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ドーパミン
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しおりを挟むん?明日まで、って。
もしかしてちいさんが俺ん家いるのも明日までっ!?
「そうね。明日出勤したらカタがつくから、自宅に戻るわよ」
ええっ!?夢の同棲生活がっ。
そんなすぐ終わっちゃうなんて。しかもセックス一回しか、それは置いといてちいさんが家でメシ作ってくれるとかなんとかのシチュエーションは無しっ!?
ちょ、もう店行ってる場合じゃねえよ。ちいさんが俺のために作ってくれるメシのほうが大事だ。
マネージャーに電話して。当欠がどうの言われたけど知るか。
「ちいさんっ、お腹すかない?」
ちいさんと買い物行って、そんで。
「なに食べたい?」
「ちいさんが作ってくれるならなんでも良いよ」
とか言いながら買い物してっ。
ちいさんが俺のためにメシ作ってくれるんだっ。
なのに。
「好きなものどうぞ。部屋借りてるんだから奢るわよ」
「うん…」
なんでファミレスなんだよっ。
ああ。ちいさんが作ってくれるのが食べたかった。
いや、今まで食べた事あるよ?でもさあ?
俺の部屋!てところが大事なとこだったんだけど。
「ファミレスとか滅多に来ないからたまには良いわね」
「うん、そうだね」
俺はファミレスなんて飽きるほど来てるけどね。
こうなったら。ちいさんが俺の家にいる記念に今日は頑張って濃いーセックスしよ!そうしよ。
食い終わって外出たらもう暗くて。空には星がチラチラしてて。
「ちいさん…手、繋いでも良い?」
ちいさんはちょっと笑って。握った俺の手、軽く握り返してくれた。
俺といるのが楽しいとか、思ってくれてたら良いのにな。
ちいさんのひんやりした手握ったら頭ん中でまた妄想が爆発する。
ちいさんの顔見たらなんか無表情。なんで。
「…悟がつけられたか。まあ、しょうがないか…」
小さい声で言った後。
「走って!!」
言うのと同時にちいさんが俺の手引っ張った。
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