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アドレナリン
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しおりを挟む結局土曜の夜から月曜の朝までちいさん家いて。
一緒にどっか行きてえな、て思ったけど。
「久しぶりにまともに休めるからのんびりしたいの」
て、ちいさんが言うからずっと部屋いた。
ちいさんが帰れって言わねえから俺も帰らなかった。
ちいさんがメシ作ってくれた。朝と昼と夜!
ちいさん肉食わねえからなんか野菜ばっかだったけど。
けど旨かった。
ちいさん家は余計な物がねえから雑誌とかもねえし。
棚にあったDVD適当に出して床に転がりながら観た。
ホテルルワンダ??観てても意味わかんね。
ちいさんは時々電話かかってきて。
しゃべり方で多分悟だろうと思ったけど。
仕事に行く事は無くて。
ちいさんがさ、俺がコーヒー苦手だからさ。
カフェオレいれてくれたんだよお?
床に座ったまま一口飲んだら甘くて。甘さがちょうど良くて。
「すっげえ美味しい!」
ソファー座るちいさんの足下で見上げて言ったら。
「…良かったわね」
ちょっと笑って俺の頭撫でた。それが気持ち良かったから。
ちいさんの膝に頭乗っけたらずっと撫でてくれた。
俺、犬みてえ。
そんな感じで過ごして。
「ユウくーん、今日の指名予定は?」
はあ。俺のウツクシイ記憶に入ってくんじゃねえよ。
「あ、お客さんに電話しなきゃあっ」
マネージャーから逃げてカウンターに行ったら龍二さんが営業電話してる。
俺の一番身近で良い男なのはとりあえず龍二さんだな。
仕事も出来るし頭キレるし余計な事言わねえし。
うーん。龍二さんみてえになんのは難しいな。
ちいさんが付き合っても良いって思う様な男になるぞ、と。
あれ?今まで考えた事なかったけど。
俺、ちいさんと付き合いてえんだよな。
ちいさんに俺の彼女に。
なってほしいんだよな?
彼女って。彼女って!ぎゃああ!恥ずかしっ!!
死ぬるっ!
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