるまで寝る。たいてい、夜。
「もっと早く起こしてよ。ちいさんと遊び行きたかったのに」
起こしてもらっといてぶつぶつ言う俺。
「だって祐輔疲れてるでしょ。良いからご飯食べなさい」
ホントはさ、せっかくの休みなんだし、外でメシとかも行きてえんだけど。なんで寝ちゃうかなあ。
メシ食って風呂入ってまた寝る。
俺だってデートくれえしてえんだよ。
「ん…ちいさん…」
寝る前に一回しとこう。
キスしたら。
「無理なら止めたら?」
ちいさんが言った。
なに。
なにがあっ!?
無理、ってなに!?え!?
俺としたくないのっ!?
なんでっ、なんでしたくないの!?まさか。
他に好きな男出来たとか!?ええっ!?
「そんなに無理しなくても良いでしょ」
無理とか!!!!なにがっっ!!俺とするのがっ!?
ちいさんの胸に置いた手が固まる。
無理、って俺が嫌なの!?俺とセックスするのが無理なの!?なんでっ!?俺の事嫌いになったのっ!?
ちょっと待てよ。え?やっぱいつも休みに爆睡して俺ちいさんになんもしてあげられなくて、付き合ってるなら外でデートしないまでも寝てばっかりじゃ一緒にいる感がねえし。
え?だから俺の事嫌になったの?
「なんで口ぱくぱくしてるのよ」
ちいさんがくすくす笑うけど。
声にならない俺の叫び。
ちいさんが両手で俺の髪に手当てて。
「仕事掛け持ちなんて、無理してたら身体壊すわよ」
あれ?
「何かお金がいる理由でもあるの?」
な、なんだ俺の事心配してくれてるのか。
良かった。嫌われてなくて。
「…祐輔、まさか借金でもしてるんじゃないでしょうね?」
ちいさんの眼が光る。さすが警察官、怖いよお。
「ち、違う!そんなんしてないっ!」
「じゃあ、なんで掛け持ちで仕事するの」
ヤバい、尋問されてるよ、俺。
「あ、あの。お金とかじゃなくて、その…」
ちゃんと正社員になれたら言おうと思ってたんだけど。
結局、自白させられる。
「俺、ちゃんと、ちいさんと一緒いたいから」
ちいさんは少し微笑んで。
「…バカな子。大好きよ」
って。キスしてくれた。
て、言うか、そんな事滅多に言ってくれないから。
「ちっ、ちいさんっ!!」
興奮のあまり。
久々に、速攻だった。
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