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エンドルフィン
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しおりを挟む「なんで笑うのっ」
手でおでこ押さえながらちいさんがくすくす笑う。
なんで?
今すげえ切ないシーンじゃね?
「キミは…もう」
「俺は祐輔ってば!」
俺笑っちゃう様な事言った?
「それ」
どれ?
ちいさんが指差すのは俺の。
うわあっ!シャツの裾からこんにちわっ!
両手で裾押さえて。
恥ずかしいっ!!
笑うちいさん。いや、だってキスしちゃったからあ。
「…わかったわよ」
「え?」
それはちいさんのただの気まぐれなのか。
「ちゃんと相手してあげるわよ。来なさい」
俺の気持ちわかってくれたからなのか。
ベッドに座る俺の。
「ん…」
ほっぺた両手で包んでされたキスは。
「ふ…」
これまで以上に気持ちいい。
何度も俺を搦めとってちょっと唇噛まれたり。
頭ぼんやりする。
「ふ…あっ」
ちいさんが唇と舌で耳とか首筋弄るから声が出ちゃうよっ。
手が。
俺の胸から腹ゆっくり降りてって。
「あっ…っ」
手がっ!ちいさんの手がっ!
ちょっと触れられただけでヘソの辺りまでゾクゾクする。
あ、もうダメ。頭が先にイッちゃいそう。
「うあっ…んっ」
やだよお!舌でそんなとこ弄られたらっ!
ちいさんが俺の。
あ、すげえ見てえんだけど。けど!
恥ずかしすぎて見れねえっ。
「あ…やっ…」
熱いもので覆われて。あ、吸ったりしないで。
そんな事されたら、もう。
「ちっ、ちいさんっ!無理っ、それ以上無理っ!!」
ちいさんが離れて、ちょっと笑った。
なんかすげえ恥ずかしい。
キスしながらベッドに優しく倒されて。
ちいさんが俺の上で。
うわあんっ!も、ダメだよおっ!
止めて、動かないで!
ごめんね、ちいさん。俺いつもこんなで。
「あっ…ダメ…ちいさん…」
我慢出来ねえんだもん。
「ごめん…ちいさん…」
なんにも言わないでちいさんはキスしてくれた。
すげえ好き。
もうホントちいさん。
「好き…」
ちょっと泣きそう。
好き過ぎて泣くとか。
初めてだよ。
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