Play With Me

てらだりょう

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大脳皮質

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最近、休みの日はちいさん家にいる。

ちいさんもこの頃はあんまり忙しくないみてえで、休みはちゃんと休めてる。

今日の晩メシはナポリタンとじゃがいものポタージュ。

俺が普通のスパゲッティが食べたい、って言ったから。そしたら。

「祐輔が好きなものは子供の食べ物みたいね」

笑われたけど。ちいさんは俺が食べたい、て言ったらなんでも作ってくれる。

あと、ハンバーグとか唐揚げとかも好きなんだけど。ちいさんが食べれねえから。

せっかくちいさんが作ってくれるのに、一緒に食べるのに、同じもの食いてえから肉系統はあんまリクエストしねえ。

ちいさんが肉食えねえのは。

「子供の頃、母方の祖母の家で鶏シメるの見て、まだ幼かったからその光景がショックで食べようとすると吐き気がするようになったから食べないの」

子供の頃のちいさん、儚い。俺が側にいてあげたかった。

ベジタリアンなワケじゃねえらしい。卵とかは食べるしな。

「ベジタリアンって、単純に野菜だけ食べる人とかじゃないのよ。色んな主義があって元々はイギリスが発祥で…」

とか話してくれるけどあんまわかんねえ。でもちゃんと聞こう。なんか役に立つかもしんねえから。

「でもつきつめて言ったら植物だって生物だから、て主張する人もいたりね。じゃあ、なに食べるのかしらね?」

「んー?お菓子?」

ちいさんが笑う。

「それじゃ、パンがなければケーキを食べればいいじゃない、みたいな話になるわね。お菓子の原料は小麦粉とか植物使うじゃない」

俺がバカな事言うとこうやって笑うから。俺頑張ってボケるんだよ。

こんな時間がずうっと。死ぬまで、いや死にたくねえけどさ。続いていけるように。

ちいさんとずうっと一緒いられる様に。




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