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アイデンティティ
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しおりを挟む「祐輔、そこ退いて。油がはねるから」
キッチンでちいさんの足元座り込んでたら、退けって言われたからちょっとだけ離れる。
「もう。ちょっと離れても意味無いでしょ。リビングで待ってなさい、出来たら呼ぶから」
「やだ。俺ちいさんから離れたくないもん」
ちいさんが、もう、とか言いながら料理の続きする。今日は俺がオムライス食べたい、って言ったから。
ちゃんと卵でご飯包んだのが良い、って言ったからちいさんが作ってくれてんだよ。
彼女が俺のために俺の好きなもの作ってくれるなんて、幸せ。
出来上がったオムライスは綺麗な黄色で綺麗にご飯が包まれてて、見てまた幸せ。
んで、ここはデミグラスソースとかじゃなくてケチャップだよな。
ケチャップででっかいハート描いて。
「…恥ずかしい事しないでよ」
ちいさんが言うけど、俺幸せ。
あーん、はしてくれなかったけど。すんげえ美味しくて、幸せ。
「お風呂入って」
て、パジャマ渡されて。一緒に入りてえけど二人だと狭いから。でも俺のパジャマがここにあるって事実が、幸せ。
ちいさんがお風呂入ってる間、先にベッド潜り込んで。
ちいさんが上がってくるの待ってるの、幸せ過ぎて。
勃っちゃうっっ!!
落ち着け、落ち着くんだ、俺。こうやって興奮し過ぎるからダメなんだよ。
もう少し、余裕のあるとこちいさんに見せなきゃ。俺もちょっとは大人になったと思われる様にさ。
「あら、もう寝たの?」
お風呂上りのちいさんが部屋に入ってきて。もう電気は消してベッドサイドの灯りだけで暗い部屋。
「ううんっ、起きてるっ」
ベッドがきしむのと同時に身体ごとちいさんの方向く。
ありえねえ。
ベッドの端に座るちいさんが。ちいさんがっ。
「ろっ、ロンT!?」
「ん?ちょっと暑いからパジャマ代わり」
って、ちょっ!もっ!足がっ。生足がああっ!!て、いつも見てるけどっ!ロンTの裾から伸びた足がっ、ヤバ過ぎるう!!
「ちっ、ちいさんっ!!」
思わず抱きつく。
もう、興奮し過ぎて。
大人の余裕もなにもあったもんじゃねえ。
たまんねえっす!!
むふーっ!!ヤバい。鼻息荒い。
「ちょっと…祐輔」
ちいさんベッドに押し倒したらちょっと嫌な顔された。
だってもおっ!こんなん見せられたらもおっ!
どおしてアナタはいつも俺のハートに火をつけるんですかっ!!
キスして、もう、頭ぐらぐらする。俺そのうちこのキスで脳みそおかしくなって死んじゃうんじゃねえかな。
唇離して眼閉じたちいさんの顔。俺が見てるとちょっと薄目開けたちいさんと眼があって、ちいさんが微笑むから俺はまた心臓がどきどきしてくる。
他の女とかさあ。ヤる時は、よっしゃ今からやるぞっ、ってな感じでそれなりに興奮はするワケだけど。
ちいさんとする時はいつも初めて女の身体触るみてえな感じでずうっと心臓がどきどきする。
このTシャツの裾から出てる足がエロ…いや、色気が半端ねえ。
すべすべの足、手のひらで触りながら唇で確認する。
あ、なんか俺中年のエロ親父みてえだな。
太ももの内側にいっぱいキスして。Tシャツの裾に頭突っ込む。
「祐輔っ…Tシャツが伸びるから…」
ちいさんが言うから。んじゃ、もう脱いじゃったらいいじゃん。
あん、もう。この綺麗な身体、大好き。ああ、ヤベえ。余計にどきどきしてきた。
頭もおかしくなりそうだけど、心臓もどうにかなりそう。
俺ちいさんと付き合ってたら早死にするかも。それでも全然構わねえけど。一緒にいられるならいつ死んでも。あ?死んだら一緒いられねえじゃん。やっぱ死なない。
「…あっ…ん…」
ちいさんがイク時の顔が怖いくれえ綺麗で好き。
俺の指にきゅっ、て絡みつくから。そんでまた俺の興奮度MAXになる。
もうそれだけでイキそうな俺。俺として気持ち良くなってくれてんだなあ、って思ったらたまんなくなる。
ああ、またすぐイッちゃうんだろうな、俺。
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